2013/07/26(金) - 12:24
連載でお届けするプロバイクレポート。今回はツール・ド・フランス第100回記念大会を走ったバイクを特集する第2弾。個人総合争いを中心に今大会を賑わせたガーミン・シャープとレディオシャック・レオパード、そしてアスタナのバイクをピックアップしてお届けする。
ガーミン・シャープ < サーヴェロ R5、Rca >
総合狙いの選手を中心に揃えたガーミン・シャープは第100回記念大会の特別なカラーリングが施されたサーヴェロ R5をメインにツールを戦った。コンポーネントは9070系シマノデュラエースをメインに、クランクのみSRMを組み込んだローターの3D+を使用する。ローターと言えば楕円チェーンリングで有名だが、今ツールでは真円のno-Qを使う選手が多く見られた。いずれも穴の開いていないエアロタイプのものを使用しており、電動コンポの強力なトルクに対応したものと思われる。
ホイールはマヴィックのコスミックカーボンアルチメイトをメインに使用。ステムとハンドル、シートポストは3T。ガーミンのサイクルコンピュータ「Edge」シリーズのマウントを一体化したステムであるインテグラを装着したバイクも見受けられた。ペダルは多くの選手が9000系シマノデュラエースを使用する中、発売が待たれるガーミンのパワー計測機能付きペダル「Vector」を使用する選手もいた様だ。
奇抜なデザインのアイウェアで注目を集めたエースのライダー・ヘジダル(カナダ)は超軽量モデルのRcaをチョイス。基本的なパーツアッセンブルは他の選手と共通ながら、エアロダイナミクスに注視したローターのFlowクランクを選択している点が異なる。また、限界までハンドルを下げるためにヘッドパーツのトップキャップを装着しないなど、エースらしいスペシャル感あふれるバイクに仕上がっている。
レディオシャック・レオパード < トレック Madone 7、Domane6 >
ヤン・バケランツ(ベルギー)によるマイヨジョーヌ獲得など随所で活躍を見せたレディオシャック・レオパードをサポートするトレックはツールの開幕に合わせて、マイナーチェンジを施した特別カラーのマドン7を投入。主な変更点としてチェーンステーを縦に幅広くすることにより剛性バランスを最適化し、パワー伝達効率やリアブレーキの制動力を向上させている。
多くの選手がマドン7に乗る中、アンディ・シュレック(ルクセンブルク)はエンデュランスバイクのドマーネ6をチョイス。これはジオメトリーのフィット度でチョイスしたか、苦手とする下りでの安定感を優先したことなどが考えられる。また、熱い走りでツールを沸かせたイェンス・フォイクトは自身をモチーフにした「Shut up Legs」デザインのバイクに乗っていたが、途中からチームカラーのバイクにスイッチした。
コンポーネントは9070系シマノデュラエースで、クランクには4アームの新型SRMを装備。マドン7にはダイレクトマウントのブレーキがアッセンブルされる。ホイールはボントレガーのアイオロスシリーズで、主にアイオロス3とアイオロス5を使用していた。ハンドルやステム、サドルもボントレガーを使用。タイヤはシュワルベの新型モデル「One」がアッセンブルされていた。
アスタナ < スペシャライズド S-Works Tarmac SL4 >
ヤコブ・フグルサング(デンマーク)が総合7位でフィニッシュするなど健闘を見せたアスタナは、スペシャライズドの定番レーシングモデルであるS-Works Tarmac SL4をメインに使用。コンポーネントはカンパニョーロを使用し、一部選手のバイクには80周年記念モデルが装着されていた。クランクのみスペシャライズドのクランクにSRMとカンパニョーロのチェーンリングを組み合わせている。
ケーブル類は純正品ではなく、i-linkと呼ばれるアルミ製のピースをつないだアウターケーブルをアッセンブル。同じくスペシャライズドを使用するアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソティンコフ)も同じものを使用している。ホイールはフランスのコリマのサポートを受けカーボンスポークのMCCやスタンダードモデルのAERO+、新作モデルのVIVAなどを使い分けていた。ハンドルやステム、シートピラーはFSAを使用。
規格外な長さのステムを使用することでおなじみ(?)のアンドレイ・カシェチキン(カザフスタン)は、今大会では170mmのステムを使用。昨年のブエルタで使用したローター製と思われるものや、今年のツアー・オブ・ターキーで使用した200mmのステムとは違い、FSAの市販品と同等の造形となっている。しかし、短期間でステムの長さを大幅に変更する裏にはどの様な事情があるのか、興味深いところだ。
text:Yuya Yamamoto
photo:Makoto Ayano
ガーミン・シャープ < サーヴェロ R5、Rca >
総合狙いの選手を中心に揃えたガーミン・シャープは第100回記念大会の特別なカラーリングが施されたサーヴェロ R5をメインにツールを戦った。コンポーネントは9070系シマノデュラエースをメインに、クランクのみSRMを組み込んだローターの3D+を使用する。ローターと言えば楕円チェーンリングで有名だが、今ツールでは真円のno-Qを使う選手が多く見られた。いずれも穴の開いていないエアロタイプのものを使用しており、電動コンポの強力なトルクに対応したものと思われる。
ホイールはマヴィックのコスミックカーボンアルチメイトをメインに使用。ステムとハンドル、シートポストは3T。ガーミンのサイクルコンピュータ「Edge」シリーズのマウントを一体化したステムであるインテグラを装着したバイクも見受けられた。ペダルは多くの選手が9000系シマノデュラエースを使用する中、発売が待たれるガーミンのパワー計測機能付きペダル「Vector」を使用する選手もいた様だ。
奇抜なデザインのアイウェアで注目を集めたエースのライダー・ヘジダル(カナダ)は超軽量モデルのRcaをチョイス。基本的なパーツアッセンブルは他の選手と共通ながら、エアロダイナミクスに注視したローターのFlowクランクを選択している点が異なる。また、限界までハンドルを下げるためにヘッドパーツのトップキャップを装着しないなど、エースらしいスペシャル感あふれるバイクに仕上がっている。
レディオシャック・レオパード < トレック Madone 7、Domane6 >
ヤン・バケランツ(ベルギー)によるマイヨジョーヌ獲得など随所で活躍を見せたレディオシャック・レオパードをサポートするトレックはツールの開幕に合わせて、マイナーチェンジを施した特別カラーのマドン7を投入。主な変更点としてチェーンステーを縦に幅広くすることにより剛性バランスを最適化し、パワー伝達効率やリアブレーキの制動力を向上させている。
多くの選手がマドン7に乗る中、アンディ・シュレック(ルクセンブルク)はエンデュランスバイクのドマーネ6をチョイス。これはジオメトリーのフィット度でチョイスしたか、苦手とする下りでの安定感を優先したことなどが考えられる。また、熱い走りでツールを沸かせたイェンス・フォイクトは自身をモチーフにした「Shut up Legs」デザインのバイクに乗っていたが、途中からチームカラーのバイクにスイッチした。
コンポーネントは9070系シマノデュラエースで、クランクには4アームの新型SRMを装備。マドン7にはダイレクトマウントのブレーキがアッセンブルされる。ホイールはボントレガーのアイオロスシリーズで、主にアイオロス3とアイオロス5を使用していた。ハンドルやステム、サドルもボントレガーを使用。タイヤはシュワルベの新型モデル「One」がアッセンブルされていた。
アスタナ < スペシャライズド S-Works Tarmac SL4 >
ヤコブ・フグルサング(デンマーク)が総合7位でフィニッシュするなど健闘を見せたアスタナは、スペシャライズドの定番レーシングモデルであるS-Works Tarmac SL4をメインに使用。コンポーネントはカンパニョーロを使用し、一部選手のバイクには80周年記念モデルが装着されていた。クランクのみスペシャライズドのクランクにSRMとカンパニョーロのチェーンリングを組み合わせている。
ケーブル類は純正品ではなく、i-linkと呼ばれるアルミ製のピースをつないだアウターケーブルをアッセンブル。同じくスペシャライズドを使用するアルベルト・コンタドール(スペイン、サクソティンコフ)も同じものを使用している。ホイールはフランスのコリマのサポートを受けカーボンスポークのMCCやスタンダードモデルのAERO+、新作モデルのVIVAなどを使い分けていた。ハンドルやステム、シートピラーはFSAを使用。
規格外な長さのステムを使用することでおなじみ(?)のアンドレイ・カシェチキン(カザフスタン)は、今大会では170mmのステムを使用。昨年のブエルタで使用したローター製と思われるものや、今年のツアー・オブ・ターキーで使用した200mmのステムとは違い、FSAの市販品と同等の造形となっている。しかし、短期間でステムの長さを大幅に変更する裏にはどの様な事情があるのか、興味深いところだ。
text:Yuya Yamamoto
photo:Makoto Ayano
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GARMIN(ガーミン)