2014/12/09(火) - 15:23
20年目を迎えた関西シクロクロス。雪に変わっても違和感ない冷たい雨が降る中、全日本チャンピオンジャージを着る竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)が圧倒的なスピードでエリートライダーたちを置き去りにした。
1995年12月3日に福知山市三段池公園特設コースで第1回大会が開催され、毎シーズン参加者と開催規模を拡大されている関西シクロクロス。2013-2014年シーズンはのべ6,473人という過去最多エントリーをマークしている。
2014-2015年シーズンの第5戦は「20周年メモリアル大会」として、第1回大会の会場に近い由良川河川敷で開催される予定だったが、都合により急遽滋賀県東近江市のふれあい運動公園に会場を変更。レースの合間にメモリアルセレモニーが行なわれ、関西から世界に飛び立った竹之内悠がマスコットキャラクターの「カンクロー20周年バージョン」の除幕式に立ち会った。
「19年前はここまで大きな大会になるとは想像していませんでした」と、大会オーガナイザーを務める矢野淳さんは語る。
各カテゴリーのキャパシティが限界に達しているため全体の参加者数は微増に留まっているが「CL2やCL3の参加者数が増えており、裾野が広がっていることを感じています」と矢野さん。「今から20年先は想像出来ませんが、関西の各県で同じ日にシクロクロスが開催されるような広がりを期待しています」。
琵琶湖に流入する愛知川(えちがわ)の河川敷「東近江市ふれあい運動公園」で行なわれた第5戦。コースは概ねフラットで、長い舗装路と草地、砂、泥が組み合わされている。最高気温5度ほどで、時折雨が降るシクロクロスらしいコンディション。琵琶湖から吹く風によって体感気温はかなり低く感じられた。
「野辺山後のトレーニングも納得いく形ではできていなかったです。不安が残ってるし、自分がどれだけ何をできているか、時差の影響やもちろんヨーロッパからの疲れもあるのかもしれない。何が正しいコンディショニングなんだろうと頭の中には常にある、気持ちでコンディショニングをあげている感じです」と語る竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)がスタート直後からレースをリードした。
竹之内は5分40秒のラップタイムを正確に刻みながら、最後の2周を5分30秒でまとめてフィニッシュ。後続を寄せ付けなかった。
2日連続4位に終わった野辺山シクロクロスから1週間、そして大会4連覇が懸かった全日本選手権まで1週間。全日本終了後すぐに竹之内はヨーロッパに戻る。「機材は着々と準備できています。ヨーロッパに帰国するまであと1週間しかないし、そちらも合わせて準備を進めてます。カラダはあと一歩を詰めれば完璧だと感じました」。竹之内は金曜日に現地入りし、泥の闘いが予想されるコースをチェックする予定だ。
後方の2位争いは木村吉秀(JPST MASSA ANDEX)と中井唯晶(瀬田工業高校)という2人の若手の主導で始まる。単独で竹之内を追走した木村に島田真琴(シマノドリンキング)がジョイン。木村との攻防の末、終盤に抜け出した島田が2位でフィニッシュした。
CL1は上田順子(関西ダム部/獣遊)や淵上千春子(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)が好スタートを切ったものの、2周目に入る頃には宮内佐季子(Team CHAINRING)が先行。坂口楓華(パナソニックレディース)の追走を振り切った宮内が勝利し、全日本選手権に向けて勢いをつけている。
その他の写真はフォトギャラリーへ。
C1
1位 竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ) 56'17"
2位 島田真琴(シマノドリンキング) +2'39"
3位 木村吉秀(JPST MASSA ANDEX) +2'56"
4位 伊澤優大(岩井商会RACING) +3'30"
5位 中井唯晶(瀬田工業高校) +3'47"
6位 村田憲治(tacurino.net) +4'37"
7位 松本哲(グランデパール播磨) +4'46"
8位 松木健治(有 村上建具) +4'49"
9位 川村誠(スクミズマシンワークス) +5'00"
10位 松村孝一(KAMOGAWA TC) +5'05"
CL1
1位 宮内佐季子(Team CHAINRING) 40'52"
2位 坂口楓華(パナソニックレディース) +32"
3位 上田順子(関西ダム部/獣遊) +39"
4位 水谷有紀子(BUCYO COFFEE CLT) +42"
5位 埜真賢美(川崎医療福祉大学) +1'34"
CM1
1位 水谷拓也(BUCYO COFFEE CLT) 36'53"
2位 藤井修(きゅうべえsports) +01"
3位 大河内二郎(シルクロード) +39"
4位 羽鳥和重(cycleclub 3UP) +48"
5位 西野順一(Teamスクアドラ) +1'19"
C2
1位 国分圭二(Mt.HASE321) 36'57"
2位 藤原友秀(グランデパール播磨) +01"
3位 岡将行(Tonic CX Team Japan) +26"
4位 田口純也(662-496部) +52"
5位 鬼頭拓也(クラブシルベスト) +1'02"
CJ
1位 日野竜嘉(松山聖陵高校) 37'38"
CM2
1位 塚原政知(シルクロード) 33'06"
2位 岩上真也(大原朝市R&Cゾルゲ隊)
3位 河原徳(DISTANZA) +08"
4位 渡辺政幸(RITCHEY BREZZA KAMIHAGI) +22"
5位 奥村哲史(トンデモクラブ金沢) +33"
CL2
1位 岡村桃花(ステラ☆シルベスト) 30'58"
2位 高田由貴(ZiPPY CYCLE Club) +18"
3位 藤野直美(チームまんま) +25"
C3
1位 小倉隆志(SKRK CX) 31'26"
2位 藤田耕志(有 村上建具・工房ハイランダー) +17"
3位 久保田理友 +23"
4位 赤塚剛司(Mt.Hase321) +33"
5位 多賀良成(自転車のウエサカシクロ隊/OGP) +37"
CM3A
1位 堀池知也(CHARGE Cycling Club) 27'46"
2位 早川忠雄(泥んこプロレス) +09"
3位 鈴木徹(ナカガワAS.K'デザイン) +26"
CM3B
1位 新崎博雄(水曜夜練) 27'04"
2位 山口高弘(チームガチャピン) +02"
3位 川上吉彦(R2 SPORTS CYCLING TEAM) +1'02"
CL3
1位 山野井真紀子 20'41"
2位 銅直裕子 +1'44"
3位 美並聡子(Team Speed) +1'52"
C4A
1位 槙野青葉 26'05"
2位 伊藤聖史(オガワサイクル) +29"
3位 成瀬拓未(神戸大学) +46"
C4B
1位 村本太一(のぼこん) 26'28"
2位 岩田靖住(Life Ride) +04"
3位 藤原周司(TOPFIELD) +33"
U17
1位 馬野龍寛 39'28"
U15
1位 大河内将泰 17'41"
2位 二唐基(WGAracing) +1'24"
3位 天野壮悠(ステラシルベスト/JS天野家) +1'51"
text&photo:Kei Tsuji
1995年12月3日に福知山市三段池公園特設コースで第1回大会が開催され、毎シーズン参加者と開催規模を拡大されている関西シクロクロス。2013-2014年シーズンはのべ6,473人という過去最多エントリーをマークしている。
2014-2015年シーズンの第5戦は「20周年メモリアル大会」として、第1回大会の会場に近い由良川河川敷で開催される予定だったが、都合により急遽滋賀県東近江市のふれあい運動公園に会場を変更。レースの合間にメモリアルセレモニーが行なわれ、関西から世界に飛び立った竹之内悠がマスコットキャラクターの「カンクロー20周年バージョン」の除幕式に立ち会った。
「19年前はここまで大きな大会になるとは想像していませんでした」と、大会オーガナイザーを務める矢野淳さんは語る。
各カテゴリーのキャパシティが限界に達しているため全体の参加者数は微増に留まっているが「CL2やCL3の参加者数が増えており、裾野が広がっていることを感じています」と矢野さん。「今から20年先は想像出来ませんが、関西の各県で同じ日にシクロクロスが開催されるような広がりを期待しています」。
琵琶湖に流入する愛知川(えちがわ)の河川敷「東近江市ふれあい運動公園」で行なわれた第5戦。コースは概ねフラットで、長い舗装路と草地、砂、泥が組み合わされている。最高気温5度ほどで、時折雨が降るシクロクロスらしいコンディション。琵琶湖から吹く風によって体感気温はかなり低く感じられた。
「野辺山後のトレーニングも納得いく形ではできていなかったです。不安が残ってるし、自分がどれだけ何をできているか、時差の影響やもちろんヨーロッパからの疲れもあるのかもしれない。何が正しいコンディショニングなんだろうと頭の中には常にある、気持ちでコンディショニングをあげている感じです」と語る竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ)がスタート直後からレースをリードした。
竹之内は5分40秒のラップタイムを正確に刻みながら、最後の2周を5分30秒でまとめてフィニッシュ。後続を寄せ付けなかった。
2日連続4位に終わった野辺山シクロクロスから1週間、そして大会4連覇が懸かった全日本選手権まで1週間。全日本終了後すぐに竹之内はヨーロッパに戻る。「機材は着々と準備できています。ヨーロッパに帰国するまであと1週間しかないし、そちらも合わせて準備を進めてます。カラダはあと一歩を詰めれば完璧だと感じました」。竹之内は金曜日に現地入りし、泥の闘いが予想されるコースをチェックする予定だ。
後方の2位争いは木村吉秀(JPST MASSA ANDEX)と中井唯晶(瀬田工業高校)という2人の若手の主導で始まる。単独で竹之内を追走した木村に島田真琴(シマノドリンキング)がジョイン。木村との攻防の末、終盤に抜け出した島田が2位でフィニッシュした。
CL1は上田順子(関西ダム部/獣遊)や淵上千春子(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)が好スタートを切ったものの、2周目に入る頃には宮内佐季子(Team CHAINRING)が先行。坂口楓華(パナソニックレディース)の追走を振り切った宮内が勝利し、全日本選手権に向けて勢いをつけている。
その他の写真はフォトギャラリーへ。
C1
1位 竹之内悠(ベランクラシック・ドルチーニ) 56'17"
2位 島田真琴(シマノドリンキング) +2'39"
3位 木村吉秀(JPST MASSA ANDEX) +2'56"
4位 伊澤優大(岩井商会RACING) +3'30"
5位 中井唯晶(瀬田工業高校) +3'47"
6位 村田憲治(tacurino.net) +4'37"
7位 松本哲(グランデパール播磨) +4'46"
8位 松木健治(有 村上建具) +4'49"
9位 川村誠(スクミズマシンワークス) +5'00"
10位 松村孝一(KAMOGAWA TC) +5'05"
CL1
1位 宮内佐季子(Team CHAINRING) 40'52"
2位 坂口楓華(パナソニックレディース) +32"
3位 上田順子(関西ダム部/獣遊) +39"
4位 水谷有紀子(BUCYO COFFEE CLT) +42"
5位 埜真賢美(川崎医療福祉大学) +1'34"
CM1
1位 水谷拓也(BUCYO COFFEE CLT) 36'53"
2位 藤井修(きゅうべえsports) +01"
3位 大河内二郎(シルクロード) +39"
4位 羽鳥和重(cycleclub 3UP) +48"
5位 西野順一(Teamスクアドラ) +1'19"
C2
1位 国分圭二(Mt.HASE321) 36'57"
2位 藤原友秀(グランデパール播磨) +01"
3位 岡将行(Tonic CX Team Japan) +26"
4位 田口純也(662-496部) +52"
5位 鬼頭拓也(クラブシルベスト) +1'02"
CJ
1位 日野竜嘉(松山聖陵高校) 37'38"
CM2
1位 塚原政知(シルクロード) 33'06"
2位 岩上真也(大原朝市R&Cゾルゲ隊)
3位 河原徳(DISTANZA) +08"
4位 渡辺政幸(RITCHEY BREZZA KAMIHAGI) +22"
5位 奥村哲史(トンデモクラブ金沢) +33"
CL2
1位 岡村桃花(ステラ☆シルベスト) 30'58"
2位 高田由貴(ZiPPY CYCLE Club) +18"
3位 藤野直美(チームまんま) +25"
C3
1位 小倉隆志(SKRK CX) 31'26"
2位 藤田耕志(有 村上建具・工房ハイランダー) +17"
3位 久保田理友 +23"
4位 赤塚剛司(Mt.Hase321) +33"
5位 多賀良成(自転車のウエサカシクロ隊/OGP) +37"
CM3A
1位 堀池知也(CHARGE Cycling Club) 27'46"
2位 早川忠雄(泥んこプロレス) +09"
3位 鈴木徹(ナカガワAS.K'デザイン) +26"
CM3B
1位 新崎博雄(水曜夜練) 27'04"
2位 山口高弘(チームガチャピン) +02"
3位 川上吉彦(R2 SPORTS CYCLING TEAM) +1'02"
CL3
1位 山野井真紀子 20'41"
2位 銅直裕子 +1'44"
3位 美並聡子(Team Speed) +1'52"
C4A
1位 槙野青葉 26'05"
2位 伊藤聖史(オガワサイクル) +29"
3位 成瀬拓未(神戸大学) +46"
C4B
1位 村本太一(のぼこん) 26'28"
2位 岩田靖住(Life Ride) +04"
3位 藤原周司(TOPFIELD) +33"
U17
1位 馬野龍寛 39'28"
U15
1位 大河内将泰 17'41"
2位 二唐基(WGAracing) +1'24"
3位 天野壮悠(ステラシルベスト/JS天野家) +1'51"
text&photo:Kei Tsuji
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