2016/10/28(金) - 09:17
回収車におびえながらも、ラ・ピナ サイクリングマラソン(以下、ラ・ピナ)を無事に完走した日向涼子さん。(これまでのレポートはこちらから)本場イタリアのグランフォンドの洗礼を受けた後も、“自転車尽くし”の旅は続きます。今回は北イタリアに隣り合うピナレロ、エリート、フィジークの本社を訪ねました。元プロ選手のブルセギンが営むワイナリーにも。
日向さん、ラ・ピナ完走パーティを大いに楽しむ!?
ラ・ピナは、ゴール会場のフードテントでパスタを食べて、「はい、終わり!」ではありませんでした。大会後には、ピナレロ社主催の完走パーティが用意されており、なんと日本からのオフィシャルツアー参加者は特別にここに招待されるのです。日向さんもちょっぴりおめかしして参加!
バスに揺られて着いたのは、郊外のすてきなVILLA(別荘)。生ハムやチーズをつまみながら、主催者の挨拶も乾杯の音頭もなく始まるイタリア式(?)パーティは力の抜けたいい感じ。しばらくすると、フルコースのスタートです! 赤ワイン、白ワイン、そしてヴェネト州名産のプロセッコワインもどんどん出てくるので、日向さん、坂バカから“酒バカ”に変身!? いえいえ、美しく嗜んでおられました(笑)。
身体はヘトヘトながらも、おいしい料理とお酒を前に「集団走行で今まで見たことがない速度が出た」「あの山はキツかった」などなど、ラ・ピナを走った者同士、話は尽きません。
それにしても、夜遅くまで続く陽気なパーティ! 「イタリア人はタフですね」と笑う日向さん、お顔はネムネムモードです。あのラ・ピナを走りきったばかりなのですから、当然と言えば当然。今夜はゆっくりお休みくださいね。
マルツィオ・ブルセギンが営むワイナリーでプロセッコワインを堪能
さて、「ヴェネト州名産」と前述したプロセッコワインは、ヴェネト州で作られるグレラ種というブドウを使用したスパークリングワインのこと。ラ・ピナのコースで目にしたブドウ畑で作られていたのはこのグレラ種だったのです。ほんのりした甘味とフルーティーな香りが特徴で、毎日でも飲みたくなる、気取らないワインです(値段もお手頃のものが多い)。
じつは完走パーティより前にプロセッコワインを飲んでいた日向さん。イタリアに着いた翌日に、トレヴィーゾ郊外のワイナリーまで足を伸ばしていました。訪ねたのはピナレロがフレームを供給していたプロロードチーム、ファッサボルトロやケス・デパーニュで活躍した元選手のマルツィオ・ブルセギン氏が営むワイナリーです。
エースとしても戦える力を持ちつつ、アシストとして活躍したブルセギンは、現役時代からロバを飼っている(!?)ことでも有名。その温かい人柄から、引退した今もファンの多い選手です。ラ・ピナのゲストライダーとしても常連で、20周年記念大会となった今年ももちろん参加!
ここでブルセギンが造った『AMETS』(バスク語の「夢」)というプロセッコワインをごちそうになった日向さん。彼のワインは「作り手の人柄が表れた爽やかで誠実な、夏にピッタリのドライなスパークリング」だったそうですよ。ぜひ飲んでみたいですね!(日本では残念ながら未発売。トレヴィーゾ市内で探せば、飲めるお店があるかも!?)
しかし、日向さんはワインを楽しんだだけではありません! 「ワイナリーへ向かう途中の山は、クルマがウィリーするんじゃないかってくらいの急勾配。ブルセギンは選手時代からここを拠点に練習していたんですね。がっしりした体格なのに、(ジロ・デ・イタリアの山岳コースで1勝をあげるなど)山岳に強い理由がわかりました!」とは、さすがの坂バカコメント。「環境が選手を強くする」。このことが日向さんの胸に深く刻まれたのでした。
エリート本社で最新モデルのローラー台を体験
では、話を戻して、大会翌日! この日はオフィシャルツアーとしては自由行動日。参加者のみなさんは、オプショナルツアーのヴェネツィア・ムラーノ島ガラス細工製作体験に行く方あり、トレヴィーゾ市内でショッピングを楽しまれる方あり、昨日の疲れもなんのそのサンボルド峠に挑戦に行く方あり(レンタルバイクは大会終了後もバイク返却時まで自由に使えるのです!)、思い思いの一日を過ごします。日向さんはディーラーのみなさんと一緒に、ピナレロと同じくヴェネト州に本拠地を置くエリート本社&フィジーク本社工場見学へ行きました。
エリート本社へは、ピナレロのあるトレヴィーゾから1時間もかからずに到着。絵本から飛び出してきたかのような可愛らしい建物は、昔このあたりの主要な産業であった石灰工場をリノベーションしたものなのだそう。そして、塔と塔の間に見えますでしょうか。日の丸を掲げて、日本からの一行を歓迎してくださる心遣いがうれしい♪
そして、別棟のオフィス内にはなんとトレーニングスタジオがありました。エリートの最新ローラー台がずらりと並ぶ様に日向さんは興奮(笑)。さっそく、日本未発売(7月時点)のローラー台を試させていただきましたよ。
なかでも日向さんは“KURA ダイレクトトランスミッション・スマートトレーナー”(日本での発売開始は12月ごろ)がお気に召したよう。「このローラー台、ビックリするほど静かです!」。+-1%の精度で計測するパワーメーターを内蔵し、しかも自らのペダリングが電源となる発電機内蔵で充電いらず! 「折りたたみできるし、コンセント不要だし……これならレース会場に持っていけるなぁ」と日向さん。「みんな大好きローラー倶楽部」のリーダー、コメントが男前すぎます。
そして、日向さん、トレーニングスタジオの壁にこんなカレンダーを発見! これは休み時間に“誰がどのローラー台を使うか”を書き込んだものなのだそう。自転車通勤の社員も多いと聞き、親近感がますますアップ! 「エリートの製品が使いやすいのは、社員のみなさんの実体験によるフィードバックがあるからなんですね」。
さて、予定外にがっつりとローラー台を漕ぎ、思いがけず、ラ・ピナ後の回復走となった日向さん。もっと漕ぎたい気持ちを抑え、次なるフィジークの本社工場に向かいました。
熟練の職人たちが待ち受けるフィジーク本社工場へ!
ハイエンドサドル・フィジークを生産するセラロイヤル社へは、なんとエリート社からクルマでわずか十数分にて到着。こちらは「スタイリッシュ!」という言葉がピッタリのカッコいいオフィス&工場でした。プレゼン会場も社内のオブジェもハイセンスで、さすが“フィジークを作っている”会社! 期待を裏切りません。
お昼どきということもあり、ランチをごちそうになった我々。通されたのは、これまたオシャレな社員食堂、ビュッフェ形式で自分の好きなものを取るスタイルです。自身もフィジークサドルの愛用者である日向さんは、「ここで新製品についてのランチミーティングが開かれたりするのかな」とワクワクを隠し切れない様子。
食後はいよいよ工場見学へ。日向さんが驚いたのは、“工場”という言葉から連想される匂いや騒音がほとんどないこと。それもそのはず、この工場内で目にしたのは、手作業、手作業、そしてまた手作業の連続! ひとつのサドルを作るのに、驚くほど人の手がかかっているということだったのです。「熟練の職人さんたちによる“手”でフィジークのサドルが生み出されていることを実感できる至福の時間でした」と日向さん。
ピナ太の生まれ故郷、ピナレロ本社工場を訪問
トレヴィーゾ滞在の最終日は、オフィシャルツアーのみなさんと一緒にファン垂涎のピナレロ本社工場見学へ! 高級モデルが塗装・組み付けされる工程を間近で見ることができるのはオフィシャルツアーだけの特典です。
明るく、広く、静かなピナレロの工場は、“工場”というより、どこか“工房”といった雰囲気。それはひとりひとりの職人たちがそれぞれの持ち場で黙々と作業している様子から醸し出されるのかもしれません。「ピナレロの職人さんたちの働く姿は真剣そのもの。ピナ太(日向さんの愛車のDOGMAF8)もこんな風に作られたのかと思うと、うれしい!」と日向さん。職人さんたちは目が合うと、はにかみながら笑顔を向けてくれました。
いろいろな工程がありますが、みなさんの熱い視線の先は、やはり塗装ブース! 「塗装の美しさも、カラーバリエーションの多さも、ピナレロの大きな魅力のひとつですからね」と日向さんも興味津々です。しかし、実は塗装の前段階からスゴいのです。
職人の手で滑らかになるまで下処理されたフレームに、これまた職人の手で複雑にカットされたマスキングシートが貼られ、それを熟練したペインターたちが1色ずつ丁寧に塗装。これを何度も繰り返していく……こんなに手が込んでいたとは! 「カラーバリエーションを増やしたり、カラーオーダーを受けたりというのは、とても大変なことなんですね」と日向さん。「ファウスト社長は、サイクリストの『色でも悩みたい』気持ちをよくわかってらっしゃる!」。
工場見学の最後には、ファウスト社長から参加者全員に特別プレゼントが手渡されました。ラ・ピナ20周年記念グッズなど、ずっしりぎっしり(笑)。そんなファウスト氏は、自身が年に1万キロ以上走る熱心なサイクリスト。そして、地元トレヴィーゾのグランフォンドチームを率いてイタリア各地を走っていることでも知られています。ピナレロ社のスタッフも、お昼休みにはランチライドに出てしまうほどの自転車好き揃い。
「ピナレロ、エリート、フィジークの本社を訪ねて知ったのは、『自転車を愛する人たちが自転車(と自転車関連製品)を作っている』といううれしい事実でした」と日向さん。「自らも自転車に乗っている彼らだからこそ、サイクリストの求めるものを作り出せるんですね!」。
また、ひとつの地域にサイクリストなら誰でも知っているメーカーがこれだけあることも驚きだったと言います。「ブルセギンに会って、『環境が選手を強くする』と思いましたが、同じことがメーカーにも言えますね。苦しかったラ・ピナを振り返っても、北イタリアの自然が優れた製品を生み出す土壌になったということが身をもって分かりました(笑)」。
そんな日向さんはこれからラ・ピナ サイクリングマラソンオフィシャルツアー、ロングステイプランのみなさんと一緒に、スポーツリゾートとして名高いドロミテに出発します。同じく北イタリアに属するドロミテで、日向さんは何に出会うのでしょうか。乞うご期待!
日向さん、ラ・ピナ完走パーティを大いに楽しむ!?
ラ・ピナは、ゴール会場のフードテントでパスタを食べて、「はい、終わり!」ではありませんでした。大会後には、ピナレロ社主催の完走パーティが用意されており、なんと日本からのオフィシャルツアー参加者は特別にここに招待されるのです。日向さんもちょっぴりおめかしして参加!
バスに揺られて着いたのは、郊外のすてきなVILLA(別荘)。生ハムやチーズをつまみながら、主催者の挨拶も乾杯の音頭もなく始まるイタリア式(?)パーティは力の抜けたいい感じ。しばらくすると、フルコースのスタートです! 赤ワイン、白ワイン、そしてヴェネト州名産のプロセッコワインもどんどん出てくるので、日向さん、坂バカから“酒バカ”に変身!? いえいえ、美しく嗜んでおられました(笑)。
身体はヘトヘトながらも、おいしい料理とお酒を前に「集団走行で今まで見たことがない速度が出た」「あの山はキツかった」などなど、ラ・ピナを走った者同士、話は尽きません。
それにしても、夜遅くまで続く陽気なパーティ! 「イタリア人はタフですね」と笑う日向さん、お顔はネムネムモードです。あのラ・ピナを走りきったばかりなのですから、当然と言えば当然。今夜はゆっくりお休みくださいね。
マルツィオ・ブルセギンが営むワイナリーでプロセッコワインを堪能
さて、「ヴェネト州名産」と前述したプロセッコワインは、ヴェネト州で作られるグレラ種というブドウを使用したスパークリングワインのこと。ラ・ピナのコースで目にしたブドウ畑で作られていたのはこのグレラ種だったのです。ほんのりした甘味とフルーティーな香りが特徴で、毎日でも飲みたくなる、気取らないワインです(値段もお手頃のものが多い)。
じつは完走パーティより前にプロセッコワインを飲んでいた日向さん。イタリアに着いた翌日に、トレヴィーゾ郊外のワイナリーまで足を伸ばしていました。訪ねたのはピナレロがフレームを供給していたプロロードチーム、ファッサボルトロやケス・デパーニュで活躍した元選手のマルツィオ・ブルセギン氏が営むワイナリーです。
エースとしても戦える力を持ちつつ、アシストとして活躍したブルセギンは、現役時代からロバを飼っている(!?)ことでも有名。その温かい人柄から、引退した今もファンの多い選手です。ラ・ピナのゲストライダーとしても常連で、20周年記念大会となった今年ももちろん参加!
ここでブルセギンが造った『AMETS』(バスク語の「夢」)というプロセッコワインをごちそうになった日向さん。彼のワインは「作り手の人柄が表れた爽やかで誠実な、夏にピッタリのドライなスパークリング」だったそうですよ。ぜひ飲んでみたいですね!(日本では残念ながら未発売。トレヴィーゾ市内で探せば、飲めるお店があるかも!?)
しかし、日向さんはワインを楽しんだだけではありません! 「ワイナリーへ向かう途中の山は、クルマがウィリーするんじゃないかってくらいの急勾配。ブルセギンは選手時代からここを拠点に練習していたんですね。がっしりした体格なのに、(ジロ・デ・イタリアの山岳コースで1勝をあげるなど)山岳に強い理由がわかりました!」とは、さすがの坂バカコメント。「環境が選手を強くする」。このことが日向さんの胸に深く刻まれたのでした。
エリート本社で最新モデルのローラー台を体験
では、話を戻して、大会翌日! この日はオフィシャルツアーとしては自由行動日。参加者のみなさんは、オプショナルツアーのヴェネツィア・ムラーノ島ガラス細工製作体験に行く方あり、トレヴィーゾ市内でショッピングを楽しまれる方あり、昨日の疲れもなんのそのサンボルド峠に挑戦に行く方あり(レンタルバイクは大会終了後もバイク返却時まで自由に使えるのです!)、思い思いの一日を過ごします。日向さんはディーラーのみなさんと一緒に、ピナレロと同じくヴェネト州に本拠地を置くエリート本社&フィジーク本社工場見学へ行きました。
エリート本社へは、ピナレロのあるトレヴィーゾから1時間もかからずに到着。絵本から飛び出してきたかのような可愛らしい建物は、昔このあたりの主要な産業であった石灰工場をリノベーションしたものなのだそう。そして、塔と塔の間に見えますでしょうか。日の丸を掲げて、日本からの一行を歓迎してくださる心遣いがうれしい♪
そして、別棟のオフィス内にはなんとトレーニングスタジオがありました。エリートの最新ローラー台がずらりと並ぶ様に日向さんは興奮(笑)。さっそく、日本未発売(7月時点)のローラー台を試させていただきましたよ。
なかでも日向さんは“KURA ダイレクトトランスミッション・スマートトレーナー”(日本での発売開始は12月ごろ)がお気に召したよう。「このローラー台、ビックリするほど静かです!」。+-1%の精度で計測するパワーメーターを内蔵し、しかも自らのペダリングが電源となる発電機内蔵で充電いらず! 「折りたたみできるし、コンセント不要だし……これならレース会場に持っていけるなぁ」と日向さん。「みんな大好きローラー倶楽部」のリーダー、コメントが男前すぎます。
そして、日向さん、トレーニングスタジオの壁にこんなカレンダーを発見! これは休み時間に“誰がどのローラー台を使うか”を書き込んだものなのだそう。自転車通勤の社員も多いと聞き、親近感がますますアップ! 「エリートの製品が使いやすいのは、社員のみなさんの実体験によるフィードバックがあるからなんですね」。
さて、予定外にがっつりとローラー台を漕ぎ、思いがけず、ラ・ピナ後の回復走となった日向さん。もっと漕ぎたい気持ちを抑え、次なるフィジークの本社工場に向かいました。
熟練の職人たちが待ち受けるフィジーク本社工場へ!
ハイエンドサドル・フィジークを生産するセラロイヤル社へは、なんとエリート社からクルマでわずか十数分にて到着。こちらは「スタイリッシュ!」という言葉がピッタリのカッコいいオフィス&工場でした。プレゼン会場も社内のオブジェもハイセンスで、さすが“フィジークを作っている”会社! 期待を裏切りません。
お昼どきということもあり、ランチをごちそうになった我々。通されたのは、これまたオシャレな社員食堂、ビュッフェ形式で自分の好きなものを取るスタイルです。自身もフィジークサドルの愛用者である日向さんは、「ここで新製品についてのランチミーティングが開かれたりするのかな」とワクワクを隠し切れない様子。
食後はいよいよ工場見学へ。日向さんが驚いたのは、“工場”という言葉から連想される匂いや騒音がほとんどないこと。それもそのはず、この工場内で目にしたのは、手作業、手作業、そしてまた手作業の連続! ひとつのサドルを作るのに、驚くほど人の手がかかっているということだったのです。「熟練の職人さんたちによる“手”でフィジークのサドルが生み出されていることを実感できる至福の時間でした」と日向さん。
ピナ太の生まれ故郷、ピナレロ本社工場を訪問
トレヴィーゾ滞在の最終日は、オフィシャルツアーのみなさんと一緒にファン垂涎のピナレロ本社工場見学へ! 高級モデルが塗装・組み付けされる工程を間近で見ることができるのはオフィシャルツアーだけの特典です。
明るく、広く、静かなピナレロの工場は、“工場”というより、どこか“工房”といった雰囲気。それはひとりひとりの職人たちがそれぞれの持ち場で黙々と作業している様子から醸し出されるのかもしれません。「ピナレロの職人さんたちの働く姿は真剣そのもの。ピナ太(日向さんの愛車のDOGMAF8)もこんな風に作られたのかと思うと、うれしい!」と日向さん。職人さんたちは目が合うと、はにかみながら笑顔を向けてくれました。
いろいろな工程がありますが、みなさんの熱い視線の先は、やはり塗装ブース! 「塗装の美しさも、カラーバリエーションの多さも、ピナレロの大きな魅力のひとつですからね」と日向さんも興味津々です。しかし、実は塗装の前段階からスゴいのです。
職人の手で滑らかになるまで下処理されたフレームに、これまた職人の手で複雑にカットされたマスキングシートが貼られ、それを熟練したペインターたちが1色ずつ丁寧に塗装。これを何度も繰り返していく……こんなに手が込んでいたとは! 「カラーバリエーションを増やしたり、カラーオーダーを受けたりというのは、とても大変なことなんですね」と日向さん。「ファウスト社長は、サイクリストの『色でも悩みたい』気持ちをよくわかってらっしゃる!」。
工場見学の最後には、ファウスト社長から参加者全員に特別プレゼントが手渡されました。ラ・ピナ20周年記念グッズなど、ずっしりぎっしり(笑)。そんなファウスト氏は、自身が年に1万キロ以上走る熱心なサイクリスト。そして、地元トレヴィーゾのグランフォンドチームを率いてイタリア各地を走っていることでも知られています。ピナレロ社のスタッフも、お昼休みにはランチライドに出てしまうほどの自転車好き揃い。
「ピナレロ、エリート、フィジークの本社を訪ねて知ったのは、『自転車を愛する人たちが自転車(と自転車関連製品)を作っている』といううれしい事実でした」と日向さん。「自らも自転車に乗っている彼らだからこそ、サイクリストの求めるものを作り出せるんですね!」。
また、ひとつの地域にサイクリストなら誰でも知っているメーカーがこれだけあることも驚きだったと言います。「ブルセギンに会って、『環境が選手を強くする』と思いましたが、同じことがメーカーにも言えますね。苦しかったラ・ピナを振り返っても、北イタリアの自然が優れた製品を生み出す土壌になったということが身をもって分かりました(笑)」。
そんな日向さんはこれからラ・ピナ サイクリングマラソンオフィシャルツアー、ロングステイプランのみなさんと一緒に、スポーツリゾートとして名高いドロミテに出発します。同じく北イタリアに属するドロミテで、日向さんは何に出会うのでしょうか。乞うご期待!
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