2013/02/05(火) - 18:38
競技を志す上で、体育大学に推薦入学できる者はエリートと呼んでも差し支えないだろう。エリートにはエリートが故の悩みがあるが、一般入試で入った者にも凡人たるが故の苦しみがある。
入学してすぐに感じるエリートとの圧倒的な力の差。「いつかは私も」と漠然と考えながら、「素人ながらに頑張った」と擁護する自分…。
この凡人の殻を破ったのは、マイペースで消極的な自分への「本気でやる気があるんだったら、これからは自分から頼んでこい」の先輩の一言だった。
私が自転車競技を本格的に始めたのは、実は大学入学からです。小さな頃からスポーツは好きで、高校時代は陸上競技の7種競技を専門にしていました。
何とか関東インターハイで入賞するレベルでしたが、これ以降も陸上競技を続けても大きく成長するとイメージできなかったことと、やっていて心の底から楽しさを感じられなかった私は、思い切って自転車競技への転向を密かに考えていました。
小中学校の頃に遊び感覚でトライアスロンをやっていたので、ロードバイクには乗ったことがありました。
高校生になってからも休日の暇なときに1人で乗ったり、自転車好きの父や仲間の皆さんとサイクリングを楽しむ程度でしたが、風を切って走る快適さがとても心地よかったのです。
また、自転車競技を見るのも好きで、2004年埼玉国体、2008年埼玉インターハイでは家から近かったこともあり、ロードレースの見学に行きました。
特に高校2年生で見たインターハイのレースは、同世代の選手達が限界まで追い込みながらもの凄いスピードで繰り広げる筋書きのないドラマに「カッコイイ、イケ〜!」と叫び、強烈な興奮と感動を感じたことを今でも鮮明に覚えています。
そしてこの衝撃的な経験が、私を自転車競技へ転向させる重要なきっかけとなりました。
大学の自転車競技部を色々と調べていくと鹿屋体育大学を見付けました。
環境の整った国立唯一つの体育大学として有名私立大学に劣らない成績を数多く残していて、しかも女子選手の強化にも力を入れていて、「ここしかない!」と、一瞬で鹿屋体育大学に行きたいと思いました。
すぐさま黒川剛監督に「自転車競技に転向して世界を目指してがんばりたいです。陸上で推薦入試を受験できる実績があります。」と熱い思いをしたためた手紙を書きました。
監督からの返事は速達で届きました。結果は「無理・・・」。
実際には「大歓迎だが、陸上で推薦受験したのなら陸上を続けなければいけないので、自転車部に入りたければ一般入試で受験するしかありません」と言う内容でした。
さらに鹿屋体育大学東京サテライトキャンパスでの大学説明会に登録したところ、黒川監督と鹿屋体育大学でスポーツ栄養学を教える自転車部OGの長島未央子先生が、私のためにわざわざ上京して来られ、大学やチームのことを丁寧に説明されたうえで、一般入試受験を強く勧めて頂きました。
自転車で全く実績の無い私にかけて頂く期待に応えようと、残された数ヶ月間必死で勉強し、センター試験と二次試験(一般入試)を受け、点数はギリギリでしたが無事に合格することができました。
念願だった鹿屋体育大学への入学を決めた私は、「いつかは日本代表になりたい」という夢を抱きながら、すぐさま自転車部に入部しました。しかし、そこには想像を絶する過酷な日々が待ち受けていました・・・。
私に「大学では自転車をやりたい!」と決意させた高校2年の2008年インターハイロードレースで優勝した黒枝士揮、翌年の2009年インターハイロードレースを制した山本元喜、2009年ジュニア世界選手権ポイントレース銅メダリストの上野みなみ。同学年を代表する選手たちとの運命的な出会いがありました。
強いのは同級生だけではありません。
インターハイだけでも、あの夏、2位になった野口正則先輩が一つ上級生、その前の2007年優勝の吉田隼人先輩が二つ上級生、さらにその前の2006年優勝の内間康平先輩が最上級生と過去4年間のチャンピオンが揃い踏み。
他にも男女の強い選手の先輩方が沢山おられて、中長距離を目指す私にとって雲の上の存在でしかなかった豪華メンバーのなかで、毎日口もきけないほど緊張しながら競技生活を送ることになりました。
入学してからすぐにトレーニングが始まりました。
私の同期には推薦入試組4人と同じく一般入試組4人がいましたが、全員がナショナルチームで活躍する推薦組とは裏腹に、一般組は全員が素人ですので当然一緒に練習することなどは無理。
一般入試で入ってきた4人でいつも別メニューでした。
推薦の1年生はみんな先輩たちに付いて行っていて、「いつかは私も付いて行けるようになれるのかな〜?」と漠然と思っていました。
一般で入学してきた実績が全くない私たちにも、有り難いことにスポンサー様からロードバイク等の機材を支給してもらえました。選手に加え、指導やサポート体制も一流のチームにありながら、いくら頑張っても思うように進まない素人軍団(一般入試組)の自転車…。
それでも私は選手数が極端に少ない女子ということもあり、入部2ヶ月目には早速試合に出させて頂くことができました。
その後もインカレやツール・ド・おきなわなど、数多くのレースに参加させてもらい、1年目で沢山の経験をすることができました。
しかし、どのレースも思うような走りには程遠い、散々の内容でした。この頃は「これではだめだ」と言う反省の気持ちの一方で、「素人ながらに頑張った」と自分を擁護する気持ちが混同していました。
1年目のレースシーズンが終わり、冬場のトレーニングが始まりました。
冬は日の入りが早く、直ぐに暗くなってしまうので、明るいうちに授業のない人が誘い合ってロードトレーニングというスタイルが中心です。私の周りには強い選手しかおらず「一緒に練習に行ったら迷惑をかけてしまうな」と思っていたので、相変わらず自分のペースでトレーニングしていました。
ある時、とても強くて少し怖い先輩と倉庫で鉢合わせ、「おまえも一緒に練習に行くか?」と声をかけて頂きました。せっかく誘ってもらえたので、一緒にトレーニングさせて頂きましたが、とても過酷で苦しく、それでも充実した楽しい時間となりました。
練習後「本気でやる気があるんだったら、これからは自分から頼んでこいよ」と言われました。
この時、「こんな弱い私でも一緒に練習させてもらえるなら、本気で頑張ろう。」と思いました。
この日からトレーニングに対する意識が変わり、厳しいトレーニングにも諦めず限界まで耐えようと心がけて、一冬がむしゃらに走り続けました。
冬場のトレーニング中心の時期が過ぎ、2年生になったら急に走れる感覚が身についたようで、トラックのタイムも右肩上がりに面白いように伸びていきました。
そして5月にあった学生の全国大会では先輩方のアシストのお陰もあって初優勝。
ラッキーにもこの初めての優勝が基となり、大学生のオリンピックといわれるユニバーシアード大会(8月・中国)の日本代表選手の一人に選ばれることができました。
ついこの前までは、練習にも付いて行けずに「なんで走れるようにならないのだろう」と思い悩んでいたのに、いつの間にか学生の日本代表に選ばれるまでに成長できたのは、普段はフレンドリーだけれどトレーニングでは妥協を許さない素晴らしい先輩方や同級生、抜群のトレーニング環境、スポンサー様などからの数々の支援、そして監督始めコーチ陣の的確な指導があったからだと心から感謝しています。
このように鹿屋体育大学自転車競技部は、今まで実績のない素人選手でも歓迎し、沢山の経験とチャンスを与えてくれます。そして、覚悟を決めて一生懸命に夢に向かって頑張っていけば、叶えることができる場所なのです。
自転車競技を本気でやってみたい、もっともっと競技力を伸ばしたいと考えている高校生の皆さん、いや中学生でも小学生でも、ぜひ将来は鹿屋体育大学自転車競技部に入って、夢や目標を叶えてください。
但し、トレーニングは本当に過酷です。
ちなみに私と一緒にスタートした一般入試組では、私を除いた3名全員(男子)が残念ながらすでに自転車を降りています。なので入部については気軽にお勧めできないことも、また事実です。
今までは先輩方の言うとおりにトレーニングをこなし、先輩に教えてもらいながら部の仕事などをやってきましたが、何故か私に新キャプテンの命が下りました。
自分のことだけで精一杯だった私が、これからはチーム全体を見なくてはいけないキャプテンという重責をこなしていけるのか心配で仕方がありません。最初聞かされた時は「なんで、パン生(一般入試組)で他の同級生に比べたら競技実績も少ない、しかも女の私がキャプテンに選ばれたの!?」と考え込んでしまいました。
しかし、「日本の自転車競技をメジャーにするための人材育成」を理念に掲げた鹿屋体育大学自転車競技部では、一人一人の部員を「人」として大切にするため、推薦も一般も、男も女も、選手もスタッフも序列はありません。
これまでも遠藤友子先輩、萩原麻由子先輩、近藤美子先輩が女性としてキャプテンを務められた実績がありますが、監督からは「リーダーは実績以上に真剣な取り組みが大切、一般組初の女性のキャプテンとして、苦労を覚悟でリーダーシップを発揮して良いチームを作って欲しい」とエールを頂きました。
今ではOB・OGや先輩の方々が私をキャプテンに選んで頂いたからには、「女のパン生(一般入試組)でも出来るのだよ!!」ということを見せて、後輩たちに自分たちも頑張ろうと思ってもらえるように、全力を尽くそうと腹をくくっています。
とは言うものの、やはりのんびり屋の私は人に厳しく言って、上から高圧的にやらせるのがあまり好きではありません。正直、厳しいことばかり言っていたら後輩たちに嫌われてしまうのではないかと心配だからです。
元々チームは民主的でとても明るく、体育会系特有の上下関係の厳しさは殆どありません。
しかし常に友達感覚では無く、先輩は後輩の指導をしていかなくてはいけません。間違っていることはしっかり教えてあげなくてはいけません。
以前、黒川監督がおっしゃっていました。「キャプテンは、時には嫌われることを覚悟で後輩に厳しくしなくてはいけない」と。
私も入学当初、先輩に厳しく怒られたことが何度もありました。一年目の冬にトレーニングに誘って頂いた先輩です。しかし、その先輩は私が試合で良いタイムや成績を出したときは、心から褒めてくれました。また、練習の後は人が変わったかのように色々と楽しい話をしてくれたり、自転車のことを教えてくれたりと、沢山の貴重な経験をさせて頂きました。
なので、怖くて厳しい一面もある先輩でしたが、尊敬はしても嫌いにはなりませんでした。だから私も必要な時には勇気を出して厳しく接するけど、自分自身も律して後輩達に信頼される人間になりたいと思います。
勿論、他の同級生もそれぞれの要職を担当して、幹部として連携してチームを運営することになりますが、ここに来て私たちが「選手」としてだけではなく、「人」として育てられていることの全体像が見えてきたような気がします。
そして高校生の時に全く実績の無かった私のために、黒川監督や長島先生がざわわざ東京までチームの説明と受験の勧誘に来て頂いた理由は、過去に卒業された先輩方同様「私を日本の自転車界の役に立てる人材に育てる」という大きな目的を持っていたことが、今になってしっかりと理解できました。
残された時間は多くありません。
私もその期待に応え、そこに近づけるよう、選手としても人としても成長できるよう、さらに頑張らねばとやっと本気の覚悟ができたところです。
今シーズンも鹿屋体育大学自転車競技部への暖かい応援を宜しくお願いいたします。
入学してすぐに感じるエリートとの圧倒的な力の差。「いつかは私も」と漠然と考えながら、「素人ながらに頑張った」と擁護する自分…。
この凡人の殻を破ったのは、マイペースで消極的な自分への「本気でやる気があるんだったら、これからは自分から頼んでこい」の先輩の一言だった。
陸上から自転車競技の世界へ
みなさん、はじめまして。2013年シーズン鹿屋体育大学自転車競技部の新キャプテンになった、塚越さくらです。私が自転車競技を本格的に始めたのは、実は大学入学からです。小さな頃からスポーツは好きで、高校時代は陸上競技の7種競技を専門にしていました。
何とか関東インターハイで入賞するレベルでしたが、これ以降も陸上競技を続けても大きく成長するとイメージできなかったことと、やっていて心の底から楽しさを感じられなかった私は、思い切って自転車競技への転向を密かに考えていました。
小中学校の頃に遊び感覚でトライアスロンをやっていたので、ロードバイクには乗ったことがありました。
高校生になってからも休日の暇なときに1人で乗ったり、自転車好きの父や仲間の皆さんとサイクリングを楽しむ程度でしたが、風を切って走る快適さがとても心地よかったのです。
また、自転車競技を見るのも好きで、2004年埼玉国体、2008年埼玉インターハイでは家から近かったこともあり、ロードレースの見学に行きました。
特に高校2年生で見たインターハイのレースは、同世代の選手達が限界まで追い込みながらもの凄いスピードで繰り広げる筋書きのないドラマに「カッコイイ、イケ〜!」と叫び、強烈な興奮と感動を感じたことを今でも鮮明に覚えています。
そしてこの衝撃的な経験が、私を自転車競技へ転向させる重要なきっかけとなりました。
大学の自転車競技部を色々と調べていくと鹿屋体育大学を見付けました。
環境の整った国立唯一つの体育大学として有名私立大学に劣らない成績を数多く残していて、しかも女子選手の強化にも力を入れていて、「ここしかない!」と、一瞬で鹿屋体育大学に行きたいと思いました。
すぐさま黒川剛監督に「自転車競技に転向して世界を目指してがんばりたいです。陸上で推薦入試を受験できる実績があります。」と熱い思いをしたためた手紙を書きました。
監督からの返事は速達で届きました。結果は「無理・・・」。
実際には「大歓迎だが、陸上で推薦受験したのなら陸上を続けなければいけないので、自転車部に入りたければ一般入試で受験するしかありません」と言う内容でした。
さらに鹿屋体育大学東京サテライトキャンパスでの大学説明会に登録したところ、黒川監督と鹿屋体育大学でスポーツ栄養学を教える自転車部OGの長島未央子先生が、私のためにわざわざ上京して来られ、大学やチームのことを丁寧に説明されたうえで、一般入試受験を強く勧めて頂きました。
自転車で全く実績の無い私にかけて頂く期待に応えようと、残された数ヶ月間必死で勉強し、センター試験と二次試験(一般入試)を受け、点数はギリギリでしたが無事に合格することができました。
念願だった鹿屋体育大学への入学を決めた私は、「いつかは日本代表になりたい」という夢を抱きながら、すぐさま自転車部に入部しました。しかし、そこには想像を絶する過酷な日々が待ち受けていました・・・。
出会いと転機
入部と同時に、私には多くの自転車仲間が出来ました。しかも超レベルの高い…。私に「大学では自転車をやりたい!」と決意させた高校2年の2008年インターハイロードレースで優勝した黒枝士揮、翌年の2009年インターハイロードレースを制した山本元喜、2009年ジュニア世界選手権ポイントレース銅メダリストの上野みなみ。同学年を代表する選手たちとの運命的な出会いがありました。
強いのは同級生だけではありません。
インターハイだけでも、あの夏、2位になった野口正則先輩が一つ上級生、その前の2007年優勝の吉田隼人先輩が二つ上級生、さらにその前の2006年優勝の内間康平先輩が最上級生と過去4年間のチャンピオンが揃い踏み。
他にも男女の強い選手の先輩方が沢山おられて、中長距離を目指す私にとって雲の上の存在でしかなかった豪華メンバーのなかで、毎日口もきけないほど緊張しながら競技生活を送ることになりました。
入学してからすぐにトレーニングが始まりました。
私の同期には推薦入試組4人と同じく一般入試組4人がいましたが、全員がナショナルチームで活躍する推薦組とは裏腹に、一般組は全員が素人ですので当然一緒に練習することなどは無理。
一般入試で入ってきた4人でいつも別メニューでした。
推薦の1年生はみんな先輩たちに付いて行っていて、「いつかは私も付いて行けるようになれるのかな〜?」と漠然と思っていました。
一般で入学してきた実績が全くない私たちにも、有り難いことにスポンサー様からロードバイク等の機材を支給してもらえました。選手に加え、指導やサポート体制も一流のチームにありながら、いくら頑張っても思うように進まない素人軍団(一般入試組)の自転車…。
それでも私は選手数が極端に少ない女子ということもあり、入部2ヶ月目には早速試合に出させて頂くことができました。
その後もインカレやツール・ド・おきなわなど、数多くのレースに参加させてもらい、1年目で沢山の経験をすることができました。
しかし、どのレースも思うような走りには程遠い、散々の内容でした。この頃は「これではだめだ」と言う反省の気持ちの一方で、「素人ながらに頑張った」と自分を擁護する気持ちが混同していました。
1年目のレースシーズンが終わり、冬場のトレーニングが始まりました。
冬は日の入りが早く、直ぐに暗くなってしまうので、明るいうちに授業のない人が誘い合ってロードトレーニングというスタイルが中心です。私の周りには強い選手しかおらず「一緒に練習に行ったら迷惑をかけてしまうな」と思っていたので、相変わらず自分のペースでトレーニングしていました。
ある時、とても強くて少し怖い先輩と倉庫で鉢合わせ、「おまえも一緒に練習に行くか?」と声をかけて頂きました。せっかく誘ってもらえたので、一緒にトレーニングさせて頂きましたが、とても過酷で苦しく、それでも充実した楽しい時間となりました。
練習後「本気でやる気があるんだったら、これからは自分から頼んでこいよ」と言われました。
この時、「こんな弱い私でも一緒に練習させてもらえるなら、本気で頑張ろう。」と思いました。
この日からトレーニングに対する意識が変わり、厳しいトレーニングにも諦めず限界まで耐えようと心がけて、一冬がむしゃらに走り続けました。
冬場のトレーニング中心の時期が過ぎ、2年生になったら急に走れる感覚が身についたようで、トラックのタイムも右肩上がりに面白いように伸びていきました。
そして5月にあった学生の全国大会では先輩方のアシストのお陰もあって初優勝。
ラッキーにもこの初めての優勝が基となり、大学生のオリンピックといわれるユニバーシアード大会(8月・中国)の日本代表選手の一人に選ばれることができました。
ついこの前までは、練習にも付いて行けずに「なんで走れるようにならないのだろう」と思い悩んでいたのに、いつの間にか学生の日本代表に選ばれるまでに成長できたのは、普段はフレンドリーだけれどトレーニングでは妥協を許さない素晴らしい先輩方や同級生、抜群のトレーニング環境、スポンサー様などからの数々の支援、そして監督始めコーチ陣の的確な指導があったからだと心から感謝しています。
このように鹿屋体育大学自転車競技部は、今まで実績のない素人選手でも歓迎し、沢山の経験とチャンスを与えてくれます。そして、覚悟を決めて一生懸命に夢に向かって頑張っていけば、叶えることができる場所なのです。
自転車競技を本気でやってみたい、もっともっと競技力を伸ばしたいと考えている高校生の皆さん、いや中学生でも小学生でも、ぜひ将来は鹿屋体育大学自転車競技部に入って、夢や目標を叶えてください。
但し、トレーニングは本当に過酷です。
ちなみに私と一緒にスタートした一般入試組では、私を除いた3名全員(男子)が残念ながらすでに自転車を降りています。なので入部については気軽にお勧めできないことも、また事実です。
新キャプテンとして
早いもので大学生活も残すところあと1年になりました。今までは先輩方の言うとおりにトレーニングをこなし、先輩に教えてもらいながら部の仕事などをやってきましたが、何故か私に新キャプテンの命が下りました。
自分のことだけで精一杯だった私が、これからはチーム全体を見なくてはいけないキャプテンという重責をこなしていけるのか心配で仕方がありません。最初聞かされた時は「なんで、パン生(一般入試組)で他の同級生に比べたら競技実績も少ない、しかも女の私がキャプテンに選ばれたの!?」と考え込んでしまいました。
しかし、「日本の自転車競技をメジャーにするための人材育成」を理念に掲げた鹿屋体育大学自転車競技部では、一人一人の部員を「人」として大切にするため、推薦も一般も、男も女も、選手もスタッフも序列はありません。
これまでも遠藤友子先輩、萩原麻由子先輩、近藤美子先輩が女性としてキャプテンを務められた実績がありますが、監督からは「リーダーは実績以上に真剣な取り組みが大切、一般組初の女性のキャプテンとして、苦労を覚悟でリーダーシップを発揮して良いチームを作って欲しい」とエールを頂きました。
今ではOB・OGや先輩の方々が私をキャプテンに選んで頂いたからには、「女のパン生(一般入試組)でも出来るのだよ!!」ということを見せて、後輩たちに自分たちも頑張ろうと思ってもらえるように、全力を尽くそうと腹をくくっています。
とは言うものの、やはりのんびり屋の私は人に厳しく言って、上から高圧的にやらせるのがあまり好きではありません。正直、厳しいことばかり言っていたら後輩たちに嫌われてしまうのではないかと心配だからです。
元々チームは民主的でとても明るく、体育会系特有の上下関係の厳しさは殆どありません。
しかし常に友達感覚では無く、先輩は後輩の指導をしていかなくてはいけません。間違っていることはしっかり教えてあげなくてはいけません。
以前、黒川監督がおっしゃっていました。「キャプテンは、時には嫌われることを覚悟で後輩に厳しくしなくてはいけない」と。
私も入学当初、先輩に厳しく怒られたことが何度もありました。一年目の冬にトレーニングに誘って頂いた先輩です。しかし、その先輩は私が試合で良いタイムや成績を出したときは、心から褒めてくれました。また、練習の後は人が変わったかのように色々と楽しい話をしてくれたり、自転車のことを教えてくれたりと、沢山の貴重な経験をさせて頂きました。
なので、怖くて厳しい一面もある先輩でしたが、尊敬はしても嫌いにはなりませんでした。だから私も必要な時には勇気を出して厳しく接するけど、自分自身も律して後輩達に信頼される人間になりたいと思います。
勿論、他の同級生もそれぞれの要職を担当して、幹部として連携してチームを運営することになりますが、ここに来て私たちが「選手」としてだけではなく、「人」として育てられていることの全体像が見えてきたような気がします。
そして高校生の時に全く実績の無かった私のために、黒川監督や長島先生がざわわざ東京までチームの説明と受験の勧誘に来て頂いた理由は、過去に卒業された先輩方同様「私を日本の自転車界の役に立てる人材に育てる」という大きな目的を持っていたことが、今になってしっかりと理解できました。
残された時間は多くありません。
私もその期待に応え、そこに近づけるよう、選手としても人としても成長できるよう、さらに頑張らねばとやっと本気の覚悟ができたところです。
今シーズンも鹿屋体育大学自転車競技部への暖かい応援を宜しくお願いいたします。
プロフィール
Panaracer「TOURER PLUS Brevet edition」
ロードバイクやスポルティーフでのツーリングに人気のタイヤ「ツアラープラス」に、ブルベに最適な「ブルベエディション」が誕生。
「ツアラープラス」は、“本格的なロードバイクで安心してツーリングが楽しめるロードタイヤ”をコンセプトに開発された商品だが、「ブルベ エディション」は、超長距離を走ることになるブルベを意識して、さらに「軽く」「快適に」を追求して開発されている。
「強さ」を維持するために、ベーシックモデルと同じく、ツーリングにありがちなサイドカットやリム打ちパンクで効果を発揮する「アンチフラットケーシング」を採用。「ブルベ エディション」は、ベーシックモデルからケーシングのベースコードを軽量化することによって、さらなる軽量化と衝撃吸収性向上を実現した。
またコンパウンドも、耐カット性、耐摩耗性を向上させた「 NEW ZSGナチュラルコンパウンド」を採用することで安心感がアップ。
サイズは、長距離走行での身体への負担軽減を考慮した、エアボリュームのある700×26Cで展開。26Cの太目のサイズで「アンチフラットケーシング」も採用しながら、重量は240g(ave)を実現している。
関連ニュース:パナレーサー ツアラープラス ブルベエディション 軽く、快適に。超長距離走行向けタイヤ
「ツアラープラス」は、“本格的なロードバイクで安心してツーリングが楽しめるロードタイヤ”をコンセプトに開発された商品だが、「ブルベ エディション」は、超長距離を走ることになるブルベを意識して、さらに「軽く」「快適に」を追求して開発されている。
「強さ」を維持するために、ベーシックモデルと同じく、ツーリングにありがちなサイドカットやリム打ちパンクで効果を発揮する「アンチフラットケーシング」を採用。「ブルベ エディション」は、ベーシックモデルからケーシングのベースコードを軽量化することによって、さらなる軽量化と衝撃吸収性向上を実現した。
またコンパウンドも、耐カット性、耐摩耗性を向上させた「 NEW ZSGナチュラルコンパウンド」を採用することで安心感がアップ。
サイズは、長距離走行での身体への負担軽減を考慮した、エアボリュームのある700×26Cで展開。26Cの太目のサイズで「アンチフラットケーシング」も採用しながら、重量は240g(ave)を実現している。
商品名 | 「Panaracer TOURER PLUS Brevet edition」 (パナレーサー ツアラープラス ブルベエディション) |
サイズ | 700×26C(26-622) |
重 量 | 240g(ave) ※アラミドビード |
カラー | 黒、茶サイド |
税込参考価格 | 5,100円 |
発売時期 | 2月初旬 |
関連ニュース:パナレーサー ツアラープラス ブルベエディション 軽く、快適に。超長距離走行向けタイヤ
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