2014/10/31(金) - 09:10
ホイールやハンドルといったバイクパーツから、アパレルやバイクアクセサリーまで幅広く展開するアメリカンブランド、ボントレガー。同社のライトラインナップの中でもハイエンドに位置するION 700を紹介しよう。
ION 700 USBは700ルーメンというボントレガーのラインナップ中で最も高い出力を誇るフロントライト。ミリタリーやローエンフォースメントにも使用される米国CREE社製の高性能LEDにリチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、明るさとコンパクトなデザインを両立しているモデルだ。
LEDとリチウムバッテリーの進歩がもたらす恩恵で、近年どんどんと明るくコンパクトになっている自転車専用ライト。各社がそれぞれオリジナリティを出そうと工夫して、様々な商品を開発しては市場に投入している。しかし、いくら技術が進歩したといっても、明るくすればランタイムが短くなり、ランタイムを伸ばそうとすればバッテリーが大型化する、という相関関係からは逃れられない。
技術の進歩は、ライトの全体的な性能向上をもたらしたが、この単純な物理法則によってライトの各モデルの性格は支配されている。同じ世代のライトであれば、明るく長持ちするライトは、明るいが短い時間しか持たないライトより、あるいは暗くて長持ちするライトより、大きく重くならざるをえないのだ。最もエアロで、最も軽く、最も安いバイクが存在しないように。
この制約の中で、さまざまな用途に向けて各社はライトを開発してきた。ひたすら明るさを追求するナイトトレイルライドモデル、市街地での走行に適したコンパクトなモデルといったように、求められるフィールドにおいて最適化されてきたのだ。
今回紹介するボントレガーのION 700はそういったライトの中でも高い次元で明るさとコンパクトさを両立させたライトだ。まずは、外観から。手のひらにスッポリと収まるサイズのボディはホワイトに塗装され、高級感漂う仕上がり。
重量は141gと同クラスのライトとしては非常に軽量なのだが、ボディのコンパクトにまとまっているがゆえに、手に取ったときにはずっしりとした感覚がある。
側面には、赤いクリアプレートがあしらわれ、そこから漏れ出る光によって横からの被視認性を向上させている。充電端子はマイクロUSBとなり、スマートフォンなどのケーブルを流用して充電できる。水濡れなどで故障の原因となりやすい充電端子は本体下部に設けられることに加え、5mmの高さがある防水キャップでカバーされることで水分の侵入をシャットアウトしていることが伺える。
ボントレガー製品というと、トレックバイク以外とのマッチングが不安になる人も多いと思うが、ボントレガーのブランドロゴはかなり控えめに抑えられており、どんなバイクでもマッチングする落ち着いたデザインとなっている。
マウントブラケットは、シリコンバンドで固定するSyncV2ブラケット。マウント上部のねじを回すことで、φ22.2mm~31.8mmまでのハンドル径に対応するほか、取り付け角度を変更できる。ブラケットとライトのはめ合いは少しキツめだが、しっかり固定出来ているということでもある。ブラケットのツメはよくありがちなプラスチックの板ばねではなく、ヒンジが設けられおり、心地よい操作感で、ライトを付けはずしできる。
また、ブラケットは360°回転する首振り機構を備えるヘッド部分が採用されており、ライトの向きを細やかに調節できることも特徴だ。DHバーに取り付けてもライトを90°回転させれば前向きの照射ができたりと、取り付け可能なハンドルの種類は多い。
ライト単体でも十分コンパクトだと感じるが、ハンドルに装着してみると、よりそのコンパクトさが際立つ。サイクルコンピューターやアクションカメラなど、ハンドルに取り付けるアクセサリーがたくさんある人にとって、ION 700のスリムさは非常にうれしいだろう。
さて、幹線道路から市街地、川沿いの暗い道路とさまざまなシチュエーションが含まれる16km程度のコースを走る通勤時に使用してみたが、全区間で700ルーメンのハイモードで使用しても電池が無くなる不安もなく安心して使用できる。明るさも申し分なく、暗い街灯の少ない区間でも安心して走ることができる。
配光はスポット光が明るすぎて見づらいということもなく、路面状況を把握しやすいフラットなパターン。高い光量と相まって、夜間でも30km/hで走行するぐらいであれば全く不安を感じさせないライトだ。また、側面に配置されたクリアプレートの光も、小さな面積の割には目立っておりさらなる安心感をもたらしてくれる。
もちろん、幹線道路などの明るい区間では、より光量の小さなモードで使用しても十分な明るさを持っている。むしろ広角配光ゆえに対抗車がある状況では少し光量を落とし目で使ったほうが防眩効果もあり、より安全ともいえるだろう。また、本体がコンパクトなこともあり、700ルーメンで連続使用していると発熱してしまうため、こまめにモードを変更したほうが良いかもしれない。
また、それに関連してデメリットを一つ。本体上部に配置されているモード変更ボタンがクリック感に乏しく、しかも少し固いため、操作には少し力と慣れが必要となる。指の腹で押すというよりも、爪を立てるようなイメージだ。最初は、装着していきなり走りだすまえに2~3度点灯の練習をしたほうが良いだろう。
非常に明るく配光も見やすい上、最大光度で105分とある程度のランタイムを持つION 700。これだけであれば昨今の高級ライト市場では埋もれてしまう存在だ。しかし、どんなバイクにも溶け込むコンパクトさと卓越したデザインが、ION 700というライトを数あるライバルの中から抜きんでた存在としている。
加えて、価格にも触れると12,900円とこの明るさのライトでは非常にリーズナブルな価格設定も魅力的。バッテリーが交換できないため、暗い道を長距離・長時間走るブルベなどには向かないが、毎日20km程度の夜道を走る通勤ライダーを始めとした多くのサイクリストにとって、明るさ、ルックス、コストをうまくバランスさせたION700はドンピシャなニーズを満たすライトとなるだろう。
ボントレガー ION 700 USB
ライト出力:700ルーメン
点灯モード:5パターン(700ルーメン、450ルーメン、200ルーメン、50ルーメンフラッシュ、ストロボ)
バッテリー:リチウムイオン
連続使用時間:1時間45分(700ルーメン)~45時間(ストロボ)
充 電:USB
対応ハンドル径:22.2~31.8mm
カラー:ホワイト
価 格:12,900円(税込)
ION 700 USBは700ルーメンというボントレガーのラインナップ中で最も高い出力を誇るフロントライト。ミリタリーやローエンフォースメントにも使用される米国CREE社製の高性能LEDにリチウムイオンバッテリーを組み合わせることで、明るさとコンパクトなデザインを両立しているモデルだ。
LEDとリチウムバッテリーの進歩がもたらす恩恵で、近年どんどんと明るくコンパクトになっている自転車専用ライト。各社がそれぞれオリジナリティを出そうと工夫して、様々な商品を開発しては市場に投入している。しかし、いくら技術が進歩したといっても、明るくすればランタイムが短くなり、ランタイムを伸ばそうとすればバッテリーが大型化する、という相関関係からは逃れられない。
技術の進歩は、ライトの全体的な性能向上をもたらしたが、この単純な物理法則によってライトの各モデルの性格は支配されている。同じ世代のライトであれば、明るく長持ちするライトは、明るいが短い時間しか持たないライトより、あるいは暗くて長持ちするライトより、大きく重くならざるをえないのだ。最もエアロで、最も軽く、最も安いバイクが存在しないように。
この制約の中で、さまざまな用途に向けて各社はライトを開発してきた。ひたすら明るさを追求するナイトトレイルライドモデル、市街地での走行に適したコンパクトなモデルといったように、求められるフィールドにおいて最適化されてきたのだ。
今回紹介するボントレガーのION 700はそういったライトの中でも高い次元で明るさとコンパクトさを両立させたライトだ。まずは、外観から。手のひらにスッポリと収まるサイズのボディはホワイトに塗装され、高級感漂う仕上がり。
重量は141gと同クラスのライトとしては非常に軽量なのだが、ボディのコンパクトにまとまっているがゆえに、手に取ったときにはずっしりとした感覚がある。
側面には、赤いクリアプレートがあしらわれ、そこから漏れ出る光によって横からの被視認性を向上させている。充電端子はマイクロUSBとなり、スマートフォンなどのケーブルを流用して充電できる。水濡れなどで故障の原因となりやすい充電端子は本体下部に設けられることに加え、5mmの高さがある防水キャップでカバーされることで水分の侵入をシャットアウトしていることが伺える。
ボントレガー製品というと、トレックバイク以外とのマッチングが不安になる人も多いと思うが、ボントレガーのブランドロゴはかなり控えめに抑えられており、どんなバイクでもマッチングする落ち着いたデザインとなっている。
マウントブラケットは、シリコンバンドで固定するSyncV2ブラケット。マウント上部のねじを回すことで、φ22.2mm~31.8mmまでのハンドル径に対応するほか、取り付け角度を変更できる。ブラケットとライトのはめ合いは少しキツめだが、しっかり固定出来ているということでもある。ブラケットのツメはよくありがちなプラスチックの板ばねではなく、ヒンジが設けられおり、心地よい操作感で、ライトを付けはずしできる。
また、ブラケットは360°回転する首振り機構を備えるヘッド部分が採用されており、ライトの向きを細やかに調節できることも特徴だ。DHバーに取り付けてもライトを90°回転させれば前向きの照射ができたりと、取り付け可能なハンドルの種類は多い。
ライト単体でも十分コンパクトだと感じるが、ハンドルに装着してみると、よりそのコンパクトさが際立つ。サイクルコンピューターやアクションカメラなど、ハンドルに取り付けるアクセサリーがたくさんある人にとって、ION 700のスリムさは非常にうれしいだろう。
さて、幹線道路から市街地、川沿いの暗い道路とさまざまなシチュエーションが含まれる16km程度のコースを走る通勤時に使用してみたが、全区間で700ルーメンのハイモードで使用しても電池が無くなる不安もなく安心して使用できる。明るさも申し分なく、暗い街灯の少ない区間でも安心して走ることができる。
配光はスポット光が明るすぎて見づらいということもなく、路面状況を把握しやすいフラットなパターン。高い光量と相まって、夜間でも30km/hで走行するぐらいであれば全く不安を感じさせないライトだ。また、側面に配置されたクリアプレートの光も、小さな面積の割には目立っておりさらなる安心感をもたらしてくれる。
もちろん、幹線道路などの明るい区間では、より光量の小さなモードで使用しても十分な明るさを持っている。むしろ広角配光ゆえに対抗車がある状況では少し光量を落とし目で使ったほうが防眩効果もあり、より安全ともいえるだろう。また、本体がコンパクトなこともあり、700ルーメンで連続使用していると発熱してしまうため、こまめにモードを変更したほうが良いかもしれない。
また、それに関連してデメリットを一つ。本体上部に配置されているモード変更ボタンがクリック感に乏しく、しかも少し固いため、操作には少し力と慣れが必要となる。指の腹で押すというよりも、爪を立てるようなイメージだ。最初は、装着していきなり走りだすまえに2~3度点灯の練習をしたほうが良いだろう。
非常に明るく配光も見やすい上、最大光度で105分とある程度のランタイムを持つION 700。これだけであれば昨今の高級ライト市場では埋もれてしまう存在だ。しかし、どんなバイクにも溶け込むコンパクトさと卓越したデザインが、ION 700というライトを数あるライバルの中から抜きんでた存在としている。
加えて、価格にも触れると12,900円とこの明るさのライトでは非常にリーズナブルな価格設定も魅力的。バッテリーが交換できないため、暗い道を長距離・長時間走るブルベなどには向かないが、毎日20km程度の夜道を走る通勤ライダーを始めとした多くのサイクリストにとって、明るさ、ルックス、コストをうまくバランスさせたION700はドンピシャなニーズを満たすライトとなるだろう。
ボントレガー ION 700 USB
ライト出力:700ルーメン
点灯モード:5パターン(700ルーメン、450ルーメン、200ルーメン、50ルーメンフラッシュ、ストロボ)
バッテリー:リチウムイオン
連続使用時間:1時間45分(700ルーメン)~45時間(ストロボ)
充 電:USB
対応ハンドル径:22.2~31.8mm
カラー:ホワイト
価 格:12,900円(税込)
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