2019/08/04(日) - 11:08
今年も7月の三連休に行われた「走ってみっぺ南会津!」。例年にも増して豪華なゲストが集まり、大いに盛り上がりを見せた前夜祭からレポートしていきましょう!
今週末も雨か……。ずれにずれ込んだ梅雨入りのおかげで、ここ数週間雨雲に包み込まれた日本列島。いくらズイフトを主戦場にするバーチャルサイクリストが増えてきたとはいえ、例年であればからりと晴れた夏空の下、爽快なライドを楽しめていたはず、と思うとフラストレーションが溜まろうと言うもの。
特に、日程をずらすわけにもいかないイベントにとってこの異常気象はたまったものではない。参加者も主催者も、そして取材する自分にとっても。毎朝毎晩、tenki.jpやウェザーニュースを見比べては最も良い予報のサイトに望みをかけていた甲斐も無く、三連休には傘マークが並んでいた。
それでもどこかで「大丈夫でしょ」という思いがあったのは、向かう先が「100%の晴れイベント」だから。今回の取材先である「走ってみっぺ南会津!」は初回大会から7年連続晴れに恵まれてきた、筋金入りの晴れイベントなのだ。
とはいえ、わずかな希望を抱きつつ東北道を北上する間も、降っては止みを繰り返す。頻繁にワイパーを操作しながら、北那須野塩原ICで下道へ。ここから60km、2つほど山を越えた先にある会津高原たかつえスキー場・スペーシアが今日の目的地だ。まだ日も落ちきらぬ午後6時から、たかつえスキー場のレストランへ続々と人が集まってきた。そう、走ってみっぺ名物、豪華な前夜祭が今年も開催されるのだ。
今年はどこかひんやりとした空気で、昨年のじりじりと焼けるような暑気は遠い。続く雨は鬱陶しいけれど、この涼しさは思わぬギフトで屋内にいれば今年の天気も悪くないな、なんて思ってしまう。さてさて、そんなことを考えていると、司会を務める廣瀬さんと若杉さん、絹代さんらがブルゾンちえみよろしく、「ダーティ・ワーク」のBGMとともに登場。
「ブルゾンきぬよ with Bですね、ブリッツェンとブラーゼンのBで!」なんてトークで始まるのだ、アットホームさは推して知るべし。ひんやり涼しかった会場の空気も、3人の軽妙な掛け合いで少し温まり始め、本格的に前夜祭がスタート。
今年の目玉はゲストの多さ!アディダスグローバルアンバサダーを務めるモデルの福田萌子さんや、栃木出身のシンガーソングライターあらため、この大会ではシンガーソングライ”ダ”ーのサトウヒロコさん、元ブリッツェンフェアリーの杏寿沙さんと豪華なゲスト陣がそろい踏み。そこに加え、石川ロードで優勝した岡篤志擁する宇都宮ブリッツェンと那須ブラーゼン、そしてライブガーデンビチステンレの選手らも登場だ。
ワールドチームの選手とも仲が良いという福田さんが、「結構ハードなコースと聞いていたので、前日にサガンにアドバイスをもらったんですよ!」と話したエピソードに、with Bの二人が「「サガンって、あの、ペーター?」」とダブルで驚くシーンなども挟みつつ、和気あいあいと前夜祭は進んでいく。
いい感じにトークで温まってきた頃合いで、待ちに待った乾杯だ。盃に注がれるのは、幻とも呼ばれる地元の銘酒”花泉”。南会津町乾杯条例にしたがって、まず一杯目は地元のお酒から、というのがルールなのだ。大会代表幹事の星和男氏を中心にした鏡開きの後、グイっと一献飲み干したら、さあ宴の始まりだ!
乾杯を済ませた後は、地元のグルメがずらり並べられたバイキングへ。会津ラーメンやソースカツ、岩魚の餡掛けから揚げや馬肉煮込みなど、地場の食材を生かしたグルメが目白押し。ここでしかなかなか食べられないようなグルメに舌鼓を打っていると、会場の前では本物の和太鼓が打ち鳴らされ始めた。
年々力強さを増している恒例の舘岩大太鼓のパフォーマンスの後には、今年初めてゲストライダーを務めるシンガーソングライ”ダ”ーのサトウヒロコさんによるライブも。力強い歌声で、会場に集まった皆さんの心を鷲掴み、サイクリストをテーマにした新曲「Going!」を披露してくれた。
そんな風に盛り上がった前夜祭もだんだんと終わりが近づいてくる。恒例の大抽選会には、地元でとれたお米やアストリアホテルの宿泊券など、豪華な賞品がこれでもかとばかりに大盤振る舞い。次々に読み上げられる当選番号に一喜一憂する参加者のみなさん。だんだんと夜は更けていくのであった。
大盛り上がりの前夜祭からあくる朝、窓から見える空は残念ながら灰色だったけれど、喜ぶべきことに雨粒が降ってきてはいない。前夜祭で、「明日は絶対晴れますから!」と断言していた絹代さんの言葉通り。快晴といかないものの、濡れることなく走ることができそうな空模様。8年連続、雨に降られない「100%の晴れ大会」である。
大会会場に集まってきた参加者も、一様に安堵した表情。路面自体は夜に降った雨のせいで所々濡れているけれども、基本的にはドライコンディション。念のためバックパックに詰めてきたレインウエアも単なるデッドウェイトになりそうだ。
ステージ用のトラックでは、たくさんのゲストライダーがずらり勢ぞろい。全員の紹介を終え、参加者皆さんで集合写真を一枚!年々参加人数が増えてきて、もっと広角なレンズが必要になってきているのがここ数年のうれしい悩みの種だ。
さて、それではいよいよ今年の走ってみっぺ南会津!もスタートの時。たくさんのゲストライダーたちが20数名のグループに配置され、先頭を守ってくれる。特に最初の下りは道も荒れ気味なので、隊列を守って安全に下っていく。おととしまでは下り途中で交差点を曲がる必要があった下りだが、スタート会場の変更によって1本道に。先の見通しもよいルートで、安全かつ快適に下っていくことができた。
下りきった先の交差点を右折。ここからは舘岩川沿いに緩やかに下っていくコース取り。いくつか工事が行われており、これまでよりも走りやすく道が付け替えられている箇所も。もちろん、この大会のためというわけではないのだろうけど、それでも快適さが増しているのは間違いない。
そんな小さな変化も楽しみつつ快走しているとあっという間に第一エイドへと到着だ。ロングライドイベントの第一エイドだと、朝ごはん代わりにと割とボリュームのある炭水化物系の補給が用意されている大会も増えてきたけれど、走ってみっぺはお菓子がメイン。持ち運びしやすい個包装でポケットやバッグにも入れやすいお菓子が選り取り見取りとなっている。
その理由は、スタート時間がそこまで早くないから。最長距離も100kmの大会なので、朝8時スタートとだいぶ余裕があるのだ。遅くとも7時半ごろには会場についていればいいので、たかつえ周辺のホテルやロッジに泊まれば、お宿の朝食をゆっくりいただく時間もある。ゆったりと旅気分を味わいつつ自転車も楽しめるのが走ってみっぺの良いところだ。
ということで、少しお菓子をいただいて次なるエイドへ出発だ!(後編へ続く)
text&photo:Naoki.Yasuoka
今週末も雨か……。ずれにずれ込んだ梅雨入りのおかげで、ここ数週間雨雲に包み込まれた日本列島。いくらズイフトを主戦場にするバーチャルサイクリストが増えてきたとはいえ、例年であればからりと晴れた夏空の下、爽快なライドを楽しめていたはず、と思うとフラストレーションが溜まろうと言うもの。
特に、日程をずらすわけにもいかないイベントにとってこの異常気象はたまったものではない。参加者も主催者も、そして取材する自分にとっても。毎朝毎晩、tenki.jpやウェザーニュースを見比べては最も良い予報のサイトに望みをかけていた甲斐も無く、三連休には傘マークが並んでいた。
それでもどこかで「大丈夫でしょ」という思いがあったのは、向かう先が「100%の晴れイベント」だから。今回の取材先である「走ってみっぺ南会津!」は初回大会から7年連続晴れに恵まれてきた、筋金入りの晴れイベントなのだ。
とはいえ、わずかな希望を抱きつつ東北道を北上する間も、降っては止みを繰り返す。頻繁にワイパーを操作しながら、北那須野塩原ICで下道へ。ここから60km、2つほど山を越えた先にある会津高原たかつえスキー場・スペーシアが今日の目的地だ。まだ日も落ちきらぬ午後6時から、たかつえスキー場のレストランへ続々と人が集まってきた。そう、走ってみっぺ名物、豪華な前夜祭が今年も開催されるのだ。
今年はどこかひんやりとした空気で、昨年のじりじりと焼けるような暑気は遠い。続く雨は鬱陶しいけれど、この涼しさは思わぬギフトで屋内にいれば今年の天気も悪くないな、なんて思ってしまう。さてさて、そんなことを考えていると、司会を務める廣瀬さんと若杉さん、絹代さんらがブルゾンちえみよろしく、「ダーティ・ワーク」のBGMとともに登場。
「ブルゾンきぬよ with Bですね、ブリッツェンとブラーゼンのBで!」なんてトークで始まるのだ、アットホームさは推して知るべし。ひんやり涼しかった会場の空気も、3人の軽妙な掛け合いで少し温まり始め、本格的に前夜祭がスタート。
今年の目玉はゲストの多さ!アディダスグローバルアンバサダーを務めるモデルの福田萌子さんや、栃木出身のシンガーソングライターあらため、この大会ではシンガーソングライ”ダ”ーのサトウヒロコさん、元ブリッツェンフェアリーの杏寿沙さんと豪華なゲスト陣がそろい踏み。そこに加え、石川ロードで優勝した岡篤志擁する宇都宮ブリッツェンと那須ブラーゼン、そしてライブガーデンビチステンレの選手らも登場だ。
ワールドチームの選手とも仲が良いという福田さんが、「結構ハードなコースと聞いていたので、前日にサガンにアドバイスをもらったんですよ!」と話したエピソードに、with Bの二人が「「サガンって、あの、ペーター?」」とダブルで驚くシーンなども挟みつつ、和気あいあいと前夜祭は進んでいく。
いい感じにトークで温まってきた頃合いで、待ちに待った乾杯だ。盃に注がれるのは、幻とも呼ばれる地元の銘酒”花泉”。南会津町乾杯条例にしたがって、まず一杯目は地元のお酒から、というのがルールなのだ。大会代表幹事の星和男氏を中心にした鏡開きの後、グイっと一献飲み干したら、さあ宴の始まりだ!
乾杯を済ませた後は、地元のグルメがずらり並べられたバイキングへ。会津ラーメンやソースカツ、岩魚の餡掛けから揚げや馬肉煮込みなど、地場の食材を生かしたグルメが目白押し。ここでしかなかなか食べられないようなグルメに舌鼓を打っていると、会場の前では本物の和太鼓が打ち鳴らされ始めた。
年々力強さを増している恒例の舘岩大太鼓のパフォーマンスの後には、今年初めてゲストライダーを務めるシンガーソングライ”ダ”ーのサトウヒロコさんによるライブも。力強い歌声で、会場に集まった皆さんの心を鷲掴み、サイクリストをテーマにした新曲「Going!」を披露してくれた。
そんな風に盛り上がった前夜祭もだんだんと終わりが近づいてくる。恒例の大抽選会には、地元でとれたお米やアストリアホテルの宿泊券など、豪華な賞品がこれでもかとばかりに大盤振る舞い。次々に読み上げられる当選番号に一喜一憂する参加者のみなさん。だんだんと夜は更けていくのであった。
大盛り上がりの前夜祭からあくる朝、窓から見える空は残念ながら灰色だったけれど、喜ぶべきことに雨粒が降ってきてはいない。前夜祭で、「明日は絶対晴れますから!」と断言していた絹代さんの言葉通り。快晴といかないものの、濡れることなく走ることができそうな空模様。8年連続、雨に降られない「100%の晴れ大会」である。
大会会場に集まってきた参加者も、一様に安堵した表情。路面自体は夜に降った雨のせいで所々濡れているけれども、基本的にはドライコンディション。念のためバックパックに詰めてきたレインウエアも単なるデッドウェイトになりそうだ。
ステージ用のトラックでは、たくさんのゲストライダーがずらり勢ぞろい。全員の紹介を終え、参加者皆さんで集合写真を一枚!年々参加人数が増えてきて、もっと広角なレンズが必要になってきているのがここ数年のうれしい悩みの種だ。
さて、それではいよいよ今年の走ってみっぺ南会津!もスタートの時。たくさんのゲストライダーたちが20数名のグループに配置され、先頭を守ってくれる。特に最初の下りは道も荒れ気味なので、隊列を守って安全に下っていく。おととしまでは下り途中で交差点を曲がる必要があった下りだが、スタート会場の変更によって1本道に。先の見通しもよいルートで、安全かつ快適に下っていくことができた。
下りきった先の交差点を右折。ここからは舘岩川沿いに緩やかに下っていくコース取り。いくつか工事が行われており、これまでよりも走りやすく道が付け替えられている箇所も。もちろん、この大会のためというわけではないのだろうけど、それでも快適さが増しているのは間違いない。
そんな小さな変化も楽しみつつ快走しているとあっという間に第一エイドへと到着だ。ロングライドイベントの第一エイドだと、朝ごはん代わりにと割とボリュームのある炭水化物系の補給が用意されている大会も増えてきたけれど、走ってみっぺはお菓子がメイン。持ち運びしやすい個包装でポケットやバッグにも入れやすいお菓子が選り取り見取りとなっている。
その理由は、スタート時間がそこまで早くないから。最長距離も100kmの大会なので、朝8時スタートとだいぶ余裕があるのだ。遅くとも7時半ごろには会場についていればいいので、たかつえ周辺のホテルやロッジに泊まれば、お宿の朝食をゆっくりいただく時間もある。ゆったりと旅気分を味わいつつ自転車も楽しめるのが走ってみっぺの良いところだ。
ということで、少しお菓子をいただいて次なるエイドへ出発だ!(後編へ続く)
text&photo:Naoki.Yasuoka
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