2015/06/04(木) - 12:43
全ての性能を磨き上げたNew エクステンザ R1シリーズ。飯島誠さん、清水都貴さん、そしてチームチャンピオンシステムの新保光起さんの3人のテストライダーがそれぞれのモデルに乗り込んだインプレッションをお届けします。
新保:オールラウンドタイヤといっても、他社ブランドの競合製品と比べると180gという重量は頭一つ抜けています。実際に走らせてもその恩恵はすぐに分かるレベルでした。踏み出した瞬間から進み方が違いますし、転がりが軽いという印象で、正直なところ軽量モデルなのでは? と思うほどでしたね。
飯島:どんなシチュエーションでも優等生なタイヤです。コーナーでもそこそこグリップして、どんなレベルの人でも安心して曲がることができるし、ストレートでも気持ちよくスピードに乗せることができる。どこかが破綻していたり変な挙動をしたりということもなく、安心できますね。
―― R1Xはどういった人にオススメできますか
新保:どこをとってもソツがなく、全ての性能が高次元に収まっているタイヤなので、ピュアレーサーから初心者まで誰が乗ってもその恩恵を受けることができると思います。でも、少し乗り心地が硬めかな? 快適性を重視するひとは、25cを選ぶといいかもしれません。
飯島:本来であれば、目的にあわせて1本ずつ変えてもらうのがベストなのですが(笑)。R1シリーズで自分にはどのタイヤが向いているのか迷っているひとや、高性能タイヤを初めて使ってみようと思っている人はこのR1Xを選べば間違いないです。軽さとグリップのバランスが非常に高いレベルでまとまっているので、絶対後悔しないと思います。
それぞれ異なる感覚をもっているそれぞれのサイクリスト皆に、「このタイヤ走るね!」と感じてもらうために開発を進めたのがこのR1Xです。そのために、安定した癖のないキャラクターにしていますし、それでいて前作よりも軽く仕上がっているので、ロードレースからヒルクライムまでカバーできるようなオールマイティなタイヤとして、全ての要素を詰め込んでいます。
新保:まるで路面に貼りついているかのようなグリップを感じましたね。荒れた路面で踏み込んでいっても、跳ねたりすることもなく、しっかりとトルクがかかっていました。その代わり、多少ベタッとした走りの重さもあります。でも、このグリップ力は安心感に直結しますね。
清水:これはもともとレース用に開発されたプロトタイプを更に軽量化したものなので、僕にとっては失われたものは無くって、安心感はそのままに、よりキレが増したように感じられます。個人的には凄く好みのフィーリングで、レースで使うなら間違いなくこのタイヤですね。
飯島:踏み出した瞬間から腰が座った安定感があります。グリップに関しては何の不安もないですね。滑るような感覚や恐怖心は一切なくて、ダウンヒルを安心して下っていくことができます。グリップ力は同じR1シリーズと比べても歴然とした違いがあって、乗った瞬間ぱっと分かるだけの性能差がありますね。ただ、その代償として登りでは少し重たさが顔を出します。
新保:挙動が凄くナチュラルなので、すごく扱いやすいタイヤでもあります。重いといってもR1シリーズの他のモデルに比べての話で、重量自体も190gと軽い部類ですし、レーシングタイヤとして見た時には十分な性能を持っています。
飯島:挙動という意味では、シングルクラウンアールが効いています。倒しこんでも唐突にフィーリングが変わらないので、安定感に優れていますね。
―― どういった方にオススメのタイヤでしょう
新保:まずはやはりレーサーですかね。荒れた路面のレースではやっぱり大きなアドバンテージになるでしょうね。国内でも、ツール・ド・熊野なんかだと苔むした道を走ることもありますし、マンホールや浮き砂、舗装の変わり目といったところが多い市街地のクリテリウムでも威力を発揮するでしょう。
あとは、レースに出ずとも下りが好きな人や、林道ツーリングが好きな人、あとは通勤にも向いているでしょうね。路面が悪かったり、砂の浮いている裏道を通ることが多いユーザーは、グリップ重視のタイヤを選んでおいて損はないと思います。
清水:僕はやはりレーサーにおすすめしたいですね。ラインレースでは、ずっときれいな路面というのはありえない。日本は舗装が綺麗というのは事実ですが、路面の荒れているところは絶対にあるものです。特に初めて走るコースであれば、このグリップ力は大きな味方になりますね。サーキットだったり、良くコースを把握しているようなレースであれば、他のモデルでも良いかもしれませんが。
飯島:スタート前に不安要素を抱えていると、レース中も集中できずに良い結果が残せません。そういった不安を取り除いてくれる、絶対的なグリップと信頼感がこのR1Gにはあります。安心してスタートして、安全にゴールできる。そのために開発したタイヤです。
―― 最後は軽量モデルのR1Sですが、乗って違いはありましたか
新保:他の2モデルと比べると、明らかな踏み出しの軽さがありました。ヒルクライムではトップレベルの走りの軽さを持っていますし、乗り心地もしなやかで快適でした。軽さとダブルクラウンアールの影響か、下りでは少しヒラヒラとしたフィーリングでグリップ感が少し掴みづらかったですね。ただ、絶対的なグリップ力はしっかりとしているので、慣れの範囲でしょう。
清水:超軽量モデルというコンセプトそのものズバリ、というフィーリングです。不要なものを全てそぎ落とした結果、非常に尖ったタイヤになったな、というのが最初の印象でした。登りは良いけど、下りは気を使うんだろうな、と思っていたんですね。でも、これは良い意味で裏切られました。意外に下りやすいんですよ。もちろんR1Gのずば抜けた安定感はありませんが、R1Xとの差が思っていた以上に少なかったですね。
予想していたよりずっと扱いやすいタイヤでした。登り主体のレースであればぜひ使ってみたいですね。こういった軽量タイヤをいろいろと使ってきましたけれど、それらの中で唯一実戦に耐えられるモデルだと思います。もちろんゼロ発進をはじめ、加減速が多いシチュエーションでは最高に気持ちいいですし、オールラウンドに使ってもいいんじゃないでしょうか。走っていてワクワクさせてくれるタイヤです。
新保:普段使いではなくて、ヒルクライムレースや路面の良いサーキットレースなどでライバルに少しでも差をつけたい時にぜひ使いたい。文字通り決戦用タイヤとして選びたいですね。キツいコーナーもなく、スピードも上がるような修善寺CSCや富士スピードウェイ、鈴鹿サーキットなどには最適でしょう。
清水:正直なところ、ホイールそのものを軽量なものに交換したのと同じくらい軽快感がアップします。レースではかなりのアドバンテージでしょうね。
―― 他のブランドであれば、それだけの性能を出そうとするとかなり高額になりそうですが
清水:いや、変な話ですが、倍のプライスタグを下げていても実際に体験してみたら文句は出ないだろうし、むしろ次もこのタイヤを選んでしまいたくなるような、それだけの魅力があるタイヤだと思います。走りの軽さを重視する人にとっては魔力と言っていいほどの特別感のあるフィーリングを感じました。
飯島:開発陣も、そういった振り切った性能を目指していたんです。ただ、耐久性や耐パンク性という側面では他の2モデルに比べると、かなりそぎ落とされた部分となっています。なので、荒れた路面での乗り方が分かっている、自転車の扱いを知っているライダー向けと言えるでしょう。そういった方が使うと、このタイヤの性能が100%引き出されるのかなと思います。
ですので、このタイヤを購入するときはショップでアドバイスをもらっても良いのかな、と思います。いつかR1Sを履きこなせるライダーになるぞ! というようなある種の目標となるタイヤになってくれると嬉しいですね(笑)。ともかく、それだけのスペシャルな性能を味わえる1本となっています。ちなみに、綺麗に走った場合、後輪で1,500kmから2,000km程度走れる仕様となっています。
さて、3人のライダーによる徹底インプレッションはいかがだっただろうか。全てが新しく進化したブリヂストン エクステンザR1シリーズ。タイヤにライドクオリティを求めるサイクリストにとって、見逃せないプロダクツだ。
オールラウンドモデル R1Xインプレッション
―― オールラウンドモデルと言う位置づけのR1Xですが、第一印象はいかがでしたか新保:オールラウンドタイヤといっても、他社ブランドの競合製品と比べると180gという重量は頭一つ抜けています。実際に走らせてもその恩恵はすぐに分かるレベルでした。踏み出した瞬間から進み方が違いますし、転がりが軽いという印象で、正直なところ軽量モデルなのでは? と思うほどでしたね。
飯島:どんなシチュエーションでも優等生なタイヤです。コーナーでもそこそこグリップして、どんなレベルの人でも安心して曲がることができるし、ストレートでも気持ちよくスピードに乗せることができる。どこかが破綻していたり変な挙動をしたりということもなく、安心できますね。
―― R1Xはどういった人にオススメできますか
新保:どこをとってもソツがなく、全ての性能が高次元に収まっているタイヤなので、ピュアレーサーから初心者まで誰が乗ってもその恩恵を受けることができると思います。でも、少し乗り心地が硬めかな? 快適性を重視するひとは、25cを選ぶといいかもしれません。
飯島:本来であれば、目的にあわせて1本ずつ変えてもらうのがベストなのですが(笑)。R1シリーズで自分にはどのタイヤが向いているのか迷っているひとや、高性能タイヤを初めて使ってみようと思っている人はこのR1Xを選べば間違いないです。軽さとグリップのバランスが非常に高いレベルでまとまっているので、絶対後悔しないと思います。
それぞれ異なる感覚をもっているそれぞれのサイクリスト皆に、「このタイヤ走るね!」と感じてもらうために開発を進めたのがこのR1Xです。そのために、安定した癖のないキャラクターにしていますし、それでいて前作よりも軽く仕上がっているので、ロードレースからヒルクライムまでカバーできるようなオールマイティなタイヤとして、全ての要素を詰め込んでいます。
ハイグリップモデル R1G インプレッション
―― ハイグリップモデルのR1Gですが、いかがでしたか新保:まるで路面に貼りついているかのようなグリップを感じましたね。荒れた路面で踏み込んでいっても、跳ねたりすることもなく、しっかりとトルクがかかっていました。その代わり、多少ベタッとした走りの重さもあります。でも、このグリップ力は安心感に直結しますね。
清水:これはもともとレース用に開発されたプロトタイプを更に軽量化したものなので、僕にとっては失われたものは無くって、安心感はそのままに、よりキレが増したように感じられます。個人的には凄く好みのフィーリングで、レースで使うなら間違いなくこのタイヤですね。
飯島:踏み出した瞬間から腰が座った安定感があります。グリップに関しては何の不安もないですね。滑るような感覚や恐怖心は一切なくて、ダウンヒルを安心して下っていくことができます。グリップ力は同じR1シリーズと比べても歴然とした違いがあって、乗った瞬間ぱっと分かるだけの性能差がありますね。ただ、その代償として登りでは少し重たさが顔を出します。
新保:挙動が凄くナチュラルなので、すごく扱いやすいタイヤでもあります。重いといってもR1シリーズの他のモデルに比べての話で、重量自体も190gと軽い部類ですし、レーシングタイヤとして見た時には十分な性能を持っています。
飯島:挙動という意味では、シングルクラウンアールが効いています。倒しこんでも唐突にフィーリングが変わらないので、安定感に優れていますね。
―― どういった方にオススメのタイヤでしょう
新保:まずはやはりレーサーですかね。荒れた路面のレースではやっぱり大きなアドバンテージになるでしょうね。国内でも、ツール・ド・熊野なんかだと苔むした道を走ることもありますし、マンホールや浮き砂、舗装の変わり目といったところが多い市街地のクリテリウムでも威力を発揮するでしょう。
あとは、レースに出ずとも下りが好きな人や、林道ツーリングが好きな人、あとは通勤にも向いているでしょうね。路面が悪かったり、砂の浮いている裏道を通ることが多いユーザーは、グリップ重視のタイヤを選んでおいて損はないと思います。
清水:僕はやはりレーサーにおすすめしたいですね。ラインレースでは、ずっときれいな路面というのはありえない。日本は舗装が綺麗というのは事実ですが、路面の荒れているところは絶対にあるものです。特に初めて走るコースであれば、このグリップ力は大きな味方になりますね。サーキットだったり、良くコースを把握しているようなレースであれば、他のモデルでも良いかもしれませんが。
飯島:スタート前に不安要素を抱えていると、レース中も集中できずに良い結果が残せません。そういった不安を取り除いてくれる、絶対的なグリップと信頼感がこのR1Gにはあります。安心してスタートして、安全にゴールできる。そのために開発したタイヤです。
超軽量モデル R1S インプレッション
―― 最後は軽量モデルのR1Sですが、乗って違いはありましたか
新保:他の2モデルと比べると、明らかな踏み出しの軽さがありました。ヒルクライムではトップレベルの走りの軽さを持っていますし、乗り心地もしなやかで快適でした。軽さとダブルクラウンアールの影響か、下りでは少しヒラヒラとしたフィーリングでグリップ感が少し掴みづらかったですね。ただ、絶対的なグリップ力はしっかりとしているので、慣れの範囲でしょう。
清水:超軽量モデルというコンセプトそのものズバリ、というフィーリングです。不要なものを全てそぎ落とした結果、非常に尖ったタイヤになったな、というのが最初の印象でした。登りは良いけど、下りは気を使うんだろうな、と思っていたんですね。でも、これは良い意味で裏切られました。意外に下りやすいんですよ。もちろんR1Gのずば抜けた安定感はありませんが、R1Xとの差が思っていた以上に少なかったですね。
予想していたよりずっと扱いやすいタイヤでした。登り主体のレースであればぜひ使ってみたいですね。こういった軽量タイヤをいろいろと使ってきましたけれど、それらの中で唯一実戦に耐えられるモデルだと思います。もちろんゼロ発進をはじめ、加減速が多いシチュエーションでは最高に気持ちいいですし、オールラウンドに使ってもいいんじゃないでしょうか。走っていてワクワクさせてくれるタイヤです。
新保:普段使いではなくて、ヒルクライムレースや路面の良いサーキットレースなどでライバルに少しでも差をつけたい時にぜひ使いたい。文字通り決戦用タイヤとして選びたいですね。キツいコーナーもなく、スピードも上がるような修善寺CSCや富士スピードウェイ、鈴鹿サーキットなどには最適でしょう。
清水:正直なところ、ホイールそのものを軽量なものに交換したのと同じくらい軽快感がアップします。レースではかなりのアドバンテージでしょうね。
―― 他のブランドであれば、それだけの性能を出そうとするとかなり高額になりそうですが
清水:いや、変な話ですが、倍のプライスタグを下げていても実際に体験してみたら文句は出ないだろうし、むしろ次もこのタイヤを選んでしまいたくなるような、それだけの魅力があるタイヤだと思います。走りの軽さを重視する人にとっては魔力と言っていいほどの特別感のあるフィーリングを感じました。
飯島:開発陣も、そういった振り切った性能を目指していたんです。ただ、耐久性や耐パンク性という側面では他の2モデルに比べると、かなりそぎ落とされた部分となっています。なので、荒れた路面での乗り方が分かっている、自転車の扱いを知っているライダー向けと言えるでしょう。そういった方が使うと、このタイヤの性能が100%引き出されるのかなと思います。
ですので、このタイヤを購入するときはショップでアドバイスをもらっても良いのかな、と思います。いつかR1Sを履きこなせるライダーになるぞ! というようなある種の目標となるタイヤになってくれると嬉しいですね(笑)。ともかく、それだけのスペシャルな性能を味わえる1本となっています。ちなみに、綺麗に走った場合、後輪で1,500kmから2,000km程度走れる仕様となっています。
さて、3人のライダーによる徹底インプレッションはいかがだっただろうか。全てが新しく進化したブリヂストン エクステンザR1シリーズ。タイヤにライドクオリティを求めるサイクリストにとって、見逃せないプロダクツだ。
提供:ブリヂストンサイクル 制作:シクロワイアード