2024/03/10(日) - 23:14
第18回明治神宮外苑大学クリテリウムが開催された。男子最上位カテゴリーのグループ1のレースは、集団スプリントを制した小泉響貴(明治大学)が優勝。2023年度ロードレースカップシリーズの総合優勝も決めた。女子は筒井楓(山梨県立笛吹高校)が優勝した。
東京都心を舞台に今年18回目の開催となる「明治神宮外苑大学クリテリウム」。今年も日本学生自転車競技連盟が主催する「全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ(以下RCS)」の最終戦として行われた。
当初は2月25日の開催が予定されていたが、コースに隣接する国立競技場でサッカーの試合開催日と重なったため、2週間後の3月10日の開催に変更された。2024年シーズンは始まったばかりだが、大学生にとっては学年最後の大会。3月で卒業する選手にとっては大学生最後のレースでもある。
2023年度のRCSは、小泉響貴(明治大学)が212ポイントで総合首位。この大会で優勝すれば60ポイントを獲得出来るが、24ポイント差で総合2位の松井丈治(立命館大学)は出場せず。昨年度までRCS2連覇中の中島渉(立教大学)が50ポイント差の3位。逆転優勝の可能性はあるものの、直前のRCS大会で優勝している小泉が下位に沈むとは考えられず、逆転は容易ではなさそうだ。
大会2日前には雪が降った東京都内だが、この日は朝から晴れ。強めの風が吹く予報が出ていたが、幸いにも風は強くならずに済み、陽差しの届く場所では暖かな1日となった。
最上位カテゴリーの男子グループ1のレースは、1周1.5kmのコースを20周する30km。レース中盤、山下虎ノ亮(中央大学)、高本亮太(立命館大学)、神村泰輝(早稲田大学)、中島渉(立教大学)、大前翔(慶應義塾大学)、岡本勝哉(日本大学)の6名が先行。10秒前後の差を維持して周回するも、RCSリーダージャージを着る小泉響貴(明治大学)自らの追走などにより14周目までに吸収される。
残り5周、玉城翔太(日本体育大学)の飛び出しをきっかけに、山下、大前、渡邉和貴(順天堂大学)ら4名が抜け出し、20秒差をつけて先行する。しかし最終周回に吸収され、集団でのスプリント勝負へ。
国立競技場前の折り返しヘアピンコーナーをクリアして残り200m、小泉が集団を引き離して先行。大前が迫るもののまくり切れず、小泉が先着。明治神宮外苑クリテリウム史上初となるRCSリーダージャージを着ての優勝を決め、2023年度の総合優勝を確定させた。小泉は4月から大学3年生。ガールズケイリンの小泉夢菜を姉にもつ。
「ずっと狙ってた大会だったので、勝ててホッとした。チームメイト2人がアシストしてくれることになっていたが、今日は2人とも調子が良くなかったので序盤から自分で捌いていく必要があった。だから脚をうまく休めながら、使いどころを考えながら走った。残り1周に入って、自分と早稲田の選手で先行する集団にブリッヂして追いつき、昨年2位の反省から自分が勝てるところから仕掛けた。最終コーナーで大前さんが先頭にいたのでそれに続き、隙を見て一気に行こうと考えていたが、それがうまくハマった。
RCSのシリーズチャンピオンを獲れて嬉しい気持ちでいっぱい。たくさんの人に応援してもらってきたので、今はホッとしている。明治大学は先輩の野本さん(野本空・2016年度チャンピオン)をはじめ偉大な先輩方がRCSのチャンピオンを獲っているが、それに少しは近づけたかなと思う。インカレはまだ勝てていないので、トラックもロードも出られる種目で勝って、明治大学が総合優勝争いに絡めるように頑張りたい」
一方、僅差で2位となった大前は、これが大学生としてのラストレースとなった。大学を休学して愛三工業レーシングチームで走っていた時期もあったが、「慶應自転車部に11年間、学生自転車競技連盟に8年間お世話になった。ラストレースの今日は後手を踏まないように積極的に走った。最後に勝てなかったのは悔しいが、全力出しきったので思い残すことはない。ありがとうございました」と、表彰式で語った。
東京都心を舞台に今年18回目の開催となる「明治神宮外苑大学クリテリウム」。今年も日本学生自転車競技連盟が主催する「全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ(以下RCS)」の最終戦として行われた。
当初は2月25日の開催が予定されていたが、コースに隣接する国立競技場でサッカーの試合開催日と重なったため、2週間後の3月10日の開催に変更された。2024年シーズンは始まったばかりだが、大学生にとっては学年最後の大会。3月で卒業する選手にとっては大学生最後のレースでもある。
2023年度のRCSは、小泉響貴(明治大学)が212ポイントで総合首位。この大会で優勝すれば60ポイントを獲得出来るが、24ポイント差で総合2位の松井丈治(立命館大学)は出場せず。昨年度までRCS2連覇中の中島渉(立教大学)が50ポイント差の3位。逆転優勝の可能性はあるものの、直前のRCS大会で優勝している小泉が下位に沈むとは考えられず、逆転は容易ではなさそうだ。
大会2日前には雪が降った東京都内だが、この日は朝から晴れ。強めの風が吹く予報が出ていたが、幸いにも風は強くならずに済み、陽差しの届く場所では暖かな1日となった。
最上位カテゴリーの男子グループ1のレースは、1周1.5kmのコースを20周する30km。レース中盤、山下虎ノ亮(中央大学)、高本亮太(立命館大学)、神村泰輝(早稲田大学)、中島渉(立教大学)、大前翔(慶應義塾大学)、岡本勝哉(日本大学)の6名が先行。10秒前後の差を維持して周回するも、RCSリーダージャージを着る小泉響貴(明治大学)自らの追走などにより14周目までに吸収される。
残り5周、玉城翔太(日本体育大学)の飛び出しをきっかけに、山下、大前、渡邉和貴(順天堂大学)ら4名が抜け出し、20秒差をつけて先行する。しかし最終周回に吸収され、集団でのスプリント勝負へ。
国立競技場前の折り返しヘアピンコーナーをクリアして残り200m、小泉が集団を引き離して先行。大前が迫るもののまくり切れず、小泉が先着。明治神宮外苑クリテリウム史上初となるRCSリーダージャージを着ての優勝を決め、2023年度の総合優勝を確定させた。小泉は4月から大学3年生。ガールズケイリンの小泉夢菜を姉にもつ。
「ずっと狙ってた大会だったので、勝ててホッとした。チームメイト2人がアシストしてくれることになっていたが、今日は2人とも調子が良くなかったので序盤から自分で捌いていく必要があった。だから脚をうまく休めながら、使いどころを考えながら走った。残り1周に入って、自分と早稲田の選手で先行する集団にブリッヂして追いつき、昨年2位の反省から自分が勝てるところから仕掛けた。最終コーナーで大前さんが先頭にいたのでそれに続き、隙を見て一気に行こうと考えていたが、それがうまくハマった。
RCSのシリーズチャンピオンを獲れて嬉しい気持ちでいっぱい。たくさんの人に応援してもらってきたので、今はホッとしている。明治大学は先輩の野本さん(野本空・2016年度チャンピオン)をはじめ偉大な先輩方がRCSのチャンピオンを獲っているが、それに少しは近づけたかなと思う。インカレはまだ勝てていないので、トラックもロードも出られる種目で勝って、明治大学が総合優勝争いに絡めるように頑張りたい」
一方、僅差で2位となった大前は、これが大学生としてのラストレースとなった。大学を休学して愛三工業レーシングチームで走っていた時期もあったが、「慶應自転車部に11年間、学生自転車競技連盟に8年間お世話になった。ラストレースの今日は後手を踏まないように積極的に走った。最後に勝てなかったのは悔しいが、全力出しきったので思い残すことはない。ありがとうございました」と、表彰式で語った。
第18回明治神宮外苑大学クリテリウム グループ1結果(30km)
1位 | 小泉響貴(明治大学) | 49分39秒 |
2位 | 大前 翔(慶應義塾大学) | +0秒 |
3位 | 玉城翔太(日本体育大学) | |
4位 | 山下虎ノ亮(中央大学) | +1秒 |
5位 | 梅澤幹太(鹿屋体育大学) | |
6位 | 渡邉和貴(順天堂大学) |
学校対抗成績
1位 | 鹿屋体育大学 | 14p |
2位 | 早稲田大学 | 15p |
3位 | 慶應義塾大学 | 19p |
ロードレースカップシリーズ(RCS)総合成績
1位 | 小泉響貴(明治大学) | 272p |
2位 | 松井丈治(立命館大学) | 188p |
3位 | 中島 渉(立教大学) | 166p |
女子 高校生の筒井楓が優勝
大学生以外も出場できる女子のレースは5周7.5kmで行われた。飛び出しを図る動きもあったものの、集団は崩れることなく進行。最後はスプリント勝負となり、筒井楓(山梨県立笛吹高校)が優勝。2016年の岡本二菜以来となる高校生での優勝を決めた。
女子 結果(7.5km)
1位 | 筒井 楓(山梨県立笛吹高校) | 14分35秒 |
2位 | 牧田咲子(順天堂大学) | +0秒 |
3位 | 岩元美佳(鹿屋体育大学) |
text&photo:Satoru Kato
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