2022/06/14(火) - 19:33
世界最大のグラベルレース、アンバウンド・グラベルの優勝バイクを紹介する。最速かつノン・アメリカン初の優勝者となったイヴァール・スリック（オランダ）が駆ったのはウィリエールのレーシンググラベル/オールロードモデル、Rave SLRだった。
200マイル優勝者イヴァール・スリック（オランダ）とウィリエール Rave SLR photo:wilier
6月4日に北米カンザス州で開催された、グラベルレース界でもっともステイタス有る Unbound Gravel（アンバウンド・グラベル）。メインとなる注目の200マイルクラスで、最終的に5人のスプリント勝負を制して優勝を飾ったのはウィリエールファクトリーチームに所属するイヴァール・スリック（オランダ）だった。
200マイルクラスの5人のスプリント勝負を制したイヴァール・スリック（オランダ） photo:wilier
アンバウンド・グラベルで初のノンアメリカン勝者となったイヴァール・スリック（オランダ） photo:wilier
200マイル＝320kmのレースを9時間22分04秒のタイム、平均時速34.2km/hで駆け抜けたスリックは2006年から開催されている同大会において初のアメリカ人外の優勝者となった。
イヴァール・スリック（オランダ）が駆ったウィリエール Rave SLR photo:wilier
スリックが駆ったバイク、ウィリエールRave SLRはイタリアンブランドが誇るグラベルレーシングモデル。昨年秋にリリースされたばかりのホットモデルで、オールロードとしてもグラベルレースバイクとしても使えるパフォーマンスモデル。UCIワールドツアーのチームアスタナが駆るロードモデルのZERO SLRやFILANTE SLRと同じカーボン素材を用い、高いパフォーマンスに仕上げられている。
最大42mmのタイヤを装着できるクリアランスを備えつつ、ハイエンド級の軽量性と反応性を併せ持つ。採用されるカーボン素材の"HUS-MOD"はウィリエールが独自に選定した高品質カーボンと、ショック吸収性と耐久性に優れる液晶ポリマー、各方向への剛性を高める繊維メッシュを組み合わせたもので、軽量かつ高剛性で、快適性さえ備える。グラベル/オールロードバイクでありながら、レーシングジオメトリーによりアップライトすぎないポジションを狙って設計されている。
シマノGRX Di2を採用。TTバーにも変速スイッチを備える photo:wilier 
Wilier Innovation Labがカスタムしたプロファイル製TTバーを取り付ける photo:wilier
スリックはコンポーネントにシマノGRXを採用。Di2のブレーキ＆シフター系統を用いつつ、ハイスピードレースに対応するためチェーンホイールにはアルテグラをミックス。チェーンリングには50・34Tを、フリーには11〜34Tを採用している。そして多くのトップ選手が採用するように、ルックKEOペダルにシマノS-PHYERロードシューズで走った。
ハンドルにはエアロロードのFILANTE SLRのために設計された軽量モノコックハンドルのFILANTE BARを採用。ウィリエールラボが3Dプリントによりカスタムした台座を用いたプロファイル製のTTハンドルを取り付けている。
ミケのGraff RouteホイールにシュワルベG-ONE RSタイヤをセット photo:wilier 
泥まみれのシマノGRX Di2リアディレイラー photo:wilier
ホイールはウィリエールと関係の深いイタリアンブランドのミケ製のGraff Routeホイールをセット。36mmのカーボンディープのチューブレスホイールにチョイスしたタイヤはシュワルベがこのアンバウンドグラベルのエキスポで発表したばかりの新製品、G-ONE RSだ。センタースリック採用かつ細かいノブをトレッド全面に配した新作タイヤはハードパックの砂利のグラベル上での低転がり性能に特化したレーシングタイヤ。当日はウェットコンディションながらスピードを重視しての選択だろう。
ダークホース的な存在だったスリックだが、当日ウィリエールチームは専属のドキュメンタリー撮影チームも帯同させ、スリックのレースを追った。そのことからも決してフロックの勝利でないことが伺える。ドラマチックなムービーも必見だ。
また、スリックが着たウェアはアメリカ人のモーターサイクリスト＆映画のスタントマンとして有名なイーヴェル・ニーヴェルの着た衣装を模した星マーク入りで、それをデザインしたのはパリ〜ルーベ＆ロンド・ファン・フラーンデレンのWチャンピオンであるニキ・テルプストラだということだ。
イヴァール・スリック（オランダ）の駆ったウィリエール Rave SLR photo:wilier
イヴァール・スリックのバイク データ
ウィリエール Rave SLR（サイズ：L）
ハンドルバー: Filante Bar 440/140 mm
TTバー: プロファイルデザイン（Wilier Innovation Labによるカスタマイズ）
コンポ: シマノGRX Di2
チェーンホイール：シマノULTEGRA 50-34T, 172,5 mm
カセット: 11-34T
ホイール: Miche Graff Route
タイヤ：シュワルベG-ONE RS
ペダル：ルックKEO
text:MakotoAYANO
photo:wilier
200マイル優勝者イヴァール・スリック（オランダ）とウィリエール Rave SLR photo:wilier 6月4日に北米カンザス州で開催された、グラベルレース界でもっともステイタス有る Unbound Gravel（アンバウンド・グラベル）。メインとなる注目の200マイルクラスで、最終的に5人のスプリント勝負を制して優勝を飾ったのはウィリエールファクトリーチームに所属するイヴァール・スリック（オランダ）だった。
200マイルクラスの5人のスプリント勝負を制したイヴァール・スリック（オランダ） photo:wilier アンバウンド・グラベルで初のノンアメリカン勝者となったイヴァール・スリック（オランダ） photo:wilier 200マイル＝320kmのレースを9時間22分04秒のタイム、平均時速34.2km/hで駆け抜けたスリックは2006年から開催されている同大会において初のアメリカ人外の優勝者となった。
イヴァール・スリック（オランダ）が駆ったウィリエール Rave SLR photo:wilier スリックが駆ったバイク、ウィリエールRave SLRはイタリアンブランドが誇るグラベルレーシングモデル。昨年秋にリリースされたばかりのホットモデルで、オールロードとしてもグラベルレースバイクとしても使えるパフォーマンスモデル。UCIワールドツアーのチームアスタナが駆るロードモデルのZERO SLRやFILANTE SLRと同じカーボン素材を用い、高いパフォーマンスに仕上げられている。
最大42mmのタイヤを装着できるクリアランスを備えつつ、ハイエンド級の軽量性と反応性を併せ持つ。採用されるカーボン素材の"HUS-MOD"はウィリエールが独自に選定した高品質カーボンと、ショック吸収性と耐久性に優れる液晶ポリマー、各方向への剛性を高める繊維メッシュを組み合わせたもので、軽量かつ高剛性で、快適性さえ備える。グラベル/オールロードバイクでありながら、レーシングジオメトリーによりアップライトすぎないポジションを狙って設計されている。
シマノGRX Di2を採用。TTバーにも変速スイッチを備える photo:wilier Wilier Innovation Labがカスタムしたプロファイル製TTバーを取り付ける photo:wilier スリックはコンポーネントにシマノGRXを採用。Di2のブレーキ＆シフター系統を用いつつ、ハイスピードレースに対応するためチェーンホイールにはアルテグラをミックス。チェーンリングには50・34Tを、フリーには11〜34Tを採用している。そして多くのトップ選手が採用するように、ルックKEOペダルにシマノS-PHYERロードシューズで走った。
ハンドルにはエアロロードのFILANTE SLRのために設計された軽量モノコックハンドルのFILANTE BARを採用。ウィリエールラボが3Dプリントによりカスタムした台座を用いたプロファイル製のTTハンドルを取り付けている。
ミケのGraff RouteホイールにシュワルベG-ONE RSタイヤをセット photo:wilier 泥まみれのシマノGRX Di2リアディレイラー photo:wilier ホイールはウィリエールと関係の深いイタリアンブランドのミケ製のGraff Routeホイールをセット。36mmのカーボンディープのチューブレスホイールにチョイスしたタイヤはシュワルベがこのアンバウンドグラベルのエキスポで発表したばかりの新製品、G-ONE RSだ。センタースリック採用かつ細かいノブをトレッド全面に配した新作タイヤはハードパックの砂利のグラベル上での低転がり性能に特化したレーシングタイヤ。当日はウェットコンディションながらスピードを重視しての選択だろう。
ダークホース的な存在だったスリックだが、当日ウィリエールチームは専属のドキュメンタリー撮影チームも帯同させ、スリックのレースを追った。そのことからも決してフロックの勝利でないことが伺える。ドラマチックなムービーも必見だ。
また、スリックが着たウェアはアメリカ人のモーターサイクリスト＆映画のスタントマンとして有名なイーヴェル・ニーヴェルの着た衣装を模した星マーク入りで、それをデザインしたのはパリ〜ルーベ＆ロンド・ファン・フラーンデレンのWチャンピオンであるニキ・テルプストラだということだ。
イヴァール・スリック（オランダ）の駆ったウィリエール Rave SLR photo:wilier イヴァール・スリックのバイク データ
ウィリエール Rave SLR（サイズ：L）
ハンドルバー: Filante Bar 440/140 mm
TTバー: プロファイルデザイン（Wilier Innovation Labによるカスタマイズ）
コンポ: シマノGRX Di2
チェーンホイール：シマノULTEGRA 50-34T, 172,5 mm
カセット: 11-34T
ホイール: Miche Graff Route
タイヤ：シュワルベG-ONE RS
ペダル：ルックKEO
text:MakotoAYANO
photo:wilier
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