2017/05/09(火) - 09:08
雄大な山岳景色とグルメを堪能できるロングライドイベント「北アルプス山麓グランフォンド」。6回目となる今年は7月開催に日程を変え、かつ新たに150kmで獲得標高3000mという超級ルートを追加しレベルアップを果たしている。今回、大会プロデューサー鈴木雷太さんによるルート試走にCW編集部も同行。各所の見どころを紹介しよう。
長野県の信濃大町や仁科三湖周辺の山岳地帯、特に鹿島槍ヶ岳や白馬三山などの標高3,000m級の名峰が周りにそびえる一帯を舞台として開催される北アルプス山麓グランフォンド。東京・名古屋共に車で3時間程度とアクセスも良好で、かつ北アルプスの美しい山々を望むルートが人気のサイクリングイベントである。昨年で5回目という節目を無事に終え、6回目を迎える今年は新ルートの追加や従来ルートのレイアウト変更を加えるなど、さらにレベルアップしたイベントとして開催される。
今回、過去大会のルート設定に携わっていた元MTB競技五輪日本代表の鈴木雷太さんを正式に大会プロデューサーに起用。選手時代から松本を拠点に活動し、周辺のコースを隅々まで知り尽くした鈴木さんの手によって北アルプスをこれ以上になく楽しめるルートが新たに組まれている。
一番の目玉は何と言っても新設された150kmクラス。標高1000m超えの展望ポイントが大きく4つ設けられ、ルートの大半が登りと下りでレイアウトされることで総獲得標高が約3000mと、国内でも屈指の超級山岳グランフォンドコースとなっている。厳しいルート設定のため、安全性を考慮しこのクラスに限り単独でのエントリーは不可、2~5名でのチーム参加となる。昨年100、120kmクラスを走った人も今年は150kmクラスへの挑戦を考えてみてはいかがだろう。また、70、100、120kmクラスも昨年から引き続き用意され、自身のレベルや楽しみ方に合わせて選択可能だ。
例年9月に開催されていたこのイベントだが、今年は7月23日(日)に日程が変更となっている。花を咲かせたそば畑や、稲穂が揺れる田んぼの風景を横目に走っていた過去大会とは一味違った景色が味わえるだろう。エイドで振る舞われる季節のフルーツにも、昨年とは違ったラインアップが期待できそうだ。日の出が早い夏の時期とあって、各クラスのスタート時間も早まっているので注意してほしい。
安全面を重視したイベント運営がなされているのも、この大会の大きなポイント。参加者には事前に車検証が送付され、最寄りのサイクルショップにて点検、サインを貰うという仕組みを導入している。イベントを走る全員が安全な機材を使用することで事故を防ぎ、トラブルのない気持ちのよいイベントとして開催されるのだ。
本大会では原則として受付が前日に設定され、多くの参加者は前泊が必要となるが、その点についても抜かりはない。メイン会場となっている鹿島槍スポーツヴィレッジをはじめ、黒部ダムへのアクセスも良い立山プリンスホテルやメイン会場から3km程の距離にある中綱湖畔には民宿やペンション、10km程の距離にある大町温泉郷には温泉旅館やホテルなど、周辺エリアには宿泊施設が充実しているので安心だ。
ちょうど受付日である大会前日の22日(土)は「若一王子神社例大祭」の宵祭りにあたり、信濃大町の駅前通りには舞台が並び、お囃子や出店で大層賑やかになるのだとか。また、6月4日から7月30日まで大町市を会場に「北アルプス国際芸術祭」も開催されており、見どころは多い。ぜひ前日から観光をするなどで信州を楽しんでほしい。
150kmコースの走りどころを試走で体験
ここからは、大会プロデューサーである鈴木雷太さん、大会実行委員長である西沢勇人さんとともに行ったルート試走の模様をお届け。主に150kmクラスのルートに沿って、各所見どころをダイジェストでお伝えしよう。試走したのは4月21日だ。
メイン会場である鹿島槍スポーツヴィレッジをスタートした後、真っ先に始まるのは「小熊山」への登り。と言っても、そもそものスタート地点の標高が高いため急激に登るわけではない。朝早い出発の眠気を覚ますには丁度よい3kmほどの登坂をこなせば、朝日とともに仁科三湖を眼下に望むことができる。ここではコーヒーが振る舞われる予定で、景色を楽しみながらホッと一息つける150kmクラスのみのサービスとなっている。
約6kmほどの下りを経て、青木湖を横目に栂池まで北上。今年は”白馬のジャンプ台”はエイドに設定されなかったが、通るルートからは白馬の美しい山々をバックに、長野オリンピックを沸かせたあの巨大な建造物を望むことができるだろう。
ルート中唯一の平坦区間と言ってもいい白馬~栂池のラインを抜けたら進路は東側へ。長野市へ抜ける国道406号の登りに差し掛かる。10km近い道のりを登りきった先には、峠好きのサイクリストには有名な「嶺方峠」の頂上。北アルプスの山脈が間近に感じられるほど迫力ある景色を堪能できる、絶景スポットその2である。
コーナーの続く15kmほどの下りを速度の出し過ぎに注意しながら走り、ここからは松川村まで南下していくルートとなる。県道36号”小川アルプスライン”を通り、大町市と長野市に挟まれた小川村へ入ったすぐで「小川天文台」エイドである。星空も美しく見える標高1000mに位置するこの場所からも、また違った角度から北アルプスを楽しめるだろう。
大町市の美麻地区で2つのエイドを経たところで走行距離は約100km。ここまでですでに登坂はお腹いっぱいと言いたいほどであるが、細かなアップダウンを繰り返しながらさらに30kmほど走り松川村へと入っていく。ここでは、絵本作家いわさきちひろを記念して建てられた安曇野ちひろ美術館も併設される、安曇野ちひろ公園にてエイド休憩が可能だ。
最後の約30kmは西側の山沿いに、緩やかに登りながら鹿島槍スポーツヴィレッジまで戻ってくる。途中、大町温泉郷の手前で渡る大出橋は、赤い欄干とともに澄んだ川と山を一緒に収められる西沢さんオススメの写真スポットだ。ゴール地点手前の2kmは疲労した足にとどめを刺すかのようなヒルクライム。残った脚力を振り絞り、ヒイヒイ言いながら登りきれば感動のゴールである。
今回150kmルートを巡ってみて、さすが元プロライダーが考えた最高峰クラスといったボリューム溢れるレイアウトに仕上がっていた。ダイナミックな山岳風景を色々な角度から楽しみながら走れるルートは、信州の魅力をフルに味わえるように考えつくされている。仲間とともに協力しあって走りきれば達成感はひとしおだろう。
大会プロデューサーの鈴木さんは「獲得標高の示す通り一筋縄ではいかないルートで、ぜひ多くの人に挑戦してほしい。気軽に完走できる訳ではないと思うので、日頃の練習の成果を発揮する場となるでしょう。サポートも十分に行える体制が整っているし、最悪120kmルートへエスケープすることも可能なので、安心して走ってほしい。何より北アルプスの美しい自然を様々な角度から満喫してほしい。この150kmクラスが、グランフォンドファンにとって目指すべきクラスになってくれたら素晴らしいと思っています」と語った。
ただいまエントリー受付中!締切は6月11日(日)
そんな魅力あふれる「北アルプス山麓グランフォンド」は現在参加者募集中だ。エントリーはスポーツエントリーから。クラス別で定員はないため、現在どのクラスにも申し込み可能となっている。北アルプス山麓の自然と景観を、思い思いのペースで満喫してほしい。
※当初予定からルート変更があったため、若干の記事修正を加え再掲載させていただきました。
北アルプス山麓グランフォンド2017
開催日:7月23日(日)(受付:7月22日(土))
開催場所:長野県大町市鹿島槍スポーツヴィレッジ(スタート/ゴール地点)
クラス:150km、120km、100km、70km
参加費:150kmクラス 9,900円/人(2~5名でのチーム参加)
120km/100km/70kmクラス 高校生以上8,000円、小中学生6,000円
エントリー期間:6月11日まで
各ルートレイアウト(ルートラボ):
・150kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=a11ac20f23d0b567a1904dc69…
・120kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=25d1a6bb5e369bcc303ac890b…
・100kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=ae1c812e3ea66854243e1eced…
・70kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=c813bddb5caedbb4afd37a5d8…
長野県の信濃大町や仁科三湖周辺の山岳地帯、特に鹿島槍ヶ岳や白馬三山などの標高3,000m級の名峰が周りにそびえる一帯を舞台として開催される北アルプス山麓グランフォンド。東京・名古屋共に車で3時間程度とアクセスも良好で、かつ北アルプスの美しい山々を望むルートが人気のサイクリングイベントである。昨年で5回目という節目を無事に終え、6回目を迎える今年は新ルートの追加や従来ルートのレイアウト変更を加えるなど、さらにレベルアップしたイベントとして開催される。
今回、過去大会のルート設定に携わっていた元MTB競技五輪日本代表の鈴木雷太さんを正式に大会プロデューサーに起用。選手時代から松本を拠点に活動し、周辺のコースを隅々まで知り尽くした鈴木さんの手によって北アルプスをこれ以上になく楽しめるルートが新たに組まれている。
一番の目玉は何と言っても新設された150kmクラス。標高1000m超えの展望ポイントが大きく4つ設けられ、ルートの大半が登りと下りでレイアウトされることで総獲得標高が約3000mと、国内でも屈指の超級山岳グランフォンドコースとなっている。厳しいルート設定のため、安全性を考慮しこのクラスに限り単独でのエントリーは不可、2~5名でのチーム参加となる。昨年100、120kmクラスを走った人も今年は150kmクラスへの挑戦を考えてみてはいかがだろう。また、70、100、120kmクラスも昨年から引き続き用意され、自身のレベルや楽しみ方に合わせて選択可能だ。
例年9月に開催されていたこのイベントだが、今年は7月23日(日)に日程が変更となっている。花を咲かせたそば畑や、稲穂が揺れる田んぼの風景を横目に走っていた過去大会とは一味違った景色が味わえるだろう。エイドで振る舞われる季節のフルーツにも、昨年とは違ったラインアップが期待できそうだ。日の出が早い夏の時期とあって、各クラスのスタート時間も早まっているので注意してほしい。
安全面を重視したイベント運営がなされているのも、この大会の大きなポイント。参加者には事前に車検証が送付され、最寄りのサイクルショップにて点検、サインを貰うという仕組みを導入している。イベントを走る全員が安全な機材を使用することで事故を防ぎ、トラブルのない気持ちのよいイベントとして開催されるのだ。
本大会では原則として受付が前日に設定され、多くの参加者は前泊が必要となるが、その点についても抜かりはない。メイン会場となっている鹿島槍スポーツヴィレッジをはじめ、黒部ダムへのアクセスも良い立山プリンスホテルやメイン会場から3km程の距離にある中綱湖畔には民宿やペンション、10km程の距離にある大町温泉郷には温泉旅館やホテルなど、周辺エリアには宿泊施設が充実しているので安心だ。
ちょうど受付日である大会前日の22日(土)は「若一王子神社例大祭」の宵祭りにあたり、信濃大町の駅前通りには舞台が並び、お囃子や出店で大層賑やかになるのだとか。また、6月4日から7月30日まで大町市を会場に「北アルプス国際芸術祭」も開催されており、見どころは多い。ぜひ前日から観光をするなどで信州を楽しんでほしい。
150kmコースの走りどころを試走で体験
ここからは、大会プロデューサーである鈴木雷太さん、大会実行委員長である西沢勇人さんとともに行ったルート試走の模様をお届け。主に150kmクラスのルートに沿って、各所見どころをダイジェストでお伝えしよう。試走したのは4月21日だ。
メイン会場である鹿島槍スポーツヴィレッジをスタートした後、真っ先に始まるのは「小熊山」への登り。と言っても、そもそものスタート地点の標高が高いため急激に登るわけではない。朝早い出発の眠気を覚ますには丁度よい3kmほどの登坂をこなせば、朝日とともに仁科三湖を眼下に望むことができる。ここではコーヒーが振る舞われる予定で、景色を楽しみながらホッと一息つける150kmクラスのみのサービスとなっている。
約6kmほどの下りを経て、青木湖を横目に栂池まで北上。今年は”白馬のジャンプ台”はエイドに設定されなかったが、通るルートからは白馬の美しい山々をバックに、長野オリンピックを沸かせたあの巨大な建造物を望むことができるだろう。
ルート中唯一の平坦区間と言ってもいい白馬~栂池のラインを抜けたら進路は東側へ。長野市へ抜ける国道406号の登りに差し掛かる。10km近い道のりを登りきった先には、峠好きのサイクリストには有名な「嶺方峠」の頂上。北アルプスの山脈が間近に感じられるほど迫力ある景色を堪能できる、絶景スポットその2である。
コーナーの続く15kmほどの下りを速度の出し過ぎに注意しながら走り、ここからは松川村まで南下していくルートとなる。県道36号”小川アルプスライン”を通り、大町市と長野市に挟まれた小川村へ入ったすぐで「小川天文台」エイドである。星空も美しく見える標高1000mに位置するこの場所からも、また違った角度から北アルプスを楽しめるだろう。
大町市の美麻地区で2つのエイドを経たところで走行距離は約100km。ここまでですでに登坂はお腹いっぱいと言いたいほどであるが、細かなアップダウンを繰り返しながらさらに30kmほど走り松川村へと入っていく。ここでは、絵本作家いわさきちひろを記念して建てられた安曇野ちひろ美術館も併設される、安曇野ちひろ公園にてエイド休憩が可能だ。
最後の約30kmは西側の山沿いに、緩やかに登りながら鹿島槍スポーツヴィレッジまで戻ってくる。途中、大町温泉郷の手前で渡る大出橋は、赤い欄干とともに澄んだ川と山を一緒に収められる西沢さんオススメの写真スポットだ。ゴール地点手前の2kmは疲労した足にとどめを刺すかのようなヒルクライム。残った脚力を振り絞り、ヒイヒイ言いながら登りきれば感動のゴールである。
今回150kmルートを巡ってみて、さすが元プロライダーが考えた最高峰クラスといったボリューム溢れるレイアウトに仕上がっていた。ダイナミックな山岳風景を色々な角度から楽しみながら走れるルートは、信州の魅力をフルに味わえるように考えつくされている。仲間とともに協力しあって走りきれば達成感はひとしおだろう。
大会プロデューサーの鈴木さんは「獲得標高の示す通り一筋縄ではいかないルートで、ぜひ多くの人に挑戦してほしい。気軽に完走できる訳ではないと思うので、日頃の練習の成果を発揮する場となるでしょう。サポートも十分に行える体制が整っているし、最悪120kmルートへエスケープすることも可能なので、安心して走ってほしい。何より北アルプスの美しい自然を様々な角度から満喫してほしい。この150kmクラスが、グランフォンドファンにとって目指すべきクラスになってくれたら素晴らしいと思っています」と語った。
ただいまエントリー受付中!締切は6月11日(日)
そんな魅力あふれる「北アルプス山麓グランフォンド」は現在参加者募集中だ。エントリーはスポーツエントリーから。クラス別で定員はないため、現在どのクラスにも申し込み可能となっている。北アルプス山麓の自然と景観を、思い思いのペースで満喫してほしい。
※当初予定からルート変更があったため、若干の記事修正を加え再掲載させていただきました。
北アルプス山麓グランフォンド2017
開催日:7月23日(日)(受付:7月22日(土))
開催場所:長野県大町市鹿島槍スポーツヴィレッジ(スタート/ゴール地点)
クラス:150km、120km、100km、70km
参加費:150kmクラス 9,900円/人(2~5名でのチーム参加)
120km/100km/70kmクラス 高校生以上8,000円、小中学生6,000円
エントリー期間:6月11日まで
各ルートレイアウト(ルートラボ):
・150kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=a11ac20f23d0b567a1904dc69…
・120kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=25d1a6bb5e369bcc303ac890b…
・100kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=ae1c812e3ea66854243e1eced…
・70kmクラス
https://latlonglab.yahoo.co.jp/route/watch?id=c813bddb5caedbb4afd37a5d8…
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