2009/08/12(水) - 23:56
この夏はパナレーサーをはいて、おばけトンネルに挑め!
「ツール・ド・フランス」に刺激され、梅雨明けとともにツーリング決行を心に決めた方は多いはず。そんな方々にお届けするプロレーサー異色のコラム。今年の夏のツーリングは「トンネル」で決まり!?みなさんこんにちは!EQA‐梅丹本舗−グラファイトデザインの中島康晴です。7回目を迎えたパナレーサーホイールトーク。今回はちょっと違った形でお送りしようと思います。
長い間お世話になった梅雨前線も来年までのお休み期間に入って、いよいよやってきました!季節は夏!
梅雨の間おやすみしていた自転車を整備して、あなたも出かけて見ませんか♪
というわけで! 地元福井県から…ちょっと変わった!!! サイクリングスポットをご紹介しようと思います♪
今回は自分がこの夏一押しの、旧北陸本線を行く、おばけトンネルの旅!
しかもサブテーマは…ここを走れば、あなたの恋が実る!!! …実って欲しい!。(笑)
そうそう、僕はパナレーサーさんにレース用のタイヤを供給していただいています。レースの時はとにかく軽くて、しなやかなパナレーサーのEvo3を使用していますが、これが又サイクリングに最適なんです。
タイヤは走行感に最も影響を与えるパーツの一つで、場合によってはフレームを換えるのに匹敵する程の感覚があります。ぜひ本格的なサイクリング季節が始まる前に、クオリティの高いタイヤに履き替える事をお勧めします!
それではNAKA-Gのおばけトンネルに挑む旅の始まり始まり!
旅のスタートはJR南今庄駅
関西から新快速のやってくる敦賀駅と、そばが有名な今庄の間にある南今庄駅は、1962年に新線・北陸トンネル(13,870m・開通当時日本最長)が開通した際に作られた駅で、凄く小さく素朴な無人駅です。1日の乗車平均人員34人(2004年)という…秘境駅ですが、毎日50本弱の普通列車が停車するので、容易に訪れることが出来ます♪
新線開通後、道路として舗装された旧線が今回の旅の舞台!
駅前の自販機で飲み物を準備して、ここから旧北陸本線の旅がスタート。目指すゴールまでは11.3kmの道のりです!
爽快な気分にさせてくれる、快走路
もともと鉄道の線路跡を少し広げて、そのまま道路化したので、集落を中心にきれいな一直線の道を進んでいきます。2車線の道路で車も少なく、北海道の道路のような感じです。しばらく走ると、北陸自動車道が見えて、下を通過すると最初のチェックポイント。ホームの残されている大桐(おおぎり)駅跡が見えてきます。
え!ここに駅があったの?ってホームの跡がないと信じられないくらい、のどかな、のんびりした場所。お店や自販機、民家さえなく…(笑)
とはいえ、この大桐駅。鉄道時代には難所としてしられた区間で、どうしても必要な駅だったそうです。
ここから続く上り坂の傾斜は、一定に2.5%。当時の鉄道としては、異例の限界いっぱいいっぱいの勾配。常に一定の勾配で上り続けるので、凄く走りやすいです♪ 普段自転車に乗ってらっしゃる方なら、気持ちよく登れると思います。
もしきつくても大丈夫。当時D51など大型SL3両が全開で、苦しみながら上っていたそうです。そんなこと想像しながら登ってみてください。あんなでかいSLだって苦しんでたんだと…。上りきったあなたはSLより凄いんです♪(笑)
上ること約4km。山中信号場・待避線跡地という看板を過ぎると頂上が現れます。もう頂上なの? なんだ山場は越えたじゃん! いえいえ。実は…ここからこそが本当の山場なんです(笑) 頂上…そこに待つのは…。
いよいよ登場…恐怖のトンネル
千と千尋の神隠しで登場しそうな…このトンネル。山中隧道(長さ1194m)。
でた!凄い迫力。怖い。一直線で、はるか遠くに小さーく出口が見えます(笑)
この道路が鉄道として開通したのは1896年。つまりこのトンネルは100年以上前のトンネル!なんです。そんな昔にこんなトンネルを掘ったなんて、しかもそれがまだ現役だなんて。トンネルからはノスタルジックな世界を感じさせてくれます…。
とは言え…普通に怖いです(笑)
ここまで上ってくると、かなり涼しく+水が滴り落ちているトンネル内からは、さらに涼しい風が。本当に寒いのか?怖さをかんじているからか?わからない鳥肌がたちます(笑)
もともと鉄道用で、車の行き違いは出来ないためこんな看板があります。『トンネル進入時・対向車確認』
必ず前と後ろのライトをつけて、対向車が来ないか確かめて、少し水が滴っているので、服装と路面には気をつけて、ゆっくり進んでください♪
濡れた路面でもパナレーサーのタイヤなら安心です♪(宣伝しちゃいます)
こんなトンネル早く脱出したい…って思うと思うんですが(笑)下り基調ですし、あせらずに。もし車がやってきても、落ち着いて端に寄れば大丈夫です。恐ろしいこのトンネルを抜ければ、いよいよルートは海側。
連続するトンネル
次に待ち受けるのは、伊良谷隧道(467m)。3分待ちの信号がついているのは、トンネル内部が曲がっていて、対向車が確認できないから…だそうです。さっきの山中隧道にも付けて欲しいですが・・・(笑)
3分待って青は10秒(笑)ですが、比較的時間には余裕がありますし、もし対向車がきても端に寄って止まれば大丈夫♪
ここを抜けて、芦谷(223m)・曲谷(260m)・第二観音寺山(310m)・第一観音寺山(82m)の連続するトンネルを越えていけば、ゴールはもうすぐ。
トンネルを抜ければ
右手に敦賀湾(日本海)が見え初め、さらに下っていくと高速道路の杉津PA(上り線)に出会います。ここが、かつての杉津駅の跡地。かつて絶景の駅としられていて、、大正天皇があまりの絶景に見とれ、列車の発車を待たせたという話が残っているそうです。
青い看板の交差点を左に。高速をくぐって、さらにもう一度左に曲がって激坂に挑めば、さらにきれいな景色に出会うことが出来ます。
トンネルを越え、最後に激坂を上れば
約700m激坂を上れば、ついに今回の目的地!杉津PA(下り線)に到着です!!!久しぶりに出会った自動販売機と人の気配(笑)
軽食コーナーにはPAとは思えないほど豊富なメニューで、変り種もたくさん。愛の宝石箱なんていう丼メニューも(笑)
さらに奥に進んでいくと、『ゆうひのアトリエ』と名づけられた展望台があります。
敦賀湾が一望出来るこの場所は、夕方だけでなく、どの時間帯もとてもきれいな景色が楽しめます。疲れを癒してくれること間違いなしです♪
またこの展望台は『恋人の聖地』に認定されていて、一角には、恋人同士が掛けた、たくさんの鍵があります♪
やっぱり夕方がおすすめ
夏場は6時半から7時頃、少しずつ薄暗くなりオレンジ色の空が広がりはじめます。2人で協力して坂道を上って、心理学の‘吊り橋効果’がありそうな恐ろしいトンネルを抜けて(笑)鍵をかけて♪
そして、最後にこんな夕日の景色を2人で眺めること出来たら、最高じゃないかなって思います。恋も実るはず!!!
なんて書きながら…日が沈んでしまうと本当に怖くて…ライトをつけている自転車でも走れなくなるので、実際は夕日を見ることは厳しいかもしれません。
今回紹介した杉津PAには、敦賀からの旧北陸本線ルートと、麓の杉津地区から県道を通るルートから行くことが出来ます。日中に、今庄〜杉津〜敦賀と旧北陸本線を走ってから、高速道路を使って、夕日に会いに来る!が一番のおすすめです♪ 是非立ち寄って見て下さい。
安全には気をつけて夏も楽しんじゃいましょう!
プロフィール
中島康晴 なかじまやすはる
1984年生 24歳
1984年生 24歳
鹿屋体育大学在学時に学生チャンピオンとなり、卒業後プロとしてチームに加入。逃げに乗って最後まで絶対に諦めない走りを目指す。 自転車選手になっていなかったら”ぽっぽや”になっていたかもしれない旅好き。
EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン公式サイト
EQA・梅丹本舗・グラファイトデザイン公式サイト
■Panaracerサポート選手の注目リザルト 2009年7月
トライアスロン 第29回全日本トライアスロン皆生大会 総合3位
飯田忠司選手
飯田忠司選手
トライアスロン 長崎西海トライアスロン大会 男子エリート 6位
シラトタロウ選手
シラトタロウ選手
ロンドングランプリ2009(トラック競技:イギリス) 車イス1,500m 女子3位
土田和歌子選手(サノフィ アベンティス)
土田和歌子選手(サノフィ アベンティス)
提供:パナソニック ポリテクノロジー株式会社