2023/05/26(金) - 18:30
イタリアンヘルメットブランドのカスクが、新たなフラッグシップモデル"ELEMENTO"を発表。新素材"FLUID CARBON12"と3Dプリント製の"MULTIPOD"インナーパッドという2つの革新技術によって、最高レベルの安全性と快適性を兼ね備えたハイエンドモデルだ。
イネオス・グレナディアーズと緊密な関係を築き、高性能なレーシングヘルメットを世に送り出してきたカスク。エアロモデルのUTOPIAやWASABI、超軽量なVALEGROなど多岐に渡るラインアップの中心的存在として君臨してきたのは、軽量かつエアロ、そして通気性に優れた万能モデルのPROTONE ICONだ。
初代PROTONEがデビューしたのは2014年。細部をブラッシュアップしたPROTONE ICONが昨年発表されたものの基本的なデザインは踏襲されており、約10年間をほぼ同じ設計で戦い抜いてきた。それは、PROTONEが時代を先取りしたプロダクトであったことの証明でもある。
一方、イネオス・グレナディアーズとカスクは次の時代を見据えたプロジェクトを動かしていた。数年前、マヨルカ島のトレーニングキャンプで行われたミーティングに端を発する新プロジェクトは、次世代のスタンダードとなる革新的なヘルメットを具現化するために動き出したという。
それから多くのテストを重ねつつ、2023年のジロ・デ・イタリアにおいて正式に発表されたのがこの"ELEMENTO"。いくつかのレースでプロトタイプが目撃され、そのデビューを噂されてきた新型ヘルメットがついにベールを脱ぐこととなった。
丸みを帯びたフォルムやベンチレーションホールのデザインや配置などは、既に名作として名高いPROTONEのエッセンスを受け継ぎつつ、よりシームレスでフラットな造形が最新世代のヘルメットらしさを強調する。そのフォルムの中に次世代の安全性と快適性を両立するため、カスクはELEMENTOに二つの革新的なテクノロジーを投入した。
その一つ目が軽量な新素材"FLUID CARBON12"の採用だ。これはベントホールや頭頂部に顔を出すカーボンプレートで、エネルギーを吸収する機能に優れていることが特徴だという。
このプレートは各部位がジョイントによって繋がっており、衝撃を受けた際には可動することで、ヘルメット全体に衝撃を分散させる機能も有している。このFLUID CARBON12はEPSフォームの使用量を減らすことにも貢献しており、重量削減と通気性、空力性能の向上に大きな役割を果たしている。
厚さ1mmというFLUID CARBON12は、EPSフォームのある部位よりも頭とヘルメットとの間に大きく空間を確保できる。この空間により、ヘルメット内部のエアチャネルが拡大し、より効率的な換気が可能となった。
一方、FLUID CARBON12はベンチレーション開口部をカバーするように配置されており、エアロダイナミクスも向上させている。吸気口そのものは小さくなるものの、先述した内部エアチャネルの拡大によって通気性も同時に向上しているというのが、ELEMENTOの画期的な側面の一つだ。
FLUID CARBON12と並ぶもう一つの革新的な要素となるのが、"MULTIPOD"インナーパッドだ。近年サドルなどに採用される3Dプリント製エラストマーをインナーパッドに使用することで、快適性と安全性の向上を図った。
定評あるカーボン社製の3Dプリントパッドは格子状の構造で、一般的なウレタンフォームよりも格段に優れた通気性を有している。そして、サドルのパッドにも使用されていることからも分かるように、優れたクッション性も備えている。垂直方向だけでなく、横方向へも衝撃を吸収することが可能な構造によって、この"MULTIPOD"インナーパッドは脳震盪などを引き起こす回転衝撃を軽減するために機能する。
FLUID CARBON12とMULTIPODインナーパッドという2つのテクノロジーによって、ELEMENTOは安全性と快適性というカスクが掲げる基本理念を最高レベルで両立した。現在、ジロ・デ・イタリアでマリアローザを着用するゲラント・トーマスの走りを支えるフラッグシップヘルメットは、WHITE、RED、BLACKの3色で展開される。価格は50,600円(税込)。
カスク ELEMENTO
カラー:WHITE、RED、BLACK
サイズ:M - 52-58 cm、L - 59-62 cm
重量:260g(Mサイズ)
価格:50,600円(税込)
イネオス・グレナディアーズと緊密な関係を築き、高性能なレーシングヘルメットを世に送り出してきたカスク。エアロモデルのUTOPIAやWASABI、超軽量なVALEGROなど多岐に渡るラインアップの中心的存在として君臨してきたのは、軽量かつエアロ、そして通気性に優れた万能モデルのPROTONE ICONだ。
初代PROTONEがデビューしたのは2014年。細部をブラッシュアップしたPROTONE ICONが昨年発表されたものの基本的なデザインは踏襲されており、約10年間をほぼ同じ設計で戦い抜いてきた。それは、PROTONEが時代を先取りしたプロダクトであったことの証明でもある。
一方、イネオス・グレナディアーズとカスクは次の時代を見据えたプロジェクトを動かしていた。数年前、マヨルカ島のトレーニングキャンプで行われたミーティングに端を発する新プロジェクトは、次世代のスタンダードとなる革新的なヘルメットを具現化するために動き出したという。
それから多くのテストを重ねつつ、2023年のジロ・デ・イタリアにおいて正式に発表されたのがこの"ELEMENTO"。いくつかのレースでプロトタイプが目撃され、そのデビューを噂されてきた新型ヘルメットがついにベールを脱ぐこととなった。
丸みを帯びたフォルムやベンチレーションホールのデザインや配置などは、既に名作として名高いPROTONEのエッセンスを受け継ぎつつ、よりシームレスでフラットな造形が最新世代のヘルメットらしさを強調する。そのフォルムの中に次世代の安全性と快適性を両立するため、カスクはELEMENTOに二つの革新的なテクノロジーを投入した。
その一つ目が軽量な新素材"FLUID CARBON12"の採用だ。これはベントホールや頭頂部に顔を出すカーボンプレートで、エネルギーを吸収する機能に優れていることが特徴だという。
このプレートは各部位がジョイントによって繋がっており、衝撃を受けた際には可動することで、ヘルメット全体に衝撃を分散させる機能も有している。このFLUID CARBON12はEPSフォームの使用量を減らすことにも貢献しており、重量削減と通気性、空力性能の向上に大きな役割を果たしている。
厚さ1mmというFLUID CARBON12は、EPSフォームのある部位よりも頭とヘルメットとの間に大きく空間を確保できる。この空間により、ヘルメット内部のエアチャネルが拡大し、より効率的な換気が可能となった。
一方、FLUID CARBON12はベンチレーション開口部をカバーするように配置されており、エアロダイナミクスも向上させている。吸気口そのものは小さくなるものの、先述した内部エアチャネルの拡大によって通気性も同時に向上しているというのが、ELEMENTOの画期的な側面の一つだ。
FLUID CARBON12と並ぶもう一つの革新的な要素となるのが、"MULTIPOD"インナーパッドだ。近年サドルなどに採用される3Dプリント製エラストマーをインナーパッドに使用することで、快適性と安全性の向上を図った。
定評あるカーボン社製の3Dプリントパッドは格子状の構造で、一般的なウレタンフォームよりも格段に優れた通気性を有している。そして、サドルのパッドにも使用されていることからも分かるように、優れたクッション性も備えている。垂直方向だけでなく、横方向へも衝撃を吸収することが可能な構造によって、この"MULTIPOD"インナーパッドは脳震盪などを引き起こす回転衝撃を軽減するために機能する。
FLUID CARBON12とMULTIPODインナーパッドという2つのテクノロジーによって、ELEMENTOは安全性と快適性というカスクが掲げる基本理念を最高レベルで両立した。現在、ジロ・デ・イタリアでマリアローザを着用するゲラント・トーマスの走りを支えるフラッグシップヘルメットは、WHITE、RED、BLACKの3色で展開される。価格は50,600円(税込)。
カスク ELEMENTO
カラー:WHITE、RED、BLACK
サイズ:M - 52-58 cm、L - 59-62 cm
重量:260g(Mサイズ)
価格:50,600円(税込)
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