2015/05/16(土) - 18:12
ポルセイエディゴラコールやアスカリらイラン勢の総合、ボニファツィオや黒枝士揮のスプリントと見どころの多いのが今年のTOJ。土井雪広や増田成幸そして復帰を果たした西薗良太ら日本人選手の活躍にも期待がかかる。
スプリントのボニファツィオと黒枝士揮、山岳のポルセイエディゴラコールとディボールらの戦い
海外8チーム国内9チームで計17チーム、各チーム6名で合計100名が走るツアー・オブ・ジャパン。昨年までに結果を出している選手たちがこぞって出場するのが今年の顔ぶれだ。個人総合優勝のミルサマ・ポルセイエディゴラコール(イラン、タブリーズペトロケミカル)は、同3位のガデル・ミズバニ(イラン、タブリーズペトロケミカル)とともに参戦。
東京ステージでプロ初勝利のニッコーロ・ボニファツィオ(ランプレ・メリダ)は今シーズンGPルガーノを制し、ミラノ~サンレモはなんと5位。2013年富士山ステージで当時のコースレコードを打ち立てたベンジャミン・ディボール(オーストラリア、アヴァンティレーシングチーム)らが参戦。今シーズンからイタリア籍となったNIPPOヴィーニファンティーニは、ジロ・デ・イタリア組みと分かれての参戦。
迎え撃つ国内チームは、ここ数年連続して総合上位に食い込むブリヂストンアンカーサイクリングチーム、Jプロツアーで敵なしのチーム右京など目白押し。そして今年もU23選手で構成の日本ナショナルチームも積極性に期待。
個人総合はやはりポルセイエディゴラコールをはじめとした登坂力に優れるイラン勢が有力。しかしその実力を知った他チームは、昨年と同じ轍を踏まない。富士山ステージ前後のステージで徹底したイラン対策をするはずだ。加えて国内チームのレベルもスペイン人選手の加入で上がっている。総合の行方は昨年よりは接戦が予想される。
5月16日(土)午後のライセンスコントロールを経た、スタートリストから選手を紹介しよう。
全17チーム、100名
海外チーム 8チーム
ランプレ・メリダ UCIワールドチーム
NIPPO・ヴィーニファンティーニ プロコンチネンタル
ドラパック プロフェッショナルサイクリング プロコンチネンタル
アヴァンティ レーシングチーム コンチネンタル
タブリーズペトロケミカルチーム コンチネンタル
RTSサンティック レーシングチーム コンチネンタル
ピシュガマン ジャイアントチーム コンチネンタル
スカイダイブドバイプロサイクリングチーム コンチネンタル
国内チーム 9チーム
ブリヂストンアンカー サイクリングチーム コンチネンタル
愛三工業レーシングチーム コンチネンタル
チーム右京 コンチネンタル
宇都宮ブリッツェン コンチネンタル
那須ブラーゼン コンチネンタル
シマノレーシング コンチネンタル
マトリックスパワータグ コンチネンタル
キナンサイクリングチーム コンチネンタル
日本ナショナルチーム
ランプレ・メリダ
フェン・チュンカイ、ニッコーロ・ボニファツィオ、ヴァレリオ・コンティ、マリオ・コスタ、イリア・コシェヴォイ、ルカ・ピベルニク
唯一のUCIワールドチームとして参戦。トップスプリンターのボニファツィオは堺、美濃、東京に期待。日本に馴染みの深いフェンは台湾唯一のワールドチーム登録。ルイ・コスタの兄、マリオ・コスタも注目だ。
NIPPO・ヴィーニファンティーニ
アントニオ・ニーバリ、黒枝士揮、ニコラス・マリーニ、マッティア・ポッゾ、ディディエール・シャペロ、山本元喜
ヴィンツェンツォ・ニーバリの弟、アントニオ・ニーバリ、今年4月のシュヘルデプライスで7位のニコラス・マリーニ、2013年熊野で2勝のマッティア・ポッゾ、4月加入のコロンビア選手ディディエ・シャパッロが参加。そしてここまで海外レースで揉まれてきた黒枝士揮と山本元喜がいよいよ登場。黒枝のスプリントと山本のアタックは注目度大だ。
ドラパック プロフェッショナルサイクリング
ピーター・コーニング、ディラン・ガードルストーン、ブレントン・ジョーンズ、ティモシー・ロエ、アダム・フェラン
2013年ツアー・オブ・ルワンダ総合優勝のディラン・ガードルストーン、2014年ツアー・オブ・シンカラでステージ2勝のブレントン・ジョーンズらが参加。スプリンターから総合狙いまでバランスよく配置する。5人での参戦に。
アヴァンティ レーシングチーム
ベンジャミン・ディボール、テイラー・ガンマン、ニール・ファン・デル・プローグ、トーマス・デヴィソン、マーク・オブライエン、ジェイソン・クリスティー
ベンジャミン・ディボールは2013年富士山ステージで当時のレコード39分47秒を出している。テイラー・ガンマンは2015年ニュージーランドサイクルクラシックで総合優勝、トム・デヴィソンは2015年国内ロード選手権で2位、ジェイソン・クリスティーはニュージーランドサイクルクラシックで総合2位、国内ロード選手権3位、同TT4位など。ディボールの山岳から各コースに対応できるメンバーをそろえる。
タブリーズペトロケミカルチーム
ガデル・ミズバニ、ミルサマ・ポルセイエディゴラコール、アミール・コラドゥーズハグ、アハド・カゼミ、アリ・ハデミ、アボルファツル・ナザリ・ダハリアン
アジア最強チームが今年も参戦。本大会昨年の覇者、ポルセイエディゴラコールを筆頭に同3位のミズバニら圧倒的な登坂力を持つメンバーで参戦。今年も個人総合優勝最有力候補チームだ。
RTSサンティック レーシングチーム
ボリス・シュピレフスキー、ファン・ウェンチュン、ジャン・スンジェ、イリヤ・ゴロニチェフ、ティノ・ソメル、ヴィクトル・ニノ・コレドール
台湾籍の多国籍チーム。2014年UCIアジアツアーチーム2位の強豪。今シーズンのツール・ド・台湾1勝のティノ・ソメル、2014年ツアー・オブ・チャイナ2総合優勝と強豪のボリス・シュピレフスキー、個人追抜き4分20秒台のスピードマン、ジャン・スンジェら、高次元でバランスの取れたチーム。
ピシュガマン ジャイアントチーム
アミール・ザルガリ、ホセイン・アスカリ、アーヴィン・モアゼミ、ラヒーム・エマミ、ラミン・メフラバニ、ペーター・ポーリー
2014年ツアー・オブ・シンカラ総合優勝のアミール・ザルガリ、今年2月のアジア選手権ロードとTT2冠のホセイン・アスカリなど強豪をそろえ、タブリーズとともに総合優勝の候補。
スカイダイブドバイプロサイクリングチーム
フランシスコ・マンセボ、ウラジミール・グセフ、アンドレア・パリーニ、ソーフィアン・ハディ、ラファー・シティウィ、エドガル・ピント
ツール総合4位やブエルタ総合3位など圧倒的な成績を持つフランシスコ・マンセボが中心。2014年の熊野でも総合優勝した。過去にはフランドル5位やツアー・オブ・ベルギー総合優勝などディスカバリーチャンネルやカチューシャで走ったウラジミール・グセフも注目。2014年ハイナンで9ステージ中6ステージで優勝を含む5位以内のアンドレア・パリーニも勝利を狙う。
ブリヂストンアンカー サイクリングチーム
トマ・ルバ、ダミアン・モニエ、初山翔、寺崎武郎、内間康平、西薗良太
TOJで上位の成績を残しているトマ・ルバ、ダミアン・モニエそして西薗良太が総合を狙う。今シーズンも好調で、ルバがツール・ド・フィリピンで総合優勝、内間がツアー・オブ・タイランドで総合2位に入っている。日本人の総合優勝に一番近いチームといえよう。
愛三工業レーシングチーム
綾部勇成、福田真平、伊藤雅和、平塚吉光、早川朋宏、中根英登
アジアツアーを主戦場として戦い続けてきた愛三。今年もすでに結果を出し、ツール・ド・ランカウイで早川がベストアジア選手賞、ツアー・オブ・タイランドでは中島康晴選手が総合優勝している。平坦ステージでは福田のスプリントにも期待がかかる。
チーム右京
土井雪広、山本隼、サルバドール・グアルディオラ、パブロ・ウルタスン、オスカル・プジョル、ダニエル・ホワイトハウス
国内Jプロツアーで圧倒するチーム右京。TOJには総合を取るべくベストメンバーで臨む。日本チームとして最も総合優勝に近いチームといえよう。スプリントから山岳まで狙える幅広いそして強いメンバーが特徴。また5月9日まで行われたツール・ド・イジェンで20歳のホワイトハウスが総合3位に入っている。
宇都宮ブリッツェン
増田成幸、鈴木譲、阿部嵩之、鈴木真理、大久保陣、青柳憲輝
地域密着型の純和製チーム。日本人最高の登坂力を持つ増田を筆頭に、トップスプリンターの仲間入りを果たした大久保、アタッカーの阿部ら幅広い陣容で大会に挑む。
那須ブラーゼン
佐野淳哉、岩井航太、吉岡直哉、鈴木龍、雨澤毅明、新城雄大
今季からコンチネンタル登録を行いTOJ初出場。全日本ロードチャンピオンの佐野を筆頭に成長著しい若手の組み合わせで臨む。チームワークが良いのが特徴で、JプロツアーのTTTでは常に優勝候補に挙げられる。
シマノレーシング
入部正太朗、木村圭佑、秋丸湧哉、横山航太、小山貴大
歴史あるチームは、現在平均年齢22歳の若手チームに。トップ選手の仲間入りを果たした入部を中心に、ルーキーの18歳小山らで臨む。堺ステージは国際クリテとともに地元チームとして結果を残したいステージだ。5人での参戦に。
マトリックスパワータグ
ベンジャミン・プラデス、アイラン・フェルナンデス、ホセ・ビセンテ・トリビオ、吉田隼人、安原大貴、向川尚樹
Jプロツアー2年連続個人総合優勝のホセ・ビセンテをはじめ、1週間前までのツール・ド・イジェン総合2位のプラデス、Jプロツアー群馬優勝の吉田らスプリンターからオールラウンダーまでそろえるチーム。平坦ステージから総合成績まで狙える戦力に注目。
キナンサイクリングチーム
グレゴー・ガズヴォダ、ジャイ・クロフォード、中西重智、伊丹健治、野中竜馬、水野恭平
2011年ツアー・オブ・チンハイレイク総合優勝、2014年スロベニアTTチャンピオンで梅丹本舗にも在籍していたガズヴォダ、2008年TOJ総合2位、2009年ランカウイ総合2位のクロフォードに日本人4人の構成。10年ぶり復活のチームはここで好成績を挙げて熊野へ臨む。
日本ナショナルチーム
面手利輝、徳田優、黒枝咲哉、松本祐典、秋田拓磨、小橋勇利
浅田顕監督のもと、今年もU23選手で臨むナショナルチーム。ヨーロッパで揉まれてきた面手、インカレロード2年連続優勝の徳田、トップスプリンターでNIPPO黒枝士揮の弟、黒枝咲哉、全日本ロードジュニアチャンピオンの松本、学生個人ロード優勝など安定したトップの力を持つ秋田、そして怪我から復活した小橋の布陣で臨む。ステージ上位を狙う走りやアタックなど見逃せない走りが注目される。ジャパンU23のメンバーはネイションズカップ組みと分かれての参戦に。
text:Hideaki TAKAGI
スプリントのボニファツィオと黒枝士揮、山岳のポルセイエディゴラコールとディボールらの戦い
海外8チーム国内9チームで計17チーム、各チーム6名で合計100名が走るツアー・オブ・ジャパン。昨年までに結果を出している選手たちがこぞって出場するのが今年の顔ぶれだ。個人総合優勝のミルサマ・ポルセイエディゴラコール(イラン、タブリーズペトロケミカル)は、同3位のガデル・ミズバニ(イラン、タブリーズペトロケミカル)とともに参戦。
東京ステージでプロ初勝利のニッコーロ・ボニファツィオ(ランプレ・メリダ)は今シーズンGPルガーノを制し、ミラノ~サンレモはなんと5位。2013年富士山ステージで当時のコースレコードを打ち立てたベンジャミン・ディボール(オーストラリア、アヴァンティレーシングチーム)らが参戦。今シーズンからイタリア籍となったNIPPOヴィーニファンティーニは、ジロ・デ・イタリア組みと分かれての参戦。
迎え撃つ国内チームは、ここ数年連続して総合上位に食い込むブリヂストンアンカーサイクリングチーム、Jプロツアーで敵なしのチーム右京など目白押し。そして今年もU23選手で構成の日本ナショナルチームも積極性に期待。
個人総合はやはりポルセイエディゴラコールをはじめとした登坂力に優れるイラン勢が有力。しかしその実力を知った他チームは、昨年と同じ轍を踏まない。富士山ステージ前後のステージで徹底したイラン対策をするはずだ。加えて国内チームのレベルもスペイン人選手の加入で上がっている。総合の行方は昨年よりは接戦が予想される。
5月16日(土)午後のライセンスコントロールを経た、スタートリストから選手を紹介しよう。
全17チーム、100名
海外チーム 8チーム
ランプレ・メリダ UCIワールドチーム
NIPPO・ヴィーニファンティーニ プロコンチネンタル
ドラパック プロフェッショナルサイクリング プロコンチネンタル
アヴァンティ レーシングチーム コンチネンタル
タブリーズペトロケミカルチーム コンチネンタル
RTSサンティック レーシングチーム コンチネンタル
ピシュガマン ジャイアントチーム コンチネンタル
スカイダイブドバイプロサイクリングチーム コンチネンタル
国内チーム 9チーム
ブリヂストンアンカー サイクリングチーム コンチネンタル
愛三工業レーシングチーム コンチネンタル
チーム右京 コンチネンタル
宇都宮ブリッツェン コンチネンタル
那須ブラーゼン コンチネンタル
シマノレーシング コンチネンタル
マトリックスパワータグ コンチネンタル
キナンサイクリングチーム コンチネンタル
日本ナショナルチーム
ランプレ・メリダ
フェン・チュンカイ、ニッコーロ・ボニファツィオ、ヴァレリオ・コンティ、マリオ・コスタ、イリア・コシェヴォイ、ルカ・ピベルニク
唯一のUCIワールドチームとして参戦。トップスプリンターのボニファツィオは堺、美濃、東京に期待。日本に馴染みの深いフェンは台湾唯一のワールドチーム登録。ルイ・コスタの兄、マリオ・コスタも注目だ。
NIPPO・ヴィーニファンティーニ
アントニオ・ニーバリ、黒枝士揮、ニコラス・マリーニ、マッティア・ポッゾ、ディディエール・シャペロ、山本元喜
ヴィンツェンツォ・ニーバリの弟、アントニオ・ニーバリ、今年4月のシュヘルデプライスで7位のニコラス・マリーニ、2013年熊野で2勝のマッティア・ポッゾ、4月加入のコロンビア選手ディディエ・シャパッロが参加。そしてここまで海外レースで揉まれてきた黒枝士揮と山本元喜がいよいよ登場。黒枝のスプリントと山本のアタックは注目度大だ。
ドラパック プロフェッショナルサイクリング
ピーター・コーニング、ディラン・ガードルストーン、ブレントン・ジョーンズ、ティモシー・ロエ、アダム・フェラン
2013年ツアー・オブ・ルワンダ総合優勝のディラン・ガードルストーン、2014年ツアー・オブ・シンカラでステージ2勝のブレントン・ジョーンズらが参加。スプリンターから総合狙いまでバランスよく配置する。5人での参戦に。
アヴァンティ レーシングチーム
ベンジャミン・ディボール、テイラー・ガンマン、ニール・ファン・デル・プローグ、トーマス・デヴィソン、マーク・オブライエン、ジェイソン・クリスティー
ベンジャミン・ディボールは2013年富士山ステージで当時のレコード39分47秒を出している。テイラー・ガンマンは2015年ニュージーランドサイクルクラシックで総合優勝、トム・デヴィソンは2015年国内ロード選手権で2位、ジェイソン・クリスティーはニュージーランドサイクルクラシックで総合2位、国内ロード選手権3位、同TT4位など。ディボールの山岳から各コースに対応できるメンバーをそろえる。
タブリーズペトロケミカルチーム
ガデル・ミズバニ、ミルサマ・ポルセイエディゴラコール、アミール・コラドゥーズハグ、アハド・カゼミ、アリ・ハデミ、アボルファツル・ナザリ・ダハリアン
アジア最強チームが今年も参戦。本大会昨年の覇者、ポルセイエディゴラコールを筆頭に同3位のミズバニら圧倒的な登坂力を持つメンバーで参戦。今年も個人総合優勝最有力候補チームだ。
RTSサンティック レーシングチーム
ボリス・シュピレフスキー、ファン・ウェンチュン、ジャン・スンジェ、イリヤ・ゴロニチェフ、ティノ・ソメル、ヴィクトル・ニノ・コレドール
台湾籍の多国籍チーム。2014年UCIアジアツアーチーム2位の強豪。今シーズンのツール・ド・台湾1勝のティノ・ソメル、2014年ツアー・オブ・チャイナ2総合優勝と強豪のボリス・シュピレフスキー、個人追抜き4分20秒台のスピードマン、ジャン・スンジェら、高次元でバランスの取れたチーム。
ピシュガマン ジャイアントチーム
アミール・ザルガリ、ホセイン・アスカリ、アーヴィン・モアゼミ、ラヒーム・エマミ、ラミン・メフラバニ、ペーター・ポーリー
2014年ツアー・オブ・シンカラ総合優勝のアミール・ザルガリ、今年2月のアジア選手権ロードとTT2冠のホセイン・アスカリなど強豪をそろえ、タブリーズとともに総合優勝の候補。
スカイダイブドバイプロサイクリングチーム
フランシスコ・マンセボ、ウラジミール・グセフ、アンドレア・パリーニ、ソーフィアン・ハディ、ラファー・シティウィ、エドガル・ピント
ツール総合4位やブエルタ総合3位など圧倒的な成績を持つフランシスコ・マンセボが中心。2014年の熊野でも総合優勝した。過去にはフランドル5位やツアー・オブ・ベルギー総合優勝などディスカバリーチャンネルやカチューシャで走ったウラジミール・グセフも注目。2014年ハイナンで9ステージ中6ステージで優勝を含む5位以内のアンドレア・パリーニも勝利を狙う。
ブリヂストンアンカー サイクリングチーム
トマ・ルバ、ダミアン・モニエ、初山翔、寺崎武郎、内間康平、西薗良太
TOJで上位の成績を残しているトマ・ルバ、ダミアン・モニエそして西薗良太が総合を狙う。今シーズンも好調で、ルバがツール・ド・フィリピンで総合優勝、内間がツアー・オブ・タイランドで総合2位に入っている。日本人の総合優勝に一番近いチームといえよう。
愛三工業レーシングチーム
綾部勇成、福田真平、伊藤雅和、平塚吉光、早川朋宏、中根英登
アジアツアーを主戦場として戦い続けてきた愛三。今年もすでに結果を出し、ツール・ド・ランカウイで早川がベストアジア選手賞、ツアー・オブ・タイランドでは中島康晴選手が総合優勝している。平坦ステージでは福田のスプリントにも期待がかかる。
チーム右京
土井雪広、山本隼、サルバドール・グアルディオラ、パブロ・ウルタスン、オスカル・プジョル、ダニエル・ホワイトハウス
国内Jプロツアーで圧倒するチーム右京。TOJには総合を取るべくベストメンバーで臨む。日本チームとして最も総合優勝に近いチームといえよう。スプリントから山岳まで狙える幅広いそして強いメンバーが特徴。また5月9日まで行われたツール・ド・イジェンで20歳のホワイトハウスが総合3位に入っている。
宇都宮ブリッツェン
増田成幸、鈴木譲、阿部嵩之、鈴木真理、大久保陣、青柳憲輝
地域密着型の純和製チーム。日本人最高の登坂力を持つ増田を筆頭に、トップスプリンターの仲間入りを果たした大久保、アタッカーの阿部ら幅広い陣容で大会に挑む。
那須ブラーゼン
佐野淳哉、岩井航太、吉岡直哉、鈴木龍、雨澤毅明、新城雄大
今季からコンチネンタル登録を行いTOJ初出場。全日本ロードチャンピオンの佐野を筆頭に成長著しい若手の組み合わせで臨む。チームワークが良いのが特徴で、JプロツアーのTTTでは常に優勝候補に挙げられる。
シマノレーシング
入部正太朗、木村圭佑、秋丸湧哉、横山航太、小山貴大
歴史あるチームは、現在平均年齢22歳の若手チームに。トップ選手の仲間入りを果たした入部を中心に、ルーキーの18歳小山らで臨む。堺ステージは国際クリテとともに地元チームとして結果を残したいステージだ。5人での参戦に。
マトリックスパワータグ
ベンジャミン・プラデス、アイラン・フェルナンデス、ホセ・ビセンテ・トリビオ、吉田隼人、安原大貴、向川尚樹
Jプロツアー2年連続個人総合優勝のホセ・ビセンテをはじめ、1週間前までのツール・ド・イジェン総合2位のプラデス、Jプロツアー群馬優勝の吉田らスプリンターからオールラウンダーまでそろえるチーム。平坦ステージから総合成績まで狙える戦力に注目。
キナンサイクリングチーム
グレゴー・ガズヴォダ、ジャイ・クロフォード、中西重智、伊丹健治、野中竜馬、水野恭平
2011年ツアー・オブ・チンハイレイク総合優勝、2014年スロベニアTTチャンピオンで梅丹本舗にも在籍していたガズヴォダ、2008年TOJ総合2位、2009年ランカウイ総合2位のクロフォードに日本人4人の構成。10年ぶり復活のチームはここで好成績を挙げて熊野へ臨む。
日本ナショナルチーム
面手利輝、徳田優、黒枝咲哉、松本祐典、秋田拓磨、小橋勇利
浅田顕監督のもと、今年もU23選手で臨むナショナルチーム。ヨーロッパで揉まれてきた面手、インカレロード2年連続優勝の徳田、トップスプリンターでNIPPO黒枝士揮の弟、黒枝咲哉、全日本ロードジュニアチャンピオンの松本、学生個人ロード優勝など安定したトップの力を持つ秋田、そして怪我から復活した小橋の布陣で臨む。ステージ上位を狙う走りやアタックなど見逃せない走りが注目される。ジャパンU23のメンバーはネイションズカップ組みと分かれての参戦に。
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