2014/08/24(日) - 19:50
ツール・ド・フランス2014を走った22チームのバイクに迫る第6弾。マイヨジョーヌを獲得したニーバリのアスタナ、ボームが4年ぶりに登場したパヴェステージを制したベルキン、18回目のツール出場となったコフィディスの3チームをピックアップする。
アスタナ 【スペシャライズド S-Works Tarmac、S-Works McLAREN Tarmac】
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)が第21ステージで使用したマイヨジョーヌ仕様のスペシ ャライズド S-Works Tarmac photo:Makoto.AYANO
圧倒的な安定感と強さでヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア)が総合優勝を果たしたアスタナ。バイクはスペシャライズドの新型オールラウンドモデルの「S-Works Tarmac」がメイン。ニーバリにはスペシャルペイントのバイクが用意され、初日から第19ステージまではニックネームに因んだサメのグラフィック仕様を、最終ステージのみマイヨジョーヌ仕様を駆った。
また献身的なアシストでニーバリの総合優勝に貢献したヤコブ・フグルサング(デンマーク)のみに、イギリスのレーシングカーメーカーのマクラーレンとの共同開発によって軽さを追求した「S-Works McLAREN Tarmac」が供給された。
ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、アスタナ)のスペシャライズド S-Works Tarmac photo:Makoto.AYANO
「メッシーナのサメ」というニックネームに因んだスペシャルペイント photo:Makoto.AYANO
ホイールはロゴがトリコロールのコリマ VIVA S photo:Makoto.AYANO
メインコンポーネントは機械式のカンパニョーロ SUPER RECORDとSUPER RECORD RSを選手によって使い分ける。クランクはSRMのパワーメーターを搭載したS-Works FACT carbonのカーボンアームに、カンパニョーロ純正のチェーンリングという組み合わせ。フロントディレーラーは変速性能を高めるために全ライダー共通で金属製パンタグラフ仕様に。ニーバリとフグルサングのバイクはケーブルが純正では無く、アルミ製リンクのi-linkとしている。
ホイールはフレンチブランドのコリマで、32mmハイトの「VIVA S」や47mmハイトの「AERO S」をメインにコースや好みによって使い分けている。なお、ニーバリはイタリアナショナルチャンピオン獲得を記念してロゴがトリコロールカラーに換装されたVIVAを使用した。また、昨年のツールで投入されていたカーボンスポークのMCCシリーズや、カーボンハブ仕様は使用されていない模様。タイヤはヴェロフレックスをメインに、ニーバリは「SPECIALIZED」とだけロゴの入ったプロトタイプをテストしていた。
ヤコブ・フグルサング(デンマーク、アスタナ)のスペシャライズド S-Works McLAREN Tarmac photo:Makoto.AYANO
メッキ塗装によるシャイニーなロゴ photo:Makoto.AYANO
トップチューブにはマクラーレンのロゴが入る photo:Makoto.AYANO
ハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一。サドルはスペシャライズドだが、ニーバリはリクイガスに所属していたころよりお気に入りのフィジークANTARESをロゴ無しで使用。その他のパーツは、ペダルがルックKeO Blade 2のプロチームカラー、ボトルケージがタックスのDevaもしくUMAカーボンだ。
ミケーレ・スカルポーニ(イタリア、アスタナ)のスペシャライズド S-Works Tarmac photo:Makoto.AYANO
ホイールにはフランスのコリマを採用する photo:Makoto.AYANO
ベルキン 【ビアンキ OLTRE XR2】
マールテン・ワイナンツ(ベルギー、ベルキン)のビアンキ OLTRE XR2 photo:Makoto.AYANO
第5ステージの後、ボームのゼッケンプレートにはステージ1勝を示すステッカーが貼られた photo:Makoto.AYANO
シマノがツイッター上で展開した#Believeキャンペーンのロゴ photo:Makoto.AYANO
全22チーム中で唯一トップ10に2人のライダーを送り込んだベルキン。バイクはイタリアンブランドのビアンキで、エアロフォルムのオールラウンドモデル「OLTRE XR2」で統一した。カラーはチームカラーのライトグリーンにビアンキのチェレステという組み合わせだ。
コンポーネントはサポートを受けるシマノの9070系DURA-ACE Di2で、シーズン開幕当初は外付けバッテリーを使用していたが、ツールで使用されていたバイクは全て内装されていた。なお、バウク・モレマ(オランダ)はゴムアレルギーのため、ブレーキレバーのフードを外し、バーテープを直接巻き付けるという個性的なセッティングをしている。パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターで、モニターのマウントにはK-Edgeの製品を使用する。
ハンドルに取り付けられたスポーツカメラCM-1000。ブラケットは今後発売が予定されているPRO製 photo:Makoto.AYANO
バウク・モレマ(オランダ)はブレーキレバーのブラケットを剥がして、そこにバーテープ巻き付けるという 個性的なセッティングをしている photo:Makoto.AYANO
ケーブルをタイラップでフレームに這わせることで不意の断線を防止 photo:Makoto.AYANO
DURA-ACEのクランクにはパイオニアのセンサーが取り付けられている photo:Makoto.AYANO
ホイールも9000系DURA-ACEで、35mmハイトのC35と50mmハイトのC50がメイン。タイヤはヴィットリアのレーシングモデル「CORSA CS」やベーシックモデル「CORSA CX」の2モデルから好みに合わせて使用。幅はいずれも25mmだ。
ハンドル及びステムはFSA、サドルはサンマルコで、いずれもカラーはバイクと同じくグリーンやチェレステとなっている。その他、同じくシマノのサポートを受けるジャイアント・シマノと同様にベルキンも積極的にスポーツカメラ「CM-1000」を活用。バイクへの固定にはPROやK-Edgeのマウントを使用していた。
コフィディス 【ルック 695LIGHT】
ルイスアンヘル・マテマルドネス(スペイン、コフィディス)のルック 695LIGHT photo:Makoto.AYANO
18回目の出場となった地元フランスのプロコンチネンタルチーム、コフィディス。バイクは同郷のバイクメーカーであるルックで、インテグレーテッドブレーキを採用した「695 AEROLIGHT」ではなく、扱いやすさを重視して通常のキャリパーブレーキを搭載する「695LIGHT」で統一した。なお、ツール終了後に発表された新たなハイエンドモデル「795」が発表されたが、今ツールでテストしたという情報はない。
コンポーネントは9070系シマノDURA-ACEをメインに、クランクは695純正のZED2ではなくSRMの計測ユニットが搭載したFSAのK-Force Lightをアッセンブル。ホイールはフレームと同様にフレンチブランドのマヴィックで、ベーシックモデルのCOSMIC CARBON ULTIMATEがメインながら、独自技術による高い制動力が特徴の軽量アルミホイール「R-SYS SLR」を装着したバイクも。タイヤにはマヴィックが提唱するWTS(ホイールタイヤシステム)を取入れ、チューブレスチューブラーのYKSIONシリーズを組み合わせている。
市販品のゼッケンプレート台座とタイラップを用いて固定 photo:Makoto.AYANO
シリル・ルモワンヌ(フランス)のバイクには旧型のステムが装着されていた photo:Makoto.AYANO
ハンドルはFSAで、ステムはルック純正のC-ステムだが、何故かシリル・ルモワンヌ(フランス)のバイクには軽量化した現行モデルではなく旧型が装着されていた。その他、サドルはセライタリア、ペダルはもちろんルック、ボトルゲージはゼファールと全体的にフランス色の強いアッセンブルとなっている。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
アスタナ 【スペシャライズド S-Works Tarmac、S-Works McLAREN Tarmac】
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また献身的なアシストでニーバリの総合優勝に貢献したヤコブ・フグルサング(デンマーク)のみに、イギリスのレーシングカーメーカーのマクラーレンとの共同開発によって軽さを追求した「S-Works McLAREN Tarmac」が供給された。
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メインコンポーネントは機械式のカンパニョーロ SUPER RECORDとSUPER RECORD RSを選手によって使い分ける。クランクはSRMのパワーメーターを搭載したS-Works FACT carbonのカーボンアームに、カンパニョーロ純正のチェーンリングという組み合わせ。フロントディレーラーは変速性能を高めるために全ライダー共通で金属製パンタグラフ仕様に。ニーバリとフグルサングのバイクはケーブルが純正では無く、アルミ製リンクのi-linkとしている。
ホイールはフレンチブランドのコリマで、32mmハイトの「VIVA S」や47mmハイトの「AERO S」をメインにコースや好みによって使い分けている。なお、ニーバリはイタリアナショナルチャンピオン獲得を記念してロゴがトリコロールカラーに換装されたVIVAを使用した。また、昨年のツールで投入されていたカーボンスポークのMCCシリーズや、カーボンハブ仕様は使用されていない模様。タイヤはヴェロフレックスをメインに、ニーバリは「SPECIALIZED」とだけロゴの入ったプロトタイプをテストしていた。
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ハンドル、ステム、シートポストはFSAで統一。サドルはスペシャライズドだが、ニーバリはリクイガスに所属していたころよりお気に入りのフィジークANTARESをロゴ無しで使用。その他のパーツは、ペダルがルックKeO Blade 2のプロチームカラー、ボトルケージがタックスのDevaもしくUMAカーボンだ。
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ベルキン 【ビアンキ OLTRE XR2】
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コンポーネントはサポートを受けるシマノの9070系DURA-ACE Di2で、シーズン開幕当初は外付けバッテリーを使用していたが、ツールで使用されていたバイクは全て内装されていた。なお、バウク・モレマ(オランダ)はゴムアレルギーのため、ブレーキレバーのフードを外し、バーテープを直接巻き付けるという個性的なセッティングをしている。パワーメーターはパイオニアのペダリングモニターで、モニターのマウントにはK-Edgeの製品を使用する。
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ハンドル及びステムはFSA、サドルはサンマルコで、いずれもカラーはバイクと同じくグリーンやチェレステとなっている。その他、同じくシマノのサポートを受けるジャイアント・シマノと同様にベルキンも積極的にスポーツカメラ「CM-1000」を活用。バイクへの固定にはPROやK-Edgeのマウントを使用していた。
コフィディス 【ルック 695LIGHT】
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コンポーネントは9070系シマノDURA-ACEをメインに、クランクは695純正のZED2ではなくSRMの計測ユニットが搭載したFSAのK-Force Lightをアッセンブル。ホイールはフレームと同様にフレンチブランドのマヴィックで、ベーシックモデルのCOSMIC CARBON ULTIMATEがメインながら、独自技術による高い制動力が特徴の軽量アルミホイール「R-SYS SLR」を装着したバイクも。タイヤにはマヴィックが提唱するWTS(ホイールタイヤシステム)を取入れ、チューブレスチューブラーのYKSIONシリーズを組み合わせている。
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ハンドルはFSAで、ステムはルック純正のC-ステムだが、何故かシリル・ルモワンヌ(フランス)のバイクには軽量化した現行モデルではなく旧型が装着されていた。その他、サドルはセライタリア、ペダルはもちろんルック、ボトルゲージはゼファールと全体的にフランス色の強いアッセンブルとなっている。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
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