熱戦の繰り広げられたXCOエリート。男子はニノ・シューター、女子はジュリー・ブレセットが制した。山本幸平は15位と大健闘した。

TREE HOUSEと名付けられた名物ロックセクションを走る山本幸平(日本)。彼が走るイン側のラインは岩も大きく、トップライダー達でさえ転倒が相次いだTREE HOUSEと名付けられた名物ロックセクションを走る山本幸平(日本)。彼が走るイン側のラインは岩も大きく、トップライダー達でさえ転倒が相次いだ (c)Hiroyuki.NAKAGAWA
南アフリカ・ピーターマリッツバーグで開催されているMTB世界選手権大会、スケジュールは後半に突入。XCOエリート男子&女子が行われた。男子はニノ・シューター(スイス)、女子はジュリー・ブレセット(フランス)が優勝。二人とも2年連続の世界王者となった。

日本からは山本幸平が出走。世界の強豪がひしめく中でスタートを決め、3分14秒遅れでゴール。日本人過去最高位となる15位と健闘した。

優勝したニノ・シューター。650Bの優位性をここまでアピールしているライダーは他にはいないだろう優勝したニノ・シューター。650Bの優位性をここまでアピールしているライダーは他にはいないだろう (c)Hiroyuki.NAKAGAWA女子優勝のジュリー・ブレセット。開幕前に怪我をし、ワールドカップでは精彩を欠いていたが、ここ一番のレースにしっかりと合わせてきた女子優勝のジュリー・ブレセット。開幕前に怪我をし、ワールドカップでは精彩を欠いていたが、ここ一番のレースにしっかりと合わせてきた (c)Hiroyuki.NAKAGAWA


完全なドライコンディションで開催されたレースは男女ともにハイスピードな展開となった。テクニカルなセクションでは転倒が相次ぎ、めまぐるしく順位を入れ替えながらレースは進んでいったが、常に安定した走りをキープし、大きなミスをしなかった者が勝者となった。

優勝したニノ・シューター。最終ラップは余裕をも見せつける走りだった優勝したニノ・シューター。最終ラップは余裕をも見せつける走りだった (c)Hiroyuki.NAKAGAWA
シューターはジャンプセクションではレース中でもウィップ(ひねり)を入れ、観客をおおいに沸かせた。650Bの優位性をここまでアピールしているライダーは他にはいないだろう。最終ラップは余裕をも見せつける走りだった。女子優勝のジュリー・ブレセットは開幕前に怪我をし、ワールドカップでは精彩を欠いていたが、ここ一番のレースにしっかりと合わせてきた。

山本幸平(日本)はトップライダー達でさえ転倒が相次いだTREE HOUSEと名付けられた難関のロックセクションを最短距離で走れるイン側を攻めるなど、テクニックも披露。日本人歴代最高位の15位をマークした。

晴天となったコースは前走者の巻き上げる砂塵が消えない程のコンディションとなった。コークスクリューを走る山本幸平(日本)晴天となったコースは前走者の巻き上げる砂塵が消えない程のコンディションとなった。コークスクリューを走る山本幸平(日本) (c)Hiroyuki.NAKAGAWA

レース直後に山本は「今の自分の実力は出し切れたと思います。(当面の目標としているトップ10入りについて)1分を切るぐらいの差だと思うんですが、そこが一つの壁なんだろうと思います。やる事をやれば夢は叶うと思います。今年はもうワールドカップも残り1戦ですが、来年に向けて、やるしかないですね」と、悔しさを見せつつも、とても満足した表情を見せた。

MTB世界選手権XCOエリート結果
1位 ニノ・シューター(スイス) 1h40’17”
2位 マニュエル・フミック(ドイツ)
3位 ホセ・エルミダ(スペイン)
4位 マキシム・マロット(フランス)
5位 ヤロスラフ・クルハヴィ(チェコ)
6位 ジュリアン・アブサロン(フランス)
7位 モリッツ・ミラッツ(ドイツ)
8位 オンドレイ・シンク(チェコ)
9位 ステファヌ・テンピエール(フランス)
10位 ファビアン・ガイガー(スイス)
15位 山本幸平(日本)1h43'31"


photo&text:Hiroyuki.NAKAGAWA/SLm

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