2012/07/05(木) - 15:13
0km地点からのアタックを決め、ユキヤが逃げ始めた。ステージ優勝の可能性に期待しつつ、逃げる3人を追った1日。
新城幸也(ユーロップカー)がアマチュア時代にフランスでお世話になった恩人たちと photo:Makoto Ayanoゆかりの深い土地でのアタック
アブヴィルで迎えたスタートの朝、新城幸也(ユーロップカー)は少し早めにサインを済ませると、観客たちのなかに知人を見つけては懐かしそうに話をしていた。
このあたりはユキヤがアマチュア時代に活動したところに近い。福島晋一に自転車競技に誘われ、フランスへと飛び出したときだ。そしてこの近くで初めてフランスのリージョナルレースに勝っている。
「こちらの方はオリビエさん。僕がフランスに来て1年目で、クルマも免許もなかったときに、いつもレースに連れて行ってくれた方です。あと、今日はお世話になった方がいっぱい来てくれています」と、ユキヤは握手にサインに、再会の記念写真にと忙しい。
チームキャプテンのトマ・ヴォクレールが昨第3ステージで遅れたことでチームの総合争いにかける負荷は少し軽くなってしまった。ピエール・ロランが活躍する山岳は先。平坦のスプリンターのためのステージとしては、ユーロップカーとしては逃げで目立っておかなければいけない。ユキヤはこの日、朝のチームバスの中でのミーティングで監督からアタックすることを指示されていた。
逃げながらカメラをみつけるとニッコリの新城幸也(ユーロップカー) (c)Makoto.AYANO
レースがスタートすると同時、0km地点で最初にアタックしたのがユキヤ。それに反応したのがダヴィ・モンクティエ(コフィディス)とアントニー・ドゥラプラス(ソール・ソジャサン)。フランス人ふたりと、フランスにゆかりの深い日本人のトリオが形成された。
ゴールスプリントで決まることが定番の平坦ステージだけに、逃げ切りの可能性は低いステージ。アタックの競争率はあまり高くはなかったようだ。メイン集団も早めに逃げを容認した。
いくつもの港町を抜け、西を目指す photo:Makoto Ayano
沿道のピエール・ロラン応援団もユキヤのアタックを喜ぶ (c)Makoto.AYANOラジオツールが始めたアラシロのプロフィール紹介
レース情報を無線で伝える「ラジオツール」は、レース展開が落ち着くとユキヤの選手紹介を始めた。過去2ツールでの結果はもちろん、ジロ・デ・イタリアステージ3位や世界選手権9位など近年のリザルトに加え、ツール・ド・リムザンステージ優勝、ツール・ド・熊野、ツール・ド・北海道、ツール・ド・おきなわの結果まで、UCIレースで出したリザルトのほとんどを読み上げた。レースの状況を伝える役割が主な競技無線で、これは異例の扱いだ。
フランス人二人はよく知られている。モンクティエはもはや説明する必要もない有名選手だ。レースに帯同する世界のメディアにとっても、VIPカーの中で無線を聞いている招待ゲストにとっても、謎の多い日本の選手を丁寧に紹介してくれたのだ。
逃げ続ける新城幸也(ユーロップカー)ら photo:Makoto Ayano
ペースに緩急がつく逃げ 3人の長い一日
私は自分で運転するプレスカーでコース上を出たり入ったり。コースの脇道を使ってスキップして撮影しては、「グループユキヤ」の後ろについたりを繰り返す。
ユキヤは撮影のたびこちらに気づくとニッコリ笑顔をする余裕。レース後に語った「100kmゆっくり走って、残り100km頑張っただけなんです」の言葉通り、3人の序盤のペースは一定で安定したものだ。平坦レースの逃げではペースの上げ下げによってメイン集団の計算を狂わせる必要がある。後半が勝負なのは間違いない。勝負する脚を残しつつ、ペースを悟られないようにする「化かし合い」だ。
逃げ続ける新城幸也(ユーロップカー)含む3人 (c)Makoto.AYANO
平坦ステージといってもチャンスを感じるのは、今年のツールでは組織だってペースをコントロールするチームが揃っていないこと。カヴェンディッシュのチームスカイにはウィギンズがいて、グライペルのロット・ベリソルにはファンデンブロックがいて総合狙いがあるため、スプリントのためだけにメンバーが組まれていない。アルゴス・シマノはキッテルが不調。ファラー擁するガーミン・シャープは傷だらけ。
オリカ・グリーンエッジとリクイガス・キャノンデールの働きがキーになるが、ゴスはピュアスプリンターではないし、サガンはまだ経験不足。だからチームのスプリントステージにかけるモチベーションはあまり高くない。
このメンバー3人がもし最後まで逃げきれば、ステージ優勝のチャンスはユキヤにもっとも大きい。ユキヤはカヴでもグライペルでもないが、トップ10に絡めるスプリント力があることが強みだ。
新城幸也(ユーロップカー)含む3人がラスト90kmに向かう (c)Makoto.AYANO
逃げる3人のペースの大きな緩急はレース半ば、94km地点の補給所前であった。少しペースを落とし、疲れていると見せかける。そして再びペースを上げていく。
「補給の前に僕らがゆっくり走ったことで急にタイムが縮まって5分になりましたよね。すると集団が追うのをやめたので僕らもまた上げたんです」とユキヤ。
そして残り60kmで雨が降ってきたとき、一気にペースを上げてゴールへと向かう。雨によるハプニングにも期待する。「自転車レースはなんでも起こるから」。
しかし逃げを難しくしたのはレース最後のコースの単調さ。ルーアンに向かう川沿いの道は追走する集団にとってとても計算しやすい道だった。
「最後が追い風だったら良かったんですけれど。あとレース最後の道が真っ直ぐだったのも良くなかった。ジロのとき(逃げ切って3位になった)みたいに道がグネグネしていたら集団の方も追いかけるのに手を焼くんですよ。ロンポワン(旋回式交差点)もあまりなくて、ずーっと真っ直ぐだった。曲がったりすると面白くなったんですが。
あと(一緒に逃げた)二人が下りが下れなくて。普通に下ってたら僕だけひとり抜けだしちゃって、『何やってんだ』って思ってしまいました(笑)」。
ゴール前25kmで見切りをつけて撮影のためにゴールに向かうとき、先行するユーロプカーのGM、ジョンルネ・ベルノドー氏のクルマと並走した。ベルノドー氏はプロトンにつくチームカーでなく、前を行くクルマのハンドルを握りつつ、同乗するチームの招待客の接待などもしながら、全体を俯瞰した指示を出している。こちらを見ると親指を立ててニッコリ。ユキヤの走りに満足気だ。「ボンシャンス!(幸運を)」
新城幸也(ユーロップカー)応援団! photo:Makoto Ayano
そしてルーアンへの下りで、浴衣姿の新城幸也大応援団を発見。お話しする時間はなかったが、フランス人と半々だったので現地在住の方でしょうか? 残念だったのはユキヤが3人のままその丘を越えられなかったこと。
3人はゴール7km手前の丘の手前で集団には飲み込まれ、逃げグループのレースは終わった。
ゴール前ラスト2.5km地点での落車はマーク・カヴェンディッシュ(チームスカイ)やベルンハルト・アイゼル(チームスカイ)、ロバート・ハンタータイラー・ファラー(ガーミン・シャープ)らを巻き込み、スプリント争いの面白みをスポイルした。
ユキヤはその落車の影響で分裂した集団でゴール。ゴール前のバリアから声をかける日本人観客に合図する余裕もあった。
落車で分裂した集団でゴールする新城幸也(ユーロップカー) (c)Makoto.AYANO
ゴール前2.5kmの落車に巻き込まれたマーク・カヴェンディッシュ(チームスカイ) (c)Makoto.AYANO
日本人初のポディウム登壇
ついに日本人がポディウムに登壇した。日本人最初の敢闘賞の獲得は2009年ツールのシャンゼリゼでアタックした別府史之(当時スキル・シマノ)が受賞しているが、そのときは最終日の表彰は総合敢闘賞のみで、ステージ敢闘賞はポディウムに登る機会が与えられなかった。つまり二人目の敢闘賞獲得で、初めてのポディウム登壇。
ポディウムから花束が飯島美和さんに向かって投げられた (c)Makoto.AYANO
花束を受け取ったフィアンセの飯島美和さん (c)Makoto.AYANO
登壇したユキヤはちょっと緊張気味? いつものニッコニコの笑顔は控えめで、堂々としていた。受け取った花束をフィアンセの飯島美和さんに投げるパフォーマンスも。受け取った側はTVに映らなかったかもしれないが、美和さんも感激。
表彰式後もTV局のインタビューが続く (c)Makoto.AYANO
レース後は囲み取材が待っている。ポディウムの裏でTV曲が交代交代でカメラを回し、インタビューを収録する。同じような内容の質問であっても、各国ごとのキー放送局がそれぞれの言葉で話を聞く。そして金網越しに記者たちの質問を受ける。フランス語が流暢に話せるユキヤはメディアにとっても好都合だ。
そして「ユキヤ待ち」のチームカーにホテルに帰るのを少し待ってもらって、J SPORTSの生中継に載せる電話インタビューと、それが終わってから日本人ジャーナリストによる囲み取材。その回りをたくさんのファンが囲む。
30分は引き止めただろうか。そしてチームカーにはTV局CANAL+のホテルまでの同乗取材が入った。これだけ引っ張りだこの敢闘賞の選手も珍しい。
敢闘賞賞金は2000ユーロ 翌日は赤いゼッケンをつけて走る
敢闘賞Prix De La Convativite(プリ・デ・ラ・コンバティビテ)はレースディレクターのジャン・フランソワペシュー氏、元選手のローラン・ジャラベール氏ほか4人、合計6人のコミッセールからなる選考委員。そしてASOとフランステレビジョン、ラジオ局、レキップ紙、通信社の6団体が選考に関わり、ほとんどの場合レース中に選考して決定する。もちろん賞の名の通り「もっともアグレッシブな走りをした選手」が選考基準だ。
スポンサーは家電メーカーのブラントがつとめ、「1」のゼッケンをモチーフにしたクリスタル製の盾が贈られる。かつてブラント製のミニ冷蔵庫が贈られたこともあったが、今は副賞はなく、賞金2000ユーロが授与される。
そして明日第5ステージでユキヤは日本人で初めて赤い敢闘賞ゼッケン「ドサル・ルージュ」をつけて走ることになる。「日本人初のポディウム登壇」では満足しないユキヤ。はやはり目指すはステージ優勝だ。
「あらかじめテレビでツールのポディウムを見ていたので良かった。もし見ていなかったら戸惑うところでした。優勝した時のいい予行演習になります。少し休んで、またトライします」。
photo&text:Makoto.AYANO
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このあたりはユキヤがアマチュア時代に活動したところに近い。福島晋一に自転車競技に誘われ、フランスへと飛び出したときだ。そしてこの近くで初めてフランスのリージョナルレースに勝っている。
「こちらの方はオリビエさん。僕がフランスに来て1年目で、クルマも免許もなかったときに、いつもレースに連れて行ってくれた方です。あと、今日はお世話になった方がいっぱい来てくれています」と、ユキヤは握手にサインに、再会の記念写真にと忙しい。
チームキャプテンのトマ・ヴォクレールが昨第3ステージで遅れたことでチームの総合争いにかける負荷は少し軽くなってしまった。ピエール・ロランが活躍する山岳は先。平坦のスプリンターのためのステージとしては、ユーロップカーとしては逃げで目立っておかなければいけない。ユキヤはこの日、朝のチームバスの中でのミーティングで監督からアタックすることを指示されていた。
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レースがスタートすると同時、0km地点で最初にアタックしたのがユキヤ。それに反応したのがダヴィ・モンクティエ(コフィディス)とアントニー・ドゥラプラス(ソール・ソジャサン)。フランス人ふたりと、フランスにゆかりの深い日本人のトリオが形成された。
ゴールスプリントで決まることが定番の平坦ステージだけに、逃げ切りの可能性は低いステージ。アタックの競争率はあまり高くはなかったようだ。メイン集団も早めに逃げを容認した。
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フランス人二人はよく知られている。モンクティエはもはや説明する必要もない有名選手だ。レースに帯同する世界のメディアにとっても、VIPカーの中で無線を聞いている招待ゲストにとっても、謎の多い日本の選手を丁寧に紹介してくれたのだ。
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ユキヤは撮影のたびこちらに気づくとニッコリ笑顔をする余裕。レース後に語った「100kmゆっくり走って、残り100km頑張っただけなんです」の言葉通り、3人の序盤のペースは一定で安定したものだ。平坦レースの逃げではペースの上げ下げによってメイン集団の計算を狂わせる必要がある。後半が勝負なのは間違いない。勝負する脚を残しつつ、ペースを悟られないようにする「化かし合い」だ。
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オリカ・グリーンエッジとリクイガス・キャノンデールの働きがキーになるが、ゴスはピュアスプリンターではないし、サガンはまだ経験不足。だからチームのスプリントステージにかけるモチベーションはあまり高くない。
このメンバー3人がもし最後まで逃げきれば、ステージ優勝のチャンスはユキヤにもっとも大きい。ユキヤはカヴでもグライペルでもないが、トップ10に絡めるスプリント力があることが強みだ。
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「補給の前に僕らがゆっくり走ったことで急にタイムが縮まって5分になりましたよね。すると集団が追うのをやめたので僕らもまた上げたんです」とユキヤ。
そして残り60kmで雨が降ってきたとき、一気にペースを上げてゴールへと向かう。雨によるハプニングにも期待する。「自転車レースはなんでも起こるから」。
しかし逃げを難しくしたのはレース最後のコースの単調さ。ルーアンに向かう川沿いの道は追走する集団にとってとても計算しやすい道だった。
「最後が追い風だったら良かったんですけれど。あとレース最後の道が真っ直ぐだったのも良くなかった。ジロのとき(逃げ切って3位になった)みたいに道がグネグネしていたら集団の方も追いかけるのに手を焼くんですよ。ロンポワン(旋回式交差点)もあまりなくて、ずーっと真っ直ぐだった。曲がったりすると面白くなったんですが。
あと(一緒に逃げた)二人が下りが下れなくて。普通に下ってたら僕だけひとり抜けだしちゃって、『何やってんだ』って思ってしまいました(笑)」。
ゴール前25kmで見切りをつけて撮影のためにゴールに向かうとき、先行するユーロプカーのGM、ジョンルネ・ベルノドー氏のクルマと並走した。ベルノドー氏はプロトンにつくチームカーでなく、前を行くクルマのハンドルを握りつつ、同乗するチームの招待客の接待などもしながら、全体を俯瞰した指示を出している。こちらを見ると親指を立ててニッコリ。ユキヤの走りに満足気だ。「ボンシャンス!(幸運を)」
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そしてルーアンへの下りで、浴衣姿の新城幸也大応援団を発見。お話しする時間はなかったが、フランス人と半々だったので現地在住の方でしょうか? 残念だったのはユキヤが3人のままその丘を越えられなかったこと。
3人はゴール7km手前の丘の手前で集団には飲み込まれ、逃げグループのレースは終わった。
ゴール前ラスト2.5km地点での落車はマーク・カヴェンディッシュ(チームスカイ)やベルンハルト・アイゼル(チームスカイ)、ロバート・ハンタータイラー・ファラー(ガーミン・シャープ)らを巻き込み、スプリント争いの面白みをスポイルした。
ユキヤはその落車の影響で分裂した集団でゴール。ゴール前のバリアから声をかける日本人観客に合図する余裕もあった。
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日本人初のポディウム登壇
ついに日本人がポディウムに登壇した。日本人最初の敢闘賞の獲得は2009年ツールのシャンゼリゼでアタックした別府史之(当時スキル・シマノ)が受賞しているが、そのときは最終日の表彰は総合敢闘賞のみで、ステージ敢闘賞はポディウムに登る機会が与えられなかった。つまり二人目の敢闘賞獲得で、初めてのポディウム登壇。
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登壇したユキヤはちょっと緊張気味? いつものニッコニコの笑顔は控えめで、堂々としていた。受け取った花束をフィアンセの飯島美和さんに投げるパフォーマンスも。受け取った側はTVに映らなかったかもしれないが、美和さんも感激。
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そして「ユキヤ待ち」のチームカーにホテルに帰るのを少し待ってもらって、J SPORTSの生中継に載せる電話インタビューと、それが終わってから日本人ジャーナリストによる囲み取材。その回りをたくさんのファンが囲む。
30分は引き止めただろうか。そしてチームカーにはTV局CANAL+のホテルまでの同乗取材が入った。これだけ引っ張りだこの敢闘賞の選手も珍しい。
敢闘賞賞金は2000ユーロ 翌日は赤いゼッケンをつけて走る
敢闘賞Prix De La Convativite(プリ・デ・ラ・コンバティビテ)はレースディレクターのジャン・フランソワペシュー氏、元選手のローラン・ジャラベール氏ほか4人、合計6人のコミッセールからなる選考委員。そしてASOとフランステレビジョン、ラジオ局、レキップ紙、通信社の6団体が選考に関わり、ほとんどの場合レース中に選考して決定する。もちろん賞の名の通り「もっともアグレッシブな走りをした選手」が選考基準だ。
スポンサーは家電メーカーのブラントがつとめ、「1」のゼッケンをモチーフにしたクリスタル製の盾が贈られる。かつてブラント製のミニ冷蔵庫が贈られたこともあったが、今は副賞はなく、賞金2000ユーロが授与される。
そして明日第5ステージでユキヤは日本人で初めて赤い敢闘賞ゼッケン「ドサル・ルージュ」をつけて走ることになる。「日本人初のポディウム登壇」では満足しないユキヤ。はやはり目指すはステージ優勝だ。
「あらかじめテレビでツールのポディウムを見ていたので良かった。もし見ていなかったら戸惑うところでした。優勝した時のいい予行演習になります。少し休んで、またトライします」。
photo&text:Makoto.AYANO
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