2012/06/19(火) - 22:46
シクロパビリオンと日向涼子さん(モデル)が企画する震災チャリティーライドが埼玉県・秩父エリアで開催された。うどんなど地元の味も楽しみながら、脚力別にツーリング形式で走った当日の模様をホストを務めた日向涼子さんが自筆のイラストを交えてレポートします。
2012年5月26日(土)、埼玉県東松山市に拠点を構えるシクロパビリオンにて、『東日本大震災チャリティーライド その3』が開催されました。
「サイクリストの持つエネルギーが少しでも被災地復興の手助けになれば!」との想いから発足したこのイベントも、昨年の6月を皮切りに今回で3回目を迎えます。私、日向涼子もホストライダーとして東北への想いを胸に走りました。このイベントでは保険代を除いた参加費の全額をチャリティーとして東北に送ることを目的にしています。
震災からすでに1年が過ぎてしまいました。復興の歩みは順調なのか、遅れているのか、正直わかりません。これほどの大参事は未経験だったせいもあるでしょう。でも、いずれにしても被害にあわれた方は元の生活を取り戻していないという現実があります。そんな方たちがいるという事実を当たり前だと思わない。そして、今まで当たり前だと思っていた普通に生活できるということ。
サイクリストとして、自転車に乗れる事、そして誰かと一緒に走れる喜びを感謝しながら、すこしでも役に立てたなら・・・。そんな思いから始まって、今回で3回目。
過去2回は参加者全員が同じコースをそれぞれのペースで走りましたが、今回はコースの難易度を2種類に分け、参加者は脚力や好みに応じたコースを選択して頂くようにしました。
剛脚自慢の方々には、埼玉の山岳を満喫して頂くべく、「山いっぱい」コース(距離75km・獲得標高差1700m超!)を用意。
厳しいコースですが、先導役として、シクロパビリオンが誇る剛脚インストラクターのアイカワショウさん、香立武士さんがサポートしてくれるので、安心して坂三昧の一日が楽しめるというわけです。
ゆっくり景色を楽しみたいという方には、「山ちょっと」コース(距離55km 獲得標高差600m超)が用意されました。こちらの先導役にはご存知・浅田顕監督があたってくれます。前日(正確には当日の前夜)、J SPORTSでジロ・デ・イタリアの中継を解説していた浅田さんの案内で、武蔵・比企丘陵めぐるという贅沢コースです。
最近、雑誌ファンライドの連載「銀輪レディ」のお陰で『坂バカ』と噂される私ですが、さすがにアイカワショウさん・香立武士さんのツートップや、坂を大好物とするツワモノ達を前にしては、大それたことは言えないので、たまにはのんびりポタリングを決め込むことにして、「山ちょっと」コースに参加しました。
シクロパビリオンは、「自転車に乗る事の全てを提供する」ことを掲げた総合サイクリングステーションというだけあって、単純にコースを走るだけではなく、スタート前の安全チェックなども万全です。
事前に全員で行うセルフチェックにはシニアサポートライダーが補助をしてくれますし、専属のメカニックによるイベント前のクイックチェック(有料500円)や、イベント後の洗車・整備サービス(有料4000~5000円)、また万一に備え、参加費には保険加入料金も含まれています。
シクロパビリオンのイベントは、まさに万全のサポート体制なので、乗り始めて間もない方でも安心してイベントに参加できますね。(ちなみに、ホストである私がハンドルの整備不良で浅田監督にネジを締め直していただいちゃいました。ラッキーだけど恥ずかしい...)
スタート前にコース説明や注意事項の確認、自転車のチェックを済ませ、先行して「山いっぱい」コースの参加者がスタート! 尊敬のまなざしで「山いっぱい」コースに挑む猛者達を見送ります。
続いて、「山ちょっと」コースも、浅田監督を先頭にゆるりとスタート。"ちょっと"と言っても、山二つ越えが待っています。
ぎりぎりまで曇り予報だった天気も、参加者の熱意が通じたのか、この日は見事な快晴! 気持ちの良いサイクリング日和です。
「山ちょっと」コースはスタートしてすぐ、サイクリストに有名な『パン工房しろくま』で各々腹ごしらえをします。ここではシロクマあんぱんを購入。おなかが減っていなかったので補給食としてジャージポケットへ忍ばせます。
埼玉県は県をあげてサイクリストに優しい町づくりに取り組んでおり、自転車ラックや空気入れが置いてある店をよく見かけます。
私自身、わざわざ東京から埼玉、奥武蔵や秩父方面へと練習しに行くことが多いのは、サイクリングロードが充実している事や、道路がとても走りやすいことと、山が多いこと、そして、町全体がサイクリストに対して大変暖かいところが大好きだから。
実際、走っていると町の人から「がんばってね!」などと声をかけられて、みんなの気持ちも盛り上がります。
浅田監督と共にコースを回り、「これは本当に山ちょっと?」と思うような坂(笑)を登ります。
萩日吉神社の推定樹齢800年の杉にびっくりしたり、1964年に建てられたという懐かしい木造校舎の小川小学校下里分校の校庭で、ブランコやジャングルジム、シーソーなどの遊具で遊んだり...。
あちこちで記念写真を撮ったり、昼食に美味しいうどんを食べたり、みんなが子供のような顔をして埼玉を満喫しました。(私が一番テンション高かった、という話もちらほら…)
過去のイベントをきっかけに自転車仲間になったという話を耳にして、ホストとしては嬉しい限り。
そういえば、「今度飲みに行きましょう!」はそれっきりになることが多いけど、「今度走りに行きましょう!」が実現することが多いのは私だけかな?
ここのところヒルクライムレースに向けて山ばかり攻めていたけど、「たまにはのんびりポタリングも楽しいな」なんて思いました。
そういえば自転車にハマったきっかけは、クロスバイクでのポタリング。それぞれの好みに応じて楽しめる自転車って、やっぱり素晴らしい~♪
全員一緒に「山ちょっと」コースを無事完走し、「山いっぱい」コースの方々を待っていると、帰ってくるなり「もうおなかいっぱい!」「これはイベントというより練習会だよ!」というご感想(苦笑)
「シクロパビリオンの"いっぱい"だもんね」と、大変だった様子は手に取るように感じつつ、実は、ちょっぴり(かなり?)羨ましくもあったりして。
実際、疲れた~!といいながらも、達成感からかどこか嬉しそうな表情ですよ!(笑)。そんな様子を見て、近いうちに「山いっぱい」コースを走ろうかな? なんて思っていたりする自分がいたりして(←やっぱり坂バカ?)。
震災チャリティーライドという名目はあったものの、楽しく走って、自転車の喜び・楽しみを再認識させていただきました。そして、参加費から保険代を除いた10万7千円あまりを寄付することができました。
震災からの復興にはまだまだ膨大な時間や、さまざまな力を必要としています。一時的な協力ではなく、継続して協力を行く事が重要だと考えているので、今後も東北、被災された方々への想いを忘れず、支援して行ければと思います。みなさまのご参加・ご協力に感謝致します。
また第4回目が開催されたら、皆さんぜひ一緒に走りましょう。 (日向涼子)
■寄付のご報告
寄付日: 2012年5月30日
寄付振込先/名目: 日本赤十字社/東日本大震災義援金
金額:107,828円
今回走ったコース(ルートラボより)
山ちょっとコース
山いっぱいコース
text:Ryoko.Hinata
2012年5月26日(土)、埼玉県東松山市に拠点を構えるシクロパビリオンにて、『東日本大震災チャリティーライド その3』が開催されました。
「サイクリストの持つエネルギーが少しでも被災地復興の手助けになれば!」との想いから発足したこのイベントも、昨年の6月を皮切りに今回で3回目を迎えます。私、日向涼子もホストライダーとして東北への想いを胸に走りました。このイベントでは保険代を除いた参加費の全額をチャリティーとして東北に送ることを目的にしています。
震災からすでに1年が過ぎてしまいました。復興の歩みは順調なのか、遅れているのか、正直わかりません。これほどの大参事は未経験だったせいもあるでしょう。でも、いずれにしても被害にあわれた方は元の生活を取り戻していないという現実があります。そんな方たちがいるという事実を当たり前だと思わない。そして、今まで当たり前だと思っていた普通に生活できるということ。
サイクリストとして、自転車に乗れる事、そして誰かと一緒に走れる喜びを感謝しながら、すこしでも役に立てたなら・・・。そんな思いから始まって、今回で3回目。
過去2回は参加者全員が同じコースをそれぞれのペースで走りましたが、今回はコースの難易度を2種類に分け、参加者は脚力や好みに応じたコースを選択して頂くようにしました。
剛脚自慢の方々には、埼玉の山岳を満喫して頂くべく、「山いっぱい」コース(距離75km・獲得標高差1700m超!)を用意。
厳しいコースですが、先導役として、シクロパビリオンが誇る剛脚インストラクターのアイカワショウさん、香立武士さんがサポートしてくれるので、安心して坂三昧の一日が楽しめるというわけです。
ゆっくり景色を楽しみたいという方には、「山ちょっと」コース(距離55km 獲得標高差600m超)が用意されました。こちらの先導役にはご存知・浅田顕監督があたってくれます。前日(正確には当日の前夜)、J SPORTSでジロ・デ・イタリアの中継を解説していた浅田さんの案内で、武蔵・比企丘陵めぐるという贅沢コースです。
最近、雑誌ファンライドの連載「銀輪レディ」のお陰で『坂バカ』と噂される私ですが、さすがにアイカワショウさん・香立武士さんのツートップや、坂を大好物とするツワモノ達を前にしては、大それたことは言えないので、たまにはのんびりポタリングを決め込むことにして、「山ちょっと」コースに参加しました。
シクロパビリオンは、「自転車に乗る事の全てを提供する」ことを掲げた総合サイクリングステーションというだけあって、単純にコースを走るだけではなく、スタート前の安全チェックなども万全です。
事前に全員で行うセルフチェックにはシニアサポートライダーが補助をしてくれますし、専属のメカニックによるイベント前のクイックチェック(有料500円)や、イベント後の洗車・整備サービス(有料4000~5000円)、また万一に備え、参加費には保険加入料金も含まれています。
シクロパビリオンのイベントは、まさに万全のサポート体制なので、乗り始めて間もない方でも安心してイベントに参加できますね。(ちなみに、ホストである私がハンドルの整備不良で浅田監督にネジを締め直していただいちゃいました。ラッキーだけど恥ずかしい...)
スタート前にコース説明や注意事項の確認、自転車のチェックを済ませ、先行して「山いっぱい」コースの参加者がスタート! 尊敬のまなざしで「山いっぱい」コースに挑む猛者達を見送ります。
続いて、「山ちょっと」コースも、浅田監督を先頭にゆるりとスタート。"ちょっと"と言っても、山二つ越えが待っています。
ぎりぎりまで曇り予報だった天気も、参加者の熱意が通じたのか、この日は見事な快晴! 気持ちの良いサイクリング日和です。
「山ちょっと」コースはスタートしてすぐ、サイクリストに有名な『パン工房しろくま』で各々腹ごしらえをします。ここではシロクマあんぱんを購入。おなかが減っていなかったので補給食としてジャージポケットへ忍ばせます。
埼玉県は県をあげてサイクリストに優しい町づくりに取り組んでおり、自転車ラックや空気入れが置いてある店をよく見かけます。
私自身、わざわざ東京から埼玉、奥武蔵や秩父方面へと練習しに行くことが多いのは、サイクリングロードが充実している事や、道路がとても走りやすいことと、山が多いこと、そして、町全体がサイクリストに対して大変暖かいところが大好きだから。
実際、走っていると町の人から「がんばってね!」などと声をかけられて、みんなの気持ちも盛り上がります。
浅田監督と共にコースを回り、「これは本当に山ちょっと?」と思うような坂(笑)を登ります。
萩日吉神社の推定樹齢800年の杉にびっくりしたり、1964年に建てられたという懐かしい木造校舎の小川小学校下里分校の校庭で、ブランコやジャングルジム、シーソーなどの遊具で遊んだり...。
あちこちで記念写真を撮ったり、昼食に美味しいうどんを食べたり、みんなが子供のような顔をして埼玉を満喫しました。(私が一番テンション高かった、という話もちらほら…)
過去のイベントをきっかけに自転車仲間になったという話を耳にして、ホストとしては嬉しい限り。
そういえば、「今度飲みに行きましょう!」はそれっきりになることが多いけど、「今度走りに行きましょう!」が実現することが多いのは私だけかな?
ここのところヒルクライムレースに向けて山ばかり攻めていたけど、「たまにはのんびりポタリングも楽しいな」なんて思いました。
そういえば自転車にハマったきっかけは、クロスバイクでのポタリング。それぞれの好みに応じて楽しめる自転車って、やっぱり素晴らしい~♪
全員一緒に「山ちょっと」コースを無事完走し、「山いっぱい」コースの方々を待っていると、帰ってくるなり「もうおなかいっぱい!」「これはイベントというより練習会だよ!」というご感想(苦笑)
「シクロパビリオンの"いっぱい"だもんね」と、大変だった様子は手に取るように感じつつ、実は、ちょっぴり(かなり?)羨ましくもあったりして。
実際、疲れた~!といいながらも、達成感からかどこか嬉しそうな表情ですよ!(笑)。そんな様子を見て、近いうちに「山いっぱい」コースを走ろうかな? なんて思っていたりする自分がいたりして(←やっぱり坂バカ?)。
震災チャリティーライドという名目はあったものの、楽しく走って、自転車の喜び・楽しみを再認識させていただきました。そして、参加費から保険代を除いた10万7千円あまりを寄付することができました。
震災からの復興にはまだまだ膨大な時間や、さまざまな力を必要としています。一時的な協力ではなく、継続して協力を行く事が重要だと考えているので、今後も東北、被災された方々への想いを忘れず、支援して行ければと思います。みなさまのご参加・ご協力に感謝致します。
また第4回目が開催されたら、皆さんぜひ一緒に走りましょう。 (日向涼子)
■寄付のご報告
寄付日: 2012年5月30日
寄付振込先/名目: 日本赤十字社/東日本大震災義援金
金額:107,828円
今回走ったコース(ルートラボより)
山ちょっとコース
山いっぱいコース
text:Ryoko.Hinata
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