2015/06/28(日) - 02:17
逃げと吸収を繰り返したU23。最後は52人の集団からラスト1kmでアタックした中井路雅(京都産業大)が逃げ切って優勝。4秒差の集団は黒枝咲哉(鹿屋体育大)先頭でフィニッシュ。
U23 中井路雅(京都産業大)がラスト1kmでアタックして優勝 photo:Hideaki TAKAGI
6月27日(土)、10周160kmで行なわれたU23。4時間にわたる戦いもラスト1kmで決着が付いた。勝ったのは京都産業大学の中井路雅。シクロクロスで世界選手権などに出場経験のある大学3年生。大学としても初のビッグタイトルを手にした。
U23の160kmは絶えずアタックが掛かるレース。数人が最大1分ほど逃げる展開が続く。積極的に動くのは小林泰正(日本体育大)、孫崎大樹(早稲田大)、小山貴大(シマノレーシング)、紺野元汰(イナーメ信濃山形)ら。チームでは鹿屋体育大、コラッジョカワニシなどが活発に逃げやメイン集団の牽引に回る。
U23 大集団で進む1周目 photo:Hideaki TAKAGI
U23 3周目へ、孫崎大樹(早稲田大)、小山貴大(シマノレーシング)、松本憲斗(鹿屋体育大)が逃げる photo:Hideaki TAKAGI
U23 9周目、先頭で展開する中井路雅(京都産業大)、孫崎大樹(早稲田大)ら photo:Hideaki TAKAGI
U23 追走する松本祐典(明治大)、小石祐馬(CCT p/b チャンピオンシステム)ら photo:Hideaki TAKAGI
4周目から5周目にかけては小山、秋田拓磨(朝日大)、山本大喜(鹿屋体育大)、小林海(RMO-Construcucciones PAULINO CYCLING TEAM)ら有力選手が逃げるがメイン集団はこれを吸収する。後半にかけても逃げはあっても吸収される展開が続く。松本祐典(明治大)、浦佑樹(東京大)らも前方で展開する。
U23 追走する徳田優・山本大喜(鹿屋体育大)、小石祐馬(CCT p/b チャンピオンシステム)ら photo:Hideaki TAKAGI
U23 最終周回へ、声援を受けて逃げ続ける小野寺玲(那須ブラーゼン) photo:Hideaki TAKAGI
9周目、小野寺玲(那須ブラーゼン)が単独抜け出し沿道から地元の声援を受けながら逃げ続ける。小野寺は最終周回に入っても逃げ続け、ちょうど1周逃げた時点で後続から抜け出した小石と新城雄大(那須ブラーゼン)が合流。3人で最終周回を逃げるが小野寺が下がり、先頭は小石と新城の2人に。メイン集団との差は最大で1分。逃げ切りが微妙なタイム差に。
U23 最終周回、アタックした小石祐馬(CCT p/b チャンピオンシステム)と新城雄大(那須ブラーゼン) photo:Hideaki TAKAGI
メイン集団はアジアチャンピオンの小石とスプリント力に長ける新城の逃げをようやく組織だって追走を始める。その中心は鹿屋体育大の徳田優。さらに他チームも加わりタイム差は急速に縮まる。先頭から新城が下がり、小石単独になる。ラスト1km、集団が小石を吸収する直前に数人が前に出る。そのうちの一人、中井は鋭いアタックですぐに差をつけ、単独でフィニッシュ地点へ向かう。スプリント狙いの集団は一瞬見合い、中井の独走を許してしまう。中井は差を詰められるものの逃げ切って優勝。4秒差の集団は黒枝咲哉(鹿屋体育大)、岡本隼(和歌山県、日本大)の順にフィニッシュ。
U23 最終周回、2人を追走する鹿屋体育大メンバー photo:Hideaki TAKAGI
U23 最終周回、2人を追走する小林海(RMO-Construcucciones PAULINO CYCLING TEAM)ら photo:Hideaki TAKAGI
U23 ラスト200m、中井路雅(京都産業大)が大きく後続を離す photo:Yuichiro HOSODA
U23 黒枝咲哉(鹿屋体育大)が4秒差2位に photo:Hideaki TAKAGI
最後は52人と大集団となったU23。強者たちがアタックを繰り返すものの協調が取れず吸収されることを繰り返した。その中でも光ったのは最終周回の小石の逃げ。そしてそれを追う鹿屋体育大の動き。もっとも動いた選手の一人の徳田は「ラスト3周で逃げができなかったら(黒枝)咲哉のスプリントでいこうと考えていました。そのために集団を高速で引いてアタックを許さず、かつ逃げている2人を捕まえるよう走りましたが」と振り返る。実際にラスト1kmまでは鹿屋体育大のペースだったが、それを崩したのは中井のアタックだった。
優勝した中井路雅(京都産業大)のコメント
ラスト1kmで自分が行って先頭を吸収したタイミングでそのまま逃げました。今日は路面が濡れていて落車が多く自分もじつは1周目で巻き込まれました。スリ傷だけだったので遅れたメンバーでまわして追いつきました。あとはあきらめずに走って、耐えて耐えていいタイミングで抜け出せました。スプリントだと勝機は無いと思っていたので奇襲で独走で逃げ切るしかないと思っていました。
U23 日本一の中井兄弟 photo:Hideaki TAKAGI
U23 中井路雅(京都産業大)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
全日本選手権大会ロードレース男子U23(160.0km)結果
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6月27日(土)、10周160kmで行なわれたU23。4時間にわたる戦いもラスト1kmで決着が付いた。勝ったのは京都産業大学の中井路雅。シクロクロスで世界選手権などに出場経験のある大学3年生。大学としても初のビッグタイトルを手にした。
U23の160kmは絶えずアタックが掛かるレース。数人が最大1分ほど逃げる展開が続く。積極的に動くのは小林泰正(日本体育大)、孫崎大樹(早稲田大)、小山貴大(シマノレーシング)、紺野元汰(イナーメ信濃山形)ら。チームでは鹿屋体育大、コラッジョカワニシなどが活発に逃げやメイン集団の牽引に回る。
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4周目から5周目にかけては小山、秋田拓磨(朝日大)、山本大喜(鹿屋体育大)、小林海(RMO-Construcucciones PAULINO CYCLING TEAM)ら有力選手が逃げるがメイン集団はこれを吸収する。後半にかけても逃げはあっても吸収される展開が続く。松本祐典(明治大)、浦佑樹(東京大)らも前方で展開する。
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9周目、小野寺玲(那須ブラーゼン)が単独抜け出し沿道から地元の声援を受けながら逃げ続ける。小野寺は最終周回に入っても逃げ続け、ちょうど1周逃げた時点で後続から抜け出した小石と新城雄大(那須ブラーゼン)が合流。3人で最終周回を逃げるが小野寺が下がり、先頭は小石と新城の2人に。メイン集団との差は最大で1分。逃げ切りが微妙なタイム差に。
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優勝した中井路雅(京都産業大)のコメント
ラスト1kmで自分が行って先頭を吸収したタイミングでそのまま逃げました。今日は路面が濡れていて落車が多く自分もじつは1周目で巻き込まれました。スリ傷だけだったので遅れたメンバーでまわして追いつきました。あとはあきらめずに走って、耐えて耐えていいタイミングで抜け出せました。スプリントだと勝機は無いと思っていたので奇襲で独走で逃げ切るしかないと思っていました。
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全日本選手権大会ロードレース男子U23(160.0km)結果
1位 中井路雅(京都産業大学)
2位 黒枝咲哉(鹿屋体育大学)
3位 岡本隼(和歌山県)
4位 相本祥政 (法政大学)
5位 間瀬勇毅(京都産業大学 )
6位 松本祐典(明治大学)
7位 柳瀬慶明(Coraggio Kawanishi Cycling Team)
8位 草場啓吾(日本大学)
9位 秋田拓磨 (朝日大学)
10位 片桐善也(日本大学)
2位 黒枝咲哉(鹿屋体育大学)
3位 岡本隼(和歌山県)
4位 相本祥政 (法政大学)
5位 間瀬勇毅(京都産業大学 )
6位 松本祐典(明治大学)
7位 柳瀬慶明(Coraggio Kawanishi Cycling Team)
8位 草場啓吾(日本大学)
9位 秋田拓磨 (朝日大学)
10位 片桐善也(日本大学)
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