2016/03/07(月) - 09:15
3月5・6日の2日間、大阪万博記念公園でサイクルモードライドOSAKAが開催された。大阪での開催は3年ぶり。「ライド」の名の通り充実した試乗コースが特徴で、来場者数16,832人と大いに盛り上がった。
サイクルモードライドOSAKAの舞台となったのは大阪府吹田市の万博記念公園。岡本太郎氏作の太陽の塔が見下ろす東の広場とEXPO‘70パビリオンが会場だ。今回の特徴はサイクルモードが当初のコンセプトとして掲げたスポーツバイクの試乗ができるユーザーショーという特徴をより一層強く打ち出したことだ。
過去最長の2.2kmの試乗コースでたっぷりライドができた
全長2.2kmのロングコースは試乗コースとしては過去最長だ。中国自動車道を脇に見る万博公園の外周路を往復し、アップダウンもあり、バイクを試すには十分な距離となった。
メーカーブースの集まるメイン会場は芝生の「東の広場」に設置され、各社のテントが立ち並んだ。パビリオン内で試乗パスを作成した来場者はメーカーテントを訪問し、お目当てのバイクにエントリー。整理券を発行したり、並ぶことでの先着順など試乗までの手順は各ブランドで様々だが、自分の順番が回ってくればサドル高の調整や操作方法の説明を受け、ヘルメットを被りいざ試乗コースへ走り出せる。
芝の広場周辺は歩行で。道幅も十分なコースに出れば渋滞もなく、けっこうなスピードで走ることができたようだ。アップダウンも適度にあり、バイクの特性や性能も十分体感できただろう。
1周が2.2kmとじゅうぶんな距離があるため、交替サイクルも長めで、各ブースの作業は今までのモードよりも慌ただしさは少なかったように見えた。参加者にとってはそのぶんお目当てのバイクの順番が回ってくるまでに長く待たされることになったようだが、数をこなすのではなく、乗りたいバイクにしっかり乗り込めたことに満足する声がよく聞かれた。
整理券制をとったのはアンカーやジャイアント、デローザなど。早めに並んで整理券を受け取れば、あとは指定時間まで他のブースめぐりなどが楽しめるので好評だった。ピナレロ・ドグマやトレック・マドン、スペシャライズドVenge ViASなど超人気車種は常に長蛇の列。そういったバイクの場合はそれだけのための単独整列が行われていた。乗る方も、そういったスーパーバイクのためなら待つ時間は惜しまない。
今回、トレック、スペシャライズド、キャノンデールのアメリカ3大ブランドやジャイアントにアンカーなど人気ブランドも出展があり、久々にメーカーの足並みも出揃った感があった。やはりユーザーにとっては気になるブランドが欠けること無く揃うことは関心事で、ひいてはそれがイベントの魅力につながるものだ。
試乗がメイン、大半が屋外型ということで天候が成功の鍵を握ったこのイベント。初日は気温も18度と初夏を思わせるほどの好天。2日目は降水確率が60%を超えていたため雨が心配されたが、結局は2日とも晴れ、関係者たちは胸をなでおろした。来場者数は初日が8,793人、2日目が8,039人、2日間合計で16,832人となった。
その賑わいぶりは会場に入ればより実感できるもので、ブース出展したメーカー担当者なども集客に満足した様子だった。テントでの出展のためサイクルモード東京と比較して出展料も安く済み、予算的な負担が少ないこともこの方式のメリットという声も聞かれた。盛況だったことで来年もより拡充しての開催につながりそうな勢いだ。
好評のアスリートワークショップ
東京モードから会費制のワークショップが人気を呼んでいる。三船雅彦さんはシクロクロス(初級〜中級編)と超ロングライド完走プランニング三船塾の2つを開催。人気沸騰中のシクロクロスを始めたい人・より成績アップに繋げたい人に向けて、あるいは「超長距離」のブルベや、三船さんが昨年走ったPBP1200kmなどに挑戦したいという具体的目標や夢をもった人が集まった。
シルベストサイクルの山崎敏正さんによる「週にたった1時間!? 誰でも強くなる! 山崎流リズムトレーニング講座」は、山崎さんが普段実践しているトレーニングを公開し、限られた時間の中で強くなるトレーニング方法を具体的にアドバイス。
無料の公開講座とすると参加者層が広く、テーマも絞り切れなくなりがちなものだが、これらのワークショップの参加者の熱心度は非常に高く、かつより専門的に行われ、熱気あふれるものとなったようだ。受講者たちの満足度は非常に高かったと言える。
「スポーツバイクに乗ってみたい」という漠然とした目的を持った参加者たち、「あのバイクを購入する前に試したい」という人、あるいは「あの講師のワークショップを受講して自身のレベルアップをしたい」という人など、目的に応じたメニューが用意された。
また、飲食ブースが並んだサイクル・キッチンでは自転車自体に関心の薄い家族連れであっても芝の公園でのピックニックがてら食事とイベントを楽しむことができた。
まだまだ続くように思える自転車ブーム。サイクルモードライド大阪は、スポーツサイクリングを新しく始める層、そして既存層のあらゆる要求にうまく応えることができているように思えた。「東京でもこの形式を」との声も聞かれた。
photo&text:Makoto.AYANO
サイクルモードライドOSAKAの舞台となったのは大阪府吹田市の万博記念公園。岡本太郎氏作の太陽の塔が見下ろす東の広場とEXPO‘70パビリオンが会場だ。今回の特徴はサイクルモードが当初のコンセプトとして掲げたスポーツバイクの試乗ができるユーザーショーという特徴をより一層強く打ち出したことだ。
過去最長の2.2kmの試乗コースでたっぷりライドができた
全長2.2kmのロングコースは試乗コースとしては過去最長だ。中国自動車道を脇に見る万博公園の外周路を往復し、アップダウンもあり、バイクを試すには十分な距離となった。
メーカーブースの集まるメイン会場は芝生の「東の広場」に設置され、各社のテントが立ち並んだ。パビリオン内で試乗パスを作成した来場者はメーカーテントを訪問し、お目当てのバイクにエントリー。整理券を発行したり、並ぶことでの先着順など試乗までの手順は各ブランドで様々だが、自分の順番が回ってくればサドル高の調整や操作方法の説明を受け、ヘルメットを被りいざ試乗コースへ走り出せる。
芝の広場周辺は歩行で。道幅も十分なコースに出れば渋滞もなく、けっこうなスピードで走ることができたようだ。アップダウンも適度にあり、バイクの特性や性能も十分体感できただろう。
1周が2.2kmとじゅうぶんな距離があるため、交替サイクルも長めで、各ブースの作業は今までのモードよりも慌ただしさは少なかったように見えた。参加者にとってはそのぶんお目当てのバイクの順番が回ってくるまでに長く待たされることになったようだが、数をこなすのではなく、乗りたいバイクにしっかり乗り込めたことに満足する声がよく聞かれた。
整理券制をとったのはアンカーやジャイアント、デローザなど。早めに並んで整理券を受け取れば、あとは指定時間まで他のブースめぐりなどが楽しめるので好評だった。ピナレロ・ドグマやトレック・マドン、スペシャライズドVenge ViASなど超人気車種は常に長蛇の列。そういったバイクの場合はそれだけのための単独整列が行われていた。乗る方も、そういったスーパーバイクのためなら待つ時間は惜しまない。
今回、トレック、スペシャライズド、キャノンデールのアメリカ3大ブランドやジャイアントにアンカーなど人気ブランドも出展があり、久々にメーカーの足並みも出揃った感があった。やはりユーザーにとっては気になるブランドが欠けること無く揃うことは関心事で、ひいてはそれがイベントの魅力につながるものだ。
試乗がメイン、大半が屋外型ということで天候が成功の鍵を握ったこのイベント。初日は気温も18度と初夏を思わせるほどの好天。2日目は降水確率が60%を超えていたため雨が心配されたが、結局は2日とも晴れ、関係者たちは胸をなでおろした。来場者数は初日が8,793人、2日目が8,039人、2日間合計で16,832人となった。
その賑わいぶりは会場に入ればより実感できるもので、ブース出展したメーカー担当者なども集客に満足した様子だった。テントでの出展のためサイクルモード東京と比較して出展料も安く済み、予算的な負担が少ないこともこの方式のメリットという声も聞かれた。盛況だったことで来年もより拡充しての開催につながりそうな勢いだ。
好評のアスリートワークショップ
東京モードから会費制のワークショップが人気を呼んでいる。三船雅彦さんはシクロクロス(初級〜中級編)と超ロングライド完走プランニング三船塾の2つを開催。人気沸騰中のシクロクロスを始めたい人・より成績アップに繋げたい人に向けて、あるいは「超長距離」のブルベや、三船さんが昨年走ったPBP1200kmなどに挑戦したいという具体的目標や夢をもった人が集まった。
シルベストサイクルの山崎敏正さんによる「週にたった1時間!? 誰でも強くなる! 山崎流リズムトレーニング講座」は、山崎さんが普段実践しているトレーニングを公開し、限られた時間の中で強くなるトレーニング方法を具体的にアドバイス。
無料の公開講座とすると参加者層が広く、テーマも絞り切れなくなりがちなものだが、これらのワークショップの参加者の熱心度は非常に高く、かつより専門的に行われ、熱気あふれるものとなったようだ。受講者たちの満足度は非常に高かったと言える。
「スポーツバイクに乗ってみたい」という漠然とした目的を持った参加者たち、「あのバイクを購入する前に試したい」という人、あるいは「あの講師のワークショップを受講して自身のレベルアップをしたい」という人など、目的に応じたメニューが用意された。
また、飲食ブースが並んだサイクル・キッチンでは自転車自体に関心の薄い家族連れであっても芝の公園でのピックニックがてら食事とイベントを楽しむことができた。
まだまだ続くように思える自転車ブーム。サイクルモードライド大阪は、スポーツサイクリングを新しく始める層、そして既存層のあらゆる要求にうまく応えることができているように思えた。「東京でもこの形式を」との声も聞かれた。
photo&text:Makoto.AYANO
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