2019/11/01(金) - 17:05
ジャパンカップのプロバイク後編。今回は2位に入ったマイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)のキャノンデール SUPERSIX EVOや、新城幸也(バーレーン・メリダ)のメリダ SCULTURA DISC、中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)のデローザ PROTOSなど6チーム分を紹介する。
マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト) キャノンデール SUPERSIX EVO
マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)のキャノンデール SUPERSIX EVO photo:So.Isobe
ウッズはプロロゴのNAGO EVO PAS TIROXサドルを使用 photo:So.Isobe
ステム一体式のMETRON 5Dハンドルを使用 photo:So.Isobe
SUPERSIX EVOのリム/ディスク、そしてSYSTEMSIX Hi-MODを乗り分けているEFエデュケーションファースト。ジャパンカップで2位に入ったマイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)が使用したのはリムブレーキ版のSUPERSIX EVO。ディスクブレーキ版は最上級のHi-MODグレードだが、リムブレーキ版はカーボンが異なるノーマルモッド。身長175cmのウッズは51サイズのフレームを選んでいる。
コンポーネントはシマノR9150系DURA-ACEだが、サポートチームではないためFSAのチェーンリングとPower2Maxのパワーメーター、キャノンデールのSISL2クランクと各ブランドを混用している。ウッズはステム一体式のMETRON 5Dハンドルを使用していた。
市販品と異なるダイレクトマウントRDハンガーを装備する photo:So.Isobe
FSAのチェーンリングとPower2Maxのパワーメーター、キャノンデールのSISL2クランク photo:So.Isobe
テイラー・フィニーはMTB用としてラインナップされるSL-K DROPステム(-20°)を使用 photo:So.Isobe
ウッズはスペアバイクもリムブレーキ仕様のSUPERSIX EVO photo:So.Isobe
ラクラン・モートン(アメリカ)のSUPERSIX EVO Hi-MOD photo:So.Isobe
ホイールはヴィジョンのMETRON SLシリーズで、40mmもしくは55mm。組み合わせるタイヤはヴィットリアのCORSAで、他のヴィットリアサポートチームと同じく市販ラインナップには存在しない26c版が使われていた。その他バーテープとサドルはプロロゴ、ボトルとケージはタックス。市販モデルとは異なるピンクアルマイトが施されたダイレクトマウント対応のRDハンガーが目を引く。
なおリム版のSUPERSIX EVOはチーム内で少数派で、ラクラン・モートン(アメリカ)や引退レースとして走ったテイラー・フィニー(アメリカ)らはディスク版のSUPERSIX EVO Hi-MODを使用していた。
中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) デローザ PROTOS
中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)のデローザ PROTOS photo:So.Isobe
ラストレースとして臨んだNIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネからは、エースとして走り、6位に食い込んだ中根英登のバイクをピックアップする。バイクはデローザの新ロゴがあしらわれたチームカラーのPROTOSで、中根はリムブレーキ仕様を選択。なお初山翔はディスクブレーキ仕様のPROTOSを駆っていた。
サドルはセライタリアのSLR Team Edition Flow photo:So.Isobe
ハンドル周りはFSA製品で統一されている photo:So.Isobe
ホイールはカンパニョーロのBORA ULTRA 35、タイヤはIRCのチューブラーだ photo:So.Isobe
新バージョンのデローザロゴが入る車体に切り替わっていた photo:So.Isobe
コンポーネントは12速のカンパニョーロSUPER RECORD EPSで、Power2Maxのパワーメーターを組み込んでいる。ホイールは同BORA ULTRA 35で、タイヤはRACING TEAMのロゴがあるIRCのチューブラー。ハンドル周りはFSAで、K-FORCEハンドルとOS-99ステムという組み合わせだ。サドルはセッライタリア、ボトルとケージはエリートと、イタリア色濃いアッセンブルが特徴だった。
新城幸也(バーレーン・メリダ) メリダ SCULTURA DISC
新城幸也(バーレーン・メリダ) のメリダ SCULTURA DISC photo:So.Isobe
来期マクラーレンを大スポンサーに迎えるバーレーン・メリダ。オールラウンダーのSCULTURAとエアロロードのREACTOを乗り分けており、今回の参加選手では新城幸也とドメン・ノヴァク(スロベニア)、ハーマン・ペルンスタイナー(オーストリア)、ダミアーノ・カルーゾ(イタリア)がSCULTURA、ソンニ・コルブレッリ(イタリア)、そしてルカ・ピベルニク(スロベニア)がREACTOというチョイス。このうち序盤の逃げに乗ったカルーゾのみリムブレーキのバイクを使用していた。
ヴィジョンのTRIMAX CARBON 4D COMPACTハンドルとFSAのOS-99ステム photo:So.Isobe
サドルはプロロゴで、新城はZEROⅡ TIROXを使用する photo:So.Isobe
ホイールはフルクラムのSPEED 40Tと55Tを使い分ける photo:So.Isobe
パワーメーターはSRM。アルミクランク(写真)が装備されたバイクも確認できた photo:So.Isobe
ホイールはフルクラムのSPEED 40Tと55Tの2種類で、新城は40Tをチョイス。タイヤはコンチネンタルのプロ供給専用品「COMPRTITON PRO LTD(25mm)」だ。ハンドル周りはFSA/ヴィジョンで、新城はヴィジョンのTRIMAX CARBON 4D COMPACTハンドルとFSAのOS-99ステムという組み合わせ。カルーゾなどMETRON 6Dハンドルを使用する選手も確認できた。
コンポーネントはシマノのR9170/R9150系DURA-ACE。パワーメーターはSRMで、上級モデルのカーボンクランクでけではなくアルミクランクも使用されていた。その他バーテープとサドルはプロロゴ、ボトルとケージはエリート。
ワロニー・ブリュッセル リドレー HELIUM SLX、HELIUM X
バティスト・プランカールト(ベルギー、ワロニー・ブリュッセル)のリドレー HELIUM SLX photo:So.Isobe
ジャパンカップ初出場となったベルギーのプロコンチネンタルチーム、ワロニー・ブリュッセルが駆るのはリドレー。チームメンバー全員が軽量オールラウンダーのHELIUMを使い、エースナンバーを付けたバティスト・プランカールト(ベルギー)のみ最上級モデルの「SLX」を使用していた。全員リムブレーキで統一したほか、スペアバイクとしてNOAHも用意されていた。
プランカールト以外の選手はHELIUM Xを使用 photo:So.Isobe
スペアバイクとしてNOAHも持ち込まれていた photo:So.Isobe
チェーンはKMC。ゴールドやシルバーなど色味はさまざま photo:So.Isobe
ホイールはスコープのR4c。シュワルベのプロトタイプチューブレスタイヤを運用していた photo:So.Isobe
コンポーネントはシマノR9150DURA-ACEを基本に、R8050ULTEGRAを使う選手も確認できた。クランクセットはローターで、パワーメーターを組み込んだ2inPOWERを使う。選手のほとんどがnoQ(真円)チェーンリングを使用していた。チェーンはKMCで、トム・パコ(ベルギー)のリアディレイラーには金色のプーリーが組み込まれていた。
ホイールはオランダのスコープのR4cで、プランカールトだけがチューブラー。他選手はチューブレス仕様で、プロトタイプ表示のあるシュワルベタイヤを使用していた。ハンドル周りはデダ、ペダルはルック、バーテープはリザードスキンズと、ベルギー/オランダらしいパーツ選択が特徴だ。
武山晃輔(チーム右京) フジ SL 1.1
武山晃輔(チーム右京)のフジ SL 1.1 photo:So.Isobe
こちらはチームカラーのSL1.1。ゼッケン135は横塚浩平のバイクだ photo:So.Isobe
玉虫色のペイントが目を引く photo:So.Isobe
チーム右京からは、U23全日本王者に輝き、インカレ、国体と勝ち星を重ねている武山晃輔のバイクを紹介する。バイクは他選手と同じフジのSL 1.1だが、全日本タイトル獲得を示す赤白カラーにペイントされていることがポイント。シマノがサプライヤーに名を連ねており、バイクはシマノとPRO製品で固められている。コンポーネントはR9150系DURA-ACEで、ホイールは同C40。組み合わせるタイヤは「グラフェン2.0」の表記がある新型のヴィットリアCORSA(25c)。コンピュータはブライトンで、最新のRIDER 420を使用していた。
ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング) サーヴェロ S5
ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング)のサーヴェロ S5 photo:So.Isobe
今年ツール・ド・とちぎでステージ優勝を挙げ、ツール・ド・ランカウイでは総合優勝、ジャパンカップでは15位に入ったベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング)。来季チームNTT入りを決めている30歳が駆るのはシマノR9150系DURA-ACEを搭載したサーヴェロのS5(先代モデル)で、かなりマニアックなパーツアッセンブルが施されているのが特徴だ。
非常に幅の狭いハンドル。エアロを意識したセッティングと思われる photo:So.Isobe
フロントブレーキはtririgのOMEGA X(リアはTRP) photo:So.Isobe
ボトルケージはアルピチュードのSuperleggero photo:So.Isobe
他選手が使うS5やR5。ホイールはまちまちだが、タイヤは全てチューブレス仕様のGP5000 photo:So.Isobe
まず目を引くのが350mm以下と思われる、非常に幅の狭いハンドルバー。tririgのOMEGA Xのフロントブレーキ(リアはTRP)や、スピードプレイのZERO AEROペダルでエアロダイナミクスを向上させている。更にセラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージをセットし、特殊コーティングが施されたUFOチェーンを使うなど回転抵抗低減にも注意が払われている。ボトルケージはアルピチュードのSuperleggero。
チームはチューブレスタイヤを積極的に運用している模様で、全選手がコンチネンタルのGP5000を使用していた。ホイールはまちまちで、ダイボールはジップ404firecrest、他選手はカンパニョーロのBORA WTO 60、フルクラムのSPEED 55など。ステムは一貫してPROのVIBE。
text:So.Isobe
マイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト) キャノンデール SUPERSIX EVO



SUPERSIX EVOのリム/ディスク、そしてSYSTEMSIX Hi-MODを乗り分けているEFエデュケーションファースト。ジャパンカップで2位に入ったマイケル・ウッズ(カナダ、EFエデュケーションファースト)が使用したのはリムブレーキ版のSUPERSIX EVO。ディスクブレーキ版は最上級のHi-MODグレードだが、リムブレーキ版はカーボンが異なるノーマルモッド。身長175cmのウッズは51サイズのフレームを選んでいる。
コンポーネントはシマノR9150系DURA-ACEだが、サポートチームではないためFSAのチェーンリングとPower2Maxのパワーメーター、キャノンデールのSISL2クランクと各ブランドを混用している。ウッズはステム一体式のMETRON 5Dハンドルを使用していた。





ホイールはヴィジョンのMETRON SLシリーズで、40mmもしくは55mm。組み合わせるタイヤはヴィットリアのCORSAで、他のヴィットリアサポートチームと同じく市販ラインナップには存在しない26c版が使われていた。その他バーテープとサドルはプロロゴ、ボトルとケージはタックス。市販モデルとは異なるピンクアルマイトが施されたダイレクトマウント対応のRDハンガーが目を引く。
なおリム版のSUPERSIX EVOはチーム内で少数派で、ラクラン・モートン(アメリカ)や引退レースとして走ったテイラー・フィニー(アメリカ)らはディスク版のSUPERSIX EVO Hi-MODを使用していた。
中根英登(NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ) デローザ PROTOS

ラストレースとして臨んだNIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネからは、エースとして走り、6位に食い込んだ中根英登のバイクをピックアップする。バイクはデローザの新ロゴがあしらわれたチームカラーのPROTOSで、中根はリムブレーキ仕様を選択。なお初山翔はディスクブレーキ仕様のPROTOSを駆っていた。




コンポーネントは12速のカンパニョーロSUPER RECORD EPSで、Power2Maxのパワーメーターを組み込んでいる。ホイールは同BORA ULTRA 35で、タイヤはRACING TEAMのロゴがあるIRCのチューブラー。ハンドル周りはFSAで、K-FORCEハンドルとOS-99ステムという組み合わせだ。サドルはセッライタリア、ボトルとケージはエリートと、イタリア色濃いアッセンブルが特徴だった。
新城幸也(バーレーン・メリダ) メリダ SCULTURA DISC

来期マクラーレンを大スポンサーに迎えるバーレーン・メリダ。オールラウンダーのSCULTURAとエアロロードのREACTOを乗り分けており、今回の参加選手では新城幸也とドメン・ノヴァク(スロベニア)、ハーマン・ペルンスタイナー(オーストリア)、ダミアーノ・カルーゾ(イタリア)がSCULTURA、ソンニ・コルブレッリ(イタリア)、そしてルカ・ピベルニク(スロベニア)がREACTOというチョイス。このうち序盤の逃げに乗ったカルーゾのみリムブレーキのバイクを使用していた。




ホイールはフルクラムのSPEED 40Tと55Tの2種類で、新城は40Tをチョイス。タイヤはコンチネンタルのプロ供給専用品「COMPRTITON PRO LTD(25mm)」だ。ハンドル周りはFSA/ヴィジョンで、新城はヴィジョンのTRIMAX CARBON 4D COMPACTハンドルとFSAのOS-99ステムという組み合わせ。カルーゾなどMETRON 6Dハンドルを使用する選手も確認できた。
コンポーネントはシマノのR9170/R9150系DURA-ACE。パワーメーターはSRMで、上級モデルのカーボンクランクでけではなくアルミクランクも使用されていた。その他バーテープとサドルはプロロゴ、ボトルとケージはエリート。
ワロニー・ブリュッセル リドレー HELIUM SLX、HELIUM X

ジャパンカップ初出場となったベルギーのプロコンチネンタルチーム、ワロニー・ブリュッセルが駆るのはリドレー。チームメンバー全員が軽量オールラウンダーのHELIUMを使い、エースナンバーを付けたバティスト・プランカールト(ベルギー)のみ最上級モデルの「SLX」を使用していた。全員リムブレーキで統一したほか、スペアバイクとしてNOAHも用意されていた。




コンポーネントはシマノR9150DURA-ACEを基本に、R8050ULTEGRAを使う選手も確認できた。クランクセットはローターで、パワーメーターを組み込んだ2inPOWERを使う。選手のほとんどがnoQ(真円)チェーンリングを使用していた。チェーンはKMCで、トム・パコ(ベルギー)のリアディレイラーには金色のプーリーが組み込まれていた。
ホイールはオランダのスコープのR4cで、プランカールトだけがチューブラー。他選手はチューブレス仕様で、プロトタイプ表示のあるシュワルベタイヤを使用していた。ハンドル周りはデダ、ペダルはルック、バーテープはリザードスキンズと、ベルギー/オランダらしいパーツ選択が特徴だ。
武山晃輔(チーム右京) フジ SL 1.1



チーム右京からは、U23全日本王者に輝き、インカレ、国体と勝ち星を重ねている武山晃輔のバイクを紹介する。バイクは他選手と同じフジのSL 1.1だが、全日本タイトル獲得を示す赤白カラーにペイントされていることがポイント。シマノがサプライヤーに名を連ねており、バイクはシマノとPRO製品で固められている。コンポーネントはR9150系DURA-ACEで、ホイールは同C40。組み合わせるタイヤは「グラフェン2.0」の表記がある新型のヴィットリアCORSA(25c)。コンピュータはブライトンで、最新のRIDER 420を使用していた。
ベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング) サーヴェロ S5

今年ツール・ド・とちぎでステージ優勝を挙げ、ツール・ド・ランカウイでは総合優勝、ジャパンカップでは15位に入ったベンジャミン・ダイボール(オーストラリア、チームサプラサイクリング)。来季チームNTT入りを決めている30歳が駆るのはシマノR9150系DURA-ACEを搭載したサーヴェロのS5(先代モデル)で、かなりマニアックなパーツアッセンブルが施されているのが特徴だ。




まず目を引くのが350mm以下と思われる、非常に幅の狭いハンドルバー。tririgのOMEGA Xのフロントブレーキ(リアはTRP)や、スピードプレイのZERO AEROペダルでエアロダイナミクスを向上させている。更にセラミックスピードのオーバーサイズプーリーケージをセットし、特殊コーティングが施されたUFOチェーンを使うなど回転抵抗低減にも注意が払われている。ボトルケージはアルピチュードのSuperleggero。
チームはチューブレスタイヤを積極的に運用している模様で、全選手がコンチネンタルのGP5000を使用していた。ホイールはまちまちで、ダイボールはジップ404firecrest、他選手はカンパニョーロのBORA WTO 60、フルクラムのSPEED 55など。ステムは一貫してPROのVIBE。
text:So.Isobe