2013/06/29(土) - 09:23
6月1日~2日にかけて行われた「グランフォンド軽井沢」。今回は絶好の天気の中、別荘地帯をめぐり、高原で採れた地元の味を堪能したライド「グルメフォンド」と、同時開催の「タンデムフォンド」の様子を編集部 山本のレポートで紹介しよう。
自前のタンデムにチャイルドトレーラーをつけて参加
高校の同級生が集まってできた「チームいぶき」
グランフォンド軽井沢は、今年で4回目を迎えるファンライドイベント。その前日に行われたのが今回紹介する「グルメフォンド」。コースは新緑が目に美しい別荘地帯をゆっくりとサイクリング出来る比較的平坦な40kmが設定されている。まさにサイクリングイベントビギナーにぴったり。加えて親子同伴であれば小学生でも参加可能とあって、多くのキッズライダーたちが参加していた。
また、同じコースを走るタンデムフォンドも併催。開催地である長野県の道路交通法でタンデムの走行が認められているために実現できた、全国でも珍しいイベントだ。参加者の多くがレンタルする中、自前のタンデムでイベントに参加されている方も。
新緑が目にも鮮やかなカラマツ並木
今回参加したのは老若男女さまざまな150名。翌日のグランフォンドには参加せず、グルメフォンドのみに参加する方も多い。レーサーパンツにジャージ、ビンディングペダルといったレーシーなスタイルの方は少なく、カジュアル着こなをした参加者が多くやんわりとした雰囲気だ。自転車もクロスバイクやMTBが大半でロードレーサーは少数派。
家族や友達同士で参加された方が多くを占めた。そんな中、スタート地点で早くも盛り上がっていたグループは埼玉県から参加された「チームいぶき」。高校の同窓会の際に結成されたグループだとか。そして、普段は各地のレースで活躍しているTeam ARAIの皆さんは大挙してコスプレで参加。軽井沢の閑静な風景とのギャップが他の参加者のみなさんの目を楽しませていた(?)。
そして台湾からは総勢22名のグループがグルメフォンドに参加していた。さらにこのグループとは別に台湾から新婚旅行でやってきたカップルが参加しており、スタートに先立って行われた開会式では何と主催者から「軽井沢の香りの香水」がプレゼントされた。会場全体が祝福ムードに包まれたと同時に、さぞかし日本の「おもてなしの心」を感じて頂けたことだろう。来年はさらに台湾からの参加者が増えればいいな、と思う。
おしゃれなレストランやお土産屋さんが並ぶ軽井沢の市街地を通過する
明治・大正時代を築いた著名人たちが多く宿泊した旧三笠ホテルは大人気の撮影スポット
北欧風なBGMと清々しく晴れた空、爽やかな風がなんとも気持ちいいスタート地点の軽井沢プリンスホテルスキー場。9時30分に、20人ずつほどの小グループに分かれて順次スタートを切っていく。まずは新幹線の線路に沿って西へ。市街地ながら交通量が少なく、道幅も確保されているから走りやすい。
軽井沢駅前の交差点を右折し、お洒落なレストランやお土産屋さんが並ぶ観光地らしい街並みを過ぎると、旧三笠ホテルへの上りが始まる。上りとはいってもママチャリでも楽に登れるからご安心を。カラマツ並木の間から差す木漏れ日がとても気持ちいい。
タンデムに乗って、別荘地帯をサイクリング
軽井沢村役場近くの小さな橋からは浅間山を一望できる
上りきってから少し、旧三笠ホテル前に到着。明治時代の純西洋風な外観がいかにも観光地らしいその佇まいに、多くの方が足を止めて記念撮影をしていた。ここからは、上ってきた道をそのまま下る。下りではこころもち肌寒く感じたものの、6月はじめに20℃以下とはさすが避暑地・軽井沢だ。
下り切った後は、洋風の建物が並ぶ閑静な別荘地帯をめぐる。途中にはしっかりと道案内の看板や誘導員の方が配置されているので、迷う心配も無くありがたい。ただ1点、やや舗装が荒れている部分があったので、パンク修理キットや替えチューブはしっかりと持参した方が良いと感じる。
カラマツの森の中で朝食をテーマにしたエイドをいただく
別荘地を抜け、軽井沢町役場を超えた辺り。右手に浅間山を眺めることができる橋に出くわす。少し曇っていたものの、その雄大な風景に癒される。
この後中軽井沢の交差点を右折すると再びヒルクライムが始まる。特に第1エイドステーション手前の上りは、短いもののそれなりの斜度があり、ママチャリで参加した方には少々厳しかったかもしれない。そして第1エイドの千代田区軽井沢少年自然の家に到着した。
こちらでは高原野菜のサラダやミネストローネ、バケットなど、「高原の朝食」をテーマにした料理が用意されているのだ。新鮮で味の濃いレタスやトマト、キノコのサラダは、シンプルに塩とオリーブオイルだけをかけて頂くのがベスト。
ジャガイモや白豆、エノキなどの味がしっかりと味わえるミネストローネは、無添加のバゲットとあわせて。
ボリュームも十分で、男性でも十分に満足できただろう。野菜それぞれの味が際立っていて、本当に美味しかった。
家族をそろって食べるエイドは格別!
夫婦で仲良く参加されている方も多くいらっしゃいました
パン工房「一歩」の天然酵母を使用したブレッド
高原野菜をふんだんに使用したミネストローネスープとサラダ
この後、進路を南に取りながら閑静な森をダウンヒル。軽井沢と言えば洋風な景色を想像しがちだが、南軽井沢に入ると少し景色が変わり、田畑が広がる日本らしい景色の農村地帯が広がる。
そして現れたのがグルメフォンド最大の難所である標高差60mの丘。斜度が10%を超える部分もあるこの上りで、グルメフォンドの名前に油断していた私は思わず「やられたーっ」と呟くも、コース設定のアクセントとしては面白くも感じた。この丘では自転車から降りて押す人がちらほら。
この丘を超えればあとはゴールまで完全な平坦基調。高原の心地よい風を受けながらペダルをこぐと、第2エイドの風越公園野外スケートリンクに到着。ここでは軽井沢に3店舗を展開し、厳選された豆から淹れたコーヒーが自慢の人気店・「丸山珈琲店」が用意してくれたダッチ(水だし)・コーヒーが。
普段ブラックを飲まない私でも驚く飲みやすさで、お供のちょっと甘めのチュロスとの相性も抜群だ。丘越えでちょっと疲れた身体に美味しいコーヒーと、甘いスイーツ。それから軽井沢のおいしい空気。非常に贅沢な気分を味わうことができた。コーヒー好きの編集長はもちろんおかわり。
グルメフォンド最大の難所「標高差60mの丘」
高原の心地よい風を受けながらペダルをこぐ
第2エイドでは丸山珈琲店の水出しコーヒーが振舞われる
埼玉のプロショップ「ARAI」の皆さんはコスプレで参加者の皆さんの目を楽しませていた(?)
ここからゴールまでは再び木漏れ日の南ヶ丘別荘地帯を進む。このグルメフォンドは推奨コースこそ設定されているものの、制限時間内に2つのエイドステーションに設けられたスタンプを集めさえすれば、完走扱いとなる。だからコースをはみ出して、買物や名所めぐりだってOKだ。
そこでCW取材部隊も寄り道して、軽井沢チョコレートファクトリーへ。すでに店内には多くのグルメフォンド参加者がいて、聞けば前もって下調べしてきたそう(笑)。ショコラティエの手で作られる名物「チョコボール」と無料のコーヒーをいただき、店を後にする。
途中で軽井沢チョコレートファクトリーに寄り道
店内にはグルメフォンドの参加者の方も
そして、13時40分ごろにスタート地点の軽井沢プリンスホテルスキー場に帰ってきてゴール。ゴール後は完走の証しとなるスタンプを押してもらい、完走証をゲット。最後のエイドでは軽井沢のお隣、横川の名物、55周年を迎えた「峠の釜めし」をいただいた。
軽井沢の自然とグルメを堪能して、笑顔でゴール!
最後は軽井沢のマスコット「ルイザちゃん」を囲んで記念撮影(笑)
家族そろってゴール「釜めしをいただきまーす!」
ゴール後はおぎのやの「峠の釜めし」が振舞われた
40kmと短い距離ながら、軽井沢のおいしいグルメと空気を満喫できたライドとなったグルメフォンド軽井沢。食いしん坊の私をはじめ、多くのロングライドイベントに参加させていただいている当編集部も大満足のライドとなった。今回はグランフォンドだけに参加された方も、来年はぜひグルメフォンドにも参加してみてはいかがだろうか。
フォトギャラリー(CW FaceBook)
text:Yuya.Yamamoto
Photo:Makoto.AYANO,Yuichiro.HOSODA
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グランフォンド軽井沢は、今年で4回目を迎えるファンライドイベント。その前日に行われたのが今回紹介する「グルメフォンド」。コースは新緑が目に美しい別荘地帯をゆっくりとサイクリング出来る比較的平坦な40kmが設定されている。まさにサイクリングイベントビギナーにぴったり。加えて親子同伴であれば小学生でも参加可能とあって、多くのキッズライダーたちが参加していた。
また、同じコースを走るタンデムフォンドも併催。開催地である長野県の道路交通法でタンデムの走行が認められているために実現できた、全国でも珍しいイベントだ。参加者の多くがレンタルする中、自前のタンデムでイベントに参加されている方も。
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今回参加したのは老若男女さまざまな150名。翌日のグランフォンドには参加せず、グルメフォンドのみに参加する方も多い。レーサーパンツにジャージ、ビンディングペダルといったレーシーなスタイルの方は少なく、カジュアル着こなをした参加者が多くやんわりとした雰囲気だ。自転車もクロスバイクやMTBが大半でロードレーサーは少数派。
家族や友達同士で参加された方が多くを占めた。そんな中、スタート地点で早くも盛り上がっていたグループは埼玉県から参加された「チームいぶき」。高校の同窓会の際に結成されたグループだとか。そして、普段は各地のレースで活躍しているTeam ARAIの皆さんは大挙してコスプレで参加。軽井沢の閑静な風景とのギャップが他の参加者のみなさんの目を楽しませていた(?)。
そして台湾からは総勢22名のグループがグルメフォンドに参加していた。さらにこのグループとは別に台湾から新婚旅行でやってきたカップルが参加しており、スタートに先立って行われた開会式では何と主催者から「軽井沢の香りの香水」がプレゼントされた。会場全体が祝福ムードに包まれたと同時に、さぞかし日本の「おもてなしの心」を感じて頂けたことだろう。来年はさらに台湾からの参加者が増えればいいな、と思う。
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北欧風なBGMと清々しく晴れた空、爽やかな風がなんとも気持ちいいスタート地点の軽井沢プリンスホテルスキー場。9時30分に、20人ずつほどの小グループに分かれて順次スタートを切っていく。まずは新幹線の線路に沿って西へ。市街地ながら交通量が少なく、道幅も確保されているから走りやすい。
軽井沢駅前の交差点を右折し、お洒落なレストランやお土産屋さんが並ぶ観光地らしい街並みを過ぎると、旧三笠ホテルへの上りが始まる。上りとはいってもママチャリでも楽に登れるからご安心を。カラマツ並木の間から差す木漏れ日がとても気持ちいい。
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上りきってから少し、旧三笠ホテル前に到着。明治時代の純西洋風な外観がいかにも観光地らしいその佇まいに、多くの方が足を止めて記念撮影をしていた。ここからは、上ってきた道をそのまま下る。下りではこころもち肌寒く感じたものの、6月はじめに20℃以下とはさすが避暑地・軽井沢だ。
下り切った後は、洋風の建物が並ぶ閑静な別荘地帯をめぐる。途中にはしっかりと道案内の看板や誘導員の方が配置されているので、迷う心配も無くありがたい。ただ1点、やや舗装が荒れている部分があったので、パンク修理キットや替えチューブはしっかりと持参した方が良いと感じる。
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別荘地を抜け、軽井沢町役場を超えた辺り。右手に浅間山を眺めることができる橋に出くわす。少し曇っていたものの、その雄大な風景に癒される。
この後中軽井沢の交差点を右折すると再びヒルクライムが始まる。特に第1エイドステーション手前の上りは、短いもののそれなりの斜度があり、ママチャリで参加した方には少々厳しかったかもしれない。そして第1エイドの千代田区軽井沢少年自然の家に到着した。
こちらでは高原野菜のサラダやミネストローネ、バケットなど、「高原の朝食」をテーマにした料理が用意されているのだ。新鮮で味の濃いレタスやトマト、キノコのサラダは、シンプルに塩とオリーブオイルだけをかけて頂くのがベスト。
ジャガイモや白豆、エノキなどの味がしっかりと味わえるミネストローネは、無添加のバゲットとあわせて。
ボリュームも十分で、男性でも十分に満足できただろう。野菜それぞれの味が際立っていて、本当に美味しかった。
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この後、進路を南に取りながら閑静な森をダウンヒル。軽井沢と言えば洋風な景色を想像しがちだが、南軽井沢に入ると少し景色が変わり、田畑が広がる日本らしい景色の農村地帯が広がる。
そして現れたのがグルメフォンド最大の難所である標高差60mの丘。斜度が10%を超える部分もあるこの上りで、グルメフォンドの名前に油断していた私は思わず「やられたーっ」と呟くも、コース設定のアクセントとしては面白くも感じた。この丘では自転車から降りて押す人がちらほら。
この丘を超えればあとはゴールまで完全な平坦基調。高原の心地よい風を受けながらペダルをこぐと、第2エイドの風越公園野外スケートリンクに到着。ここでは軽井沢に3店舗を展開し、厳選された豆から淹れたコーヒーが自慢の人気店・「丸山珈琲店」が用意してくれたダッチ(水だし)・コーヒーが。
普段ブラックを飲まない私でも驚く飲みやすさで、お供のちょっと甘めのチュロスとの相性も抜群だ。丘越えでちょっと疲れた身体に美味しいコーヒーと、甘いスイーツ。それから軽井沢のおいしい空気。非常に贅沢な気分を味わうことができた。コーヒー好きの編集長はもちろんおかわり。
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ここからゴールまでは再び木漏れ日の南ヶ丘別荘地帯を進む。このグルメフォンドは推奨コースこそ設定されているものの、制限時間内に2つのエイドステーションに設けられたスタンプを集めさえすれば、完走扱いとなる。だからコースをはみ出して、買物や名所めぐりだってOKだ。
そこでCW取材部隊も寄り道して、軽井沢チョコレートファクトリーへ。すでに店内には多くのグルメフォンド参加者がいて、聞けば前もって下調べしてきたそう(笑)。ショコラティエの手で作られる名物「チョコボール」と無料のコーヒーをいただき、店を後にする。
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40kmと短い距離ながら、軽井沢のおいしいグルメと空気を満喫できたライドとなったグルメフォンド軽井沢。食いしん坊の私をはじめ、多くのロングライドイベントに参加させていただいている当編集部も大満足のライドとなった。今回はグランフォンドだけに参加された方も、来年はぜひグルメフォンドにも参加してみてはいかがだろうか。
フォトギャラリー(CW FaceBook)
text:Yuya.Yamamoto
Photo:Makoto.AYANO,Yuichiro.HOSODA
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