2013/03/01(金) - 00:10
クライマックスへ向けてのカウントダウンを始めた今年のツール・ド・ランカウイ。ステージ優勝を狙うチーム、総合順位を守るチーム、総合の逆転を狙いたいチームなど、さまざまな思いが錯綜しながら、レースは東海岸の最北部、タイとの国境に近いコタバルへとやってきた。
暗い曇り空を吹き飛ばずユーロップカーの快勝
10日間のレースも第8ステージを終え、残すところ2ステージ。相変わらずの悪天候が続いていて、海岸沿いを北上するレースコースの横では浸水している箇所も多くみられ、空を見上げては黒い雲の行方を追ったが、今日は幸い、痛さを感じるようなスコールに遭遇することはなかった。
そして今日は第1ステージで2位に入ったブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)がステージ優勝を飾り、彼のアシストをする新城幸也は「やっと勝てたっ!」と笑顔でゴールに飛び込んだ。
新城は「ラスト1kmから道が狭くなると聞いていたので、それまでにブライアンを前に上げようと、ちょっと早かったんですけど2km手前から先行していって、残り1kmで自分は下がりました。勝てて良かったです。初日が2位だったので、そこからが長かったですね。
ゲンティンもうまくいかず、ようやく勝てた感じです。ブライアンも、なかなかスプリントでうまく上位に絡めなくてフラストレーションもたまっていたかと思うんですが、明日と明後日も今回の勝利で調子に乗って勝ってくれたらいいですね、スプリンターは勢いなので。ボクもいい連携ができて彼を前に連れて行ければいいと思いますし、逃げのレースになるようなら、自分の結果を残すためにも、いいメンバーと一緒に逃げて、やっぱり逃げ切りたいですね!」と話す。
リーダージャージを守るチームNIPPO・デローザ
チーム力では、やはりプロツアーチームには敵わないと言われているチームNIPPO・デローザだが、チーム一丸となりジュリアン・アレドンド(コロンビア)のリーダージャージをここまでキープしている。第6ステージでは、強豪チームが次々にアタックを仕掛け、一時はジャージを失うのではないかと思われたが、第8ステージでは対照的に序盤から少人数の逃げを容認し、スプリンターチームが追い上げる展開にうまく乗り、危なげなくジャージを守った。
残り2ステージは距離が短く、ゴールスプリントを狙うチームが多いことからも、アレドンドは総合優勝に着々と近づいていると判断できるが、最後まで油断は大敵。福島晋一は「6人のうち誰も失うことができない状態」と話し、チームからは緊張感が漂う。
初めての大舞台で貴重な経験を積む大学生
チームNIPPO・デローザは昨年から大学に在学中の選手をチームに迎え、長期休暇を使って本場のレースを走る機会を提供する試みをしている。今年は鹿屋体育大学に在学中(4月から3回生)の石橋学と徳田鍛造がチームに加入。慣れないプロのレースで必死に走っている。
徳田は「最初にランカウイの話をもらったときは『えっ!?』って思い、ここに来るまで本当に不安でした。レースをちゃんと走れるのかもそうですし、そもそも異国の地で言葉もわからない自分たちがちゃんとレース会場に辿り付けるのかどうかも不安でした。福島さん以外のチームメイトが日本人ではないというのも初めての経験で……。まずはパスポートがちゃんと間に合って良かったです。
第7ステージを終えて、リーダーチームとしてレースをコントロールするのがどういうことかわかり始めてきました。リーダーチームだけど、参加しているチームのなかでは力がないほうだと思うので、それでもちゃんとやるべきことをやりたいと思っています。監督からは、無駄脚を使っても、失敗してもいいから、まずは経験するように言われています。
今回のような機会を本当にありがたいと思っています。チームNIPPO・デローザの大門監督もそうですし、温かく送り出してくれた鹿屋体育大学の黒川監督にも感謝しています。
自分たちよりも強い上級生は『なんでお前たちが出るんだよ! 羨ましいわっ』なんて冗談半分で言いながらも、みんな温かく送り出してくれたので、彼らの期待に応えられるように走りたいと思います」とコメントする。
明日、第9ステージはイスラム教の礼拝のある金曜日にあたるため、午前中でレースが終わるショートステージになっている。
暗い曇り空を吹き飛ばずユーロップカーの快勝
10日間のレースも第8ステージを終え、残すところ2ステージ。相変わらずの悪天候が続いていて、海岸沿いを北上するレースコースの横では浸水している箇所も多くみられ、空を見上げては黒い雲の行方を追ったが、今日は幸い、痛さを感じるようなスコールに遭遇することはなかった。
そして今日は第1ステージで2位に入ったブライアン・コカール(フランス、ユーロップカー)がステージ優勝を飾り、彼のアシストをする新城幸也は「やっと勝てたっ!」と笑顔でゴールに飛び込んだ。
新城は「ラスト1kmから道が狭くなると聞いていたので、それまでにブライアンを前に上げようと、ちょっと早かったんですけど2km手前から先行していって、残り1kmで自分は下がりました。勝てて良かったです。初日が2位だったので、そこからが長かったですね。
ゲンティンもうまくいかず、ようやく勝てた感じです。ブライアンも、なかなかスプリントでうまく上位に絡めなくてフラストレーションもたまっていたかと思うんですが、明日と明後日も今回の勝利で調子に乗って勝ってくれたらいいですね、スプリンターは勢いなので。ボクもいい連携ができて彼を前に連れて行ければいいと思いますし、逃げのレースになるようなら、自分の結果を残すためにも、いいメンバーと一緒に逃げて、やっぱり逃げ切りたいですね!」と話す。
リーダージャージを守るチームNIPPO・デローザ
チーム力では、やはりプロツアーチームには敵わないと言われているチームNIPPO・デローザだが、チーム一丸となりジュリアン・アレドンド(コロンビア)のリーダージャージをここまでキープしている。第6ステージでは、強豪チームが次々にアタックを仕掛け、一時はジャージを失うのではないかと思われたが、第8ステージでは対照的に序盤から少人数の逃げを容認し、スプリンターチームが追い上げる展開にうまく乗り、危なげなくジャージを守った。
残り2ステージは距離が短く、ゴールスプリントを狙うチームが多いことからも、アレドンドは総合優勝に着々と近づいていると判断できるが、最後まで油断は大敵。福島晋一は「6人のうち誰も失うことができない状態」と話し、チームからは緊張感が漂う。
初めての大舞台で貴重な経験を積む大学生
チームNIPPO・デローザは昨年から大学に在学中の選手をチームに迎え、長期休暇を使って本場のレースを走る機会を提供する試みをしている。今年は鹿屋体育大学に在学中(4月から3回生)の石橋学と徳田鍛造がチームに加入。慣れないプロのレースで必死に走っている。
徳田は「最初にランカウイの話をもらったときは『えっ!?』って思い、ここに来るまで本当に不安でした。レースをちゃんと走れるのかもそうですし、そもそも異国の地で言葉もわからない自分たちがちゃんとレース会場に辿り付けるのかどうかも不安でした。福島さん以外のチームメイトが日本人ではないというのも初めての経験で……。まずはパスポートがちゃんと間に合って良かったです。
第7ステージを終えて、リーダーチームとしてレースをコントロールするのがどういうことかわかり始めてきました。リーダーチームだけど、参加しているチームのなかでは力がないほうだと思うので、それでもちゃんとやるべきことをやりたいと思っています。監督からは、無駄脚を使っても、失敗してもいいから、まずは経験するように言われています。
今回のような機会を本当にありがたいと思っています。チームNIPPO・デローザの大門監督もそうですし、温かく送り出してくれた鹿屋体育大学の黒川監督にも感謝しています。
自分たちよりも強い上級生は『なんでお前たちが出るんだよ! 羨ましいわっ』なんて冗談半分で言いながらも、みんな温かく送り出してくれたので、彼らの期待に応えられるように走りたいと思います」とコメントする。
明日、第9ステージはイスラム教の礼拝のある金曜日にあたるため、午前中でレースが終わるショートステージになっている。
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