2023/05/23(火) - 20:35
ツアー・オブ・ジャパンいなべステージは、リアルスタート直後に飛び出したカーター・ベトルス(ヴィクトワール広島)が逃げ切ってステージ優勝。メイン集団の先頭でフィニッシュして2位となったルーク・ランパーティー(トリニティレーシング)がリーダージャージとポイント賞ジャージを奪回した。
ツアー・オブ・ジャパン第3ステージは、三重県北部のいなべ市でのレース。三岐鉄道の阿下喜駅前をパレードスタートし、いなべ市梅林公園をフィニッシュ地点とする1周14.8kmを8周する。2級山岳に指定される山岳賞ポイントまで約1km続く最大斜度10%以上の厳しい登りや、平坦な水田地帯を駆け抜ける部分など、変化に富むコースを走る。
前日までとうって変わって朝から雲が広がり、寒さを感じるほどの強めの風が吹き続ける1日。スタート直前に雨が降ったものの、集団が周回コースに入る頃までにはやみ、周回の進行と共に晴れて青空が広がりはじめた。
リアルスタート直後、カーター・ベトルス(オーストラリア、ヴィクトワール広島)とケヴィン・マッカンブリッジ(トリニティレーシグ)の2名が抜け出し、1周目に早くも1分以上の差をつけて先行する。
メイン集団はリーダージャージのゲオルギオス・バグラス擁するマトリックスパワータグがコントロールに入るも、レース中盤にかけて1周につき1分ずつ差が広がり、レース中盤の4周目には4分以上まで開く。この時点で、バーチャルリーダーはベトルスとなる。
2周目と5周目に設定された山岳賞は、共にベルトスが1位通過。「逃げに乗り損ねてしまった」と言う山岳賞ジャージの兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)は、2回共にメイン集団先頭で3位通過してポイントを加算し、ジャージを守った。
レース後半に入ると、メイン集団がペースアップ。それまで22分台で周回していたが、残り2周となる7周目には21分台で周回。先行する2名との差を一気に詰めていく。
最終周回に入ると、ベトルスが単独先行。遅れたマッカンブリッジを吸収したメイン集団は1分差まで迫り、さらに差を縮めていく。しかし捕まえるまでには至らず、ベトルスがほぼレース全距離を逃げ切っていなべステージを制した。
ベトルスは今年ヴィクトワール広島に加入。3月に行われたジャパンサイクルリーグ真岡芳賀ロードレースで優勝しているが、今回は自身初のUCIレースでの勝利となった。
カーター・ベトルス コメント
「昨日の京都ステージで落車して個人総合のタイムを失ってしまったので、今日は逃げて勝つことがチームの作戦だった。差が広がったけれど、最後まで勝てる確信は無かった。残り1周に入ったところでチャンスはあると思ったけれど、残り7kmがとてもキツく、残り200mでやっと勝利を確信することが出来た。出来れば富士山の前にもう1勝したいけれど、今日は脚を使ってしまったので明日はちょっと休みたい」
個人総合順位は、途中のスプリントポイントを2位通過し、メイン集団の先頭でフィニッシュして2位となったルーク・ランパーティー(トリニティレーシング)が首位を奪回。ポイント賞もあわせて奪回し、リーダージャージ、ポイント賞ジャージ、新人賞ジャージの3枚を再び手中にした。しかし、「リーダージャージをキープすることは素晴らしいことだが、それが私の目標ではない。だから最後までこのジャージを守ろうとは思っていない」と言う。
明日5月24日は岐阜県美濃市で第4ステージが行われる。長良川沿いを走る周回コースで集団でのスプリント勝負になることが多いステージ。総合順位に大きな変動は起きづらいと思われるが、果たしてどうなるか?
ツアー・オブ・ジャパン第3ステージは、三重県北部のいなべ市でのレース。三岐鉄道の阿下喜駅前をパレードスタートし、いなべ市梅林公園をフィニッシュ地点とする1周14.8kmを8周する。2級山岳に指定される山岳賞ポイントまで約1km続く最大斜度10%以上の厳しい登りや、平坦な水田地帯を駆け抜ける部分など、変化に富むコースを走る。
前日までとうって変わって朝から雲が広がり、寒さを感じるほどの強めの風が吹き続ける1日。スタート直前に雨が降ったものの、集団が周回コースに入る頃までにはやみ、周回の進行と共に晴れて青空が広がりはじめた。
リアルスタート直後、カーター・ベトルス(オーストラリア、ヴィクトワール広島)とケヴィン・マッカンブリッジ(トリニティレーシグ)の2名が抜け出し、1周目に早くも1分以上の差をつけて先行する。
メイン集団はリーダージャージのゲオルギオス・バグラス擁するマトリックスパワータグがコントロールに入るも、レース中盤にかけて1周につき1分ずつ差が広がり、レース中盤の4周目には4分以上まで開く。この時点で、バーチャルリーダーはベトルスとなる。
2周目と5周目に設定された山岳賞は、共にベルトスが1位通過。「逃げに乗り損ねてしまった」と言う山岳賞ジャージの兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング)は、2回共にメイン集団先頭で3位通過してポイントを加算し、ジャージを守った。
レース後半に入ると、メイン集団がペースアップ。それまで22分台で周回していたが、残り2周となる7周目には21分台で周回。先行する2名との差を一気に詰めていく。
最終周回に入ると、ベトルスが単独先行。遅れたマッカンブリッジを吸収したメイン集団は1分差まで迫り、さらに差を縮めていく。しかし捕まえるまでには至らず、ベトルスがほぼレース全距離を逃げ切っていなべステージを制した。
ベトルスは今年ヴィクトワール広島に加入。3月に行われたジャパンサイクルリーグ真岡芳賀ロードレースで優勝しているが、今回は自身初のUCIレースでの勝利となった。
カーター・ベトルス コメント
「昨日の京都ステージで落車して個人総合のタイムを失ってしまったので、今日は逃げて勝つことがチームの作戦だった。差が広がったけれど、最後まで勝てる確信は無かった。残り1周に入ったところでチャンスはあると思ったけれど、残り7kmがとてもキツく、残り200mでやっと勝利を確信することが出来た。出来れば富士山の前にもう1勝したいけれど、今日は脚を使ってしまったので明日はちょっと休みたい」
個人総合順位は、途中のスプリントポイントを2位通過し、メイン集団の先頭でフィニッシュして2位となったルーク・ランパーティー(トリニティレーシング)が首位を奪回。ポイント賞もあわせて奪回し、リーダージャージ、ポイント賞ジャージ、新人賞ジャージの3枚を再び手中にした。しかし、「リーダージャージをキープすることは素晴らしいことだが、それが私の目標ではない。だから最後までこのジャージを守ろうとは思っていない」と言う。
明日5月24日は岐阜県美濃市で第4ステージが行われる。長良川沿いを走る周回コースで集団でのスプリント勝負になることが多いステージ。総合順位に大きな変動は起きづらいと思われるが、果たしてどうなるか?
ツアー・オブ・ジャパン 第3ステージ・いなべ 結果(127.0km)
1位 | カーター・ベトルス(オーストラリア、ヴィクトワール広島) | 3時間15分29秒 |
2位 | ルーク・ランパーティ(アメリカ、トリニティレーシング) | +18秒 |
3位 | イエルン・メイヤス(オランダ、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | |
4位 | ジャンバルジャムツ・セインベヤール(モンゴル、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | |
5位 | ネイサン・アール(オーストラリア、JCLチーム右京) | |
6位 | ベンジャミ・プラデス(スペイン、JCLチーム右京) | |
7位 | レオネル・キンテロ・アルテアガ(ベネズエラ、ヴィクトワール広島) | +20秒 |
8位 | 孫崎大樹(キナンレーシングチーム) | |
9位 | 石原悠希(シマノレーシング) | +21秒 |
10位 | ドリュー・モレ(オーストラリア、キナンレーシングチーム) | |
個人総合順位(第3ステージ終了時) | ||
1位 | ルーク・ランパーティ(アメリカ、トリニティレーシング) | 6時間1分55秒 |
2位 | ジャンバルジャムツ・セインベヤール(モンゴル、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | +2秒 |
3位 | ゲオルギオス・バグラス(ギリシャ、マトリックスパワータグ) | +4秒 |
4位 | ベンジャミ・プラデス(スペイン、JCLチーム右京) | |
5位 | イエルン・メイヤス(オランダ、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | +8秒 |
6位 | リアム・ジョンストン(オーストラリア、トリニティレーシング) | +10秒 |
ポイント賞(第3ステージ終了時) | ||
1位 | ルーク・ランパーティー(アメリカ、トリニティレーシグ) | 42p |
2位 | カーター・ベトルス(オーストラリア、ヴィクトワール広島) | 35p |
3位 | ジャンバルジャムツ・セインベヤール(モンゴル、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | 32p |
山岳賞(第3ステージ終了時) | ||
1位 | 兒島直樹(チームブリヂストンサイクリング) | 12p |
2位 | カーター・ベトルス(オーストラリア、ヴィクトワール広島) | 10p |
3位 | ジャンバルジャムツ・セインベヤール(モンゴル、トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム) | 6p |
チーム総合成績(第3ステージ終了時) | ||
1位 | JCLチーム右京 | 18時間6分16秒 |
2位 | トレンガヌ・ポリゴン・サイクリングチーム | +9秒 |
3位 | マトリックスパワータグ | +24秒 |
text&photo:Satoru Kato
フォトギャラリー
Amazon.co.jp