2015/03/18(水) - 09:05
3月14日(土)、今年も春の訪れを告げる人気のエンデューロイベント「TOKYOエンデューロ 2015in彩湖 」が開催された。荒川沿いのサイクリストにはなじみ深く、首都圏からのアクセス良好な彩湖・道満グリーンパークで行われる本大会は自転車雑誌ファンライドが企画運営する、安定した運営が魅力の大会だ。
穏やかな日差しのもと開催されたTOKYOエンデューロ2015
長い冬が終わりを告げ、日々暖かくなっていく3月初旬。日本各地では梅が花開き、次は桜かと心を弾ませる人も多いだろう。サイクリストにとっては厳冬期用の分厚いジャケットがだんだんと薄くなっていくたびに、春の訪れを感じていたのではないだろうか。
イベントが少ないのも、冬がサイクリストにとって厳しい季節である理由の一つ。冬の間、思う存分走る場所もなくフラストレーションを溜めていたサイクリスト達にとって、都心から至近の荒川沿いの彩湖にて開催されるこの大会は、本格的なシーズンの訪れを告げる貴重な大会として親しまれてきた。
昨年は、タイムトライアルジャパンのプレイベントが併催されていたが今年はエンデューロ単体での開催となったため、タイムスケジュールにも余裕があり、ゆったりと参加している人が多かったように見受けられた。
さあ、これからスタートです
ゲストライダーのみなさん
南側の橋の登りも差がつきやすい箇所です
北側の堤防への登りはコース一番の難所
雲ひとつない、とまではいかないものの爽やかに晴れた空の下に多くのサイクリストが都心の水がめである彩湖のほとりに集まった。会場となった彩湖・道満グリーンパークの陸上競技場では、これから4時間の競技中快適に過ごすために、テントやタープを思い思いに設営する参加者の姿がたくさん見られた。
スタート前にはきちんと試走のための時間もとられ、準備を済ませた参加者たちが続々とコースに入っていく。この日のために設えられたコースは、1周約5kmで彩湖を反時計回りに周回する特設コース。基本的にはフラットだが、堤防へと上がる北側の2か所と橋を渡る南側の1か所に登りがあり、成績を争う選手たちにとっては勝負どころとなるポイント。
コース脇にはスタッフがたくさん配置されています
スバルのエアバルーンで応援!
チームメイトの写真撮影も応援の形
大きなフラッグを持ち込むチームも
暴風で知られるこの時期の荒川にしては珍しく風も穏やかで、自転車に乗るには絶好の天候のもと611チームがスタートしていった。あまりにも気持ちいい天候のせいか、ついつい飛ばし過ぎてしまう参加者も多かったようで、少し落車が多かったようだが、的確に配置されたスタッフ達がそれらのアクシデントにも迅速に対応しており、大きな混乱が起こることもなかった。
チームで走るエンデューロとしては珍しく個人でエントリーできるのもこの大会の特徴。「グルービング」という大会主催者側でチームを作るカテゴリーでは、初対面となる参加者たちがチームとして走ることとなる。どのチームも初めて顔を合わせるメンバーながらも、すぐに意気投合できたよう。
チームSUBARUのリーダーの一人となった金子広美さん
栗村修さんもチームSUBARUのリーダーでした
SUBARUブースではドリンクの配布もありました
BRZの前で宮澤さんと今中さんらが車トーク中
それに加え、宮澤崇史さんや栗村修さんをはじめとした著名サイクリストたち10人がそれぞれリーダーとなる4人チームに参加できる「チームSUBARU」も盛況。ふだん身近に話すことができない人たちと、チームメイトとして話し、そして応援できる、貴重な機会として参加された人は大いに満足されていたようだった。
ブースまわりも充実しており、定番のワコーズメンテナンスブースや、スポーツアロマブランドのクリオによるマッサージ体験ブースから、沖縄料理や焼きとり、クレープなどのケータリングブースまで色々な出展があり仲間が帰ってくるまでの時間も飽きることなく過ごすことができる。
定番のワコーズブース
MAVICカーの運転席に乗ることも!
家族で参加されているチームもたくさんありました
鉄板鶏飯いただきます!
また、毎年恒例の堂城賢さんによるライディングスクールは今年も開催され、多くの観客を集めていた。実際に身体を使いながら分かりやすくセオリーを説明してくれる堂城賢さんの周りには常に人だかりができており、その教えを聞き逃すまいと耳をそばだてていた。
とはいえ、やっぱり一番人が集まっているのはピットエリア。コースに出ている仲間たちが帰ってきて、次に出走する選手にチップを付け替えて送りだす動きは、まるでF1のピットクルーもかくやというような俊敏さ。どのチームも交代タイミングを知らせるためにボードを持ったり、沿道で叫んだり、工夫してやり取りしているのをみると、仲間で走るエンデューロっていいなあと改めて思わされる。
4時間お疲れ様でした
チームジャージが並ぶとかっこいいですね
女性もたくさん走っていました
楽しい時間は短く感じるもので、そうこうしているとあっというまに4時間が過ぎてしまう。レース終了のすこし前にピットが閉鎖されると仲間のゴールシーンを観ようと、コース脇にはたくさんの応援が詰めかける。苦しい表情でもがく人、走り切った達成感をにじませながらゴールする人。いろいろな表情をみせながらゴールしてくる参加者たちをチームメイトが暖かく迎え入れる。
そして、大人たちがコースからいなくなった後は子どもたちの時間。恒例のキッズレースのスタートラインにならんだわが子の雄姿をフィルムに収めるべく、親同士の熾烈なポジション争いが繰り広げられる。撮影タイムがひと段落ついたところでキッズたちがコースへと駆け出していくとこの日一番の声援が飛び交った。
キッズ達がスタートラインへと並ぶ
子どもを応援する親御さん。微笑ましいですね
堂城さんとのマッチスプリントを制したキッズ
ゴール後はお菓子をもらえます
堂城賢さんの先導のもとでゴールラインを越えたキッズたちにはご褒美のお菓子詰め合わせが贈られる。やっぱりこれは嬉しいみたいで、コケてしまって泣きそうだった子どもも機嫌を直して笑顔になっている。自転車イベントって楽しい!と子供に思ってもらうことで、家族みんなでイベントに来やすくなる素敵な仕掛けだ。
ビギナーから上級者まで様々なスキルのホビーレーサーが楽しめる月刊ファンライドが企画協力するイベント。次回は6月14日(日)に日本最大級のヒルクライム大会「Mt.富士ヒルクライム」が開催される。今年は8,000名以上に定員が拡大されるとのことで、4月3日(金)からエントリーが始まる予定。これを機会に一度参加してみてはいかがでしょうか?
text&photo:Naoki.Yasuoka
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長い冬が終わりを告げ、日々暖かくなっていく3月初旬。日本各地では梅が花開き、次は桜かと心を弾ませる人も多いだろう。サイクリストにとっては厳冬期用の分厚いジャケットがだんだんと薄くなっていくたびに、春の訪れを感じていたのではないだろうか。
イベントが少ないのも、冬がサイクリストにとって厳しい季節である理由の一つ。冬の間、思う存分走る場所もなくフラストレーションを溜めていたサイクリスト達にとって、都心から至近の荒川沿いの彩湖にて開催されるこの大会は、本格的なシーズンの訪れを告げる貴重な大会として親しまれてきた。
昨年は、タイムトライアルジャパンのプレイベントが併催されていたが今年はエンデューロ単体での開催となったため、タイムスケジュールにも余裕があり、ゆったりと参加している人が多かったように見受けられた。
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スタート前にはきちんと試走のための時間もとられ、準備を済ませた参加者たちが続々とコースに入っていく。この日のために設えられたコースは、1周約5kmで彩湖を反時計回りに周回する特設コース。基本的にはフラットだが、堤防へと上がる北側の2か所と橋を渡る南側の1か所に登りがあり、成績を争う選手たちにとっては勝負どころとなるポイント。
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チームで走るエンデューロとしては珍しく個人でエントリーできるのもこの大会の特徴。「グルービング」という大会主催者側でチームを作るカテゴリーでは、初対面となる参加者たちがチームとして走ることとなる。どのチームも初めて顔を合わせるメンバーながらも、すぐに意気投合できたよう。
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ブースまわりも充実しており、定番のワコーズメンテナンスブースや、スポーツアロマブランドのクリオによるマッサージ体験ブースから、沖縄料理や焼きとり、クレープなどのケータリングブースまで色々な出展があり仲間が帰ってくるまでの時間も飽きることなく過ごすことができる。
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とはいえ、やっぱり一番人が集まっているのはピットエリア。コースに出ている仲間たちが帰ってきて、次に出走する選手にチップを付け替えて送りだす動きは、まるでF1のピットクルーもかくやというような俊敏さ。どのチームも交代タイミングを知らせるためにボードを持ったり、沿道で叫んだり、工夫してやり取りしているのをみると、仲間で走るエンデューロっていいなあと改めて思わされる。
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そして、大人たちがコースからいなくなった後は子どもたちの時間。恒例のキッズレースのスタートラインにならんだわが子の雄姿をフィルムに収めるべく、親同士の熾烈なポジション争いが繰り広げられる。撮影タイムがひと段落ついたところでキッズたちがコースへと駆け出していくとこの日一番の声援が飛び交った。
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堂城賢さんの先導のもとでゴールラインを越えたキッズたちにはご褒美のお菓子詰め合わせが贈られる。やっぱりこれは嬉しいみたいで、コケてしまって泣きそうだった子どもも機嫌を直して笑顔になっている。自転車イベントって楽しい!と子供に思ってもらうことで、家族みんなでイベントに来やすくなる素敵な仕掛けだ。
ビギナーから上級者まで様々なスキルのホビーレーサーが楽しめる月刊ファンライドが企画協力するイベント。次回は6月14日(日)に日本最大級のヒルクライム大会「Mt.富士ヒルクライム」が開催される。今年は8,000名以上に定員が拡大されるとのことで、4月3日(金)からエントリーが始まる予定。これを機会に一度参加してみてはいかがでしょうか?
text&photo:Naoki.Yasuoka
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