第18回明治神宮外苑大学クリテリウムが開催された。男子最上位カテゴリーのグループ1のレースは、集団スプリントを制した小泉響貴(明治大学)が優勝。2023年度ロードレースカップシリーズの総合優勝も決めた。女子は筒井楓(山梨県立笛吹高校)が優勝した。

スタートラインに揃ったグループ1出場選手 photo:Satoru Kato

ブレーキブラケットの角度チェック photo:Satoru Kato 
玉城翔太(日本体育大学)による宣誓 photo:Satoru Kato
東京都心を舞台に今年18回目の開催となる「明治神宮外苑大学クリテリウム」。今年も日本学生自転車競技連盟が主催する「全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ(以下RCS)」の最終戦として行われた。
当初は2月25日の開催が予定されていたが、コースに隣接する国立競技場でサッカーの試合開催日と重なったため、2週間後の3月10日の開催に変更された。2024年シーズンは始まったばかりだが、大学生にとっては学年最後の大会。3月で卒業する選手にとっては大学生最後のレースでもある。

聖徳記念絵画館前からスタート photo:Satoru Kato

快晴の明治神宮外苑 photo:Satoru Kato

国立競技場前を折り返し photo:Satoru Kato
2023年度のRCSは、小泉響貴(明治大学)が212ポイントで総合首位。この大会で優勝すれば60ポイントを獲得出来るが、24ポイント差で総合2位の松井丈治(立命館大学)は出場せず。昨年度までRCS2連覇中の中島渉(立教大学)が50ポイント差の3位。逆転優勝の可能性はあるものの、直前のRCS大会で優勝している小泉が下位に沈むとは考えられず、逆転は容易ではなさそうだ。
大会2日前には雪が降った東京都内だが、この日は朝から晴れ。強めの風が吹く予報が出ていたが、幸いにも風は強くならずに済み、陽差しの届く場所では暖かな1日となった。

聖徳記念絵画館を背に銀杏並木を進む集団 photo:Satoru Kato

小泉響貴(明治大学)自ら先行集団を追う photo:Satoru Kato
最上位カテゴリーの男子グループ1のレースは、1周1.5kmのコースを20周する30km。レース中盤、山下虎ノ亮(中央大学)、高本亮太(立命館大学)、神村泰輝(早稲田大学)、中島渉(立教大学)、大前翔(慶應義塾大学)、岡本勝哉(日本大学)の6名が先行。10秒前後の差を維持して周回するも、RCSリーダージャージを着る小泉響貴(明治大学)自らの追走などにより14周目までに吸収される。

レース終盤に先行した4名 photo:Satoru Kato

レース終盤、先行する4名を追うメイン集団 photo:Satoru Kato
残り5周、玉城翔太(日本体育大学)の飛び出しをきっかけに、山下、大前、渡邉和貴(順天堂大学)ら4名が抜け出し、20秒差をつけて先行する。しかし最終周回に吸収され、集団でのスプリント勝負へ。

最終コーナーから先頭でフィニッシュに向かってくる photo:Satoru Kato

小泉響貴(明治大学)が優勝 photo:Satoru Kato
国立競技場前の折り返しヘアピンコーナーをクリアして残り200m、小泉が集団を引き離して先行。大前が迫るもののまくり切れず、小泉が先着。明治神宮外苑クリテリウム史上初となるRCSリーダージャージを着ての優勝を決め、2023年度の総合優勝を確定させた。小泉は4月から大学3年生。ガールズケイリンの小泉夢菜を姉にもつ。

表彰式 photo:Satoru Kato
「ずっと狙ってた大会だったので、勝ててホッとした。チームメイト2人がアシストしてくれることになっていたが、今日は2人とも調子が良くなかったので序盤から自分で捌いていく必要があった。だから脚をうまく休めながら、使いどころを考えながら走った。残り1周に入って、自分と早稲田の選手で先行する集団にブリッヂして追いつき、昨年2位の反省から自分が勝てるところから仕掛けた。最終コーナーで大前さんが先頭にいたのでそれに続き、隙を見て一気に行こうと考えていたが、それがうまくハマった。

中間スプリント賞 玉城翔太(日本体育大学、写真左)と和貴(順天堂大学) photo:Satoru Kato 
RCS総合優勝 小泉響貴(明治大学) photo:Satoru Kato
RCSのシリーズチャンピオンを獲れて嬉しい気持ちでいっぱい。たくさんの人に応援してもらってきたので、今はホッとしている。明治大学は先輩の野本さん(野本空・2016年度チャンピオン)をはじめ偉大な先輩方がRCSのチャンピオンを獲っているが、それに少しは近づけたかなと思う。インカレはまだ勝てていないので、トラックもロードも出られる種目で勝って、明治大学が総合優勝争いに絡めるように頑張りたい」

明治大学の応援団と記念撮影 photo:Satoru Kato

学校対抗成績は鹿屋体育大学が1位 photo:Satoru Kato
一方、僅差で2位となった大前は、これが大学生としてのラストレースとなった。大学を休学して愛三工業レーシングチームで走っていた時期もあったが、「慶應自転車部に11年間、学生自転車競技連盟に8年間お世話になった。ラストレースの今日は後手を踏まないように積極的に走った。最後に勝てなかったのは悔しいが、全力出しきったので思い残すことはない。ありがとうございました」と、表彰式で語った。



東京都心を舞台に今年18回目の開催となる「明治神宮外苑大学クリテリウム」。今年も日本学生自転車競技連盟が主催する「全日本学生ロードレース・カップ・シリーズ(以下RCS)」の最終戦として行われた。
当初は2月25日の開催が予定されていたが、コースに隣接する国立競技場でサッカーの試合開催日と重なったため、2週間後の3月10日の開催に変更された。2024年シーズンは始まったばかりだが、大学生にとっては学年最後の大会。3月で卒業する選手にとっては大学生最後のレースでもある。



2023年度のRCSは、小泉響貴(明治大学)が212ポイントで総合首位。この大会で優勝すれば60ポイントを獲得出来るが、24ポイント差で総合2位の松井丈治(立命館大学)は出場せず。昨年度までRCS2連覇中の中島渉(立教大学)が50ポイント差の3位。逆転優勝の可能性はあるものの、直前のRCS大会で優勝している小泉が下位に沈むとは考えられず、逆転は容易ではなさそうだ。
大会2日前には雪が降った東京都内だが、この日は朝から晴れ。強めの風が吹く予報が出ていたが、幸いにも風は強くならずに済み、陽差しの届く場所では暖かな1日となった。


最上位カテゴリーの男子グループ1のレースは、1周1.5kmのコースを20周する30km。レース中盤、山下虎ノ亮(中央大学)、高本亮太(立命館大学)、神村泰輝(早稲田大学)、中島渉(立教大学)、大前翔(慶應義塾大学)、岡本勝哉(日本大学)の6名が先行。10秒前後の差を維持して周回するも、RCSリーダージャージを着る小泉響貴(明治大学)自らの追走などにより14周目までに吸収される。


残り5周、玉城翔太(日本体育大学)の飛び出しをきっかけに、山下、大前、渡邉和貴(順天堂大学)ら4名が抜け出し、20秒差をつけて先行する。しかし最終周回に吸収され、集団でのスプリント勝負へ。


国立競技場前の折り返しヘアピンコーナーをクリアして残り200m、小泉が集団を引き離して先行。大前が迫るもののまくり切れず、小泉が先着。明治神宮外苑クリテリウム史上初となるRCSリーダージャージを着ての優勝を決め、2023年度の総合優勝を確定させた。小泉は4月から大学3年生。ガールズケイリンの小泉夢菜を姉にもつ。

「ずっと狙ってた大会だったので、勝ててホッとした。チームメイト2人がアシストしてくれることになっていたが、今日は2人とも調子が良くなかったので序盤から自分で捌いていく必要があった。だから脚をうまく休めながら、使いどころを考えながら走った。残り1周に入って、自分と早稲田の選手で先行する集団にブリッヂして追いつき、昨年2位の反省から自分が勝てるところから仕掛けた。最終コーナーで大前さんが先頭にいたのでそれに続き、隙を見て一気に行こうと考えていたが、それがうまくハマった。


RCSのシリーズチャンピオンを獲れて嬉しい気持ちでいっぱい。たくさんの人に応援してもらってきたので、今はホッとしている。明治大学は先輩の野本さん(野本空・2016年度チャンピオン)をはじめ偉大な先輩方がRCSのチャンピオンを獲っているが、それに少しは近づけたかなと思う。インカレはまだ勝てていないので、トラックもロードも出られる種目で勝って、明治大学が総合優勝争いに絡めるように頑張りたい」


一方、僅差で2位となった大前は、これが大学生としてのラストレースとなった。大学を休学して愛三工業レーシングチームで走っていた時期もあったが、「慶應自転車部に11年間、学生自転車競技連盟に8年間お世話になった。ラストレースの今日は後手を踏まないように積極的に走った。最後に勝てなかったのは悔しいが、全力出しきったので思い残すことはない。ありがとうございました」と、表彰式で語った。
第18回明治神宮外苑大学クリテリウム グループ1結果(30km)
1位 | 小泉響貴(明治大学) | 49分39秒 |
2位 | 大前 翔(慶應義塾大学) | +0秒 |
3位 | 玉城翔太(日本体育大学) | |
4位 | 山下虎ノ亮(中央大学) | +1秒 |
5位 | 梅澤幹太(鹿屋体育大学) | |
6位 | 渡邉和貴(順天堂大学) |
学校対抗成績
1位 | 鹿屋体育大学 | 14p |
2位 | 早稲田大学 | 15p |
3位 | 慶應義塾大学 | 19p |
ロードレースカップシリーズ(RCS)総合成績
1位 | 小泉響貴(明治大学) | 272p |
2位 | 松井丈治(立命館大学) | 188p |
3位 | 中島 渉(立教大学) | 166p |
女子 結果(7.5km)
1位 | 筒井 楓(山梨県立笛吹高校) | 14分35秒 |
2位 | 牧田咲子(順天堂大学) | +0秒 |
3位 | 岩元美佳(鹿屋体育大学) |
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