2011/08/18(木) - 09:48
シマノ・バイカーズの魅力はレースだけではない。メイン会場の富士見パノラマ周辺を走るツーリング・イベントも年々充実し、見逃せないイベントに成長している。今回は2日間合わせて14本ものツーリングが開催された。実走しての体験レポートをお届けしよう。
シマノ・バイカーズのツーリングは実走コースガイドでも紹介したとおり、11ものコースが用意された。
最長85kmのコースや、諏訪や高遠など隣町まで片道だけを走り、ピックアップサービスで帰るワンウェイツアーなど、本格的なコースも登場し人気を博した。また、富士見町をマイペースで走り、途中、グルメスポットで食事が楽しめるB級グルメツアーは、カップルや親子連れなどマイペースでまったり走りたい参加者でにぎわった。
そんな魅力的なツアーの中から、2日目に開催された『仏平峠トレイルツアー』を体験取材した。
ルートは約15km。その大半がトレイル(未舗装路)で構成されている。しかも、このイベントでしか走れない特別許可区を走れる点に惹かれた。
スタート前には、トレイルを荒らさない走り方のコツや、コースを走る上での注意事項が丁寧に説明された。その後、数名のリーダーがグループを先導するスタイルで、12名の参加者と共に会場をスタートした。
まずはゴンドラで山頂駅へ。残念ながら霧に覆われ目の前の八ヶ岳は望めなかった。そこから3kmほど、砂利とアスファルトの道を大阿原湿原まで上った。これがなかなかきつかったが、清々しい高原の気候の中、ウォーミングアップを兼ねていい汗をかけた。
すると驚くことに、上りきった湿原を望む広場にエイドステーションが出現した。スタッフが氷水で冷やした地元産のトマトやキュウリをふるまってくれた。これが美味いのなんの。夏野菜の深い味と冷たさが疲れと熱をサッと癒してくれた。感謝!
そこから先は、特別許可区のトレイルを行く。序盤は、笹の生い茂った車が通れるほどの幅の林道を行く。しばらく走ると森の中に潜むシングルトラックへ入る。このトレイルは、あきらかに人工的に作られたもの。それもマウンテンバイカーが使うために。
テンポ良く現われる小さなコーナーには、適度なバンクがついていて走りやすいのなんの。しかもダウンヒルだけ。かなり長いトレイルを気持ち良く楽しんだ。
コースプロデューサーの石丸英明さんの話では、このルートは、昔、荷物を運ぶために牛や馬を使って通った道をベースに組み立てたという。シングルトラックは、かつて地元のマウンテンバイクガイドの方が使っていたもので、今は立ち入りが規制されているため、富士見町から特別に許可をもらって使用したそうだ。
普段、使われていないだけありトレイルが荒れていないため、じつに気持ち良く本格的なトレイル・ライディングを楽しめた。
長いダウンヒルを楽しむと、再びエイドステーションが現われた。涼しい森の木陰で、食べる新鮮なトマトやキュウリの美味しいこと。こんな主催者の心遣いがうれしかった。
そこから先は、林道を気持ちよく下り、別荘地を経由して田園風景が広がる里へ降りる。爽やかに揺れる稲や古い木造の家屋など里の風景が、山林とは違った癒しを与えてくれた。
最後は、会場まで少し上るが、それも長い距離ではない。それほど長い時間をかけず、富士見町周辺の魅力を楽しめる良くまとまったコースだった。
レースもいいが、競技以外のマウンテンバイクの楽しさを手軽に味わえる機会として、今後、ツーリング・イベントの持つ意味もより大きくなっていくのではないだろうか?
雨に降られることもなく2日間のイベントは無事終了。最後の抽選会では、協賛メーカーから何台もの自転車やグッズがプレゼントされた。そして、参加者の皆様は充実した笑顔で帰路に着いた。
シマノ・バイカーズフェスティバルは、いわゆる勝利絶対主義のレースではなく、家族で仲間で、誰もが気軽に参加してお祭り気分を楽しめる。もちろん最新のマウンテンバイクでなくても整備さえされていればOK。
こんな素敵なマウンテンバイカーにとって特別なイベントを21年も続けているシマノには敬意を表したい。そして、25年、30年と、さらに充実しながら継続してくれることを心から願う。
text&photo:山本修二 Shuji YAMAMOTO
シマノ・バイカーズのツーリングは実走コースガイドでも紹介したとおり、11ものコースが用意された。
最長85kmのコースや、諏訪や高遠など隣町まで片道だけを走り、ピックアップサービスで帰るワンウェイツアーなど、本格的なコースも登場し人気を博した。また、富士見町をマイペースで走り、途中、グルメスポットで食事が楽しめるB級グルメツアーは、カップルや親子連れなどマイペースでまったり走りたい参加者でにぎわった。
そんな魅力的なツアーの中から、2日目に開催された『仏平峠トレイルツアー』を体験取材した。
ルートは約15km。その大半がトレイル(未舗装路)で構成されている。しかも、このイベントでしか走れない特別許可区を走れる点に惹かれた。
スタート前には、トレイルを荒らさない走り方のコツや、コースを走る上での注意事項が丁寧に説明された。その後、数名のリーダーがグループを先導するスタイルで、12名の参加者と共に会場をスタートした。
まずはゴンドラで山頂駅へ。残念ながら霧に覆われ目の前の八ヶ岳は望めなかった。そこから3kmほど、砂利とアスファルトの道を大阿原湿原まで上った。これがなかなかきつかったが、清々しい高原の気候の中、ウォーミングアップを兼ねていい汗をかけた。
すると驚くことに、上りきった湿原を望む広場にエイドステーションが出現した。スタッフが氷水で冷やした地元産のトマトやキュウリをふるまってくれた。これが美味いのなんの。夏野菜の深い味と冷たさが疲れと熱をサッと癒してくれた。感謝!
そこから先は、特別許可区のトレイルを行く。序盤は、笹の生い茂った車が通れるほどの幅の林道を行く。しばらく走ると森の中に潜むシングルトラックへ入る。このトレイルは、あきらかに人工的に作られたもの。それもマウンテンバイカーが使うために。
テンポ良く現われる小さなコーナーには、適度なバンクがついていて走りやすいのなんの。しかもダウンヒルだけ。かなり長いトレイルを気持ち良く楽しんだ。
コースプロデューサーの石丸英明さんの話では、このルートは、昔、荷物を運ぶために牛や馬を使って通った道をベースに組み立てたという。シングルトラックは、かつて地元のマウンテンバイクガイドの方が使っていたもので、今は立ち入りが規制されているため、富士見町から特別に許可をもらって使用したそうだ。
普段、使われていないだけありトレイルが荒れていないため、じつに気持ち良く本格的なトレイル・ライディングを楽しめた。
長いダウンヒルを楽しむと、再びエイドステーションが現われた。涼しい森の木陰で、食べる新鮮なトマトやキュウリの美味しいこと。こんな主催者の心遣いがうれしかった。
そこから先は、林道を気持ちよく下り、別荘地を経由して田園風景が広がる里へ降りる。爽やかに揺れる稲や古い木造の家屋など里の風景が、山林とは違った癒しを与えてくれた。
最後は、会場まで少し上るが、それも長い距離ではない。それほど長い時間をかけず、富士見町周辺の魅力を楽しめる良くまとまったコースだった。
レースもいいが、競技以外のマウンテンバイクの楽しさを手軽に味わえる機会として、今後、ツーリング・イベントの持つ意味もより大きくなっていくのではないだろうか?
雨に降られることもなく2日間のイベントは無事終了。最後の抽選会では、協賛メーカーから何台もの自転車やグッズがプレゼントされた。そして、参加者の皆様は充実した笑顔で帰路に着いた。
シマノ・バイカーズフェスティバルは、いわゆる勝利絶対主義のレースではなく、家族で仲間で、誰もが気軽に参加してお祭り気分を楽しめる。もちろん最新のマウンテンバイクでなくても整備さえされていればOK。
こんな素敵なマウンテンバイカーにとって特別なイベントを21年も続けているシマノには敬意を表したい。そして、25年、30年と、さらに充実しながら継続してくれることを心から願う。
text&photo:山本修二 Shuji YAMAMOTO
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