2019/10/29(火) - 13:18
リンゴをテーマにした前夜祭を楽しみ、走り出したグレートアースみなみ北海道駒ケ岳一周ライド。最初の大沼周回コースを走り終えた後も、見どころが満載。さらにエイドでは絶品グルメが待っていた110kmのレポートをお届けします。
駒ケ岳から遠ざかるようにして走っていく
小沼脇のコースを行く
第1エイドが設けられているのは、道の駅なないろ・ななえ
大沼をぐるりと回るループをこなした後は、一路南へと向かっていく。駒ケ岳から遠ざかるようにして小沼の脇をかすめ、函館本線沿いの道をずっと下っていくことになる。深い森と静かな湖の間をどうにか切り開いて作られた道を走っていくと、こじんまりした列車とすれ違った。
七飯町から函館へと向かう幹線道路に合流すると、早速トンネルが現れる。こちらのトンネルは交通の要衝ということもあり、交通量も多めなので歩道に上がって走ることに。ここを過ぎれば幅の広い高規格な道路をずっと下っていくハイスピードダウンヒルをしばらく楽しめば、あっという間に第1エイドに到着だ。
体が温まるホットアップルジンジャーが嬉しい
七飯のリンゴジュースが温められていました
美味しいオリジナルかまぼこ「なないろ焼き天」
七飯は男爵芋の発祥の地でもあるという
第1エイドが設けられているのは、道の駅なないろ・ななえ。今年の前夜祭のホストでもあった七飯町に昨年オープンしたばかりのぴっかぴかの道の駅で振舞われたのは、美味しいオリジナルかまぼこ「なないろ焼き天」にホットアップルジンジャー。名産のリンゴジュースにショウガを効かせたホットドリンクが小雨に打たれたからだに沁みる……。
こちらで一息ついていると雨も小降りになってきて、晴れそうな気配もしてきた。さあ、今のうちに距離を稼ごうということで再出発。道の駅の近くには、函館の有名ハンバーガーショップ「ラッキーピエロ」のフラッグシップショップの姿も。楽し気な外観のお店の前を横切って、向かうはこのライドのKOMとなる城岱牧場へ。
函館の有名ハンバーガーショップ「ラッキーピエロ」のフラッグシップショップの姿も
鮮やかなマリーゴールド畑の横を行く
眼下に函館の町を望む
100万ドルの夜景で有名な函館の町。最もメジャーなスポットは津軽海峡へ向かって突き出している函館山だけれど、実は知る人ぞ知るもう一つの夜景スポットが城岱牧場なのだ。つまり、美しい夜景が見えるということは、それだけ登るということでもあるのだけれども。
コンスタントに7%程度の登りが続く城岱スカイライン。全長7.7kmとなかなかに本格的な登りだが、段々と眺望も開けてくる。目の前に餌をぶら下げられた状態で淡々と標高を稼いでいったのだが、時と共に雲行きが文字通り怪しくなってきた。
城岱スカイラインはコンスタントに7%ほどの斜度が続く
遠くに函館山が見えてきました
石井農場のアップルパイ、ゆでとうきびに山川牧場のホットミルク
残り3kmを切ったあたりから、かなり雨雲が急接近。頂上に着くころには、一面真っ白な霧に覆われてしまうことに。何とかエイドに駆け込んだら、雨もだんだん強くなってきた。とりあえず、ということでこちらのエイドで振舞われた石井農場のアップルパイ、ゆでとうきびに山川牧場のホットミルクでホッと一息つきつつ、様子を見ることに。
お天気アプリで雨雲の様子を確認すると、不穏な赤と黄色の影が迫ってくる。しばらくするとバラバラと音が聞こえくるくらいの大粒の雨が勢いよく落ちてくる。この後の下りはかなりの斜度ということもあり、かなり気を付けつつ、そろりそろりと下ることに。
雨の中再スタートを切っていきます
城岱牧場から下り切るころには本降りに
なんとか道の駅しかべ間歇泉公園に到着
こんなときにディスクブレーキバイクが羨ましい。もう少し早く組んでおけば良かった、と現在組み立て中のニューバイクを思いつつ、リムブレーキをカシュカシュ言わせながら下っていく。
ここからは一路噴火湾方面へ。途中には新たな立ち寄りスポットの久保田牧場もあったのだけれど、この雨で冷えた体にジェラートは厳しい……ということで、後ろ髪をひかれつつ通り過ぎる。下り基調の道を走り抜け、海が見えてきたら第3エイドの道の駅しかべ間歇泉公園はもう間もなく。
間欠泉が噴き出る道の駅しかべ間歇泉公園
ホタテの稚貝がたっぷり入った潮汁
たらこ載せ放題なんですよ!
その名の通り間欠泉が噴き出るこちらの道の駅では、鹿部町名産のたらこを好きなだけ載せたタラコ丼とホタテの稚貝がたっぷり入った潮汁が待っていた。3種類のタラコはそれぞれ絶妙に異なる味付けで、自分のお気に入りを見つけてたっぷり頂く。あたたかなお味噌汁と交互に頂けば、ここまで頑張ってきた甲斐もあろうというもの。
なんと足湯も開放されており、外から内から冷えた体を温めることが出来る。だんだんホカホカになってきたころに、ブシャアー!と間欠泉が吹きあがる。ここ鹿部の間欠泉は5分ほどの間隔で、なんと15mほどの高さまで吹き上がるのだとか。ポンプなどで補うことなく100%天然の間欠泉では、国内でも珍しい規模でこちら一見の価値あり。まさに、地球を遊びつくす。自然の、地球の偉大さを感じるグレートアースらしいエイドステーションだ。
凄い勢いで噴き出す間欠泉
鹿部町名産のたらこを好きなだけ載せたタラコ丼とホタテの稚貝がたっぷり入った潮汁
それぞれ味わいの異なる3種類のたらこ
足湯であったまることも出来ます
さて、鹿部のエイドで元気をもらっているうちに、気づけば雨も止んでいる。残念ながら駒ケ岳は隠れてしまったままだけど、体も温まり天気も回復したとあって、皆さん笑顔になってきた。この先は第4エイドへ向けて北上していくことになる。
北海道らしいアップダウンをいくつか越えて目指すはつどーるプラザ・さわら。道東のサロマ湖と並び全国的に有名なホタテの産地、噴火湾。道沿いには「ほたて街道」の看板が立つほど、ホタテの養殖が盛んな土地なのだとか。
晴れてきたので元気も復活
揚げたてのメンチカツ ジューシーです
イカメシとメンチを合わせていただきます
イカメシ美味しい!のポーズですね
大分日も照ってきました 濡れたウエアも乾きつつあります
親子で環駒達成を目指します
第4エイドで登場したのは、アツアツの揚げたてメンチカツとよーく味が染みわたったイカメシ!歯を立てればプツリと身が切れ、中にぎっしりと詰まったごはんにもイカの風味が染み込んでいる。ハフハフとジューシーなメンチカツと共にいただく至福の時。
しっかりエネルギーを補給して、再びペダルを漕ぎ出す。ちょうど第3エイドはコースの最北部にあり、ここからはフィニッシュ目指して一路南へと向かっていく。ラストエイドとなる駒ヶ嶺温泉ちゃっぷ林館まで緩やかな登りをこなすと、ご褒美のようなミルクプリン「ちゃっプリン」が待っていた。
最終エイドの駒ヶ嶺温泉ちゃっぷ林館に到着
思わず笑顔になる甘さ!
あまーい「ちゃっプリン」
温泉の足湯も用意されていました
駒ケ岳をバックに登っていく
大沼公園駅前を過ぎればフィニッシュはもうすぐ
大小さまざまな島が浮かぶ大沼
115kmお疲れ様でした!
温泉のお湯を引いてきた足湯も用意されており、ここまでの足の疲れをいやしつつあまーいプリンを頂けば、最後の区間を走る元気も湧いてきた。ここからはほとんど下りと平坦のみ。大沼プリンスホテルの前を通過し、朝も通った大沼と小沼の間のストレートを走り抜けるとフィニッシュゲートはすぐそこだ。
片岡さんと豊澤さんのダブルMCがハイタッチで迎えてくれるフィニッシュ地点でも、更なる振る舞いが待っていた。ここまでのエイドで登場してきたホットミルクやアップルジンジャー、とうきみに加えて、エビと七飯町産のジャガイモドッグが登場。クリーミーな味わいのサンドイッチとホットミルクの取り合わせは最高の一言。
フィニッシュエイドではエビと七飯町産のジャガイモドッグが登場
途中降られても、今は晴れているので終わり良ければ総て良し!
キッズも頑張って完走しました
チームみんなで完走しました また来年美しい景色が見られるはず!
今年は少し残念な天気となってしまい、美しい景色は雲の向こうに見えなかったけれども、走り切った満足感は昨年に勝るとも劣らず。それは各エイドでのグルメの温かさや美味しさも大きいけれど、なによりもてなしてくれた地元の方々の温かさによるものだろう。また来年、美しい駒ケ岳の姿とあたたかなおもてなしを受けに訪れたい。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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大沼をぐるりと回るループをこなした後は、一路南へと向かっていく。駒ケ岳から遠ざかるようにして小沼の脇をかすめ、函館本線沿いの道をずっと下っていくことになる。深い森と静かな湖の間をどうにか切り開いて作られた道を走っていくと、こじんまりした列車とすれ違った。
七飯町から函館へと向かう幹線道路に合流すると、早速トンネルが現れる。こちらのトンネルは交通の要衝ということもあり、交通量も多めなので歩道に上がって走ることに。ここを過ぎれば幅の広い高規格な道路をずっと下っていくハイスピードダウンヒルをしばらく楽しめば、あっという間に第1エイドに到着だ。
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第1エイドが設けられているのは、道の駅なないろ・ななえ。今年の前夜祭のホストでもあった七飯町に昨年オープンしたばかりのぴっかぴかの道の駅で振舞われたのは、美味しいオリジナルかまぼこ「なないろ焼き天」にホットアップルジンジャー。名産のリンゴジュースにショウガを効かせたホットドリンクが小雨に打たれたからだに沁みる……。
こちらで一息ついていると雨も小降りになってきて、晴れそうな気配もしてきた。さあ、今のうちに距離を稼ごうということで再出発。道の駅の近くには、函館の有名ハンバーガーショップ「ラッキーピエロ」のフラッグシップショップの姿も。楽し気な外観のお店の前を横切って、向かうはこのライドのKOMとなる城岱牧場へ。
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100万ドルの夜景で有名な函館の町。最もメジャーなスポットは津軽海峡へ向かって突き出している函館山だけれど、実は知る人ぞ知るもう一つの夜景スポットが城岱牧場なのだ。つまり、美しい夜景が見えるということは、それだけ登るということでもあるのだけれども。
コンスタントに7%程度の登りが続く城岱スカイライン。全長7.7kmとなかなかに本格的な登りだが、段々と眺望も開けてくる。目の前に餌をぶら下げられた状態で淡々と標高を稼いでいったのだが、時と共に雲行きが文字通り怪しくなってきた。
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お天気アプリで雨雲の様子を確認すると、不穏な赤と黄色の影が迫ってくる。しばらくするとバラバラと音が聞こえくるくらいの大粒の雨が勢いよく落ちてくる。この後の下りはかなりの斜度ということもあり、かなり気を付けつつ、そろりそろりと下ることに。
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こんなときにディスクブレーキバイクが羨ましい。もう少し早く組んでおけば良かった、と現在組み立て中のニューバイクを思いつつ、リムブレーキをカシュカシュ言わせながら下っていく。
ここからは一路噴火湾方面へ。途中には新たな立ち寄りスポットの久保田牧場もあったのだけれど、この雨で冷えた体にジェラートは厳しい……ということで、後ろ髪をひかれつつ通り過ぎる。下り基調の道を走り抜け、海が見えてきたら第3エイドの道の駅しかべ間歇泉公園はもう間もなく。
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その名の通り間欠泉が噴き出るこちらの道の駅では、鹿部町名産のたらこを好きなだけ載せたタラコ丼とホタテの稚貝がたっぷり入った潮汁が待っていた。3種類のタラコはそれぞれ絶妙に異なる味付けで、自分のお気に入りを見つけてたっぷり頂く。あたたかなお味噌汁と交互に頂けば、ここまで頑張ってきた甲斐もあろうというもの。
なんと足湯も開放されており、外から内から冷えた体を温めることが出来る。だんだんホカホカになってきたころに、ブシャアー!と間欠泉が吹きあがる。ここ鹿部の間欠泉は5分ほどの間隔で、なんと15mほどの高さまで吹き上がるのだとか。ポンプなどで補うことなく100%天然の間欠泉では、国内でも珍しい規模でこちら一見の価値あり。まさに、地球を遊びつくす。自然の、地球の偉大さを感じるグレートアースらしいエイドステーションだ。
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さて、鹿部のエイドで元気をもらっているうちに、気づけば雨も止んでいる。残念ながら駒ケ岳は隠れてしまったままだけど、体も温まり天気も回復したとあって、皆さん笑顔になってきた。この先は第4エイドへ向けて北上していくことになる。
北海道らしいアップダウンをいくつか越えて目指すはつどーるプラザ・さわら。道東のサロマ湖と並び全国的に有名なホタテの産地、噴火湾。道沿いには「ほたて街道」の看板が立つほど、ホタテの養殖が盛んな土地なのだとか。
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第4エイドで登場したのは、アツアツの揚げたてメンチカツとよーく味が染みわたったイカメシ!歯を立てればプツリと身が切れ、中にぎっしりと詰まったごはんにもイカの風味が染み込んでいる。ハフハフとジューシーなメンチカツと共にいただく至福の時。
しっかりエネルギーを補給して、再びペダルを漕ぎ出す。ちょうど第3エイドはコースの最北部にあり、ここからはフィニッシュ目指して一路南へと向かっていく。ラストエイドとなる駒ヶ嶺温泉ちゃっぷ林館まで緩やかな登りをこなすと、ご褒美のようなミルクプリン「ちゃっプリン」が待っていた。
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温泉のお湯を引いてきた足湯も用意されており、ここまでの足の疲れをいやしつつあまーいプリンを頂けば、最後の区間を走る元気も湧いてきた。ここからはほとんど下りと平坦のみ。大沼プリンスホテルの前を通過し、朝も通った大沼と小沼の間のストレートを走り抜けるとフィニッシュゲートはすぐそこだ。
片岡さんと豊澤さんのダブルMCがハイタッチで迎えてくれるフィニッシュ地点でも、更なる振る舞いが待っていた。ここまでのエイドで登場してきたホットミルクやアップルジンジャー、とうきみに加えて、エビと七飯町産のジャガイモドッグが登場。クリーミーな味わいのサンドイッチとホットミルクの取り合わせは最高の一言。
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今年は少し残念な天気となってしまい、美しい景色は雲の向こうに見えなかったけれども、走り切った満足感は昨年に勝るとも劣らず。それは各エイドでのグルメの温かさや美味しさも大きいけれど、なによりもてなしてくれた地元の方々の温かさによるものだろう。また来年、美しい駒ケ岳の姿とあたたかなおもてなしを受けに訪れたい。
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