2012/02/17(金) - 10:39
2012年2月16日、ツアー・オブ・オマーン(UCI2.HC)第3ステージでアレクサンドル・ルメア(フランス、ブリヂストンアンカー)が再びエスケープ。最後まで粘ったルメアは総合敢闘賞トップに返り咲いた。ゴール争いは接戦のスプリントとなり、マルセル・キッテル(ドイツ、プロジェクト1t4i)が勝利している。
アルアワビをスタートする選手たち photo:A.S.O.オマーン第3ステージは、内陸に位置する標高710mのアルアワビから海岸線に近いマスカットハイツまでの144.5km。前日とは異なりゴール前は平坦基調であり、再びピュアスプリンターたちにチャンスが与えられる。
今大会にはステージ毎の敢闘賞ではなく、中間スプリントポイントを積算した総合敢闘賞が設定されており、トップの選手には赤と緑の総合敢闘賞ジャージ(マイヨ・コンバティビテ)が与えられる。
レース前半は内陸の山岳地帯を進む photo:A.S.O.第1ステージで逃げ、総合敢闘賞ジャージを手にしたのはブリヂストンアンカーのルメア。第2ステージでクラース・ロデウィック(スイス、BMCレーシングチーム)に奪われたジャージを取り戻すべく、ルメアが再び逃げに乗った。
3km地点で飛び出し、ルメアと一緒に逃げたのはウラディミール・イサイチェフ(ロシア、カチューシャ)、ケヴィン・フルスマンス(ベルギー、ファルネーゼヴィーニ)、そしてツアー・ダウンアンダーで活躍したウィリアム・クラーク(オーストラリア、チャンピオンシステム)。
積極的に逃げるアレクサンドル・ルメア(フランス、ブリヂストンアンカー) photo:A.S.O.タイム差が最大3分45秒まで広がる中、ルメアは2つのスプリントポイントを2位と3位で通過する。積算ポイントを8ポイントまで伸ばしたルメアは、ロデウィックを抜いて総合敢闘賞トップに返り咲いた。
一方のメイン集団は、カヴェンディッシュで勝利を狙うチームスカイと、リーダージャージ擁するリクイガス・キャノンデールがコントロール。レース終盤の高速道路でタイム差を一気に詰め、ゴールまで5kmを残し、計算通り逃げを吸収していく。ルメアは吸収直前にアタックするなど、最後まで抵抗を見せた。
メイン集団をコントロールするチームスカイ photo:A.S.O.それまでチームスカイは完璧に集団をコントロールしたが、ゴールが近づくとロット・ベリソルやガーミン・バラクーダも集団先頭に入り交じり、混沌とした状態のままゴールラインへ突進。真っ先にキッテルがスプリントを開始した。
ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット)に進路を塞がれたカヴェンディッシュが失速する中、キッテルが先行し、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)が追い上げる展開。23歳と29歳のジャーマンスプリンターによる闘いは、最後まで先頭を譲らなかった若手に軍配が上がった。
先頭でゴールに飛び込むマルセル・キッテル(ドイツ、プロジェクト1t4i) photo:A.S.O.キッテルはこれが今シーズン2勝目。グライペルをはじめ、タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)やトム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)、そしてカヴェンディッシュを破った功績は大きい。ステージ2位のグライペルはボーナスタイムによって総合首位に返り咲いている。
ブリヂストンアンカー勢の最高位は吉田隼人の27位。総合ではトマ・ルバ(フランス)が11位、清水都貴が17位と、好位置をキープしている。そして、何よりも、この日はルメアが総合敢闘賞ジャージを奪還したことが大きい。チーム総合成績でもビッグチームに混ざって10位につけている。
レース内容はレース公式リリースより。
ステージ優勝に輝いたマルセル・キッテル(ドイツ、プロジェクト1t4i) photo:A.S.O.
総合敢闘賞ジャージを取り返したアレクサンドル・ルメア(フランス、ブリヂストンアンカー) photo:A.S.O.
ツアー・オブ・オマーン2012第3ステージ結果
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、プロジェクト1t4i) 3h23'00"
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
3位 ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)
5位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
6位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)
8位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ)
9位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
10位 ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア、ガーミン・バラクーダ)
27位 吉田隼人(日本、ブリヂストンアンカー)
32位 清水都貴(日本、ブリヂストンアンカー)
84位 井上和郎(日本、ブリヂストンアンカー) +26"
88位 西薗良太(日本、ブリヂストンアンカー) +30"
個人総合成績
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) 9h59'41"
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) +02"
3位 バーデン・クック(オーストラリア、グリーンエッジ) +08"
4位 ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット) +09"
5位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ラボバンク) +11"
6位 トニー・ギャロパン(フランス、レディオシャック・ニッサン) +12"
7位 クリストファー・サットン(オーストラリア、チームスカイ)
8位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、レディオシャック・ニッサン) +15"
9位 ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア、ガーミン・バラクーダ)
10位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・ニッサン) +19"
17位 清水都貴(日本、ブリヂストンアンカー) +28"
41位 吉田隼人(日本、ブリヂストンアンカー) +1'01"
68位 西薗良太(日本、ブリヂストンアンカー) +1'37"
88位 井上和郎(日本、ブリヂストンアンカー) +2'33"
ポイント賞
アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
新人賞
ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
総合敢闘賞
アレクサンドル・ルメア(フランス、ブリヂストンアンカー)
チーム総合成績
レディオシャック・ニッサン
text:Kei Tsuji
photo:A.S.O.
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今大会にはステージ毎の敢闘賞ではなく、中間スプリントポイントを積算した総合敢闘賞が設定されており、トップの選手には赤と緑の総合敢闘賞ジャージ(マイヨ・コンバティビテ)が与えられる。
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3km地点で飛び出し、ルメアと一緒に逃げたのはウラディミール・イサイチェフ(ロシア、カチューシャ)、ケヴィン・フルスマンス(ベルギー、ファルネーゼヴィーニ)、そしてツアー・ダウンアンダーで活躍したウィリアム・クラーク(オーストラリア、チャンピオンシステム)。
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一方のメイン集団は、カヴェンディッシュで勝利を狙うチームスカイと、リーダージャージ擁するリクイガス・キャノンデールがコントロール。レース終盤の高速道路でタイム差を一気に詰め、ゴールまで5kmを残し、計算通り逃げを吸収していく。ルメアは吸収直前にアタックするなど、最後まで抵抗を見せた。
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ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット)に進路を塞がれたカヴェンディッシュが失速する中、キッテルが先行し、アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)が追い上げる展開。23歳と29歳のジャーマンスプリンターによる闘いは、最後まで先頭を譲らなかった若手に軍配が上がった。
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ブリヂストンアンカー勢の最高位は吉田隼人の27位。総合ではトマ・ルバ(フランス)が11位、清水都貴が17位と、好位置をキープしている。そして、何よりも、この日はルメアが総合敢闘賞ジャージを奪還したことが大きい。チーム総合成績でもビッグチームに混ざって10位につけている。
レース内容はレース公式リリースより。
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ツアー・オブ・オマーン2012第3ステージ結果
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、プロジェクト1t4i) 3h23'00"
2位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
3位 ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット)
4位 タイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン・バラクーダ)
5位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
6位 トム・ボーネン(ベルギー、オメガファーマ・クイックステップ)
7位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、ファルネーゼヴィーニ)
8位 マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、チームスカイ)
9位 グレーム・ブラウン(オーストラリア、ラボバンク)
10位 ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア、ガーミン・バラクーダ)
27位 吉田隼人(日本、ブリヂストンアンカー)
32位 清水都貴(日本、ブリヂストンアンカー)
84位 井上和郎(日本、ブリヂストンアンカー) +26"
88位 西薗良太(日本、ブリヂストンアンカー) +30"
個人総合成績
1位 アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル) 9h59'41"
2位 ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール) +02"
3位 バーデン・クック(オーストラリア、グリーンエッジ) +08"
4位 ナセル・ブアニ(フランス、FDJ・ビッグマット) +09"
5位 トムイェルテ・スラグテル(オランダ、ラボバンク) +11"
6位 トニー・ギャロパン(フランス、レディオシャック・ニッサン) +12"
7位 クリストファー・サットン(オーストラリア、チームスカイ)
8位 ヤコブ・フグルサング(デンマーク、レディオシャック・ニッサン) +15"
9位 ラムナス・ナヴァルダスカス(リトアニア、ガーミン・バラクーダ)
10位 ファビアン・カンチェラーラ(スイス、レディオシャック・ニッサン) +19"
17位 清水都貴(日本、ブリヂストンアンカー) +28"
41位 吉田隼人(日本、ブリヂストンアンカー) +1'01"
68位 西薗良太(日本、ブリヂストンアンカー) +1'37"
88位 井上和郎(日本、ブリヂストンアンカー) +2'33"
ポイント賞
アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
新人賞
ペーター・サガン(スロバキア、リクイガス・キャノンデール)
総合敢闘賞
アレクサンドル・ルメア(フランス、ブリヂストンアンカー)
チーム総合成績
レディオシャック・ニッサン
text:Kei Tsuji
photo:A.S.O.
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