2018/09/18(火) - 12:07
フルーツ王国やまなしの実力をその体で実感できるライドイベント、山梨フルーツライド。エイドごとに地産のフルーツが振る舞われ、坂を越えるごとに絶景に息を呑む大満足の70kmは後半へ。
笛吹川の河川敷へと向かっていきます
笛吹川を遡る方角へ進路をとります
盛りだくさんの第1エイドを出発すると、これまた景色がいいことで知られるみやさか道へ。甲府盆地の南側の高台を走るパノラマコースを楽しんだ後は、一旦盆地の底へとダウンヒル。
次なる目的へ向けて、甲府盆地を北へ縦断していく。笛吹川のサイクリングロードを活用し、交通量の多い市街地もストレスフリーでクリア。目指すはドライビングコースとしても有名な「フルーツライン」だ。
草が青々と茂ったサイクリングロードを駆け抜ける
一気に標高を上げるフルーツラインの入り口
一段上がってちょいと休憩
甲府盆地の北斜面に位置するフルーツラインはその名の通り、いくつもの果樹園をつなぐような広域農道で、クリーンな路面と広い道幅、そしてこれまた美しい景色が魅力的なコース。
西関東道路の高架をくぐり抜けたら、登り坂が現れる。600m/8%ほどの勾配をこなし、一段上がると、そこからは4%ほどの登りが続いていく。北側斜面ということもあり、高くなってきた太陽が容赦なく照り付け、ジリジリとした暑さになってくる。
フルーツラインを走っていきます
フルーツラインを走っていきます
眼前には富士山が!
熱中症を防ぐため、途中のハッピードリンクショップへ急きょピットイン。水を頭からかぶり、熱を持った体を冷ます。ふと目を上げると、遠くに富士山の姿が!御坂山地の向こう側に見えるシルエットについついテンションが上がってしまう。
じりじりと気温と共に高度を上げていき、どうにかこうにか第2エイドとなる笛吹川フルーツ公園へと到着。うーん、ここはなんだかどこかで見覚えがあるぞ……。そう、今年アニメ化され、キャンプブームを巻き起こした「ゆるキャン△」の4話に登場する、いわゆる「聖地」である。
大ぶりのシャインマスカット とってもおいしかったです
どっさり用意されたシャインマスカット
富士山をバックに一枚!
頭から水を被ってクールダウン
こんなところまで徒歩で登ってきた野クルメンバーを心の中で尊敬しつつ、早速エイドの振る舞いを頂くことに。このエイドでは、桃を使った葛餅とシャインマスカットが登場!ぷるぷるした葛餅とパンパンに身が詰まったシャインマスカット、なんだか全然キャラクターが違う2つだけれども、美味しいという点では共通している。特にシャインマスカットはジューシーで、ここまで登ってきた身体に果汁が染み渡っていくよう。生き返るう!
さらに人だかりができていたのが、熱中症対策のため用意された大きな水のバケツ。柄杓でかぶることができ、火照った身体を冷やすのにぴったり。実は第1エイドにもあったのだけれど、気温も上がってきたこのエイドでは、より多くの人が涼を求めて水浴びすることに。もちろん私も頭から豪快に浴び、びしょ濡れになって出発!
富士山を背負って野背坂峠を登っていく
ゲストのトム・ボシスさんも登場
フルーツ公園を出発した後は、さらに北上していくことに。甲府盆地の東側の最北端を目指していくようなルートとなるが、ここに立ちふさがるのが今大会の最高標高地点である野背坂だ。
ダイナミックにつづら折れを描くルートは、実はここ最近新たに整備されたもの。少し前まではかなり狭い道だったというが、フルーツラインの一部として広く走りやすい道として生まれ変わったのだとか。
実際、一部ではかなりの斜度があるものの、路面状況も極めて良好でとても走りやすい。途中にはまたも絶景のビューポイントがあるとのことだったが、この日は茂った木の勢いが強く、残念ながら見えず。
だいぶ暑くなってきたがKOMに向けてあとひと踏ん張り
ブドウ色のフルーツラインジャージが可愛いですね
沿道では子供たちが応援してくれました
冷凍巨峰が振舞われた野背坂給水所
日差しに焼かれつつも登り切ることができたのは、直前のエイドでしっかりと補給しクールダウンできたから。そしてこの先には大きな登りは現れない。峠を越えた先には、給水所が設置され、登りで消費した水を補給することもできる。
しかも、冷凍された巨峰も用意されており、これがまた美味いのなんの!キンキンに冷えた巨峰が口の中で溶けていき、体を内側からクールダウンしてくれる。程よい酸味が疲労した身体に程よく、あっという間に完食。
残すエイドは一つだけ、ということで下り区間へ突入。ストレートなダウンヒル区間で風を受けながら走っていき、最後に少し登り返せば第3エイドの塩山ふれあいの森総合公園へと到着だ。
第3エイドの手前には直登が
アジロンのシェイクと桃のソースをのせたワッフルが提供されました
サクサクのワッフルとシェイクが最高にマッチしていました
涼し気な噴水の前でいただきまーす!
こちらで振る舞われたのは幻の葡萄と呼ばれる「アジロン」のスムージーと完熟桃を使ったワッフル。少し小腹が減ってきた頃合いで、おなかにたまるワッフルが嬉しい。アジロンのスムージーも甘酸っぱい独特の風味があっさり目のワッフルととても良くマッチしていて、ペロリと完食してしまった。
公園内には噴水があり、脚を浸す人の姿も。噴水で遊んでいる親子もいてとても涼し気な雰囲気。最後の区間へ備えて、少し自分も体を濡らして再出発だ。
第3エイドを出発してフィニッシュへ向かう
ショートコースの参加者も合流した牛奥の給水所 こちらは電動アシスト自転車のレンタルも
眼下にはこれまで走ってきたコースが見渡せる絶景が
ぐるりと甲府盆地を取り囲むような高台を一周走る最後の区間では、これまで走ってきたコースを一望できる「牛奥みはらしの丘」に最後の給水所が設置され、絶景を楽しみつつ水分補給。そして、トンネルを抜けて下り終えれば、勝沼中学校はすぐそこだ。
フィニッシュ後には甲州名物でもある桜肉を載せたうどんが振る舞われることに。これがなかなかの盛りっぷりで、はたから見ていて「え、まだ載せる?しかももう一回?」と心配になってしまうくらい具だくさん。ちょっと暑さにバテ気味のところに、スタミナがつくうどんは嬉しいところ。しっかりと栄養を補給し、酷暑のライドを締めくくった。
大盛りの桜肉うどんで大満足
お土産の桃がずらり用意されました
ボリュームいっぱいの桜肉うどん
そして、フィニッシュ後しばらくしてからは、豪華景品の当たる大抽選会が開催されることに。本当に文字通りの大抽選会で、フルーツの詰め合わせやジュースといった山梨の名産品やサイクルジャージの製作権、メットのハイエンドヘルメットなど、豪華な景品が目白押し。
次々に読み上げられる当選番号に一喜一憂する皆さん。どんどんと商品が当選者の手にわたっていくのだけれど、なかなか減っていく気配がない。そんな大量に用意された景品が壇上から姿を消したのは、抽選会が始まって1時間以上経ったころといえば、どれだけ豪華な抽選会だったのかが伝わるだろうか。
抽選会にはたくさんの人が集まった
ブドウ飛ばし世界大会のグレーぷっ伯爵が登場
女性限定のじゃんけん大会も行われました
何とジャージの製作権も当たりました
次々現れる絶景ポイントに、甲州の恵みが結晶したような新鮮なフルーツ、さらには出血覚悟の大抽選会と最後まで盛りだくさんで飽きさせない山梨フルーツライド。猛暑だったことも、いつの間にやら忘れてしまうような充実した1日に。アクセスも良く、首都圏サイクリストにとっては身近な定番大会として、長い間愛されそうな予感がする大会だ。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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盛りだくさんの第1エイドを出発すると、これまた景色がいいことで知られるみやさか道へ。甲府盆地の南側の高台を走るパノラマコースを楽しんだ後は、一旦盆地の底へとダウンヒル。
次なる目的へ向けて、甲府盆地を北へ縦断していく。笛吹川のサイクリングロードを活用し、交通量の多い市街地もストレスフリーでクリア。目指すはドライビングコースとしても有名な「フルーツライン」だ。
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甲府盆地の北斜面に位置するフルーツラインはその名の通り、いくつもの果樹園をつなぐような広域農道で、クリーンな路面と広い道幅、そしてこれまた美しい景色が魅力的なコース。
西関東道路の高架をくぐり抜けたら、登り坂が現れる。600m/8%ほどの勾配をこなし、一段上がると、そこからは4%ほどの登りが続いていく。北側斜面ということもあり、高くなってきた太陽が容赦なく照り付け、ジリジリとした暑さになってくる。
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熱中症を防ぐため、途中のハッピードリンクショップへ急きょピットイン。水を頭からかぶり、熱を持った体を冷ます。ふと目を上げると、遠くに富士山の姿が!御坂山地の向こう側に見えるシルエットについついテンションが上がってしまう。
じりじりと気温と共に高度を上げていき、どうにかこうにか第2エイドとなる笛吹川フルーツ公園へと到着。うーん、ここはなんだかどこかで見覚えがあるぞ……。そう、今年アニメ化され、キャンプブームを巻き起こした「ゆるキャン△」の4話に登場する、いわゆる「聖地」である。
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こんなところまで徒歩で登ってきた野クルメンバーを心の中で尊敬しつつ、早速エイドの振る舞いを頂くことに。このエイドでは、桃を使った葛餅とシャインマスカットが登場!ぷるぷるした葛餅とパンパンに身が詰まったシャインマスカット、なんだか全然キャラクターが違う2つだけれども、美味しいという点では共通している。特にシャインマスカットはジューシーで、ここまで登ってきた身体に果汁が染み渡っていくよう。生き返るう!
さらに人だかりができていたのが、熱中症対策のため用意された大きな水のバケツ。柄杓でかぶることができ、火照った身体を冷やすのにぴったり。実は第1エイドにもあったのだけれど、気温も上がってきたこのエイドでは、より多くの人が涼を求めて水浴びすることに。もちろん私も頭から豪快に浴び、びしょ濡れになって出発!
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フルーツ公園を出発した後は、さらに北上していくことに。甲府盆地の東側の最北端を目指していくようなルートとなるが、ここに立ちふさがるのが今大会の最高標高地点である野背坂だ。
ダイナミックにつづら折れを描くルートは、実はここ最近新たに整備されたもの。少し前まではかなり狭い道だったというが、フルーツラインの一部として広く走りやすい道として生まれ変わったのだとか。
実際、一部ではかなりの斜度があるものの、路面状況も極めて良好でとても走りやすい。途中にはまたも絶景のビューポイントがあるとのことだったが、この日は茂った木の勢いが強く、残念ながら見えず。
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日差しに焼かれつつも登り切ることができたのは、直前のエイドでしっかりと補給しクールダウンできたから。そしてこの先には大きな登りは現れない。峠を越えた先には、給水所が設置され、登りで消費した水を補給することもできる。
しかも、冷凍された巨峰も用意されており、これがまた美味いのなんの!キンキンに冷えた巨峰が口の中で溶けていき、体を内側からクールダウンしてくれる。程よい酸味が疲労した身体に程よく、あっという間に完食。
残すエイドは一つだけ、ということで下り区間へ突入。ストレートなダウンヒル区間で風を受けながら走っていき、最後に少し登り返せば第3エイドの塩山ふれあいの森総合公園へと到着だ。
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こちらで振る舞われたのは幻の葡萄と呼ばれる「アジロン」のスムージーと完熟桃を使ったワッフル。少し小腹が減ってきた頃合いで、おなかにたまるワッフルが嬉しい。アジロンのスムージーも甘酸っぱい独特の風味があっさり目のワッフルととても良くマッチしていて、ペロリと完食してしまった。
公園内には噴水があり、脚を浸す人の姿も。噴水で遊んでいる親子もいてとても涼し気な雰囲気。最後の区間へ備えて、少し自分も体を濡らして再出発だ。
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フィニッシュ後には甲州名物でもある桜肉を載せたうどんが振る舞われることに。これがなかなかの盛りっぷりで、はたから見ていて「え、まだ載せる?しかももう一回?」と心配になってしまうくらい具だくさん。ちょっと暑さにバテ気味のところに、スタミナがつくうどんは嬉しいところ。しっかりと栄養を補給し、酷暑のライドを締めくくった。
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次々に読み上げられる当選番号に一喜一憂する皆さん。どんどんと商品が当選者の手にわたっていくのだけれど、なかなか減っていく気配がない。そんな大量に用意された景品が壇上から姿を消したのは、抽選会が始まって1時間以上経ったころといえば、どれだけ豪華な抽選会だったのかが伝わるだろうか。
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次々現れる絶景ポイントに、甲州の恵みが結晶したような新鮮なフルーツ、さらには出血覚悟の大抽選会と最後まで盛りだくさんで飽きさせない山梨フルーツライド。猛暑だったことも、いつの間にやら忘れてしまうような充実した1日に。アクセスも良く、首都圏サイクリストにとっては身近な定番大会として、長い間愛されそうな予感がする大会だ。
text&photo:Naoki.Yasuoka
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