この夏はパナレーサーをはいて、おばけトンネルに挑め!

「ツール・ド・フランス」に刺激され、梅雨明けとともにツーリング決行を心に決めた方は多いはず。そんな方々にお届けするプロレーサー異色のコラム。今年の夏のツーリングは「トンネル」で決まり!?

みなさんこんにちは!EQA‐梅丹本舗−グラファイトデザインの中島康晴です。7回目を迎えたパナレーサーホイールトーク。今回はちょっと違った形でお送りしようと思います。

長い間お世話になった梅雨前線も来年までのお休み期間に入って、いよいよやってきました!季節は夏!

梅雨の間おやすみしていた自転車を整備して、あなたも出かけて見ませんか♪

というわけで! 地元福井県から…ちょっと変わった!!! サイクリングスポットをご紹介しようと思います♪

今回は自分がこの夏一押しの、旧北陸本線を行く、おばけトンネルの旅!

しかもサブテーマは…ここを走れば、あなたの恋が実る!!! …実って欲しい!。(笑)

今回ご紹介するおばけトンネルの旅のルートマップです。地図をクリックするとグーグルマップで見られます今回ご紹介するおばけトンネルの旅のルートマップです。地図をクリックするとグーグルマップで見られます そうそう、僕はパナレーサーさんにレース用のタイヤを供給していただいています。レースの時はとにかく軽くて、しなやかなパナレーサーのEvo3を使用していますが、これが又サイクリングに最適なんです。

タイヤは走行感に最も影響を与えるパーツの一つで、場合によってはフレームを換えるのに匹敵する程の感覚があります。ぜひ本格的なサイクリング季節が始まる前に、クオリティの高いタイヤに履き替える事をお勧めします!

それではNAKA-Gのおばけトンネルに挑む旅の始まり始まり!

旅のスタートはJR南今庄駅

関西から新快速のやってくる敦賀駅と、そばが有名な今庄の間にある南今庄駅は、1962年に新線・北陸トンネル(13,870m・開通当時日本最長)が開通した際に作られた駅で、凄く小さく素朴な無人駅です。

南今庄駅。左側が北陸トンネル方面で、旧線は右奥の方向に上っていきます南今庄駅。左側が北陸トンネル方面で、旧線は右奥の方向に上っていきます
1日の乗車平均人員34人(2004年)という…秘境駅ですが、毎日50本弱の普通列車が停車するので、容易に訪れることが出来ます♪

新線開通後、道路として舗装された旧線が今回の旅の舞台!

駅前の自販機で飲み物を準備して、ここから旧北陸本線の旅がスタート。目指すゴールまでは11.3kmの道のりです!

爽快な気分にさせてくれる、快走路

もともと鉄道の線路跡を少し広げて、そのまま道路化したので、集落を中心にきれいな一直線の道を進んでいきます。2車線の道路で車も少なく、北海道の道路のような感じです。

大桐駅跡。手前が今庄側で、道は右奥に進んでいきます大桐駅跡。手前が今庄側で、道は右奥に進んでいきます しばらく走ると、北陸自動車道が見えて、下を通過すると最初のチェックポイント。ホームの残されている大桐(おおぎり)駅跡が見えてきます。

え!ここに駅があったの?ってホームの跡がないと信じられないくらい、のどかな、のんびりした場所。お店や自販機、民家さえなく…(笑)

とはいえ、この大桐駅。鉄道時代には難所としてしられた区間で、どうしても必要な駅だったそうです。

ここから続く上り坂の傾斜は、一定に2.5%。当時の鉄道としては、異例の限界いっぱいいっぱいの勾配。常に一定の勾配で上り続けるので、凄く走りやすいです♪ 普段自転車に乗ってらっしゃる方なら、気持ちよく登れると思います。

もしきつくても大丈夫。当時D51など大型SL3両が全開で、苦しみながら上っていたそうです。そんなこと想像しながら登ってみてください。あんなでかいSLだって苦しんでたんだと…。上りきったあなたはSLより凄いんです♪(笑)

上ること約4km。山中信号場・待避線跡地という看板を過ぎると頂上が現れます。もう頂上なの? なんだ山場は越えたじゃん! いえいえ。実は…ここからこそが本当の山場なんです(笑) 頂上…そこに待つのは…。

いよいよ登場…恐怖のトンネル


千と千尋の神隠しで登場しそうな…このトンネル。山中隧道(長さ1194m)。

でた!凄い迫力。怖い。一直線で、はるか遠くに小さーく出口が見えます(笑)

この道路が鉄道として開通したのは1896年。つまりこのトンネルは100年以上前のトンネル!なんです。そんな昔にこんなトンネルを掘ったなんて、しかもそれがまだ現役だなんて。トンネルからはノスタルジックな世界を感じさせてくれます…。

とは言え…普通に怖いです(笑)

ここまで上ってくると、かなり涼しく+水が滴り落ちているトンネル内からは、さらに涼しい風が。本当に寒いのか?怖さをかんじているからか?わからない鳥肌がたちます(笑)

もともと鉄道用で、車の行き違いは出来ないためこんな看板があります。『トンネル進入時・対向車確認』

必ず前と後ろのライトをつけて、対向車が来ないか確かめて、少し水が滴っているので、服装と路面には気をつけて、ゆっくり進んでください♪

濡れた路面でもパナレーサーのタイヤなら安心です♪(宣伝しちゃいます)

もともと鉄道用に作られた山中隧道もともと鉄道用に作られた山中隧道 山中隧道を走り抜けます。雰囲気も怖いけれど、道幅が狭いので対向車も怖いです山中隧道を走り抜けます。雰囲気も怖いけれど、道幅が狭いので対向車も怖いです

こんなトンネル早く脱出したい…って思うと思うんですが(笑)下り基調ですし、あせらずに。もし車がやってきても、落ち着いて端に寄れば大丈夫です。恐ろしいこのトンネルを抜ければ、いよいよルートは海側。

連続するトンネル

連続するトンネルを抜ければゴールはもうすぐ連続するトンネルを抜ければゴールはもうすぐ 次に待ち受けるのは、伊良谷隧道(467m)。

3分待ちの信号がついているのは、トンネル内部が曲がっていて、対向車が確認できないから…だそうです。さっきの山中隧道にも付けて欲しいですが・・・(笑)

3分待って青は10秒(笑)ですが、比較的時間には余裕がありますし、もし対向車がきても端に寄って止まれば大丈夫♪

ここを抜けて、芦谷(223m)・曲谷(260m)・第二観音寺山(310m)・第一観音寺山(82m)の連続するトンネルを越えていけば、ゴールはもうすぐ。

トンネルを抜ければ

右手に敦賀湾(日本海)が見え初め、さらに下っていくと高速道路の杉津PA(上り線)に出会います。ここが、かつての杉津駅の跡地。

かつて絶景の駅としられていて、、大正天皇があまりの絶景に見とれ、列車の発車を待たせたという話が残っているそうです。

青い看板の交差点を左に。高速をくぐって、さらにもう一度左に曲がって激坂に挑めば、さらにきれいな景色に出会うことが出来ます。

この先を左に曲がりますこの先を左に曲がります

トンネルを越え、最後に激坂を上れば

ゆうひのアトリエの案内板。月ごとの日没時刻が書いてあります。親切。ゆうひのアトリエの案内板。月ごとの日没時刻が書いてあります。親切。 約700m激坂を上れば、ついに今回の目的地!杉津PA(下り線)に到着です!!!

久しぶりに出会った自動販売機と人の気配(笑)

軽食コーナーにはPAとは思えないほど豊富なメニューで、変り種もたくさん。愛の宝石箱なんていう丼メニューも(笑)

さらに奥に進んでいくと、『ゆうひのアトリエ』と名づけられた展望台があります。

敦賀湾が一望出来るこの場所は、夕方だけでなく、どの時間帯もとてもきれいな景色が楽しめます。疲れを癒してくれること間違いなしです♪

またこの展望台は『恋人の聖地』に認定されていて、一角には、恋人同士が掛けた、たくさんの鍵があります♪

杉津PA(下り線)に到着。充実度と変わりダネメニューが魅力(?)の軽食コーナー杉津PA(下り線)に到着。充実度と変わりダネメニューが魅力(?)の軽食コーナー 『恋人の聖地』には恋人達によってかけられた、たくさんの鍵!『恋人の聖地』には恋人達によってかけられた、たくさんの鍵!

やっぱり夕方がおすすめ

夏場は6時半から7時頃、少しずつ薄暗くなりオレンジ色の空が広がりはじめます。

2人で協力して坂道を上って、心理学の‘吊り橋効果’がありそうな恐ろしいトンネルを抜けて(笑)鍵をかけて♪

そして、最後にこんな夕日の景色を2人で眺めること出来たら、最高じゃないかなって思います。恋も実るはず!!!

ゆうひのアトリエ展望台から眺める綺麗な夕日は絶品。右下のカップルの男性は僕じゃありませんよ(涙)ゆうひのアトリエ展望台から眺める綺麗な夕日は絶品。右下のカップルの男性は僕じゃありませんよ(涙)
なんて書きながら…日が沈んでしまうと本当に怖くて…ライトをつけている自転車でも走れなくなるので、実際は夕日を見ることは厳しいかもしれません。

今回紹介した杉津PAには、敦賀からの旧北陸本線ルートと、麓の杉津地区から県道を通るルートから行くことが出来ます。日中に、今庄〜杉津〜敦賀と旧北陸本線を走ってから、高速道路を使って、夕日に会いに来る!が一番のおすすめです♪ 是非立ち寄って見て下さい。

安全には気をつけて夏も楽しんじゃいましょう!


プロフィール
中島康晴 なかじまやすはる
1984年生 24歳
鹿屋体育大学在学時に学生チャンピオンとなり、卒業後プロとしてチームに加入。逃げに乗って最後まで絶対に諦めない走りを目指す。 自転車選手になっていなかったら”ぽっぽや”になっていたかもしれない旅好き。

EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン公式サイト
Panaracer クローザー
Panaracer CloserPanaracer Closer 走りの軽いZSGナチュラルコンパウンドを使用したミドルクラス軽量タイヤ。700×20Cは平均重量で190gの軽さを誇る。先月引退したEQAの岡崎和也選手もこのタイヤをTTで使用。ヒルクライムレースで気軽に軽さを味わいたい方にオススメの一品。
700×20C/190g
700×23C/200g
700×25C/220g
650×23C/180g
26×1.25/200g

黒トレッド、青ライン、赤ライン、アイボリーライン、黄ライン
(ラインカラーは700×23C、26×1.25サイズのみ)
注)重量は平均重量のため実際の製品重量とは多少の誤差があります。

税込参考価格:3,550円
Panaracerサポート選手の注目リザルト 2009年7月
Jサイクルツアー第6戦 全日本実業団サイクルロードレースin石川 3位
佐野淳哉選手(NIPPOコルナゴ)
関連ニュース:「相性のいいコース」で3度目優勝の狩野智也
Jサイクルツアー第7戦 全日本実業団サイクルロードレースin小川 優勝
佐野淳哉選手(NIPPOコルナゴ)
関連ニュース:小川ロードはNIPPO佐野淳哉が2連覇達成
トライアスロン 第29回全日本トライアスロン皆生大会 総合3位
飯田忠司選手
トライアスロン 長崎西海トライアスロン大会 男子エリート 6位
シラトタロウ選手
ロンドングランプリ2009(トラック競技:イギリス) 車イス1,500m 女子3位
土田和歌子選手(サノフィ アベンティス)
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