2009/07/30(木) - 12:19
7月26日、3週間にわたって繰り広げられたツール・ド・フランス2009が閉幕。今年も熱戦が繰り広げられ、シマノのプロダクト群も使用する選手達とともに輝かしい成果を残した。ここでレースシーンを写真でプレイバックしながら、再びシマノPROをはじめとしたプロダクトにスポットライトをあてよう。
チームはコース状況や天候、求めたいエアロ効果と重量のバランス、また前輪と後輪の特性の違いなどからホイールをそれぞれチョイスし、ツールを闘った。シリーズでデュラエースホイール共通の使用感を備えつつ、エアロ効果や軽量性によって細かく選択できるメリットは大きい。
これらのホイールの製品版は、プロレーサーたちのさらなる実戦テストを経て、さらに磨きをかけて市販される。今後のリリースが楽しみだ。
シマノPRO使用選手で最も目立ったのはやはり最終日のシャンゼリゼゴールを合わせ、今ツール最多の6勝を挙げたマーク・カヴェンディッシュだろう。
しかし、もう1つの注目は第20ステージ、最終決戦となったモン・ヴァントゥー頂上ゴールだ。逃げグループの中からファンマヌエル・ガラーテとトニ・マルティンが総合争いを繰り広げた第2集団の追い上げを凌ぎ切りフィニッシュ。ガラーテが勝利した。2位となったマルティンも敢闘賞を獲得。両者ともシマノPROのステム、ハンドル等を使用。山岳という違った局面においても各選手の要求に応え、勝利という最上の結果を導いたのだ。
そして忘れてはならないのは最終ステージのシャンゼリゼ大通りで自らアタックをして逃げを展開した別府史之だろう。最後は吸収されたものの、自らレースを作ったことが評価され、この日の敢闘賞を授与された。日本人として初めてのツール・ド・フランス特別賞獲得の偉業だ。その積極果敢な姿は海外の観衆の瞳にも焼き付いたことだろう。
ツール・ド・フランスで見た 開発進むシマノPRO&デュラエースプロトタイプ
ステージ6勝を記録したマーク・カヴェンディッシュのバイク
カヴェンディッシュのバイクにはシマノPROのステム&ハンドル、シートピラー等がフル搭載されている。PROのハンドルは様々な形状をラインアップするが、カヴが選ぶのはデュラエース7900シリーズのSTIレバー形状との最適フィッティングを狙い設計されたアルミ製ハンドルバー。そしてカヴの強力なスプリントを支えたステムは、スクエア形状が特徴的なプロトタイプのフルカーボンモデル。これはトラックモデルとしてラインナップされる製品をカスタマイズしたもので、強靭な剛性を誇る。これはトラック競技出身のカヴの好みが強く反映されたチョイスといえるだろう。開発進むデュラエースカーボンホイール
フランセーズデジュ、ラボバンク、スキル・シマノらは来期モデルとなるデュラエース・カーボンホイールのプロトタイプを使用した。標準で用意されるリム高は35mm、50mm、75mmで、山岳用の軽量リムとしてロープロファイルのものを数種類テストしていた。いずれも高精度を誇るデュラエース・クオリティの専用形状ハブを用いたコンプリートホイール。ディープリムタイムのものはニップルが外に露出したメンテナンス性に優れる構造で、かつ高いエアロ効果を生み出すと思われる。チームはコース状況や天候、求めたいエアロ効果と重量のバランス、また前輪と後輪の特性の違いなどからホイールをそれぞれチョイスし、ツールを闘った。シリーズでデュラエースホイール共通の使用感を備えつつ、エアロ効果や軽量性によって細かく選択できるメリットは大きい。
これらのホイールの製品版は、プロレーサーたちのさらなる実戦テストを経て、さらに磨きをかけて市販される。今後のリリースが楽しみだ。
SPDカスタムフィットシリーズ
熱成型によって選手それぞれの足型にフィットさせることができるカスタムフィットシリーズのシマノレーシング・シューズ。第13ステージのハインリヒ・ハウッスラー(サーヴェロテストチーム)の独走勝利、最難関山岳モンヴァントゥーを制したファンマヌエル・ガラーテ(スペイン、ラボバンク)、そしてスキル・シマノの選手をはじめ、多くのツール参戦選手に愛用される。多くの選手が、市販モデルのHS-R310カスタムフィットシューズを愛用していた。フルカーボン化するSPD-SLプロトタイプペダル
シマノコンポーネントサポートチームの一部の選手に供給されたのがフルカーボン化されたSPD-SLペダルだ。ペダル軸受け部以外のボディをすべてカーボンコンポジットに置換したプロトタイプペダルはさらなる軽量化が図られているものと思われる。クリート接触部には金属性の補強プレートも備え、完成度はすでに高かった。製品デビューに期待がかかる。デュラエース7970 Di2コンポーネント
別府史之(スキル・シマノ)が、平坦ステージ、山岳ステージ、そしてタイムトライアルを通じて全ステージで使用したのが電動デュラエースだ。軽いタッチで変速ができ、素早く、しかも正確なシフティングが可能。そして軽量性も損なわない究極のコンポーネントは、雨のステージでもまったくのノートラブルで全ツールのステージを走り切った。長く過酷な21日間の戦い、多くの栄光を手にしたシマノのプロダクト
シマノPRO使用選手で最も目立ったのはやはり最終日のシャンゼリゼゴールを合わせ、今ツール最多の6勝を挙げたマーク・カヴェンディッシュだろう。
しかし、もう1つの注目は第20ステージ、最終決戦となったモン・ヴァントゥー頂上ゴールだ。逃げグループの中からファンマヌエル・ガラーテとトニ・マルティンが総合争いを繰り広げた第2集団の追い上げを凌ぎ切りフィニッシュ。ガラーテが勝利した。2位となったマルティンも敢闘賞を獲得。両者ともシマノPROのステム、ハンドル等を使用。山岳という違った局面においても各選手の要求に応え、勝利という最上の結果を導いたのだ。
そして忘れてはならないのは最終ステージのシャンゼリゼ大通りで自らアタックをして逃げを展開した別府史之だろう。最後は吸収されたものの、自らレースを作ったことが評価され、この日の敢闘賞を授与された。日本人として初めてのツール・ド・フランス特別賞獲得の偉業だ。その積極果敢な姿は海外の観衆の瞳にも焼き付いたことだろう。