2009/04/02(木) - 18:41
TEAM NIPPO-COLNAGOが2009年体制で活動に入っている。すでにチームは3月頭からベルギー遠征に入っており、5月中旬まで欧州で走るという。今季も今までどおり、ヨーロッパと日本でそれぞれ活動することになる。
今季チームはベテラン廣瀬敏(08は愛三工業レーシング)を獲得。佐野淳哉と共にエース級の戦力として、また若手を牽引する指南役として期待がかかる。
またコーチには橋川健(08年はマトリックス・パワータグ選手)を加えた。橋川はベルギーでの選手サポートを行うが、自身も選手として国内レース等を走ることもあるという。その際の所属は自身のチームでもあるVLAAMSとなる。
また選手の指導体制としては、真鍋和幸も、選手(キャプテン)コーチ兼任でシーズンを過ごす事となる。
以下、チームからの公式発表を元に2009体制を紹介する。
佐野淳哉:1982年01月09日
中田真琴:1976年09月09日
廣瀬 敏:1976年03月17日
藤岡徹也(U-23):1988年05月29日
真鍋和幸:1970年02月16日(キャプテン)
山下貴宏:1985年11月20日
マリウス・ヴィゼィアック(ポーランド):1981年04月01日
初山 翔(U-23):1988年08月17日
村出真一郎 :1985年08月24日
T.M(チームマネージャー)兼任D.S(ディレクター) 大門宏
コーチ 橋川健
メカニシャン 成田加津利(カツリーズ)
マッサー セルジョ・ビアンキ
マッサー&レースアシスタント 田崎綾
TEAM NIPPO-COLNAGOは、これまで通り選手強化の一貫としてヨーロッパへの選手派遣を継続して行く。今年は日本の若手メンバーのレベルにも適合した土壌であるベネルクス3国、ベルギー・フランドル地方のナショナルレース(ケルメス)をメインに派遣する。
ローカルレース、つまりヨーロッパ諸国で開催されているUCIレース以外の国内レースにおいて、外国人に対してエントリー規制が厳しく、レベルが高すぎるイタリアから、経験を積みたいヨーロッパ圏以外の外国人に対しては比較的オープンなベルギーに拠点を移し、連日頻繁に開催されているナショナルレースを中心に、「自転車レース先進国」の実戦経験を数多く積ませ、レースでのテクニックを学び取らせるのが主な目的だ。
その活動にシフトするため、現状を見据えて今季はチームのコンチネンタル登録を見送る事とした。ベルギーの国内ルールでは、コンチネンタル登録をしていない方がレース参加における制約が無いためだ。
またベルギーでの活動のために、今期から現地でのチームスタッフとして、橋川健選手もコーディネーター&コーチングスタッフとして加わる事となった。
橋川は全盛期にベルギーのプロライダーとしてヨーロッパを舞台として戦って来たキャリアの持ち主。豊富な経験をチームの若手育成活動に活かすと共に、今後はチームの将来を担う心強いスタッフとしても期待されている。
また、U23カテゴリー初年度で世界選手権の代表にも選ばれ、今年3年目を迎える初山翔は、昨年に引き続きイタリア、トスカーナ州のクラブチーム"AS MALMANTILE"に派遣し、基本的に年間を通してイタリアで活動する。
山下貴宏「08年は海外で活動したが、09年は日本での活動が中心になる。目標は国内のレースでまず1勝すること。ヒルクライムが向いているので、富士山、つがいけなど個人で動ける場合は狙いたい。通常のロードレースなら廣瀬さん、真鍋さん、佐野さんのためのアシストに徹することがチームオーダーとなる」。
藤岡徹也「シクロクロス世界戦へ派遣されて感じた、本場ヨーロッパの熱狂の中で活躍できるようになりたい。そこにいつか到達すると仮定して、今年は欧州のレースを走るために必要なこと、走り方、生活など必要なことを見極めて、大きな一歩にできるようなシーズンにしたい」。
廣瀬 敏「全日本選手権をひとつのヤマとしてシーズンを作っていきたい。3月からのベルギー遠征で成績を出してうまく全日本につなげて行きたい」。
真鍋和幸「自分のやり残したことをまっとうしながらも、若手選手たちにガイドとなるように、やるべきことを教えて行きたい。自分でやりたいことをやりながらも、若手にはその先の夢を感じさせられるようにしたい」。
中田真琴「フルタイムで仕事をもつ選手として可能性を追求したい。コルナゴを扱うエヌビーエスの社員として、自転車競技界の発展のためにチームとコルナゴは積極的に活動していく。私たちにできることがあればぜひ連絡して欲しい」
チームNIPPOはプロコンチネンタルチームアミカチップス・カナウフのサテライトチームとしても展開して行く。同チームは宮澤崇史と井上和郎が今季所属するチームであり、NIPPOとの提携関係にあるチームだ。
かつてNIPPOに所属し、ツールド北海道でも優勝し、ツアーオブジャパンでも活躍したシモーネ・モーリがGM(ゼネラルマネージャー)を務めるこのチームは、モーリとチームNIPPO監督の大門宏が共同経営するチームマネージメント会社「FARM SPORT」により運営されている。
そのチーム母体の体制も大きく変わるとはいえ、2010年以降の日本人選手の強化プロジェクトを見据え、TEAM NIPPO(NIPPOコーポレーション)との幅広い提携関係を継続してゆく。
日本人選手とスタッフの育成、国内レースの活性化を促す事を主眼としたメインチームは、これまで通りメインスポンサーのNIPPOコーポレーションからの支援を受けた「TEAM NIPPO-COLNAGO」として、活動してゆく。
チームへの機材供給・スポンサードはイタリアのコルナゴ社が行い、チームはコルナゴEPS、CLXをメインバイクに今シーズンを戦う。
コンポーネントにカンパニョーロ、ホイールにフルクラム&カンパニョーロ、クリンチャータイヤにはパナレーサーを採用。またアンダーウェア等にはOUTWET、ヘルメットにLASを使用する。
・U-23並びにエリートカテゴリー若手の活動環境整備(国内レース(UCIレース及び実業団レース)、海外派遣活動、トレーニングキャンプを通した指導)
・COLNAGOの代理店「コルナゴ・ジャパン=エヌビーエス株式会社」が主催するスポーツサイクル教室やウィラースクール等、スポーツ普及活動や関連団体への選手の派遣、その他エンデューロ等のイベントへの派遣など。
・若手育成のもう一つの促進活動の一貫として、宇都宮ブリッツエンプロレーシングチームとも提携を結び、若手選手の海外派遣など、日本人選手の競技力向上のための環境を整備するサポート活動を行う。競技力向上を目的とした他のチームとの提携に因る共同育成活動は、2010年以降に向け積極的に展開して行く予定だ。
・日本人トップ選手&スタッフの活動環境のサポート活動。
・イタリアの拠点からのスタッフ並びにチーム車両協力等、ナショナルチームへの支援活動
photo&text:綾野 真
今季チームはベテラン廣瀬敏(08は愛三工業レーシング)を獲得。佐野淳哉と共にエース級の戦力として、また若手を牽引する指南役として期待がかかる。
またコーチには橋川健(08年はマトリックス・パワータグ選手)を加えた。橋川はベルギーでの選手サポートを行うが、自身も選手として国内レース等を走ることもあるという。その際の所属は自身のチームでもあるVLAAMSとなる。
また選手の指導体制としては、真鍋和幸も、選手(キャプテン)コーチ兼任でシーズンを過ごす事となる。
以下、チームからの公式発表を元に2009体制を紹介する。
TEAM NIPPO-COLNAGO 2009 所属メンバー
佐野淳哉:1982年01月09日
中田真琴:1976年09月09日
廣瀬 敏:1976年03月17日
藤岡徹也(U-23):1988年05月29日
真鍋和幸:1970年02月16日(キャプテン)
山下貴宏:1985年11月20日
マリウス・ヴィゼィアック(ポーランド):1981年04月01日
初山 翔(U-23):1988年08月17日
村出真一郎 :1985年08月24日
T.M(チームマネージャー)兼任D.S(ディレクター) 大門宏
コーチ 橋川健
メカニシャン 成田加津利(カツリーズ)
マッサー セルジョ・ビアンキ
マッサー&レースアシスタント 田崎綾
ベルギーでの選手強化
TEAM NIPPO-COLNAGOは、これまで通り選手強化の一貫としてヨーロッパへの選手派遣を継続して行く。今年は日本の若手メンバーのレベルにも適合した土壌であるベネルクス3国、ベルギー・フランドル地方のナショナルレース(ケルメス)をメインに派遣する。
ローカルレース、つまりヨーロッパ諸国で開催されているUCIレース以外の国内レースにおいて、外国人に対してエントリー規制が厳しく、レベルが高すぎるイタリアから、経験を積みたいヨーロッパ圏以外の外国人に対しては比較的オープンなベルギーに拠点を移し、連日頻繁に開催されているナショナルレースを中心に、「自転車レース先進国」の実戦経験を数多く積ませ、レースでのテクニックを学び取らせるのが主な目的だ。
その活動にシフトするため、現状を見据えて今季はチームのコンチネンタル登録を見送る事とした。ベルギーの国内ルールでは、コンチネンタル登録をしていない方がレース参加における制約が無いためだ。
またベルギーでの活動のために、今期から現地でのチームスタッフとして、橋川健選手もコーディネーター&コーチングスタッフとして加わる事となった。
橋川は全盛期にベルギーのプロライダーとしてヨーロッパを舞台として戦って来たキャリアの持ち主。豊富な経験をチームの若手育成活動に活かすと共に、今後はチームの将来を担う心強いスタッフとしても期待されている。
また、U23カテゴリー初年度で世界選手権の代表にも選ばれ、今年3年目を迎える初山翔は、昨年に引き続きイタリア、トスカーナ州のクラブチーム"AS MALMANTILE"に派遣し、基本的に年間を通してイタリアで活動する。
選手たちのコメント
山下貴宏「08年は海外で活動したが、09年は日本での活動が中心になる。目標は国内のレースでまず1勝すること。ヒルクライムが向いているので、富士山、つがいけなど個人で動ける場合は狙いたい。通常のロードレースなら廣瀬さん、真鍋さん、佐野さんのためのアシストに徹することがチームオーダーとなる」。
藤岡徹也「シクロクロス世界戦へ派遣されて感じた、本場ヨーロッパの熱狂の中で活躍できるようになりたい。そこにいつか到達すると仮定して、今年は欧州のレースを走るために必要なこと、走り方、生活など必要なことを見極めて、大きな一歩にできるようなシーズンにしたい」。
廣瀬 敏「全日本選手権をひとつのヤマとしてシーズンを作っていきたい。3月からのベルギー遠征で成績を出してうまく全日本につなげて行きたい」。
真鍋和幸「自分のやり残したことをまっとうしながらも、若手選手たちにガイドとなるように、やるべきことを教えて行きたい。自分でやりたいことをやりながらも、若手にはその先の夢を感じさせられるようにしたい」。
中田真琴「フルタイムで仕事をもつ選手として可能性を追求したい。コルナゴを扱うエヌビーエスの社員として、自転車競技界の発展のためにチームとコルナゴは積極的に活動していく。私たちにできることがあればぜひ連絡して欲しい」
アミカチップス・カナウフのサテライトチームとして
チームNIPPOはプロコンチネンタルチームアミカチップス・カナウフのサテライトチームとしても展開して行く。同チームは宮澤崇史と井上和郎が今季所属するチームであり、NIPPOとの提携関係にあるチームだ。
かつてNIPPOに所属し、ツールド北海道でも優勝し、ツアーオブジャパンでも活躍したシモーネ・モーリがGM(ゼネラルマネージャー)を務めるこのチームは、モーリとチームNIPPO監督の大門宏が共同経営するチームマネージメント会社「FARM SPORT」により運営されている。
そのチーム母体の体制も大きく変わるとはいえ、2010年以降の日本人選手の強化プロジェクトを見据え、TEAM NIPPO(NIPPOコーポレーション)との幅広い提携関係を継続してゆく。
日本人選手とスタッフの育成、国内レースの活性化を促す事を主眼としたメインチームは、これまで通りメインスポンサーのNIPPOコーポレーションからの支援を受けた「TEAM NIPPO-COLNAGO」として、活動してゆく。
コルナゴEPSがメインバイク
チームへの機材供給・スポンサードはイタリアのコルナゴ社が行い、チームはコルナゴEPS、CLXをメインバイクに今シーズンを戦う。
コンポーネントにカンパニョーロ、ホイールにフルクラム&カンパニョーロ、クリンチャータイヤにはパナレーサーを採用。またアンダーウェア等にはOUTWET、ヘルメットにLASを使用する。
TEAM NIPPO-COLNAGOのおもな活動
・U-23並びにエリートカテゴリー若手の活動環境整備(国内レース(UCIレース及び実業団レース)、海外派遣活動、トレーニングキャンプを通した指導)
・COLNAGOの代理店「コルナゴ・ジャパン=エヌビーエス株式会社」が主催するスポーツサイクル教室やウィラースクール等、スポーツ普及活動や関連団体への選手の派遣、その他エンデューロ等のイベントへの派遣など。
・若手育成のもう一つの促進活動の一貫として、宇都宮ブリッツエンプロレーシングチームとも提携を結び、若手選手の海外派遣など、日本人選手の競技力向上のための環境を整備するサポート活動を行う。競技力向上を目的とした他のチームとの提携に因る共同育成活動は、2010年以降に向け積極的に展開して行く予定だ。
ヨーロッパでの活動におけるアミカチップス・カナウフとの提携
・日本人トップ選手&スタッフの活動環境のサポート活動。
・イタリアの拠点からのスタッフ並びにチーム車両協力等、ナショナルチームへの支援活動
photo&text:綾野 真
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