マヨルカ2戦目も集団スプリントで決着　23歳ハワードがファラーを沈める

2月4日にチャレンジ・マヨルカ第2戦として開催されたトロフェオ・ミジョーン。勝負は集団スプリントに持ち込まれ、23歳のスプリンター、リー・ハワード（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）がタイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）に先着した。

逃げるクリスチャン・メイヤー（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）ら7名 photo:http://vueltamallorca.com冬季トレーニング地として有名な、地中海に浮かぶ温暖なマヨルカ島。UCIクラス1のワンデーレースが連なったシリーズ戦、チャレンジ・マヨルカが開催中だ。前日行われたトロフェオ・パルマに続く第2戦となったのは、トロフェオ・ミジョーン。

地中海に面したマヨルカ島南部を走るメイン集団 photo:http://vueltamallorca.comトロフェオ・ミジョーンの舞台となったのは、マヨルカ島南部の丘陵地を巡る全167kmの周回コース。一つ一つの丘の高低差は小さいものの絶えずアップダウンが続き、カテゴリー4級の山岳が計4つ登場する。

この日も晴天の下、カンポスからセ・サリーネと至るコースへは9つのUCIプロツアーチームと6つのプロコンチネンタルチーム、そして4つのコンチネンタルチームから計178名の選手がスタートしていく。

その中には前日に引き続き、トニ・マルティン（ドイツ、オメガファーマ・クイックステップ）やセルジオルイス・エナオモントーヤ（コロンビア、スカイプロサイクリング）らも名を連ねた。

この日序盤にアタックを決めたのはクリスチャン・メイヤー（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）を含む7名の選手たち。協力してローテーションを回すと、7名はスタートから50km地点でこの日の最大タイム差6分をマークした。

春の訪れを感じさせるマヨルカ島 photo:http://vueltamallorca.com

集団をコントロールするスカイプロサイクリング photo:http://vueltamallorca.comしかしこの日マヨルカ島は、晴れ模様ながら風が強く吹くコンディション。そのため逃げるエスケープグループは迫り来る大集団には敵わず、サプライズが起きること無く残り27km地点で吸収された。

接戦のスプリントを制したリー・ハワード（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ） photo:http://vueltamallorca.comスプリントへ意欲を見せるスカイプロサイクリングや、ブランコプロサイクリングが高速で集団を引き倒したことで集団の人数は50名程度まで減少したが、定石通り集団スプリントへ向けて残り1kmのゲートをくぐった。

直角の左コーナーをクリアし、早いタイミングでロングスプリントを仕掛けたのは、前日2位になったタイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）。しかしファラーの番手に付けていたハワードが冷静にタイミングを図って並びかける。そして両者ハンドルを投げ合う接戦の後、僅かな差でハワードが先着。23歳のスプリンターが今季初勝利を挙げた。

「残り300mまでに2つの鋭角コーナーがあり、位置取りがとても大事だった。前から3番目、ファラーの後ろをキープしたんだ」と語るハワード。

「今日はミッチ（ミッチェル・ドッカー）の働きがパーフェクトだった。ミッチとはサンルイスを走り、お互いのことをよく分かっていたんだ。彼とのペアで臨んだスプリントは3つ目だけれど、もう勝利を手にすることができた。これからもっとたくさんの勝利が期待できると思う」と加えた。


レース展開はチャレンジ・マヨルカ公式サイト、選手コメントはオリカ・グリーンエッジ公式サイトより。


トロフェオ・ミジョーン2013結果
1位　リー・ハワード（オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ）　3h56′24″
2位　タイラー・ファラー（アメリカ、ガーミン・シャープ）
3位　ホセホアキン・ロハス（スペイン、モビスターチーム）
4位　エゴイ・ガルシア（スペイン、コフィディス）
5位　エンリケ・サンツ（スペイン、モビスターチーム）
6位　フランシスコホセ・ベントソ（スペイン、モビスターチーム）
7位　アレッサンドロ・ペタッキ（イタリア、ランプレ・メリダ）
8位　ケニー・デハース（ベルギー、ロット・ベリソル）
9位　ユーリ・ハヴィック（オランダ）
10位　ベン・スイフト（イギリス、スカイプロサイクリング）


text:So.Isobe
photo:http://vueltamallorca.com