2012/05/09(水) - 13:00
ジロ・デ・イタリアが休息日を経てイタリアに上陸。デンマークステージでエーススプリンターのアシストを務め、第3ステージでマシュー・ゴス(オーストラリア)を勝利に導いた別府史之(オリカ・グリーンエッジ)に、これまでのステージ、ならびにこれからのステージについて語ってもらった。
史上初めてグランツールの開幕を迎えた北欧ステージはいかがでしたか?
チームバスの前で記念撮影するオリカ・グリーンエッジ photo:Kei Tsujiデンマークのステージに関しては、確かにピンク色だったけど、観客の熱さやジロらしい人懐っこさは伝わってこなかった。コースの雰囲気だけを見ると、静かな観客がいるクラシックレースを走っているようでした。
とにかく、まだ3日しか走っていないので疲れてません。ジロに向けてのコンディショニングが上手く行ったことを、デンマークの3日間で確認できました。
休息日はゆっくりと過ごせていますか?
笑顔でスタートを待つ別府史之(オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsuji昨日はデンマークのゴール地点近くの空港からチャーター2機に選手たちが分乗し、ヴェローナのホテルに着いたのが夜10時ぐらい。それからご飯だったけど、「さすがイタリア!飯がうまい!」と感動しました。今日(休息日)はチームタイムトライアルのコースで軽く回しただけです。明日(第4ステージ当日)は朝からディスクホイールを履いて最後の確認作業です。
スプリントにおけるチームスカイ攻略法は?
チームスカイさえ封じることが出来れば、グリーンエッジは勝負に持ち込める。これまでカヴェンディッシュの番手からスプリントして負けていたので、後手に回らず、先手を打って行くということをミーティングで確認しました。
具体的に第3ステージのゴール前の様子を教えて下さい
ステージ優勝を飾ったマシュー・ゴス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ)、後方に別府史之の姿も photo:Riccardo Scanferlaチーム的には、レース前半からメイヤーとボブリッジが集団を引いて、最終周回に入ってからタフト、自分、ケウケレールで前に出る。そして最後はインペイとランカスターが250mずつ高速で引いてゴスを発射する作戦でした。
グリーンエッジは最終周回に的を絞り、ラスト2kmからが勝負だと踏んで前に出たものの、少し(前に出るのが)早すぎて隊列がばらけてしまった。でもばらけながらも、ラスト1kmの時点でグリーンエッジは集団前方に6人。
ケウケレールとヴァイクスと自分の3人がバリアと集団の間にはまって前に出れなくなり、インペイとランカスターがゴスを連れてが右から一気に前に上がり、そのままゴスのスプリントになりました。自分は不発のまま終わるなと思っていたら、右側で(カヴェンディッシュらの)落車が発生。そのままゴールになだれ込んだ感じです。
結果的に良い仕事をしたのはインペイとランカスターですね。でも最後までチームとして塊となって走って、スプリントに持ち込めたので良かった。まとまりなくゴールスプリントになった前日の教訓が活きて、形になってきた感じです。これまで2位が続いていたゴスもとても喜んでいる。
ゴスの人柄を教えて下さい
ステージ優勝を飾ったマシュー・ゴス(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsuji尖っていないし、気さくで、おおらかで、しっかりと物事を考えて走っています。年下だけど、自分がどうして欲しいのかを的確に答えることの出来る頭のキレがある。ワガママではないし、人のことも馬鹿にしないし、とにかく人柄がすごく良いタジー(タスマニア出身選手)という感じ。
この母国のチームを引っ張っているだけに、少しナーバスになっていることは否めないけど、ビッグチームのリーダーに値する器の選手だと思います。第3ステージの勝利が大きな自信になるはず。彼のためにもっと良い走りをしたい、そう思わせてくれる選手です。
明日のチームタイムトライアルはやはり狙っていく?
チームタイムトライアルは大きな目標の一つ。ジロ開幕前から、みっちりとトレーニングを重ねました。ジロのコースを想定し、細い道を使ったフォーメーションの確認も行ないました。案の定、今日コースを走ってみて、登りの手前がテクニカルだった。登り自体それほどきつくないので、後半はかなりハイスピードになると思います。
初日はノーマルのチームジャージを着ていましたが?
ノーマルジャージで初日の個人タイムトライアルを走った別府史之(オリカ・グリーンエッジ) photo:Kei Tsujiチーム名が変わったので、新しいチャンピオンジャージが初日に間に合わなかった。でもチームタイムトライアルを前に、新しいジャージが届きました。事前にUCIに申告していたので罰金(20〜30万円)は無しです。
チームタイムトライアルにおけるライバルは?
チームスカイやBMCレーシングチームは疲労しているはずなので、フレッシュなガーミン・バラクーダが最大のライバルになると思います。でもグリーンエッジも負けていない。「うちのコンディションを見てくれよ」と言いたいです。
text&photo:Kei Tsuji in Verona, Italy
史上初めてグランツールの開幕を迎えた北欧ステージはいかがでしたか?
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とにかく、まだ3日しか走っていないので疲れてません。ジロに向けてのコンディショニングが上手く行ったことを、デンマークの3日間で確認できました。
休息日はゆっくりと過ごせていますか?
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スプリントにおけるチームスカイ攻略法は?
チームスカイさえ封じることが出来れば、グリーンエッジは勝負に持ち込める。これまでカヴェンディッシュの番手からスプリントして負けていたので、後手に回らず、先手を打って行くということをミーティングで確認しました。
具体的に第3ステージのゴール前の様子を教えて下さい
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グリーンエッジは最終周回に的を絞り、ラスト2kmからが勝負だと踏んで前に出たものの、少し(前に出るのが)早すぎて隊列がばらけてしまった。でもばらけながらも、ラスト1kmの時点でグリーンエッジは集団前方に6人。
ケウケレールとヴァイクスと自分の3人がバリアと集団の間にはまって前に出れなくなり、インペイとランカスターがゴスを連れてが右から一気に前に上がり、そのままゴスのスプリントになりました。自分は不発のまま終わるなと思っていたら、右側で(カヴェンディッシュらの)落車が発生。そのままゴールになだれ込んだ感じです。
結果的に良い仕事をしたのはインペイとランカスターですね。でも最後までチームとして塊となって走って、スプリントに持ち込めたので良かった。まとまりなくゴールスプリントになった前日の教訓が活きて、形になってきた感じです。これまで2位が続いていたゴスもとても喜んでいる。
ゴスの人柄を教えて下さい
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この母国のチームを引っ張っているだけに、少しナーバスになっていることは否めないけど、ビッグチームのリーダーに値する器の選手だと思います。第3ステージの勝利が大きな自信になるはず。彼のためにもっと良い走りをしたい、そう思わせてくれる選手です。
明日のチームタイムトライアルはやはり狙っていく?
チームタイムトライアルは大きな目標の一つ。ジロ開幕前から、みっちりとトレーニングを重ねました。ジロのコースを想定し、細い道を使ったフォーメーションの確認も行ないました。案の定、今日コースを走ってみて、登りの手前がテクニカルだった。登り自体それほどきつくないので、後半はかなりハイスピードになると思います。
初日はノーマルのチームジャージを着ていましたが?
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チームタイムトライアルにおけるライバルは?
チームスカイやBMCレーシングチームは疲労しているはずなので、フレッシュなガーミン・バラクーダが最大のライバルになると思います。でもグリーンエッジも負けていない。「うちのコンディションを見てくれよ」と言いたいです。
text&photo:Kei Tsuji in Verona, Italy
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