2015/04/14(火) - 09:32
フランドルの熱狂が最高潮に高まる4月12日、今年もベルギー・フランダース政府観光局とオランダ政府観光局ならびにKLMオランダ航空が主催するサイクリングイベント「オランダ~ベルギー・フランダース in東京散走」に参加したレポートをお届けしよう。
一人当たりの自転車保有台数が世界でもっとも多く、ニキ・テルプストラやラース・ボームという選手を輩出する自転車大国オランダ。そして、自転車競技を国技とし、トム・ボーネンやグレッグ・ファンアフェルマート、セプ・ファンマルクを擁するベルギー。
両国とも、進んだ自転車文化を持つと共に、ロードレースにおいてはもちろん、シクロクロスのトップシーンでも欠かすことのできない大きな存在感を持つ国でもある。そんな両国の政府観光局と、日本とオランダを繋ぐKLMオランダ航空が主催する自転車イベントが「オランダ~ベルギー・フランダースin 東京散走」なのだ。
過去2回はどちらもあいにくと悪天候に見舞われてしまってきたこの大会。しかし、3年目の開催となった今年の大会は、3度目の正直というべきか、ついに晴れ渡る青空のもとサイクリングを楽しむことができた。1年ごとにスタート地点が入れ替わっているのもこのイベントの特徴で、初回はオランダ大使館、昨年はベルギー大使館、そして今年は再びオランダ大使館からのスタートとなった。
朝8時、東京タワーのすぐそばにあるオランダ大使館に、たくさんのサイクリストが集まってくる。参加者の数も今年はついに300人の大台に乗ったとのことで、チューリップの花咲き乱れるオランダ大使館は、瞬く間にスタートを待つサイクリストたちで埋まってしまう。
スタートまでの間、スモークサーモンのサンドイッチやサブレ、ココアなどが大使館スタッフの手によって供される。少し肌寒い朝のひとときだが、そんなおもてなしを受けているとあっというまにスタート時刻が迫ってくる。10名ずつ1グループとなり、12km先のベルギー大使館へと向けて出発していく。
電波塔としての役目はスカイツリーにゆずっても、なおランドマークであり続ける東京タワーの周りをぐるっと一周して、日比谷通りに入る。東京マラソンでは、10km地点となる日比谷公園に設置されたチェックポイントで通過スタンプをKLM航空のCAさんに押してもらって、さらに北に向けて走っていく。
まるでパリ~ルーベを思い起こさせる石畳で舗装された丸の内仲通りを通り抜けると左折して西側へ。改装された東京駅をバックに皇居へと向けて走っていくと、毎週日曜に開催されている「パレスサイクリング」に合流することとなった。
内堀通りを全面規制して、のびのびと走ることができるパレスサイクリングは、まさに東京を自転車で味わうのにうってつけのシチュエーションだ。花はかなり散ってしまったものの、緑とピンクがきれいな調和を見せる桜の横を走っていく。
片側3車線を目いっぱいに使ったぜいたくな自転車空間を堪能したら、北の丸公園へと入っていく。ハンドメイドバイシクル展などでサイクリストにとってもおなじみの科学技術館を通り過ぎ、国立武道館を右手に見ながら走っていくと、半蔵門にあるベルギー大使館はすぐそこだ。
ベルギー大使館では、サクサクした触感のベルギーワッフルや、フリッツ(フライドポテトのこと。これも実はベルギー発祥なのだとか)が用意され、完走した参加者たちの小腹を満たしてくれる。やわらかな陽の差す中庭で食べるそれらは格別の味わいで、いつか本場で食べてみたくなるほど。
そんな思いをかなえてくれるのは、その後に行われた抽選会。ベルギーのリーバウト大使、オランダのフォレンホーヴェン大使、お二方のあいさつの後に行われた抽選会では、KLMオランダ航空によってアムステルダムへのペア往復航空券が提供されたのだ。
抽選会が終わった後は、参加者とスタッフ、そして両国の大使たちと一緒に記念撮影をすれば、イベントもお開きとなった。距離こそ10kmちょっとと短いサイクリングだけれども、普段立ち入ることのできない大使館にお邪魔できたり、東京タワーや皇居、北の丸公園など東京の見どころをギュッと凝縮したコースだったり、おいしいスイーツをいただいたりと非常に密度の濃い体験ができた「オランダ~ベルギー・フランダース in東京散走」。
シェアサイクルで参加される方がたくさんいたり、家族で参加したりと、かなりまったりとした雰囲気も、このイベントならではのものだろう。普段はシャカリキになってペダルを回している人も、是非一度ゆったりとした気持ちで、東京の魅力を再発見してみてはいかがだろうか?
text&photo:Naoki.Yasuoka
一人当たりの自転車保有台数が世界でもっとも多く、ニキ・テルプストラやラース・ボームという選手を輩出する自転車大国オランダ。そして、自転車競技を国技とし、トム・ボーネンやグレッグ・ファンアフェルマート、セプ・ファンマルクを擁するベルギー。
両国とも、進んだ自転車文化を持つと共に、ロードレースにおいてはもちろん、シクロクロスのトップシーンでも欠かすことのできない大きな存在感を持つ国でもある。そんな両国の政府観光局と、日本とオランダを繋ぐKLMオランダ航空が主催する自転車イベントが「オランダ~ベルギー・フランダースin 東京散走」なのだ。
過去2回はどちらもあいにくと悪天候に見舞われてしまってきたこの大会。しかし、3年目の開催となった今年の大会は、3度目の正直というべきか、ついに晴れ渡る青空のもとサイクリングを楽しむことができた。1年ごとにスタート地点が入れ替わっているのもこのイベントの特徴で、初回はオランダ大使館、昨年はベルギー大使館、そして今年は再びオランダ大使館からのスタートとなった。
朝8時、東京タワーのすぐそばにあるオランダ大使館に、たくさんのサイクリストが集まってくる。参加者の数も今年はついに300人の大台に乗ったとのことで、チューリップの花咲き乱れるオランダ大使館は、瞬く間にスタートを待つサイクリストたちで埋まってしまう。
スタートまでの間、スモークサーモンのサンドイッチやサブレ、ココアなどが大使館スタッフの手によって供される。少し肌寒い朝のひとときだが、そんなおもてなしを受けているとあっというまにスタート時刻が迫ってくる。10名ずつ1グループとなり、12km先のベルギー大使館へと向けて出発していく。
電波塔としての役目はスカイツリーにゆずっても、なおランドマークであり続ける東京タワーの周りをぐるっと一周して、日比谷通りに入る。東京マラソンでは、10km地点となる日比谷公園に設置されたチェックポイントで通過スタンプをKLM航空のCAさんに押してもらって、さらに北に向けて走っていく。
まるでパリ~ルーベを思い起こさせる石畳で舗装された丸の内仲通りを通り抜けると左折して西側へ。改装された東京駅をバックに皇居へと向けて走っていくと、毎週日曜に開催されている「パレスサイクリング」に合流することとなった。
内堀通りを全面規制して、のびのびと走ることができるパレスサイクリングは、まさに東京を自転車で味わうのにうってつけのシチュエーションだ。花はかなり散ってしまったものの、緑とピンクがきれいな調和を見せる桜の横を走っていく。
片側3車線を目いっぱいに使ったぜいたくな自転車空間を堪能したら、北の丸公園へと入っていく。ハンドメイドバイシクル展などでサイクリストにとってもおなじみの科学技術館を通り過ぎ、国立武道館を右手に見ながら走っていくと、半蔵門にあるベルギー大使館はすぐそこだ。
ベルギー大使館では、サクサクした触感のベルギーワッフルや、フリッツ(フライドポテトのこと。これも実はベルギー発祥なのだとか)が用意され、完走した参加者たちの小腹を満たしてくれる。やわらかな陽の差す中庭で食べるそれらは格別の味わいで、いつか本場で食べてみたくなるほど。
そんな思いをかなえてくれるのは、その後に行われた抽選会。ベルギーのリーバウト大使、オランダのフォレンホーヴェン大使、お二方のあいさつの後に行われた抽選会では、KLMオランダ航空によってアムステルダムへのペア往復航空券が提供されたのだ。
抽選会が終わった後は、参加者とスタッフ、そして両国の大使たちと一緒に記念撮影をすれば、イベントもお開きとなった。距離こそ10kmちょっとと短いサイクリングだけれども、普段立ち入ることのできない大使館にお邪魔できたり、東京タワーや皇居、北の丸公園など東京の見どころをギュッと凝縮したコースだったり、おいしいスイーツをいただいたりと非常に密度の濃い体験ができた「オランダ~ベルギー・フランダース in東京散走」。
シェアサイクルで参加される方がたくさんいたり、家族で参加したりと、かなりまったりとした雰囲気も、このイベントならではのものだろう。普段はシャカリキになってペダルを回している人も、是非一度ゆったりとした気持ちで、東京の魅力を再発見してみてはいかがだろうか?
text&photo:Naoki.Yasuoka
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