2024/09/29(日) - 20:55
大分市で開催された「おおいたアーバンクラシック」は、序盤に形成された4名の逃げが最終周回に吸収され、新たに先行した7名での勝負をイェロン・メイヤース(オランダ、ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)が制して優勝した。山本大喜(JCLチーム右京)が2位、津田悠義(NIPPO・EF・マルティーグ)がU23最優秀選手賞を受賞した。
OITAサイクルフェス2日目は、メインイベントとなるUCI1.2クラスのロードレース「おおいたアーバンクラシック」が行われた。大分市郊外にある大分スポーツ公園をスタート/フィニッシュとし、周辺の公道に1周11.6kmの周回コースを設定。丘陵地帯特有の細かなアップダウンの繰り返しやタイトコーナーの連続する区間など、集団内にいても消耗させられるコースレイアウトはコースプロフィールの見た目以上にハードだ。
朝方は雲に覆われた会場周辺だったが、午前9時にレースがスタートした後は徐々に青空が広がり、10月目前にも関わらず最高気温が30℃に迫る暑さとなった。
13周150.8kmのレースはスタート直後から動いた。2周目、ジョン・ウホ(ソウル・サイクリングチーム)、孫崎大樹(キナンレーシングチーム)、レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)、阿部嵩之(ヴェロリアン松山)ら4名が先頭集団を形成。後続との差は一気に1分以上まで開き、その後2分30秒まで差が広がる。
レース中盤を迎えると、メイン集団はヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリングのメンバーが集団前方に集まって牽引。シマノレーシングも協力し、終盤にかけて徐々に差を縮めていく。10周目を前に1分を切るまで差が詰まるとメイン集団前方では追走の飛び出しを図る動きが活性化。しかし同調する選手の顔ぶれを嫌ってか牽制状態になる場面もあり、先頭集団との差は再び1分以上まで開く。
一方先頭集団では孫崎やキンテロが登り区間でペースアップを図り、阿部が遅れそうになるも下り区間を利用してしぶとく追いつく。平坦区間では追いついた阿部が牽引するが、再度ペースを上げたメイン集団は残り2周で20秒差まで詰める。吸収を嫌った孫崎が先頭集団から単独で飛び出すが、最終周回に入ったところで全ての先行が吸収される。
残り距離が少なくなり、20名ほどまで絞られた集団から、小林海(マトリックスパワータグ)、山本大喜(JCLチーム右京)、新城雄大、宮崎泰史(以上キナンレーシングチーム)、ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)らが先行。さらにニコラス・マリオット・セスラーとイェロン・メイヤース(以上ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)を加えて7名となった集団が後続に10秒ほどの差をつける。残り1km、後続との差は広がり、勝負は先行した7名に絞られて残り500mからの最後の登りへ。
「残り300mで小林海が仕掛けたのでついて行き、残り200mで前に出た」と言うメイヤースが、フィニッシュ前に単独先頭で姿を現す。その直後では山本とアコスタが追いすがるも、メイヤースはジャージ胸元のチーム名をアピールするだけの余裕をもってフィニッシュした。僅差の2位争いは山本が先着し、アジア最優秀選手賞を獲得した。
イェロン・メイヤース コメント
「日本のレース特有の常にアップダウンがあってコーナーが連続するコースでアグレッシブな展開のレースだった。レース中盤に2分30秒も差が開いてしまったのでチームで牽引して差を縮めた。吸収したところで新たに逃げが形成され、チームメイトのニコラスがそれに加わったのを見て自分もジャンプを試みた。誰もついて来ずに先頭に合流することが出来て、ニコラスが最後のスプリントに備えてアシストしてくれた。登りスプリントの勝負は自分向きだったことも勝因だったと思う。
これまで日本のレースはジャパンカップ、ツール・ド・熊野、ツール・ド・北海道などに出場して、今回5回目。初めての大分のレースで優勝出来てとても嬉しい。次はツール・ド・九州に出場するので、また大分に戻ってくるよ」
OITAサイクルフェス2日目は、メインイベントとなるUCI1.2クラスのロードレース「おおいたアーバンクラシック」が行われた。大分市郊外にある大分スポーツ公園をスタート/フィニッシュとし、周辺の公道に1周11.6kmの周回コースを設定。丘陵地帯特有の細かなアップダウンの繰り返しやタイトコーナーの連続する区間など、集団内にいても消耗させられるコースレイアウトはコースプロフィールの見た目以上にハードだ。
朝方は雲に覆われた会場周辺だったが、午前9時にレースがスタートした後は徐々に青空が広がり、10月目前にも関わらず最高気温が30℃に迫る暑さとなった。
13周150.8kmのレースはスタート直後から動いた。2周目、ジョン・ウホ(ソウル・サイクリングチーム)、孫崎大樹(キナンレーシングチーム)、レオネル・キンテロ(ヴィクトワール広島)、阿部嵩之(ヴェロリアン松山)ら4名が先頭集団を形成。後続との差は一気に1分以上まで開き、その後2分30秒まで差が広がる。
レース中盤を迎えると、メイン集団はヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリングのメンバーが集団前方に集まって牽引。シマノレーシングも協力し、終盤にかけて徐々に差を縮めていく。10周目を前に1分を切るまで差が詰まるとメイン集団前方では追走の飛び出しを図る動きが活性化。しかし同調する選手の顔ぶれを嫌ってか牽制状態になる場面もあり、先頭集団との差は再び1分以上まで開く。
一方先頭集団では孫崎やキンテロが登り区間でペースアップを図り、阿部が遅れそうになるも下り区間を利用してしぶとく追いつく。平坦区間では追いついた阿部が牽引するが、再度ペースを上げたメイン集団は残り2周で20秒差まで詰める。吸収を嫌った孫崎が先頭集団から単独で飛び出すが、最終周回に入ったところで全ての先行が吸収される。
残り距離が少なくなり、20名ほどまで絞られた集団から、小林海(マトリックスパワータグ)、山本大喜(JCLチーム右京)、新城雄大、宮崎泰史(以上キナンレーシングチーム)、ルーベン・アコスタ(宇都宮ブリッツェン)らが先行。さらにニコラス・マリオット・セスラーとイェロン・メイヤース(以上ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング)を加えて7名となった集団が後続に10秒ほどの差をつける。残り1km、後続との差は広がり、勝負は先行した7名に絞られて残り500mからの最後の登りへ。
「残り300mで小林海が仕掛けたのでついて行き、残り200mで前に出た」と言うメイヤースが、フィニッシュ前に単独先頭で姿を現す。その直後では山本とアコスタが追いすがるも、メイヤースはジャージ胸元のチーム名をアピールするだけの余裕をもってフィニッシュした。僅差の2位争いは山本が先着し、アジア最優秀選手賞を獲得した。
イェロン・メイヤース コメント
「日本のレース特有の常にアップダウンがあってコーナーが連続するコースでアグレッシブな展開のレースだった。レース中盤に2分30秒も差が開いてしまったのでチームで牽引して差を縮めた。吸収したところで新たに逃げが形成され、チームメイトのニコラスがそれに加わったのを見て自分もジャンプを試みた。誰もついて来ずに先頭に合流することが出来て、ニコラスが最後のスプリントに備えてアシストしてくれた。登りスプリントの勝負は自分向きだったことも勝因だったと思う。
これまで日本のレースはジャパンカップ、ツール・ド・熊野、ツール・ド・北海道などに出場して、今回5回目。初めての大分のレースで優勝出来てとても嬉しい。次はツール・ド・九州に出場するので、また大分に戻ってくるよ」
おおいたアーバンクラシック 結果(150.8km)
1位 | イェロン・メイヤース(オランダ、ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング) | 3時間24分23秒 |
2位 | 山本大喜(日本、JCLチーム右京) | +0秒 |
3位 | ルーベン・アコスタ(コロンビア、宇都宮ブリッツェン) | |
4位 | 小林 海(日本、マトリックスパワータグ) | +6秒 |
5位 | 宮崎泰史(日本、キナンレーシングチーム) | +8秒 |
6位 | ニコラス・マリオット・セスラー(ブラジル、ヴィクトリア・スポーツ・プロサイクリング) | +14秒 |
7位 | 新城雄大(日本、キナンレーシングチーム) | +26秒 |
8位 | ネイサン・アール(オーストラリア、JCLチーム右京) | +42秒 |
9位 | ベンジャミ・プラデス(スペイン、VC福岡) | |
10位 | 谷 順成(日本、宇都宮ブリッツェン) |
アジア最優秀選手賞
山本大喜(日本、JCLチーム右京)
U23最優秀選手賞
津田悠義(NIPPO・EF・マルティーグ)
text&photo: Satoru Kato
山本大喜(日本、JCLチーム右京)
U23最優秀選手賞
津田悠義(NIPPO・EF・マルティーグ)
text&photo: Satoru Kato
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