中盤以降の先頭集団で優位に進めたシマノレーシング。畑中勇介が最後の上りで仕掛けて優勝。2011年輪島大会で手にして以来のルビーレッドジャージを獲得。

最終周回の頂上で畑中勇介(シマノレーシング)が先頭に立つ最終周回の頂上で畑中勇介(シマノレーシング)が先頭に立つ photo:Hideaki TAKAGI
20周120kmのレースがスタート20周120kmのレースがスタート photo:Hideaki TAKAGI4月26日(土)、群馬県みなかみ町の群馬サイクルスポーツセンターでJプロツアー第5戦JBCF群馬CSCロードレースが行われた。年間21戦のJプロツアーの中でも高いAAレーティングの大会。当日は気温が15度から20度で晴れの中行われた。多くの選手にとって次回大会は5月下旬のツアー・オブ・ジャパンのため、ここで調子を見ておきたいところ。
山本元喜(斑鳩アスティーフォ)がアタックを連発する山本元喜(斑鳩アスティーフォ)がアタックを連発する photo:Hideaki TAKAGI
P1クラスタは20周120kmのレース。序盤からアタックがかかるが全く決まらない。20秒以上の逃げが決まらず延々とアタックの応酬に。ようやく決まったのは11周目。ホームを過ぎての下りで5人が先行。入部正太朗(シマノレーシング)、窪木一茂(チーム右京)、山本元喜(斑鳩アスティーフォ)、阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)、森本誠(イナーメ信濃山形)。これに畑中勇介(シマノレーシング)が単独合流して6人の逃げに。
最終周回の坂、アタック開始の山本元喜(斑鳩アスティーフォ)最終周回の坂、アタック開始の山本元喜(斑鳩アスティーフォ) photo:Hideaki TAKAGI畑中勇介(シマノレーシング)が優勝畑中勇介(シマノレーシング)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
メイン集団とはやがて1分以上の差がつく。実績のある6人の強力な逃げは安定し、メイン集団との差を広げていく。メイン集団からはアイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)が単独で抜け出す。メイン集団からのさらに数人が抜け出すが先頭からの差は2分を超え、逃げは決定的に。先頭集団では上りのたびに山本がペースアップ、畑中だけが合わせてほかは離れる。窪木も離れる場面が多い。これの繰り返しで入部が下がっていく。
メイン集団ゴールメイン集団ゴール photo:Hideaki TAKAGI
最終周回の上りで最初に仕掛けたのは山本。これに畑中が合わせ、頂上で山本を抜き畑中が先頭に。後方からは窪木が上がってくる。畑中はゴールまでの下りを踏み倒して優勝。2位には昨年本大会覇者の窪木、3位には山本が続いた。畑中は2011年輪島大会で手にしたルビーレッドジャージを着用。強いシマノレーシングと畑中が帰ってきた。
F 牧瀬翼(Team ASAHI)が優勝F 牧瀬翼(Team ASAHI)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
「気をつけたのは元喜と窪木」優勝の畑中勇介(シマノレーシング)

脚は(山本)元喜、展開と経験は窪木に気をつけた。窪木は離れてもほかの選手と上がってこれる選手。今回は元喜と森本選手が強くて牽制にならなかったので最後は力勝負になったのかと思う。得意のコースで勝てて、久しぶりのリーダージャージで嬉しい。
E1 最終周回へ、独走する西薗良太(チャンピオンシステムジャパン)E1 最終周回へ、独走する西薗良太(チャンピオンシステムジャパン) photo:Hideaki TAKAGI
山本元喜(斑鳩アスティーフォ)のコメント
E2 ゴールE2 ゴール photo:Hideaki TAKAGI
この日、最も多くアタックを繰り出し、そして先頭を長く引いたのは山本。コンチネンタルチームのヴィーニファンティーニ・NIPPO・デローザに所属し、実業団レースでは斑鳩アスティーフォで走る。その山本は「優勝するために動いていたのだが。終盤にペースが落ちてきたので逃げ切るために上りでペースを上げた。先頭の人数を絞るためにも。それで脚を使いすぎたかもしれないが、自分としては追い込めてよかった」と語る。
E3 ゴールE3 ゴール photo:Hideaki TAKAGI
結果
P1 120km
1位 gennki畑中勇介(シマノレーシング)2時間54分20秒
2位 窪木一茂(チーム右京)+07秒
3位 山本元喜(斑鳩アスティーフォ)+08秒
4位 阿部嵩之(宇都宮ブリッツェン)+13秒
5位 森本誠(イナーメ信濃山形)
6位 鈴木譲(宇都宮ブリッツェン)+3分21秒
7位 リカルド・ガルシア(チーム右京)
8位 アイラン・フェルナンデス(マトリックスパワータグ)
9位 ホセ・アギヤベガ(クロップス×チャンピオンシステム)+3分25秒
10位 野中竜馬(シマノレーシング)+4分01秒

Jプロツアーリーダー 畑中勇介(シマノレーシング)
U23リーダー 雨澤毅明(那須ブラーゼン)

F 30km
1位 牧瀬翼(Team ASAHI)
2位 星川恵利奈(Team ASAHI)
3位 パターソン・ジル(Team ASAHI)

E1 54km
1位 西薗良太(チャンピオンシステムジャパン)1時間21分27秒
2位 柳瀬慶明(チーム・アヴェル)+10秒
3位 伊藤舜紀(ボンシャンス)
4位 中鶴友樹(竹芝サイクルレーシング)
5位 水間健(Honda 栃木)
6位 鶴岡慶太(RITCHEY BREZZAカミハギRT) 

E2 36km
1位 鈴木龍(SEKIYA)55分22秒
2位 矢口隆三(トンデモクラブCSKAGA)
3位 河合貴明(Honda栃木)
4位 谷内田涼(TOKYO VENTOS)
5位 西村翔(明星大学体育会自転車競技部)
6位 馬場勝尚(じてんしゃの杜)

E3 30km
1位 村上喜昭(TOKYO VENTOS)45分38秒
2位 雑賀大輔(ブランシュ・レーシング・チーム)
3位 相川茂徳(エルニーニョ・ケンポク)
4位 田中忍(なるしまフレンド)
5位 中井雄策(TRC PANAMAREDS)
6位 鴇田敦(サイクルフリーダム レーシング)

photo&text:高木秀彰

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