2013/05/29(水) - 21:15
ツアー・オブ・フレンドシップにニールプライド購入特典として参加した武井きょうすけ(フォルツァ!)の参戦・体験レポートをお届け。レース経験豊富な武井さんが、心の底から楽しめたというタイでのレース体験とは?
ニールプライド購入特典による混成チーム (c)Glen.Gypsy日本の何かに飽きたら。出会いと旅を楽しみたいなら。
一番大切なのは「マンペンライ」=「All right」
意味は「気にしない。大丈夫だよ。楽しむ心で!」
タイには最高のレースと出会いがありました。私はツアー・オブ・フレンドシップに参加してきました。
この参加申し込みについて、なんと!日本のニールプライド正規代理店からバイクを購入するとTOF出場権がついてくるって! それは良いだろう!。
私はニールプライドBura SLを購入しました。クールで、軽量で、誰とも似ていない。そんなオンリーワンのフレームです。フレームを買うだけで、貴重なTOF経験がセットでついてくる。なんて素晴らしいプレゼントでしょうか。
武井きょうすけのニールプライドBura SL
武井きょうすけ選手の愛車 ニールプライド BURA SL (c)MakotoAYANO
ホイールはZIPP303のカーボンクリンチャーだ (c)MakotoAYANO
バックステーは驚くほど細いが、振動を吸収しつつも高剛性だという (c)MakotoAYANO
アジアで行われるレース用機材について考えたいこと。すべてにおいて信頼性と整備性を優先させたコンポーネント、パーツを選ぶこと。現地では満足な補修、部品の交換は難しい状況です。
特に強調したいのは、タイヤはすぐに交換が可能なWO(クリンチャー)を選択すること。幅は24C以上が好ましい。アジアは路面が悪い!日本と比べたら穴だらけです。
パワー計測機能付きのPower2MAXのチェーンホイールセットを使用する (c)MakotoAYANO
デュラエースのワイヤー式を使用する。「海外レースや遠征で故障の心配なく使用できることを重視しています」 (c)MakotoAYANO
ボトルゲージは、ホールド性の高い、丈夫なタイプを選ぶこと。振動でボトルごと飛んでしまいます。ボルトもしっかり締め付けておくことが大事です。レース中にボトルごと脱落したボトルケージを何個見たことでしょう!
そして股ずれ予防のワセリンは忘れずに。食事の刺激が強いので、肛門にも最適です(笑)。これ、大事だよー。夜の部は、毎晩のタイ式マッサージが最高です。あとはお楽しみのシンハービール に屋台。美味しくて最高でしたよ。
クイックステップが使用しているスペシャライズドの24Cクリンチャータイヤ、S-Works TURBOを使用する (c)MakotoAYANO
スペシャライズドのROMIN EVOサドルに、ゼルツ樹脂インサートのルーベシートピラーを組み合わせる (c)MakotoAYANO
さて、肝心のレース。今回のレースの目標は、楽しみ切ること。当然、目標達成!
第1ステージの個人TTに臨む武井きょうすけ(フォルツァ!ニールプライド) (c)Makoto.AYANO第1ステージ 個人TT 3位
皇居周辺で行われた個人タイムトライアルでした。いやー、暑かった。35度を超えた、まさに灼熱。
機材は同行参加した弊社メカニック、アズマ(東)からDHバーを強奪(笑)。ノーマルバイクにDHバー装備で楽しく走りきれました。
TTのポイントは、パワーメーターを見ながら、とにかく我慢。パワーウェイトレシオ値は6.2w/kgで、 AV405wで走りきりました。エアロポジションを意識しながら、苦しむ自分を楽しんで!
このTTではLeeことリー・ロジャース選手がトップ。私は8秒差の3位で、気合が入ってきました。
DHバーを使って走る武井きょうすけ(フォルツァ!ニールプライド) (c)Makoto.AYANO
第2ステージ 平坦170km 5位
カメラを見つけるとすかさずサインを送る武井きょうすけ(フォルツァ!ニールプライド) (c)Makoto.AYANO平坦のロードレース。最後の最後にぐぐっと標高150mの丘を越えます。レース人生で、初めて選手にパンチされました。
スタートからパニック。タイの高速道路を爆走! 穴ぼこだらけの道を抜け、まさにサバイバル。50km/hを超えるスピードで走る集団。コースマップと違うんだけど…。距離も長いし。が、これもマンペンライ(笑)。
最後の登りを気持よく登りきり、4人に。前に逃げた1名が逃げ切りか。見えるが、10秒差はある。
ここから私は展開して前を追いたいのだが、なぜか全く引かない選手が2名。これがアジアのロードレース。そのひとりと言い合いになっている間に、Lee選手が強烈な追走。一瞬の隙で20mほど先行され、その追走中に突然、ジャージを引っ張られ、背中にパンチを受けた!
いやー、びっくりしたけど「You are Ban!」と怒ってみた。
ゴールはマップ上は登りなんだけど、いきなりゴールが表れた。これがアジアのレース。油断大敵だな。
パンチをした選手は、やっぱり元プロ選手。選手間では有名なドーピング崩れでした。心がすさむEPO、やっちゃだめだよ。レース後、その選手と議論をしたのだが、また胸を突かれ、ほんと悲しくなった。レースで、走りで見返してやる。
今日も夜はタイマッサージ♪
Lee選手との差は若干開き、約20秒。気合充分。明日は攻める。
第3ステージ 山岳 170km 優勝
今日は強烈に暑い。アップダウンもきついので、逃げ切りを目指してスタート。
ゼッケンをつける。しかし手違いによりピンクの女子クラスのゼッケンだ (c)Makoto.AYANO大きな登りループを2回登る、獲得標高2000mのコース。約90km過ぎ、2回目の登りで気持ち強めに踏む。
こんな時は、パワーメーターが本当に役立つ。自分の出力と、相手の呼吸を読みながら、強弱をつけて。
Lee選手は、しっかり私をマーク。気にせず、そのまま踏み続けるとうまく2人で逃げだせた。レースリーダーは後方集団で苦しんでいる。
が! サポートチームカーがいない! サポート隊はのんきに写真を撮っていた! この暑さの中で、補給を十分に受けられないと、本当に生死にかかわる。
登りきり、アップダウンで苦しむLee選手を切らずに、そのまま一緒に逃げることを選択。なぜなら、Lee選手のチームカーからサポートを受ける必要があるためだ。我慢だ。
後は、自分のやるべきことをこなし、最大限の差を後方につける。先に逃げていた「パンチ選手」がうまくジョイントしてきて、全くローテーションを行わないが、それは無視して走る。彼は80km近くついたまま。
パンチ選手を振り切りたいのだが、Lee選手を切るわけにはいかない。
レースが終わるとマーケット散策を楽しんだ 集中してアップダウンを先頭固定で走る。楽しく、苦しい瞬間だけど、自分の心に火が灯る。東日本大震災の後から、完全に消えていた自分の火が灯る。
逃げ切り、最後はLee選手がしっかりとまとめてくれ、無事に優勝できた。
白人を相手に、アジア選手がトップアマチュアのレースで優勝する。これは本当に難しいのです。歴史のあるロードレースでアジア人が勝つことは。
Lee選手とはお互いに尊敬しあえ、ライバルであるが、その前に一選手として認められる良い関係だ。ロジャース選手とのタイムギャップは20秒と変わらず。今日も夜はタイマッサージ♪
第4ステージ 山岳登りゴール 170km 5位
レッドブル発祥の地でオリジンのエナジードリンクを飲んでみる! (c)Makoto.AYANO登りゴール設定の、獲得標高2300mのコース。総合逆転の最後のチャンスだ。
大きな登りループを2回登り、3回目が登りゴール。さすがに昨日の疲れは少しある。が、読まれると一気に攻撃されるので静かに待機する。攻めるときは強気に、余裕を見せて。
Team CBの高橋選手はツール・ド・おきなわで3位を取ったこともある実力のある選手だ。まずは、高橋選手を確実に勝たせ、私もタイムギャップを詰める作戦で動く。
アジアのレースを知り尽くしたリー・ロジャースさん(イギリス・ラピエール・アジア) (c)MakotoAYANO登りの2回目の直前、良いタイミングでするすると高橋選手が抜けだし、その瞬間にLee選手の大切なアシスト選手が落車。一気に集団はおしっこタイムと、復帰待ち状態に。
その後、Lee選手といろいろ話す。いや、楽しい方ですね。一緒に走れたら最高だな。
で、「今逃げている彼は強いのか?」と聞かれたので「ううん、そこまで強くないよ」と答える(笑)。
日本人が2日連続でステージ優勝すれば、アジア選手に対しての見方も正しい評価へと変わるだろう。幸いなことに、エスケープと追走のタイム差が表示されない。これもアジア流だ。
今日はサポートは完璧! 綾野隊長がチームカーに乗り込み、コーラにレッドブル、そして愛と気合と勇気を頂く(笑)。
が、問題もあり。1回目の登り、頂上フィードで差し出された、私のコーラを目の前の他の選手が手を伸ばし、盗り損ね、はじけ飛ぶ私のコーラ。「Fuck!」叫んでしまいましたよ。これもレース。いろいろなマージンをみて、しっかりと神経を張り巡らせて、万全の戦う気持ちでいかなくては。
カメラを見つけるとサインを送る武井きょうすけ(フォルツァ!ニールプライド) (c)Glen.Gypsy最後の登り。あとは、私は私の勝負の時間。マークがすごくきつい。最後の登りは斜度が少し足りない。が、全力で攻める。
残り4kmから、ほぼ先頭固定。330wから400w前後で登る。集団は減り続け、残り3名に。
イギリスのLee選手に、フランスのパンチ選手、オージーのマイケル・トロイ選手。興奮してきた。心にまた火が灯る。
最後の1kmは斜度が少しだけきつくなる。700w超で登りをもう一段上げ、負荷を断続的にかける。残りは2人。少し負荷を落とした瞬間。ここで全く引かないパンチ選手が抜けだす。
ディナータイムの定番ドリンクはもちろんシンハービール (c)MakotoAYANO「うぅ」厳しい状況だ。総合3位のパンチ選手とのタイムギャップは15秒ほど。
ここはこらえどころ。が、先頭固定できたので、出力は維持されてもロジャース選手は少し休めていた。
ここで、Lee選手に先行を許す。5mほど差が開きかけたとき、あきらめモードに入る寸前で、また心に火が灯る。ぬぉ!っとパワーを出し、Lee選手を抜き、パンチ選手を抜く気持ちで目を見開く! そしてゴール。
パンチ選手と5秒で私、さらに5秒ほどのタイム差でロジャース選手。素晴らしいレースが出来たことに感謝!
なんと! うれしいことに高橋選手が会心の逃げ切り優勝! やったぜ日本人!
高橋選手の「後ろの2人(チームメイトと私)を信じて逃げ続けました!」という言葉にウルッと涙が。
ご機嫌で、今日もタイマッサージ♪
第5ステージ アップダウン 90km 3位
レースの合間に屋台でタイ料理を楽しんだ (c)Makoto.AYANOアップダウンのきついジェットコースター。そこを2周。
最終日。疲れは少しあるけど、終わっちゃうなー、の気持ちが大きい。Lee選手とのタイムギャップは16秒。
最初から断続的に攻撃を続ける。チームCBの高橋選手を先に逃がし、私がブリッジジョイントを試みる。
Lee選手と、パンチ選手が強い! 1周目、攻撃後少し隙を見せた瞬間にLee選手とパンチ選手が振り返りながら抜け出す。私は少しお疲れモードもあり、見送ってしまう。
が、さすがに2名も疲れが出ているのか、2周目直前で吸収。この周回コースはアップダウンが強烈なのだ。
2周目に入り、こう着状態から高橋選手が攻撃をするが、マークがきつい。2日連続で逃げはさせてもらえない。攻撃後、なんと高橋選手がチェーン落ちトラブル。瞬間、パンチ選手が強烈にアタック。回復している私もここは飛びついてジョイントする。
後は、パンチ選手と私が登りを攻め、Lee選手が耐える時間が続く。そしてLee選手は強い。攻め続けたが、振り切れず。後は3名での逃げ切りとなる。
パンチ選手に優勝をプレゼントするのはしゃくに触るが、まぁいい。で3名逃げ切りでゴール。
Lee選手と握手を交わす。が、やっぱり「パンチ選手はドープマン」と言う。許せないんだな。その気持ちは分かります。が、すべては過ぎたことだ。
オープンクラスで総合2位の武井きょうすけ選手(フォルツァ・ニールプライド) (c)MakotoAYANO結果は総合2位。今の自分は楽しめました。目標もしっかりと見つけることが出来ました。また、世界に挑戦したいと思えます。
ステージレースするならTOFでしょう!。スタッフは最高にフレンドリー。タイの皆さま、最高に「ゆるい」、食事は最高に楽しい・美味しい! 来年が今から楽しみです。
日本の何かに飽きたら。出会いと旅を楽しみたいなら。
一番大切なのは「マンペンライ」「All right」。 意味は、気にしない。大丈夫だよ。楽しむ心で!
(Team FORZA 武井きょうすけ)
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一番大切なのは「マンペンライ」=「All right」
意味は「気にしない。大丈夫だよ。楽しむ心で!」
タイには最高のレースと出会いがありました。私はツアー・オブ・フレンドシップに参加してきました。
この参加申し込みについて、なんと!日本のニールプライド正規代理店からバイクを購入するとTOF出場権がついてくるって! それは良いだろう!。
私はニールプライドBura SLを購入しました。クールで、軽量で、誰とも似ていない。そんなオンリーワンのフレームです。フレームを買うだけで、貴重なTOF経験がセットでついてくる。なんて素晴らしいプレゼントでしょうか。
武井きょうすけのニールプライドBura SL
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アジアで行われるレース用機材について考えたいこと。すべてにおいて信頼性と整備性を優先させたコンポーネント、パーツを選ぶこと。現地では満足な補修、部品の交換は難しい状況です。
特に強調したいのは、タイヤはすぐに交換が可能なWO(クリンチャー)を選択すること。幅は24C以上が好ましい。アジアは路面が悪い!日本と比べたら穴だらけです。
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ボトルゲージは、ホールド性の高い、丈夫なタイプを選ぶこと。振動でボトルごと飛んでしまいます。ボルトもしっかり締め付けておくことが大事です。レース中にボトルごと脱落したボトルケージを何個見たことでしょう!
そして股ずれ予防のワセリンは忘れずに。食事の刺激が強いので、肛門にも最適です(笑)。これ、大事だよー。夜の部は、毎晩のタイ式マッサージが最高です。あとはお楽しみのシンハービール に屋台。美味しくて最高でしたよ。
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さて、肝心のレース。今回のレースの目標は、楽しみ切ること。当然、目標達成!
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皇居周辺で行われた個人タイムトライアルでした。いやー、暑かった。35度を超えた、まさに灼熱。
機材は同行参加した弊社メカニック、アズマ(東)からDHバーを強奪(笑)。ノーマルバイクにDHバー装備で楽しく走りきれました。
TTのポイントは、パワーメーターを見ながら、とにかく我慢。パワーウェイトレシオ値は6.2w/kgで、 AV405wで走りきりました。エアロポジションを意識しながら、苦しむ自分を楽しんで!
このTTではLeeことリー・ロジャース選手がトップ。私は8秒差の3位で、気合が入ってきました。
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第2ステージ 平坦170km 5位
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スタートからパニック。タイの高速道路を爆走! 穴ぼこだらけの道を抜け、まさにサバイバル。50km/hを超えるスピードで走る集団。コースマップと違うんだけど…。距離も長いし。が、これもマンペンライ(笑)。
最後の登りを気持よく登りきり、4人に。前に逃げた1名が逃げ切りか。見えるが、10秒差はある。
ここから私は展開して前を追いたいのだが、なぜか全く引かない選手が2名。これがアジアのロードレース。そのひとりと言い合いになっている間に、Lee選手が強烈な追走。一瞬の隙で20mほど先行され、その追走中に突然、ジャージを引っ張られ、背中にパンチを受けた!
いやー、びっくりしたけど「You are Ban!」と怒ってみた。
ゴールはマップ上は登りなんだけど、いきなりゴールが表れた。これがアジアのレース。油断大敵だな。
パンチをした選手は、やっぱり元プロ選手。選手間では有名なドーピング崩れでした。心がすさむEPO、やっちゃだめだよ。レース後、その選手と議論をしたのだが、また胸を突かれ、ほんと悲しくなった。レースで、走りで見返してやる。
今日も夜はタイマッサージ♪
Lee選手との差は若干開き、約20秒。気合充分。明日は攻める。
第3ステージ 山岳 170km 優勝
今日は強烈に暑い。アップダウンもきついので、逃げ切りを目指してスタート。
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こんな時は、パワーメーターが本当に役立つ。自分の出力と、相手の呼吸を読みながら、強弱をつけて。
Lee選手は、しっかり私をマーク。気にせず、そのまま踏み続けるとうまく2人で逃げだせた。レースリーダーは後方集団で苦しんでいる。
が! サポートチームカーがいない! サポート隊はのんきに写真を撮っていた! この暑さの中で、補給を十分に受けられないと、本当に生死にかかわる。
登りきり、アップダウンで苦しむLee選手を切らずに、そのまま一緒に逃げることを選択。なぜなら、Lee選手のチームカーからサポートを受ける必要があるためだ。我慢だ。
後は、自分のやるべきことをこなし、最大限の差を後方につける。先に逃げていた「パンチ選手」がうまくジョイントしてきて、全くローテーションを行わないが、それは無視して走る。彼は80km近くついたまま。
パンチ選手を振り切りたいのだが、Lee選手を切るわけにはいかない。
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逃げ切り、最後はLee選手がしっかりとまとめてくれ、無事に優勝できた。
白人を相手に、アジア選手がトップアマチュアのレースで優勝する。これは本当に難しいのです。歴史のあるロードレースでアジア人が勝つことは。
Lee選手とはお互いに尊敬しあえ、ライバルであるが、その前に一選手として認められる良い関係だ。ロジャース選手とのタイムギャップは20秒と変わらず。今日も夜はタイマッサージ♪
第4ステージ 山岳登りゴール 170km 5位
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大きな登りループを2回登り、3回目が登りゴール。さすがに昨日の疲れは少しある。が、読まれると一気に攻撃されるので静かに待機する。攻めるときは強気に、余裕を見せて。
Team CBの高橋選手はツール・ド・おきなわで3位を取ったこともある実力のある選手だ。まずは、高橋選手を確実に勝たせ、私もタイムギャップを詰める作戦で動く。
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その後、Lee選手といろいろ話す。いや、楽しい方ですね。一緒に走れたら最高だな。
で、「今逃げている彼は強いのか?」と聞かれたので「ううん、そこまで強くないよ」と答える(笑)。
日本人が2日連続でステージ優勝すれば、アジア選手に対しての見方も正しい評価へと変わるだろう。幸いなことに、エスケープと追走のタイム差が表示されない。これもアジア流だ。
今日はサポートは完璧! 綾野隊長がチームカーに乗り込み、コーラにレッドブル、そして愛と気合と勇気を頂く(笑)。
が、問題もあり。1回目の登り、頂上フィードで差し出された、私のコーラを目の前の他の選手が手を伸ばし、盗り損ね、はじけ飛ぶ私のコーラ。「Fuck!」叫んでしまいましたよ。これもレース。いろいろなマージンをみて、しっかりと神経を張り巡らせて、万全の戦う気持ちでいかなくては。
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残り4kmから、ほぼ先頭固定。330wから400w前後で登る。集団は減り続け、残り3名に。
イギリスのLee選手に、フランスのパンチ選手、オージーのマイケル・トロイ選手。興奮してきた。心にまた火が灯る。
最後の1kmは斜度が少しだけきつくなる。700w超で登りをもう一段上げ、負荷を断続的にかける。残りは2人。少し負荷を落とした瞬間。ここで全く引かないパンチ選手が抜けだす。
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ここはこらえどころ。が、先頭固定できたので、出力は維持されてもロジャース選手は少し休めていた。
ここで、Lee選手に先行を許す。5mほど差が開きかけたとき、あきらめモードに入る寸前で、また心に火が灯る。ぬぉ!っとパワーを出し、Lee選手を抜き、パンチ選手を抜く気持ちで目を見開く! そしてゴール。
パンチ選手と5秒で私、さらに5秒ほどのタイム差でロジャース選手。素晴らしいレースが出来たことに感謝!
なんと! うれしいことに高橋選手が会心の逃げ切り優勝! やったぜ日本人!
高橋選手の「後ろの2人(チームメイトと私)を信じて逃げ続けました!」という言葉にウルッと涙が。
ご機嫌で、今日もタイマッサージ♪
第5ステージ アップダウン 90km 3位
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最終日。疲れは少しあるけど、終わっちゃうなー、の気持ちが大きい。Lee選手とのタイムギャップは16秒。
最初から断続的に攻撃を続ける。チームCBの高橋選手を先に逃がし、私がブリッジジョイントを試みる。
Lee選手と、パンチ選手が強い! 1周目、攻撃後少し隙を見せた瞬間にLee選手とパンチ選手が振り返りながら抜け出す。私は少しお疲れモードもあり、見送ってしまう。
が、さすがに2名も疲れが出ているのか、2周目直前で吸収。この周回コースはアップダウンが強烈なのだ。
2周目に入り、こう着状態から高橋選手が攻撃をするが、マークがきつい。2日連続で逃げはさせてもらえない。攻撃後、なんと高橋選手がチェーン落ちトラブル。瞬間、パンチ選手が強烈にアタック。回復している私もここは飛びついてジョイントする。
後は、パンチ選手と私が登りを攻め、Lee選手が耐える時間が続く。そしてLee選手は強い。攻め続けたが、振り切れず。後は3名での逃げ切りとなる。
パンチ選手に優勝をプレゼントするのはしゃくに触るが、まぁいい。で3名逃げ切りでゴール。
Lee選手と握手を交わす。が、やっぱり「パンチ選手はドープマン」と言う。許せないんだな。その気持ちは分かります。が、すべては過ぎたことだ。
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ステージレースするならTOFでしょう!。スタッフは最高にフレンドリー。タイの皆さま、最高に「ゆるい」、食事は最高に楽しい・美味しい! 来年が今から楽しみです。
日本の何かに飽きたら。出会いと旅を楽しみたいなら。
一番大切なのは「マンペンライ」「All right」。 意味は、気にしない。大丈夫だよ。楽しむ心で!
(Team FORZA 武井きょうすけ)
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