2015/12/03(木) - 18:16
「自転車でどこに走りに行けばいい?」 こんな悩みは、自転車の購入前によく聞かれる。例えば釣りを始める初心者は釣り場ガイドを入手し、どこへ行こうか決めるはずだが、自転車の場合には同様のものはない。そこで新しくなったガーミンのEdgeシリーズの地図&ナビ機能を提案しよう。サイクリングロードのデータを収録し、案内してくれるようになったのだ。
大規模自転車道とは、自然公園、名勝、観光施設、レクリエーション施設等を結び、あわせて自転車利用の増大に対処するために、「交通事故の防止と交通の円滑化に寄与し、あわせて国民の心身の健全な発達に資する」ことを目的として昭和48年度から整備されているものだ。平成21年度時点で全計画約4,300kmのうち、3,600kmが整備されている。
全国主要自転車道の搭載に関する情報はこちら(いいよねっとニュース)で確認可能だ。
この中には、あのしまなみ海道サイクリングロードなども含まれる。今ではしまなみを走るために自転車を始める人も少なくない。自転車ならではのスピードで景色を楽しんだり、身体で直接味わう潮の香りなど、多くの魅力にあふれており、海外からもしまなみ海道でサイクリングを楽しむサイクリストが訪れるようになっている。
都市部の自転車道は、交通の要所を通過するために交通面で機能することが多くなってしまうが、地方には自転車に向いた道や、景色の良い道もたくさんあり、自転車専用道には自動車も通らないため、比較的安全にサイクリングを楽しむことができるだろう。
ベテランサイクリストの中には自転車道より一般道を好んで走るという方も多くいらっしゃると思うが、ビギナーに近いサイクリストほどそれには怖さも伴う。それゆえ、しまなみ海道のような、自動車に邪魔されず、気兼ねなく走れるという点が自転車専用道の大きな魅力の1つになっている。
最新地図データには、2015年度版国土交通省「大規模自転車道」に含まれる全国134本の自転車道路線が追加されている。それら自転車道の「自転車道始点/終点」の位置情報や、自転車道134路線×往復のコースデータも収録し、初めて行く場所や、旅先で偶然通った見知らぬ土地でも自転車道の利用を手助けしてくれる。自治体の中には自転車に対して友好な政策をとっているところもあるので、自転車ならではという景色、観光を含めたサイクリングを楽しんで欲しい。
最新地図データだけではなくソフトウエアも更新されている。標高データの精度が向上し、目的地までの標高グラフを走行前の情報として活用することができる。
地図への自転車道追加にともなって、ルート探索設定に「自転車道優先」が新設された。一般道情報も昭文社の「マップル2015年度春版」を搭載し、鮮度を向上させている。地図が表示可能なEdgeシリーズ全てで利用することができる。なお、Edge1000Jのユーザーには地図の更新が無料で提供されている。
地図データが更新できたら、本体の設定メニューから地図のバージョンを確認してみよう。
設定→各アクテビティプロフィール→ナビゲーション→地図→地図情報 を見てみよう。その中に「CN Japan NT 2015.10 M-HH All」とあれば更新されたことが確認できる。
これでナビゲーション機能利用時に自転車道を利用したほうが時間的に早く、あるいは距離的に近いと判断させることができるようになる。
各自転車道は上り・下りを別々にコースとして収録してあるので、そのままコーストレーニングすることが可能だ。通常のコーストレーニングと同様に、スタート地点と異なる場所にいる場合には、スタート地点までナビゲーションしてくれる。
最もシンプルな使い方なのでまずは覚えておきたい。自分の居住地域とは異なったり、馴染みのない場所にも自転車道があることがわかるのでデータを見ているだけでも面白い。
一般道を掲載した地図には自転車道は掲載されていないことが多いので、思わぬ場所に自転車道を発見できることも多く、どんな景色の中を走れるのだろう? と期待感が高まる。データが追加されただけではあるのだが、思いもよらぬ期待感と楽しさを感じる。まるで自転車を手に入れたばかりの頃のように、新しい道を走れるんだというワクワク感はサイクリストなら誰しもが体験しているはずだ。
見ているうちに走ってみたい気持ちになってきたら、次の旅行プランを組んでみよう。気になった自転車道周辺をパソコン等からグーグルストリートビューと合わせて下調べしておくと楽しくなりそうだ。
まずは復習から。目的地検索とは現在位置から近い順に、各カテゴリーごとに登録されたPOI (Points of Interest) データを検索する機能である。POIに登録された自転車関連データは、駐輪場と自転車道の始点と終点だ。自転車道の始点/終点を一覧表示した場合、始点と終点がそれぞれ別のPOIとして登録されており、近い順に表示される。始点/終点POIまでの距離も表示されているので、走りに行ける距離かどうかわかるし、そこまでのナビゲーション機能も利用することができる。
現在はこの2カテゴリーしかないのだが、サイクリスト向けにサイクルラックを用意してあるカフェやレストランであるとか、あるいはレンタサイクルができるポイントなどが追加されると充実して面白くなりそうだ。なお現状では、自転車店は「ショピング」のカテゴリーから検索できるようになっている。修理の必要なトラブルなど緊急時に活用するために覚えておきたい。
ルートプランナーとは、クルマのナビゲーションシステムのように、目的地と経由地を設定するようにして走行ルートを作ることができる機能である。利用できるデータはPOIはもちろんのこと、その他のあらゆる地図データを設定できるし、地図上の位置を選択することもできるので、自由度は高い。現在位置からある場所を経由して目的地へ走行するということもできるし、次回走るコースをあらかじめセットしておくこともできる。
これによって、自転車道を経由して目的地に向かうというルート設計が可能になった。ちなみに荒川河川敷の下流域は国土交通省が指定する自転車道として登録されておらず、自転車道優先にしてもルーティングされることはない。その抜け道としては、下流域に設定されたセグメントを経由地として指定するか、あるいは橋にPOIポイントをセットしてそこを経由させる方法を試してみて欲しい。
これには理由がある。ナビゲーションで指示されるルートは決して自転車に向いた気持ちよく走れる道になるとは限らないのだ。ナビゲーションの検索は自転車向けではなく、自動車と同じものが採用されているためである。
ただし、これはかなりの地域差があることも確認できた。検索ロジックについては、より洗練された自転車専用のものが構築されると、今回のアップデートによって自転車で走るのに気持ちがよく、かつ便利な道へと導いてくれるようになることを望みたい。
また、走行中の視認性に関しても前記種より大幅に向上しているため、走行中にも画面が視認できなくて困るということがほとんど無くなった。
これだけ高機能になるとバッテリーの持ち時間も短くなるということが通例のはずなのだが、高機能化してなおバッテリー持続時間はほとんど変わらない。それに加えて、今回のアップデートにより自転車道も利用することができるようになったことで、GPSを搭載したサイクルコンピュータの中でまさに最強の座を確固たるものにしたといえる。
トレーニングに活用できる多機能はもちろん、走るルートへと導いてくれるナビゲーション機能は大きな進歩を遂げた。ガーミンを手に入れると何ができるか?ではなく、もはや「ガーミンには出来ないことはない」ということだ。
「大規模自転車道」が掲載されたシティナビゲーター15年度版がリリース
今回Edgeシリーズで利用できるシティナビゲーターの15年度版がリリースされ、国土交通省が定める「大規模自転車道」が掲載された。大規模自転車道とは、自然公園、名勝、観光施設、レクリエーション施設等を結び、あわせて自転車利用の増大に対処するために、「交通事故の防止と交通の円滑化に寄与し、あわせて国民の心身の健全な発達に資する」ことを目的として昭和48年度から整備されているものだ。平成21年度時点で全計画約4,300kmのうち、3,600kmが整備されている。
全国主要自転車道の搭載に関する情報はこちら(いいよねっとニュース)で確認可能だ。
この中には、あのしまなみ海道サイクリングロードなども含まれる。今ではしまなみを走るために自転車を始める人も少なくない。自転車ならではのスピードで景色を楽しんだり、身体で直接味わう潮の香りなど、多くの魅力にあふれており、海外からもしまなみ海道でサイクリングを楽しむサイクリストが訪れるようになっている。
都市部の自転車道は、交通の要所を通過するために交通面で機能することが多くなってしまうが、地方には自転車に向いた道や、景色の良い道もたくさんあり、自転車専用道には自動車も通らないため、比較的安全にサイクリングを楽しむことができるだろう。
ベテランサイクリストの中には自転車道より一般道を好んで走るという方も多くいらっしゃると思うが、ビギナーに近いサイクリストほどそれには怖さも伴う。それゆえ、しまなみ海道のような、自動車に邪魔されず、気兼ねなく走れるという点が自転車専用道の大きな魅力の1つになっている。
最新地図データには、2015年度版国土交通省「大規模自転車道」に含まれる全国134本の自転車道路線が追加されている。それら自転車道の「自転車道始点/終点」の位置情報や、自転車道134路線×往復のコースデータも収録し、初めて行く場所や、旅先で偶然通った見知らぬ土地でも自転車道の利用を手助けしてくれる。自治体の中には自転車に対して友好な政策をとっているところもあるので、自転車ならではという景色、観光を含めたサイクリングを楽しんで欲しい。
最新地図データだけではなくソフトウエアも更新されている。標高データの精度が向上し、目的地までの標高グラフを走行前の情報として活用することができる。
地図への自転車道追加にともなって、ルート探索設定に「自転車道優先」が新設された。一般道情報も昭文社の「マップル2015年度春版」を搭載し、鮮度を向上させている。地図が表示可能なEdgeシリーズ全てで利用することができる。なお、Edge1000Jのユーザーには地図の更新が無料で提供されている。
地図とソフトウェアのアップデートについて
利用するには地図とソフトウェアのアップデートが必要になる。地図及びソフトウェアの更新手順はいいよねっとオフィシャルサイトに案内があるので参考にして欲しい。(更新手順詳細ページ)地図データが更新できたら、本体の設定メニューから地図のバージョンを確認してみよう。
設定→各アクテビティプロフィール→ナビゲーション→地図→地図情報 を見てみよう。その中に「CN Japan NT 2015.10 M-HH All」とあれば更新されたことが確認できる。
ルート探索方法を自転車道優先に設定
次に、ナビゲーションの際に自転車道を優先するように設定する。ホーム画面の一番下にある設定アイコンをタップ。設定したいアクティブプロフィールを選択し、その中のナビゲーションをタップ。アクティビティをサイクリング、ルート探索方法を自転車道優先に設定しよう。これでナビゲーション機能利用時に自転車道を利用したほうが時間的に早く、あるいは距離的に近いと判断させることができるようになる。
走りに行ってみたい自転車道がまだまだある
更新が完了したら、ホーム画面の検索アイコンをタップしてみよう。次の画面の一番下に「全国主要自転車道」が追加されている。ここから、今回アップデートされた134本の自転車道を都道府県別に見ることができる。各自転車道は上り・下りを別々にコースとして収録してあるので、そのままコーストレーニングすることが可能だ。通常のコーストレーニングと同様に、スタート地点と異なる場所にいる場合には、スタート地点までナビゲーションしてくれる。
最もシンプルな使い方なのでまずは覚えておきたい。自分の居住地域とは異なったり、馴染みのない場所にも自転車道があることがわかるのでデータを見ているだけでも面白い。
一般道を掲載した地図には自転車道は掲載されていないことが多いので、思わぬ場所に自転車道を発見できることも多く、どんな景色の中を走れるのだろう? と期待感が高まる。データが追加されただけではあるのだが、思いもよらぬ期待感と楽しさを感じる。まるで自転車を手に入れたばかりの頃のように、新しい道を走れるんだというワクワク感はサイクリストなら誰しもが体験しているはずだ。
見ているうちに走ってみたい気持ちになってきたら、次の旅行プランを組んでみよう。気になった自転車道周辺をパソコン等からグーグルストリートビューと合わせて下調べしておくと楽しくなりそうだ。
今いる場所から近い距離にある自転車道を走りに行く
目的地検索の中の「POIカテゴリー」にも、自転車関連のポイントが追加されている。まずは復習から。目的地検索とは現在位置から近い順に、各カテゴリーごとに登録されたPOI (Points of Interest) データを検索する機能である。POIに登録された自転車関連データは、駐輪場と自転車道の始点と終点だ。自転車道の始点/終点を一覧表示した場合、始点と終点がそれぞれ別のPOIとして登録されており、近い順に表示される。始点/終点POIまでの距離も表示されているので、走りに行ける距離かどうかわかるし、そこまでのナビゲーション機能も利用することができる。
現在はこの2カテゴリーしかないのだが、サイクリスト向けにサイクルラックを用意してあるカフェやレストランであるとか、あるいはレンタサイクルができるポイントなどが追加されると充実して面白くなりそうだ。なお現状では、自転車店は「ショピング」のカテゴリーから検索できるようになっている。修理の必要なトラブルなど緊急時に活用するために覚えておきたい。
ルートプランナーからも自転車道を利用してみる
今回のデータ更新により、自転車関連のデータを「ルートプランナー」でも利用することができるようになっている。ルートプランナーとは、クルマのナビゲーションシステムのように、目的地と経由地を設定するようにして走行ルートを作ることができる機能である。利用できるデータはPOIはもちろんのこと、その他のあらゆる地図データを設定できるし、地図上の位置を選択することもできるので、自由度は高い。現在位置からある場所を経由して目的地へ走行するということもできるし、次回走るコースをあらかじめセットしておくこともできる。
これによって、自転車道を経由して目的地に向かうというルート設計が可能になった。ちなみに荒川河川敷の下流域は国土交通省が指定する自転車道として登録されておらず、自転車道優先にしてもルーティングされることはない。その抜け道としては、下流域に設定されたセグメントを経由地として指定するか、あるいは橋にPOIポイントをセットしてそこを経由させる方法を試してみて欲しい。
お任せで目的地までナビゲーション
最後に、目的地検索から最終目的地だけを指定し、完全にお任せでナビゲーション機能を利用してみよう。色々な場所から案内をさせてみたのだが、想像したルートにはならず、多くは自転車道を使わないようにルーティングされることが多かった。これには理由がある。ナビゲーションで指示されるルートは決して自転車に向いた気持ちよく走れる道になるとは限らないのだ。ナビゲーションの検索は自転車向けではなく、自動車と同じものが採用されているためである。
ただし、これはかなりの地域差があることも確認できた。検索ロジックについては、より洗練された自転車専用のものが構築されると、今回のアップデートによって自転車で走るのに気持ちがよく、かつ便利な道へと導いてくれるようになることを望みたい。
サイクリングを始めるのに必要な機能が満載されたEdgeシリーズ
Edge1000Jを使えば使うほど、いろいろな動作の素早さとキビキビ動くシステムに驚かされる。半径3メートルくらいの位置にビシッと測位するGPS精度も素晴らしい。また、走行中の視認性に関しても前記種より大幅に向上しているため、走行中にも画面が視認できなくて困るということがほとんど無くなった。
これだけ高機能になるとバッテリーの持ち時間も短くなるということが通例のはずなのだが、高機能化してなおバッテリー持続時間はほとんど変わらない。それに加えて、今回のアップデートにより自転車道も利用することができるようになったことで、GPSを搭載したサイクルコンピュータの中でまさに最強の座を確固たるものにしたといえる。
トレーニングに活用できる多機能はもちろん、走るルートへと導いてくれるナビゲーション機能は大きな進歩を遂げた。ガーミンを手に入れると何ができるか?ではなく、もはや「ガーミンには出来ないことはない」ということだ。
文:朝倉 誠(Bicicletta Di Mattino) 編集:シクロワイアード 提供:いいよねっと