2013/08/29(木) - 13:15
数少ないスプリントステージを制したのは、グランツール初出場のマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)。総合1位はニーバリ(イタリア、アスタナ)、ポイント賞はモレーノ(スペイン、カチューシャ)、山岳賞・複合賞はロッシュ(アイルランド、サクソ・ティンコフ)がそれぞれキープした。
ステージ優勝のマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
(今日のステージのトリッキーなゴールについて)引退したスプリンターのジュリアン・ディーン(ニュージーランド)がチームをサポートしてくれている。彼がゴールまでの残り20kmを下見していたので、どう動くべきかが正確にわかっていた。そのおかげでプレッシャーもなかった。なにも知らない状態で走っていたら、たぶん今日の優勝はなかっただろう。
今日の勝利はチームで手に入れたものであるのは間違いない。チームメイトたちは、ぼくのために全力で走ってくれた。オーストラリア人のチームで走ることは、ずっとぼくの夢だった。だけど、ラボバンクからこの新しいチームに移籍してからは、自分なりに勝利のチャンスを掴む方法を模索しなければならなかった。
今シーズンの序盤では、ぼくはチームのために働いた。今回は、チームメイトたちが、ぼくのために働いてくれた。こういう喜ばしい瞬間が続いてほしい。
(グランツール初勝利の感想は?)今回のブエルタがグランツール初体験なので、ステージ優勝するなんて予想していなかった。調子が良いことと、勝利を引き当てることには大きな違いがある。今日は、ぼく以外の20名の選手が勝つ可能性もあった。チームメイトたちの多大な貢献のおかげで、この場所に立つことができた。
(スプリンターとしてのタイプは?)登りスプリントでも、平坦スプリントでも優勝経験がある。まだ自分のタイプがわからない。この2つの脚質のあいだを、ちょっと揺れ動くのだと思う。それから自分がクラシックレースに向いているかどうかについても、見極める必要がある。できれば、そういったレースでも勝ちを上げていきたい。
ぼくはAIS(オーストラリア国立スポーツ研究所)という養成機関を経由して、この世界に入った。ぼくのような若い選手にとっては、良い足がかりだった。AISがチャンスをくれたおかげで、ヨーロッパに来て、世界規模の優秀な選手たちとレースを経験し、自分のレベルを徐々に上げることができた。
(ニックネームの「ブリン(Bling):派手なアクセサリーをジャラジャラ身につけていること」の由来は?)16歳か17歳のころにレース会場に着いたときに、ゴールドのチェーンを3つと他にもタトゥーやいくつかの貴金属を身につけていた。それで親友たちが、このニックネームを付けた。もっとたくさんのアクセサリーを手に入れられるように、これからもこのニックネームを大切にしたいと思う。
ステージ2位のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ランプレ・メリダ)
チームメイトたちのバックアップは完璧だった。とくにマヌエーレ・モーリ(イタリア)の走りが際立っていて、残り2kmでぼくを集団トップまで引き上げてくれた。そこで、マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)の後ろに付こうとしたけど、多くの選手たちが位置取り争いをしていて、まったく入る余地がなかった。その時にスプリントで使うべき体力を使ってしまった。
マシューズが動き始めたときは、すぐに彼を追った。風のおかげもあって、彼の後ろに付けたが、それだけでは不十分だった。おそらく、彼の真後ろからスプリントを始めていたら、いくらかはチャンスがあったのだと思う。明日のステージもスプリンターたちにはチャンスがある。明日こそは主役になれるようにがんばりたい。
ステージ3位のジャンニ・メールスマン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
今日のゴールは別の意味でハードだった。チームメイトたちは、今日もスプリント勝負に最適な位置にぼくを置いてくれた。チームとしても逃げ集団を捕まえる責任をしっかり果たせた。
残り5kmではトニ・マルティン(ドイツ)、ピーター・セリー(ベルギー)、ゼネク・スティバル(チェコ)が牽いてくれていて、残り600mでマシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)の後ろに付いた。
適切なタイミングを待ってからスプリントを開始したのだけど、マシューズもスプリントを始めていて、彼をかわすことはできなかった。スプリントのタイミングは完璧だったので、今日は彼のほうが強かったということだ。
昨日は4位でゴールして、今日は3位だ。このブエルタで、ぼく自身やチームのために本当にステージ優勝ができそうだと思っている。日々の様子を見ながら、ベストを尽くしていきたい。
逃げ集団で最後まで粘ったアルノー・クーテル(フランス、FDJ.fr)
ぼくたちのチームにはスプリンターがいないので、こういったタイプのステージでは果敢に攻めることになる。昨日はユッシ・ヴェッカネン(フィンランド)が、そして今日はぼくが逃げた。ただ、逃げに乗って、ずっと維持するのは、すごくハードだった。
最初の30〜40kmでは向かい風も強かった。逃げの選手たち同士で話し合って協調体制を築けたのは幸運だった。できるだけ長いあいだ逃げようと全力で走って、最後の10kmまで抵抗した。
でも、ぼくにはトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)ほどの実力はない。彼が、ものすごく重いギアを踏んで集団を牽いてきているのがわかった。ブエルタで先頭を走るのはとても気持ちよかった。ハードではあったけど。これからしっかり快復して、また自分の運試しをしたい。山岳が増えるコースなら、より成功するチャンスが増えそうだ。
総合2位のクリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)
(繰り下げで複合賞ジャージを着用して走ったことについて)複合賞の白いジャージを着て走るのは、マイヨロホほどの効果がないことがわかったし、マイヨロホのほうがまだ楽しかった。
今日のレースは最初の登りまでは、とても楽だった。でも、そこからゴールまでは全力で走った。逃げ集団を捕まえるのが難しかったので、チームメイト全員で最大のスピードで登坂しなければならなかった。
総合6位・ステージ42位のロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)
これで充分だ。少し危ない局面もあったけど、最終的にはこれで良かった。チームとしては安全に走ってタイムを失わないことが目標で、こういったゴールで、それが成功している。ブエルタが始まったばかりのときに病気になってしまい、まだ充分に快復できていない。でも、(山岳ステージ)の第8ステージまでには、もっと調子が上がっていると思う。
※ソースはレース公式リリース、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
ステージ優勝のマイケル・マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)
(今日のステージのトリッキーなゴールについて)引退したスプリンターのジュリアン・ディーン(ニュージーランド)がチームをサポートしてくれている。彼がゴールまでの残り20kmを下見していたので、どう動くべきかが正確にわかっていた。そのおかげでプレッシャーもなかった。なにも知らない状態で走っていたら、たぶん今日の優勝はなかっただろう。
今日の勝利はチームで手に入れたものであるのは間違いない。チームメイトたちは、ぼくのために全力で走ってくれた。オーストラリア人のチームで走ることは、ずっとぼくの夢だった。だけど、ラボバンクからこの新しいチームに移籍してからは、自分なりに勝利のチャンスを掴む方法を模索しなければならなかった。
今シーズンの序盤では、ぼくはチームのために働いた。今回は、チームメイトたちが、ぼくのために働いてくれた。こういう喜ばしい瞬間が続いてほしい。
(グランツール初勝利の感想は?)今回のブエルタがグランツール初体験なので、ステージ優勝するなんて予想していなかった。調子が良いことと、勝利を引き当てることには大きな違いがある。今日は、ぼく以外の20名の選手が勝つ可能性もあった。チームメイトたちの多大な貢献のおかげで、この場所に立つことができた。
(スプリンターとしてのタイプは?)登りスプリントでも、平坦スプリントでも優勝経験がある。まだ自分のタイプがわからない。この2つの脚質のあいだを、ちょっと揺れ動くのだと思う。それから自分がクラシックレースに向いているかどうかについても、見極める必要がある。できれば、そういったレースでも勝ちを上げていきたい。
ぼくはAIS(オーストラリア国立スポーツ研究所)という養成機関を経由して、この世界に入った。ぼくのような若い選手にとっては、良い足がかりだった。AISがチャンスをくれたおかげで、ヨーロッパに来て、世界規模の優秀な選手たちとレースを経験し、自分のレベルを徐々に上げることができた。
(ニックネームの「ブリン(Bling):派手なアクセサリーをジャラジャラ身につけていること」の由来は?)16歳か17歳のころにレース会場に着いたときに、ゴールドのチェーンを3つと他にもタトゥーやいくつかの貴金属を身につけていた。それで親友たちが、このニックネームを付けた。もっとたくさんのアクセサリーを手に入れられるように、これからもこのニックネームを大切にしたいと思う。
ステージ2位のマキシミリアーノ・リケーゼ(アルゼンチン、ランプレ・メリダ)
チームメイトたちのバックアップは完璧だった。とくにマヌエーレ・モーリ(イタリア)の走りが際立っていて、残り2kmでぼくを集団トップまで引き上げてくれた。そこで、マシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)の後ろに付こうとしたけど、多くの選手たちが位置取り争いをしていて、まったく入る余地がなかった。その時にスプリントで使うべき体力を使ってしまった。
マシューズが動き始めたときは、すぐに彼を追った。風のおかげもあって、彼の後ろに付けたが、それだけでは不十分だった。おそらく、彼の真後ろからスプリントを始めていたら、いくらかはチャンスがあったのだと思う。明日のステージもスプリンターたちにはチャンスがある。明日こそは主役になれるようにがんばりたい。
ステージ3位のジャンニ・メールスマン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
今日のゴールは別の意味でハードだった。チームメイトたちは、今日もスプリント勝負に最適な位置にぼくを置いてくれた。チームとしても逃げ集団を捕まえる責任をしっかり果たせた。
残り5kmではトニ・マルティン(ドイツ)、ピーター・セリー(ベルギー)、ゼネク・スティバル(チェコ)が牽いてくれていて、残り600mでマシューズ(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)の後ろに付いた。
適切なタイミングを待ってからスプリントを開始したのだけど、マシューズもスプリントを始めていて、彼をかわすことはできなかった。スプリントのタイミングは完璧だったので、今日は彼のほうが強かったということだ。
昨日は4位でゴールして、今日は3位だ。このブエルタで、ぼく自身やチームのために本当にステージ優勝ができそうだと思っている。日々の様子を見ながら、ベストを尽くしていきたい。
逃げ集団で最後まで粘ったアルノー・クーテル(フランス、FDJ.fr)
ぼくたちのチームにはスプリンターがいないので、こういったタイプのステージでは果敢に攻めることになる。昨日はユッシ・ヴェッカネン(フィンランド)が、そして今日はぼくが逃げた。ただ、逃げに乗って、ずっと維持するのは、すごくハードだった。
最初の30〜40kmでは向かい風も強かった。逃げの選手たち同士で話し合って協調体制を築けたのは幸運だった。できるだけ長いあいだ逃げようと全力で走って、最後の10kmまで抵抗した。
でも、ぼくにはトニ・マルティン(ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ)ほどの実力はない。彼が、ものすごく重いギアを踏んで集団を牽いてきているのがわかった。ブエルタで先頭を走るのはとても気持ちよかった。ハードではあったけど。これからしっかり快復して、また自分の運試しをしたい。山岳が増えるコースなら、より成功するチャンスが増えそうだ。
総合2位のクリストファー・ホーナー(アメリカ、レディオシャック・レオパード)
(繰り下げで複合賞ジャージを着用して走ったことについて)複合賞の白いジャージを着て走るのは、マイヨロホほどの効果がないことがわかったし、マイヨロホのほうがまだ楽しかった。
今日のレースは最初の登りまでは、とても楽だった。でも、そこからゴールまでは全力で走った。逃げ集団を捕まえるのが難しかったので、チームメイト全員で最大のスピードで登坂しなければならなかった。
総合6位・ステージ42位のロベルト・キセロフスキー(クロアチア、レディオシャック・レオパード)
これで充分だ。少し危ない局面もあったけど、最終的にはこれで良かった。チームとしては安全に走ってタイムを失わないことが目標で、こういったゴールで、それが成功している。ブエルタが始まったばかりのときに病気になってしまい、まだ充分に快復できていない。でも、(山岳ステージ)の第8ステージまでには、もっと調子が上がっていると思う。
※ソースはレース公式リリース、チーム公式ウェブサイト、選手個人のウェブサイトおよびTwitter、Facebookなど。
translation & text: Seiya.YAMASAKI
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