2024/04/27(土) - 08:30
ツール・ド・ロマンディ第3ステージは15.5kmの個人タイムトライアル。アメリカTT王者ブランドン・マクナルティが最速タイムをマークし、区間4位のフアン・アユソ(スペイン)が首位浮上とUAEチームエミレーツが躍動した。

トップタイムで駆け、ステージ優勝を果たしたブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) photo:Tour de Romandie
春のクラシックからグランツール・シーズンへの移行を告げるツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)は、大会4日目の第3ステージを迎えた。スイスの小さな街オロンを舞台にするのは15.5kmの個人タイムトライアルで、151名の選手たちが1分間隔(ラスト20名は2分)で走り出した。
気温10度の曇り空のなか前半スタート組で好タイムをマークしたのは、2021年にU23のTT世界王者に輝いたヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、バーレーン・ヴィクトリアス)。しかしその3名後に出走したブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)が、すぐさまプリースパイタースンのタイムを24秒更新する20分6秒でフィニッシュした。

区間4位でフィニッシュし、総合首位に浮上したフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
星条旗柄のジャージを纏った現TTアメリカ王者のタイムには、チームメイトであるフェリックス・グロスシャートナー(オーストリア)も14秒届かない。またTTのデンマーク王者カスパー・アスグリーン(スーダル・クイックステップ)がチェーン落ちの不運に見舞われるなか、コース上には予報通りの雨が降り出し、そんな悪条件の中でも97番目で駆けたマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)がマクナルティに12秒差と迫った。
総合上位勢が濡れた路面に手こずるなか、カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)やアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)はトップから約30秒遅れとタイムをまとめることに成功する。またフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)は14秒遅れと好タイムを叩き出し、総合首位に浮上した。
その一方で、新しいジャイアントのディスクブレーキ仕様のTTバイクとヘルメットを使用したルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)は、58秒遅れ(区間27位)と総合3位から7位に順位を落とした。

新しいTTバイクで臨むも、悪条件に苦しめられたルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) photo:Tour de Romandie
この結果、雨が降る前の好条件という幸運も味方につけたマクナルティがステージ優勝。2月のUAEツアーに続く今季2度目となるタイムトライアルでの勝利を「(雨が降る前の路面が)ドライの中走ることができたというラッキーもあり、良い走りができた。また自分が良いタイムを出しているのか分からない中だったのも、走りに良い影響を与えたのだろう」とレースを振り返った。
またリーダージャージを着用したアユソは、「濡れた路面でトリッキーな状況の中でもリスクを取って走った。あと数日間このジャージを保持して、総合優勝がしたい」と語っている。

今季2度目のTT勝利を飾ったブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) photo:Tour de Romandie

リーダージャージを着用したフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos
翌日の第4ステージは1級山岳レザンを駆け上がる山頂フィニッシュ。最終第5ステージが平坦基調なコースのため、総合優勝の行方が実質的に決まるクイーンステージとなる。

春のクラシックからグランツール・シーズンへの移行を告げるツール・ド・ロマンディ(UCIワールドツアー)は、大会4日目の第3ステージを迎えた。スイスの小さな街オロンを舞台にするのは15.5kmの個人タイムトライアルで、151名の選手たちが1分間隔(ラスト20名は2分)で走り出した。
気温10度の曇り空のなか前半スタート組で好タイムをマークしたのは、2021年にU23のTT世界王者に輝いたヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、バーレーン・ヴィクトリアス)。しかしその3名後に出走したブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ)が、すぐさまプリースパイタースンのタイムを24秒更新する20分6秒でフィニッシュした。

星条旗柄のジャージを纏った現TTアメリカ王者のタイムには、チームメイトであるフェリックス・グロスシャートナー(オーストリア)も14秒届かない。またTTのデンマーク王者カスパー・アスグリーン(スーダル・クイックステップ)がチェーン落ちの不運に見舞われるなか、コース上には予報通りの雨が降り出し、そんな悪条件の中でも97番目で駆けたマグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ)がマクナルティに12秒差と迫った。
総合上位勢が濡れた路面に手こずるなか、カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ)やアレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ)はトップから約30秒遅れとタイムをまとめることに成功する。またフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ)は14秒遅れと好タイムを叩き出し、総合首位に浮上した。
その一方で、新しいジャイアントのディスクブレーキ仕様のTTバイクとヘルメットを使用したルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー)は、58秒遅れ(区間27位)と総合3位から7位に順位を落とした。

この結果、雨が降る前の好条件という幸運も味方につけたマクナルティがステージ優勝。2月のUAEツアーに続く今季2度目となるタイムトライアルでの勝利を「(雨が降る前の路面が)ドライの中走ることができたというラッキーもあり、良い走りができた。また自分が良いタイムを出しているのか分からない中だったのも、走りに良い影響を与えたのだろう」とレースを振り返った。
またリーダージャージを着用したアユソは、「濡れた路面でトリッキーな状況の中でもリスクを取って走った。あと数日間このジャージを保持して、総合優勝がしたい」と語っている。


翌日の第4ステージは1級山岳レザンを駆け上がる山頂フィニッシュ。最終第5ステージが平坦基調なコースのため、総合優勝の行方が実質的に決まるクイーンステージとなる。
ツール・ド・ロマンディ2024第3ステージ結果
1位 | ブランドン・マクナルティ(アメリカ、UAEチームエミレーツ) | 20:06 |
2位 | マグナス・シェフィールド(アメリカ、イネオス・グレナディアーズ) | +0:12 |
3位 | フェリックス・グロスシャートナー(オーストリア、UAEチームエミレーツ) | +0:14 |
4位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | +0:20 |
5位 | ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:22 |
6位 | ヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、バーレーン・ヴィクトリアス) | +0:24 |
7位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +0:27 |
8位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:29 |
9位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:30 |
10位 | バンジャマン・トマ(フランス、コフィディス) | +0:31 |
個人総合成績
1位 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) | 8:16:26 |
2位 | イラン・ファンウィルデル(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:07 |
3位 | アレクサンドル・ウラソフ(ロシア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:10 |
4位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) | +0:11 |
5位 | レニー・マルティネス(フランス、グルパマFDJ) | +0:23 |
6位 | フロリアン・リポヴィッツ(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:32 |
7位 | ルーク・プラップ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) | +0:33 |
8位 | ブリュノ・アルミライユ(フランス、デカトロンAG2Rラモンディアル) | +0:36 |
9位 | ヤニス・ヴォワザール(スイス、チューダー・プロサイクリング) | |
10位 | ダミアーノ・カルーゾ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) |
その他の特別賞
ポイント賞 | アンドレア・ヴェンドラーメ(イタリア、デカトロンAG2Rラモンディアル) |
山岳賞 | ユーリ・ホルマン(ドイツ、アルペシン・ドゥクーニンク) |
ヤングライダー賞 | フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツ) |
チーム総合成績 | UAEチームエミレーツ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
Amazon.co.jp