2014/08/17(日) - 09:19
「アルデンヌ・クラシック」さながらのアップダウンコースが設定されたエネコ・ツアー第6ステージで、ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)がアタック。ビッグネームを振り切った23歳が独走勝利を飾るとともに、総合リーダージャージを獲得した。
メイン集団を牽引するジャイアント・シマノ photo:Tim de Waele
エネコ・ツアー2014第6ステージ image:www.enecotour.comオランダのヘールレンからベルギーのエワイユまで駆けるエネコ・ツアー第6ステージには合計16カ所の登りが設定されている。アムステル・ゴールドレースとリエージュ〜バストーニュ〜リエージュを掛け合わせたような173kmのコース。ラ・ルドゥットを中心にした終盤の周回コースで総合争いは大きく動いた。
逃げるトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)ら photo:Tim de Waeleレースは開始後すぐにスプリント賞ジャージのケニース・ファンビルセン(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)やネイサン・ハース(オーストラリア、ガーミン・シャープ)、トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)、モレーノ・モゼール(イタリア、キャノンデール)を含む8名の逃げが形成され、リーダージャージ擁するジャイアント・シマノが追撃する展開に。
リエージュ名物のラ・ルドゥットを登る選手たち photo:Tim de Waele先頭8名は最大8分リードで連続する登りを越えて行く。タイム差が2分まで縮まると逃げグループ内で不協和音が流れ始め、残り45kmを切ったところでハースがアタック。しばらく独走した先頭ハースを追って、メイン集団内ではアタック合戦が始まった。
ピショとジャネソンを振り切るティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル) photo:Tim de Waeleまずはアレクサンドル・ピショ(フランス、ユーロップカー)が単独でハースに追いつき、失速するハースを置き去りにして先頭へ。残り15km地点でアルノー・ジャネソン(フランス、FDJ.fr)も合流し、新たに2名の先行が決まる。
独走でフィニッシュするティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル) photo:Tim de Waeleメイン集団では断続的にアタックがかかり、総合16位・49秒遅れのティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)が登りで先行。リーダージャージを着るトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)を始め、総合上位の選手たちはこのウェレンスのアタックに反応出来なかった。
ウェレンスは残り10km地点で先頭ピショとジャネソンに合流し、追走グループを形成するドゥムランらを振り切ってフィニッシュへ。逃げメンバーを振るい落としたウェレンスがそのまま独走勝利を果たした。
懸命に追走したラース・ボーム(オランダ、ベルキン)が50秒差、フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)やリーダージャージのドゥムランが52秒差でフィニッシュ。ウェレンスは「総合は狙っていなかった。目標をステージ優勝を達成出来たので大満足だ」とコメントするが、ボーナスタイムも同時に獲得したため一躍総合首位に立っている。
「明日の最終ステージではボーナスタイムに気をつけながら走りたい。まだレースは終わっていない。出来る限りの走りをしてみせるよ」と、プロ3年目の23歳は語る。MTBクロスカントリー出身のクライマーがキャリア最大のタイトル獲得に王手をかけた。
リーダージャージを失ったドゥムランは「終盤にアシストを担ってくれたゲシュケがパンクで後退。そこからはライバルたちのアタックに自ら反応しなければならなかった。全員のアタックを封じ込めることは出来なかった。誰もが疲れていて、追走の責任を自分に押し付けてきた」と悔やむ。
最終ステージを前に総合首位ウェレンスと総合2位ボームのタイム差は7秒、総合3位ドゥムランのタイム差は13秒。タイム差は僅かだが、近郊のマーストリヒト出身のドゥムランは「このあたりのコースはよく知っている。だからこそ、逆転のチャンスがかなり小さいことは分かっている」と語っている。ウェレンスのコメントにもあるように、最終日はボーナスタイムを懸けた争いになりそうだ。
選手コメントはレース公式サイトより。
リーダージャージを着るトム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)はステージ4位 photo:Tim de Waele
リーダージャージを手にしたティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル) photo:Tim de Waele
エネコ・ツアー2014第6ステージ
個人総合成績
ポイント賞
トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
スプリント賞
ケニース・ファンビルセン(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
チーム総合成績
ベルキン
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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ウェレンスは残り10km地点で先頭ピショとジャネソンに合流し、追走グループを形成するドゥムランらを振り切ってフィニッシュへ。逃げメンバーを振るい落としたウェレンスがそのまま独走勝利を果たした。
懸命に追走したラース・ボーム(オランダ、ベルキン)が50秒差、フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)やリーダージャージのドゥムランが52秒差でフィニッシュ。ウェレンスは「総合は狙っていなかった。目標をステージ優勝を達成出来たので大満足だ」とコメントするが、ボーナスタイムも同時に獲得したため一躍総合首位に立っている。
「明日の最終ステージではボーナスタイムに気をつけながら走りたい。まだレースは終わっていない。出来る限りの走りをしてみせるよ」と、プロ3年目の23歳は語る。MTBクロスカントリー出身のクライマーがキャリア最大のタイトル獲得に王手をかけた。
リーダージャージを失ったドゥムランは「終盤にアシストを担ってくれたゲシュケがパンクで後退。そこからはライバルたちのアタックに自ら反応しなければならなかった。全員のアタックを封じ込めることは出来なかった。誰もが疲れていて、追走の責任を自分に押し付けてきた」と悔やむ。
最終ステージを前に総合首位ウェレンスと総合2位ボームのタイム差は7秒、総合3位ドゥムランのタイム差は13秒。タイム差は僅かだが、近郊のマーストリヒト出身のドゥムランは「このあたりのコースはよく知っている。だからこそ、逆転のチャンスがかなり小さいことは分かっている」と語っている。ウェレンスのコメントにもあるように、最終日はボーナスタイムを懸けた争いになりそうだ。
選手コメントはレース公式サイトより。
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エネコ・ツアー2014第6ステージ
1位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)
2位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
3位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
4位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
5位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
6位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
7位 イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル)
8位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
9位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
10位 マルコ・マルカート(イタリア、キャノンデール)
2位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
3位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
4位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
5位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
6位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
7位 イェーレ・ファネンデルト(ベルギー、ロット・ベリソル)
8位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
9位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
10位 マルコ・マルカート(イタリア、キャノンデール)
4h28'19"
+50"
+52"
+56"
+58"
+59"
+50"
+52"
+56"
+58"
+59"
個人総合成績
1位 ティム・ウェレンス(ベルギー、ロット・ベリソル)
2位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
3位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
4位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
5位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
6位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
7位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
8位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
9位 イェンス・ケウケレール(ベルギー、オリカ・グリーンエッジ)
10位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ガーミン・シャープ)
2位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキン)
3位 トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
4位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ)
5位 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー、BMCレーシング)
6位 ゲラント・トーマス(イギリス、チームスカイ)
7位 ニキ・テルプストラ(オランダ、オメガファーマ・クイックステップ)
8位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシング)
9位 イェンス・ケウケレール(ベルギー、オリカ・グリーンエッジ)
10位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、ガーミン・シャープ)
21h03'27"
+07"
+13"
+33"
+34"
+38"
+45"
+48"
+56"
+1'04"
+07"
+13"
+33"
+34"
+38"
+45"
+48"
+56"
+1'04"
ポイント賞
トム・ドゥムラン(オランダ、ジャイアント・シマノ)
スプリント賞
ケニース・ファンビルセン(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
チーム総合成績
ベルキン
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
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