2023/12/03(日) - 17:00
「THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023」本戦の女子レースを制したのは渡部春雅(明治大学)。「普段の練習でも走る得意なコース」の最後に、得意のスプリントでライバルを退けた。
前日イベント「チャレンジレースin味スタ」を経て、12月3日(日)にいよいよ開催された「THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023」。男子よりも10分早い9時ちょうどに、23人が出走したエリート女子レースが動き出した。
女子レースのレースコースは49.8km。男子レースと比べて八王子市の周回部分がカットされているが、多摩市、稲城市、府中市を通り、調布市の味の素スタジアムにフィニッシュする基本の「尾根幹」を基本としたレイアウトは変わらない。スタートから後半戦に入るまでアタックが続いたため、終始ハイペースのレースが繰り広げられた。
レースを動かしたのは「普段の練習コースなのできっちり試走して、どこでアタックできるか、どこにマンホールがあるかまで覚えていた」と言う渡部春雅(明治大学)と、ロードレース僅か4戦目というヒルクライムを出自に持つ木下友梨菜(Bellmare Racing Team)、そしてMTB全日本女王である小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)といった面々。早稲田大学の大蔵こころと石田唯もチームプレーでペースを上げ集団を絞り込んでいった。
しかしレースコースには急勾配/長い登坂区間がなく、どのアタックも集団を破壊しうるには至らない。スプリンターにとっては耐えどころであり、クライマーにとっては勝負どころと見られていた桜ケ丘公園を目指して登る「ひじり坂」ではまず渡部が加速し、川口うらら(TEAM TATSUNO)と「ひじり坂で3人くらいに絞れたらと思っていた」と振り返る木下がフォロー。一時的にこの3人が抜け出したものの、すぐにシャッフルされた後続グループが合流したことで、最終的にフィニッシュまで至る7名の小集団が生まれることとなった。
稲城中央公園から是政橋で多摩川を渡り、東京競馬場脇から大國魂神社、そして味の素スタジアムへ。スプリントを狙う渡部や植竹に対し、やはり早稲田の石田と大蔵らが揺さぶるも決まらず、最終コーナーを回って最終ロングストレートへ。頭ひとつ抜けた加速力で先頭に立ち、後ろを振り返る余裕ぶりで渡部が右腕を突き上げた。
「シクロクロスシーズンということもあって脚は調子良かったし、登りも長くないし、自分向きのコースと場所。最初から自信を持って踏んでいきました」と振り返る渡部。最後の小集団スプリントも予想通りに進み、試走段階から重ねたシミュレーションが活きた、とも。「普段はクルマが多い場所なんですが、今日はそれを全部止めて自転車が主役になった。すごいことだと思うし、応援してくれる人も多かった。走っていて楽しかったですね」とも。ロード、トラック、シクロクロス、そしてMTBとあらゆる自転車競技で活躍する20歳が、また一つ大きな勝ち星を手にすることに。
2位は「登りを耐えられれば最後勝負できると思っていたけど、シクロクロスで勝ちまくっている渡部さん相手だと厳しいかな……と。でも3位以内に入れたし、練習コースがレースコースになったので楽しかった」と振り返る植竹海貴(Y'sRoad)。3位は小林で、4位はオランダから来日したエリザ・セルネ(High Ambition 2020 jp.)だった。
前日イベント「チャレンジレースin味スタ」を経て、12月3日(日)にいよいよ開催された「THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023」。男子よりも10分早い9時ちょうどに、23人が出走したエリート女子レースが動き出した。
女子レースのレースコースは49.8km。男子レースと比べて八王子市の周回部分がカットされているが、多摩市、稲城市、府中市を通り、調布市の味の素スタジアムにフィニッシュする基本の「尾根幹」を基本としたレイアウトは変わらない。スタートから後半戦に入るまでアタックが続いたため、終始ハイペースのレースが繰り広げられた。
レースを動かしたのは「普段の練習コースなのできっちり試走して、どこでアタックできるか、どこにマンホールがあるかまで覚えていた」と言う渡部春雅(明治大学)と、ロードレース僅か4戦目というヒルクライムを出自に持つ木下友梨菜(Bellmare Racing Team)、そしてMTB全日本女王である小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム)といった面々。早稲田大学の大蔵こころと石田唯もチームプレーでペースを上げ集団を絞り込んでいった。
しかしレースコースには急勾配/長い登坂区間がなく、どのアタックも集団を破壊しうるには至らない。スプリンターにとっては耐えどころであり、クライマーにとっては勝負どころと見られていた桜ケ丘公園を目指して登る「ひじり坂」ではまず渡部が加速し、川口うらら(TEAM TATSUNO)と「ひじり坂で3人くらいに絞れたらと思っていた」と振り返る木下がフォロー。一時的にこの3人が抜け出したものの、すぐにシャッフルされた後続グループが合流したことで、最終的にフィニッシュまで至る7名の小集団が生まれることとなった。
稲城中央公園から是政橋で多摩川を渡り、東京競馬場脇から大國魂神社、そして味の素スタジアムへ。スプリントを狙う渡部や植竹に対し、やはり早稲田の石田と大蔵らが揺さぶるも決まらず、最終コーナーを回って最終ロングストレートへ。頭ひとつ抜けた加速力で先頭に立ち、後ろを振り返る余裕ぶりで渡部が右腕を突き上げた。
「シクロクロスシーズンということもあって脚は調子良かったし、登りも長くないし、自分向きのコースと場所。最初から自信を持って踏んでいきました」と振り返る渡部。最後の小集団スプリントも予想通りに進み、試走段階から重ねたシミュレーションが活きた、とも。「普段はクルマが多い場所なんですが、今日はそれを全部止めて自転車が主役になった。すごいことだと思うし、応援してくれる人も多かった。走っていて楽しかったですね」とも。ロード、トラック、シクロクロス、そしてMTBとあらゆる自転車競技で活躍する20歳が、また一つ大きな勝ち星を手にすることに。
2位は「登りを耐えられれば最後勝負できると思っていたけど、シクロクロスで勝ちまくっている渡部さん相手だと厳しいかな……と。でも3位以内に入れたし、練習コースがレースコースになったので楽しかった」と振り返る植竹海貴(Y'sRoad)。3位は小林で、4位はオランダから来日したエリザ・セルネ(High Ambition 2020 jp.)だった。
THE ROAD RACE TOKYO TAMA 2023 女子エリート
1位 | 渡部春雅(明治大学) | 1時間16分27 |
2位 | 植竹海貴(Y'sRoad) | |
3位 | 小林あか里(弱虫ペダルサイクリングチーム) | |
4位 | エリザ・セルネ(オランダ、High Ambition 2020 jp.) | |
5位 | 石田唯(早稲田大学) | |
6位 | 大蔵こころ(早稲田大学) | |
7位 | 木下友梨菜(Bellmare Racing Team) | +4秒 |
8位 | 鈴木友佳子(MIVRO) | +2分35秒 |
9位 | 手塚悦子(IMEレーシング) | |
10位 | 阿部花梨(イナーメ信濃山形) | +3分30秒 |
パラサイクリング タンデムは、男女ともにポーランドが圧倒
味の素スタジアムで午前8時より繰り広げられた別の戦い、パラサイクリングの男女タンデムは、ポーランド代表がいずれも2位以下に大差をつけて圧勝、その実力を見せつけた。総距離は男子が約4周の23.6km、女子が約3周の17.6km。フィニッシュ地点が味ペン広場内のスタート地点よりも手前、スタジアム通り沿い(男女ロードと同一)に設けられたため、最終周回のみ距離が短い。
期待された日本男子チームの木村 和平(ストーカー)、三浦 生誠(パイロット)組は、変速トラブルに見舞われるも2位を確保。2チームで出場した男子の韓国代表の1つ、キム・ジョンビン(ストーカー)、チョ・サン(パイロット)組は、パンクによる落車の影響によりDNFとなった。
男子ロードレースのレポートは、別記事で紹介します。
パラサイクリング Bクラス(タンデム自転車)タイムトライアル男子 結果
1位 | ポーランド:カロル・コピック[ストーカー]、マルシン・ビャウォウォツキ[パイロット] | 31分00秒30 |
2位 | 日本:木村 和平[ストーカー]、三浦 生誠[パイロット] | +3分59秒66 |
3位 | タイ:プーパップ・ソムラク[ストーカー]、スラチャイ・ハチャトゥラット[パイロット] | +5分22秒56 |
パラサイクリング Bクラス(タンデム自転車)タイムトライアル女子 結果
1位 | プティラ・ドミニカ[ストーカー]、ウォシキェヴィチ・カミラ[パイロット] | 28分09秒59 |
2位 | イ・ソンスン[ストーカー]、ベク・ソンヨン[パイロット] | +2分14秒14 |
3位 | ボンマラート・ワチャロボン[ストーカー]、セータン・オアチャラ[パイロット] | +3分23秒46 |
text:So Isobe
photo:Kei Tsuji
text & photo (Paracycling): Yuichiro Hosoda
photo:Kei Tsuji
text & photo (Paracycling): Yuichiro Hosoda
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