2022/12/13(火) - 17:01
那須ブラーゼンとさいたまディレーブは合同記者会見を開き、2023年よりチームの活動を統合し、新たに「さいたま那須サンブレイブ」を発足させることを発表した。あわせて、所属選手などの体制を明らかにした。
さいたま会場に出席した鈴木卓史GMと桂慶浩 ©️NASPO inc.& OrientalSports inc.
那須会場に出席した若杉厚人代表と鈴木真理監督 ©️NASPO inc.& OrientalSports inc.
栃木県第2のチームである那須ブラーゼンと、埼玉県初の地域密着型チーム・さいたまディレーブが、2023年からレース活動を統合することになった。那須ブラーゼンを運営するNASPO株式会社と、さいたまディレーブを運営する株式会社オリエンタルスポーツは、共同で複数地域連携型のチームとして「さいたま那須サンブレイブ」を発足させることを発表した。
那須会場と画面に映し出されたさいたま会場で手を組むポーズ ©️NASPO inc.& OrientalSports inc.
発表の記者会見は、那須とさいたまをZOOMで繋いで同時に行われた。さいたまの会場には、さいたまディレーブの鈴木卓史監督と、桂慶浩が出席。那須の会場には、那須ブラーゼンの若杉厚人代表と、鈴木真理コーチが出席した。
さいたま那須サンブレイブのチームロゴ ©️NASPO inc.& OrientalSports inc.
さいたま那須サンブレイブのジャージデザイン ここにスポンサーロゴが入れられる ©️NASPO inc.& OrientalSports inc.
新チームの名称「サンブレイブ(SUNBRAVE)」は、太陽(=SUN)と勇気(=BRAVE)を繋げたものだが、ディレーブ(DREVE)とブラーゼン(BLASEN)のアルファベットを組み合わせたものでもある。シンボルマークも二つの地域が力を合わせて活動する象徴としてデザインされたという。
選手は那須を拠点とするグループとさいたまを拠点とするグループに分かれ、計13名が所属する。所属選手は以下の通り。
![さいたま会場に出席した鈴木卓史GMと桂慶浩](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/nasusaitama21.jpg)
![那須会場に出席した若杉厚人代表と鈴木真理監督](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/nasusaitama23.jpg)
栃木県第2のチームである那須ブラーゼンと、埼玉県初の地域密着型チーム・さいたまディレーブが、2023年からレース活動を統合することになった。那須ブラーゼンを運営するNASPO株式会社と、さいたまディレーブを運営する株式会社オリエンタルスポーツは、共同で複数地域連携型のチームとして「さいたま那須サンブレイブ」を発足させることを発表した。
![那須会場と画面に映し出されたさいたま会場で手を組むポーズ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/nasusaitama22.jpg)
発表の記者会見は、那須とさいたまをZOOMで繋いで同時に行われた。さいたまの会場には、さいたまディレーブの鈴木卓史監督と、桂慶浩が出席。那須の会場には、那須ブラーゼンの若杉厚人代表と、鈴木真理コーチが出席した。
![さいたま那須サンブレイブのチームロゴ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/saitamanasu1.png)
![さいたま那須サンブレイブのジャージデザイン ここにスポンサーロゴが入れられる](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/saitamanasu2.png)
新チームの名称「サンブレイブ(SUNBRAVE)」は、太陽(=SUN)と勇気(=BRAVE)を繋げたものだが、ディレーブ(DREVE)とブラーゼン(BLASEN)のアルファベットを組み合わせたものでもある。シンボルマークも二つの地域が力を合わせて活動する象徴としてデザインされたという。
選手は那須を拠点とするグループとさいたまを拠点とするグループに分かれ、計13名が所属する。所属選手は以下の通り。
さいたま那須サンブレイブ 2023年チーム体制
那須エリア所属選手 | 2022年所属チーム |
吉岡直哉 | チーム右京 |
西尾勇人 | 那須ブラーゼン |
佐藤大志 | 那須ブラーゼン |
新開隆人 | 那須ブラーゼン |
篠原輝利 | AVENTURA VICTORIA RACING |
桂 慶浩 | さいたまディレーブ |
さいたまエリア所属選手 | |
持留叶汰郎 | VC福岡 |
藤田涼平 | さいたまディレーブ |
鈴木道也 | さいたまディレーブ |
白尾雄大 | 明治大学 |
湯浅博貴 | ヴィクトワール広島 |
佐藤 光 | 稲城FIETS クラスアクト |
小泉響貴 | 明治大学 |
運営会社代表:若杉厚人
ゼネラルマネージャー:鈴木卓史
監督:鈴木真理
マネージャー:桂 慶浩(選手兼任)
那須会場に出席した若杉厚人代表と鈴木真理監督 photo:Satoru Kato
13名という所属選手数は国内トップカテゴリーのチームとしては最多になるが、ふたつの拠点でそれぞれに地域活動をするために必要な人数として、UCIコンチネンタル登録に必要な10名を超える人数を揃えたとしている。
ふたつのチームの統合について若杉代表は「さいたまディレーブは選手やスタッフなど人的不足の一方で資金的な余力があった。那須ブラーゼンは人的には足りていたものの、活動資金が不足するという弱点を抱えており、両者の弱みを補い、強みを強化できる」と説明する。
ただし、統合チームで活動するのはレース活動のみで、運営会社は2社のまま継続し、自転車安全教室などの地域活動は従来のチーム名とジャージを使用して行うという。その理由について若杉代表は「那須側の運営会社が持つ負債をさいたま側に負担させることなく解消すべきという判断があった。また、それぞれの地域では「さいたまディレーブ」と「那須ブラーゼン」の名前で認知されているので、名称とジャージはそれぞれそのまま継続して活動する」と言う。
運営会社は将来的にも統合せず、それぞれの地域に根ざした活動をしていくため2社のまま継続していくともしている。
2拠点に分かれる選手の練習メニューなどの管理は、すべてリモートで行われる。新チームの監督に就任する鈴木真理氏は「これまでも那須ブラーゼンの選手をリモートで管理しており、同様に選手の体調や練習メニューの管理は出来ると考えている。まずは一人一人の選手の特徴を把握し、両拠点のキャプテンからの報告とあわせて指導していく。予算の面ではデメリットとなるが、選手の強化についてはデメリットは無いと考えている」と説明する。
さいたま那須サンブレイブのロードマップ ©️NASPO inc.& OrientalSports inc.
新チームのロードマップも公表された。2023年はJCL3勝と総合3位を目標としてスタート。2025年にはJCL総合優勝とアジアツアーでの優勝を目指し、2032年にはUCIプロチームへの昇格、さらにはワールドチームへの昇格を目標に掲げる。
若杉厚人代表「複数地域連携型という新しいスタイルを作りたい」
若杉厚人代表 photo:Satoru Kato
数年悩んできたことではあるので、決めた後は一気に進みました。ブラーゼンがこれからどのように大きくなっていくかと考えた時、コロナ禍で厳しい状況が続いて目標を明確にしていくことが難しくなっていた時期が続いていました。この決断によって光明が見えたので、ポジティブに捉えていきたいと考えています。
国内で2番目に出来た地域密着型チームとして、僕たちもそれを自負していました。活動規模を縮小するとか、コストをカットしていくとかという方法は考えられなくもなかったが、それで本当に辿り着きたいところに行けるのかと言えば、それは違うと考えました。それなら、自分達のスタイルをまっさらなところから考え直し、行きたい先を再考した答えが今回の統合という方針です。一地域でチームが成り立つことを証明しきれなかったのは残念ですが、新しいスタイルを証明していきたいと思っています。
スポンサー、サプライヤーの皆さんだけでなく、足元を支えてくれたサポーターの皆さんがいたからこそこれまで活動出来てきたし、サポーターの皆さんがいなければもっと小さな規模になっていたかもしれません。これからも引き続き、ブラーゼンという礎(いしずえ)はずっと残るので、変わらずにご支援頂ければ幸いです。新しいジャージが出来ますが、ブラーゼンとディレーブそれぞれのジャージも残るので、それぞれのジャージで応援してもらえればと思っています。
複数拠点での運営は今後予想しないことも起きると思いますが、デメリットよりもメリットが上回ると考えています。例えば、那須への観光客をさいたまから呼び込むとか、那須で獲れた農産物などをさいたまに送るとか、「複数地域連携型」という新しいスタイルを作っていきたい。手探りにはなりますが、それが定着して形になればと思っています。
鈴木真理監督「13名の中で切磋琢磨を期待」
監督に就任する鈴木真理氏 photo:Satoru Kato
吉岡直哉選手が戻ってきてくれることになり、彼を主軸としていくことになると思います。膝の怪我の具合と過去の強さがどの程度戻っているのか気になるところですが、それがクリアされればモチベーションが高まるようにサポートしていきたいです。
那須ブラーゼンに初勝利をもたらした吉岡直哉(2017年Jプロツアー宇都宮ロードレース) photo:Satoru.Kato
インカレロード終盤、仮屋和駿(日本大学)と飛び出した白尾雄大(明治大学)
篠原選手や湯浅選手、インカレロード2位になった白尾選手など、ある程度力を持っていると思うので伸ばしていけるのではないかと思います。JCLのレースでは6名定員なので半数以上がレースに出られない厳しい状況になりますが、このレベルに残れないならそれまでということ。6名の中に入れるように切磋琢磨して欲しいと考えています。
text&photo Satoru Kato
ゼネラルマネージャー:鈴木卓史
監督:鈴木真理
マネージャー:桂 慶浩(選手兼任)
![那須会場に出席した若杉厚人代表と鈴木真理監督](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/nasusaitamasatorukato2.jpg)
13名という所属選手数は国内トップカテゴリーのチームとしては最多になるが、ふたつの拠点でそれぞれに地域活動をするために必要な人数として、UCIコンチネンタル登録に必要な10名を超える人数を揃えたとしている。
ふたつのチームの統合について若杉代表は「さいたまディレーブは選手やスタッフなど人的不足の一方で資金的な余力があった。那須ブラーゼンは人的には足りていたものの、活動資金が不足するという弱点を抱えており、両者の弱みを補い、強みを強化できる」と説明する。
ただし、統合チームで活動するのはレース活動のみで、運営会社は2社のまま継続し、自転車安全教室などの地域活動は従来のチーム名とジャージを使用して行うという。その理由について若杉代表は「那須側の運営会社が持つ負債をさいたま側に負担させることなく解消すべきという判断があった。また、それぞれの地域では「さいたまディレーブ」と「那須ブラーゼン」の名前で認知されているので、名称とジャージはそれぞれそのまま継続して活動する」と言う。
運営会社は将来的にも統合せず、それぞれの地域に根ざした活動をしていくため2社のまま継続していくともしている。
2拠点に分かれる選手の練習メニューなどの管理は、すべてリモートで行われる。新チームの監督に就任する鈴木真理氏は「これまでも那須ブラーゼンの選手をリモートで管理しており、同様に選手の体調や練習メニューの管理は出来ると考えている。まずは一人一人の選手の特徴を把握し、両拠点のキャプテンからの報告とあわせて指導していく。予算の面ではデメリットとなるが、選手の強化についてはデメリットは無いと考えている」と説明する。
![さいたま那須サンブレイブのロードマップ](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/saitamanasu3.png)
新チームのロードマップも公表された。2023年はJCL3勝と総合3位を目標としてスタート。2025年にはJCL総合優勝とアジアツアーでの優勝を目指し、2032年にはUCIプロチームへの昇格、さらにはワールドチームへの昇格を目標に掲げる。
若杉厚人代表「複数地域連携型という新しいスタイルを作りたい」
![若杉厚人代表](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/nasusaitamasatorukato1.jpg)
数年悩んできたことではあるので、決めた後は一気に進みました。ブラーゼンがこれからどのように大きくなっていくかと考えた時、コロナ禍で厳しい状況が続いて目標を明確にしていくことが難しくなっていた時期が続いていました。この決断によって光明が見えたので、ポジティブに捉えていきたいと考えています。
国内で2番目に出来た地域密着型チームとして、僕たちもそれを自負していました。活動規模を縮小するとか、コストをカットしていくとかという方法は考えられなくもなかったが、それで本当に辿り着きたいところに行けるのかと言えば、それは違うと考えました。それなら、自分達のスタイルをまっさらなところから考え直し、行きたい先を再考した答えが今回の統合という方針です。一地域でチームが成り立つことを証明しきれなかったのは残念ですが、新しいスタイルを証明していきたいと思っています。
スポンサー、サプライヤーの皆さんだけでなく、足元を支えてくれたサポーターの皆さんがいたからこそこれまで活動出来てきたし、サポーターの皆さんがいなければもっと小さな規模になっていたかもしれません。これからも引き続き、ブラーゼンという礎(いしずえ)はずっと残るので、変わらずにご支援頂ければ幸いです。新しいジャージが出来ますが、ブラーゼンとディレーブそれぞれのジャージも残るので、それぞれのジャージで応援してもらえればと思っています。
複数拠点での運営は今後予想しないことも起きると思いますが、デメリットよりもメリットが上回ると考えています。例えば、那須への観光客をさいたまから呼び込むとか、那須で獲れた農産物などをさいたまに送るとか、「複数地域連携型」という新しいスタイルを作っていきたい。手探りにはなりますが、それが定着して形になればと思っています。
鈴木真理監督「13名の中で切磋琢磨を期待」
![監督に就任する鈴木真理氏](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/12/13/nasusaitamasatorukato3.jpg)
吉岡直哉選手が戻ってきてくれることになり、彼を主軸としていくことになると思います。膝の怪我の具合と過去の強さがどの程度戻っているのか気になるところですが、それがクリアされればモチベーションが高まるようにサポートしていきたいです。
![那須ブラーゼンに初勝利をもたらした吉岡直哉(2017年Jプロツアー宇都宮ロードレース)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2017/03/20/utr_7.jpg)
![インカレロード終盤、仮屋和駿(日本大学)と飛び出した白尾雄大(明治大学)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2022/09/04/incl22cw-435.jpg)
篠原選手や湯浅選手、インカレロード2位になった白尾選手など、ある程度力を持っていると思うので伸ばしていけるのではないかと思います。JCLのレースでは6名定員なので半数以上がレースに出られない厳しい状況になりますが、このレベルに残れないならそれまでということ。6名の中に入れるように切磋琢磨して欲しいと考えています。
text&photo Satoru Kato
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