2019/07/21(日) - 22:52
屈強なチームメイトのアシストを受け、三国峠の麓から40kmに渡る独走。圧倒的な勝ち方でディエゴ・ウリッシが五輪プレ大会を制し、”アッズーリ”イタリアナショナルチームに弾みを付けた。
全日本チャンピオンジャージを披露した入部正太郎ら、シマノレーシングのメンバーが登壇 photo:So.Isobe
出走サインを済ませたディエゴ・ウリッシ(イタリア) photo:So.Isobe
数多くの観客が詰めかけた武蔵の森公園でスタートを待つ photo:So.Isobe
東京オリンピックまでいよいよ1年。本戦と同じく武蔵野の森公園から富士スピードウェイを目指す179kmのロードレースプレ大会「READY STEADY TOKYO」(UCI1.2)には、9のナショナルチームと11のUCIコンチネンタルチームから95名が参戦。本戦に向けてコースの感触を確かめた。
梅雨の明けきらない、蒸し暑い武蔵野の森公園をスタートし、都内のサイクリストに馴染み深い尾根幹線道路付近から西進して国道413号線”道志みち”へ。山中湖、籠坂峠経由で富士スピードウェイに立ち寄り、すぐさま激坂の難所として名高い三国峠(最大勾配18%)を登り、2度目の籠坂峠を下りきって富士スピードウェイに戻るレイアウトの総獲得標高は3700mにも及ぶ。本戦で使われる南富士エバーグリーンラインを含む「富士山麓方面ルート」はカットされるが、それでも過酷なコース設定であることに変わりはない。
大勢の観客が詰め掛けた尾根幹線道路の折り返し photo:Kenta.Kondo
スタート直後から逃げた岡本隼人(愛三工業レーシング)や新城雄大(キナンサイクリングチーム)、横山航太(シマノレーシング)ら photo:Gakuto.Fujiwara
旧小倉橋を通るメイン集団 photo:Gakuto Fujiwara
多数の観客に見守られつつパレードランを終えると、すぐさま日本人3名を含む4名が先行。ロリー・タウンセンド(アイルランド)、岡本隼人(愛三工業レーシング)、新城雄大(キナンサイクリングチーム)、そして横山航太(シマノレーシング)で構成されたエスケープは、ペースを落としたメイン集団からすぐさま6分のリードを稼ぎ出した。
暫く平穏な展開が続くと思われたが、道志みち突入前にメイン集団が活性化する。「イタリアチームが強いことは誰の目にも明らかだったので、どの国もコントロールを嫌がりペースが落ちていた。そんな中数名が飛び出したことっで再び動きが激しくなった」と言うユリ・ホールマン(ドイツ)や、ニコ・デンツ(ドイツ)、ロイック・フリーヘン(ベルギー)らが飛び出し、ここにダリオ・カタルド(イタリア)も合流。9名が追走グループを形成し、更に後方からも10名が追い付き、合計19名膨れ上がった追走グループは、道の駅どうし付近で「熱中症になってしまった」と横山が脱落した先頭3名に合流。こうしてイタリアチーム全員を含む22名の先頭グループが生まれた。
横塚浩平(チーム右京)を先頭に道志川沿いを行く19名の追走集団 photo:Satoru Kato
全日本チャンピオンジャージを着る入部正太朗(シマノレーシング)がメイン集団の先頭を引く photo:Satoru Kato
山中湖畔を駆け抜けるメイン集団 photo : Gakuto Fujiwara



東京オリンピックまでいよいよ1年。本戦と同じく武蔵野の森公園から富士スピードウェイを目指す179kmのロードレースプレ大会「READY STEADY TOKYO」(UCI1.2)には、9のナショナルチームと11のUCIコンチネンタルチームから95名が参戦。本戦に向けてコースの感触を確かめた。
梅雨の明けきらない、蒸し暑い武蔵野の森公園をスタートし、都内のサイクリストに馴染み深い尾根幹線道路付近から西進して国道413号線”道志みち”へ。山中湖、籠坂峠経由で富士スピードウェイに立ち寄り、すぐさま激坂の難所として名高い三国峠(最大勾配18%)を登り、2度目の籠坂峠を下りきって富士スピードウェイに戻るレイアウトの総獲得標高は3700mにも及ぶ。本戦で使われる南富士エバーグリーンラインを含む「富士山麓方面ルート」はカットされるが、それでも過酷なコース設定であることに変わりはない。



多数の観客に見守られつつパレードランを終えると、すぐさま日本人3名を含む4名が先行。ロリー・タウンセンド(アイルランド)、岡本隼人(愛三工業レーシング)、新城雄大(キナンサイクリングチーム)、そして横山航太(シマノレーシング)で構成されたエスケープは、ペースを落としたメイン集団からすぐさま6分のリードを稼ぎ出した。
暫く平穏な展開が続くと思われたが、道志みち突入前にメイン集団が活性化する。「イタリアチームが強いことは誰の目にも明らかだったので、どの国もコントロールを嫌がりペースが落ちていた。そんな中数名が飛び出したことっで再び動きが激しくなった」と言うユリ・ホールマン(ドイツ)や、ニコ・デンツ(ドイツ)、ロイック・フリーヘン(ベルギー)らが飛び出し、ここにダリオ・カタルド(イタリア)も合流。9名が追走グループを形成し、更に後方からも10名が追い付き、合計19名膨れ上がった追走グループは、道の駅どうし付近で「熱中症になってしまった」と横山が脱落した先頭3名に合流。こうしてイタリアチーム全員を含む22名の先頭グループが生まれた。



逃げ集団を形成した22名
ここから数の利を活かしたイタリアチームがレースを作った。ファウスト・マスナダとダリオ・カタルドという今年のジロ・デ・イタリアでステージ優勝者2人が集団を牽引し、そこから飛び出したフィリッポ・ザッカンティ(イタリア、NIPPOヴィーニファンティーニ・ファイザネ)もすぐに引き戻される。イタリア勢のペースメイクによって山伏峠や籠坂峠で絞られ、19名となった逃げグループが最初の富士スピードウェイに到達した。メイン集団はシマノレーシングやキナンサイクリングチームが追走したものの、ハイペースで進む先頭グループとの距離は縮まらない。結果的に合流はできず、勝負権は先行グループに委ねられることとなる。
サーキット周辺のアップダウンコースで9名に減った先頭グループ photo:So.Isobe
サーキット外の一般公道を含むアップダウンで先頭グループにシャッフルが掛かり、先頭グループはベルギー(ペイスケンス&フリーヘン)とフランス(ドゥベ&ピーターズ)、イタリア(フォルモロ&ウリッシ)、イギリス(ライト&ホルムズ)、そしてNIPPOザッカンティという9名に。増田や吉岡ら日本人選手たちはここで遅れを取った。
先頭グループは4ヵ国が2名づつを送り込んだため、見合うことなくローテーションを回し、追走を寄せ付けずに富士スピードウェイを脱出。すぐさま登坂距離6.7km、平均10.4%、最大18%というスペックを誇る三国峠の登りが始まった。
単独で三国峠を登るディエゴ・ウリッシ(イタリア) photo:Satoru Kato
単独2番手で三国峠を登るダヴィデ・フォルモロ(イタリア) photo:Satoru Kato
フォルモロから20秒遅れで3位争いの3名 photo:Satoru Kato
トップから5分遅れで登ってきた吉岡直哉(チーム右京)と増田成幸(宇都宮ブリッツェン) photo:Satoru Kato
トップから7分遅れで三国峠を登る岡篤志(宇都宮ブリッツェン) photo:Satoru Kato
本格的な登坂が始まるや否や、「チームメイトのアシストのお陰で、完璧に脚を残した状態で登りに入ることができた」と振り返るウリッシがアタック。ジロ・デ・イタリアステージ6勝を誇る30歳のパンチャーが深い霧に包まれた急勾配で1分ものリードを稼ぎ出した。
大きなリードを得たまま三国峠を越え、山中湖畔を周るウリッシ。追走グループでは「今日はウリッシの方が脚があったけど、僕のコンディションも悪くなかった」と言うフォルモロが抜け出し、イタリアチームのワンツー体制が出来上がる。3番手にはピーターズが続いたが、登りでイタリア勢に付けられた2分差はあまりにも大きかった。
ウリッシは2度目の籠坂峠をクリアし、1分差で最後の富士スピードウェイに到達。2番手フォルモロが最終盤にタイム差を削り取ったものの届かず、最後はペースを緩めてフィニッシュラインへ。イタリア国旗がはためく中、ウリッシが40kmに渡る独走劇をガッツポーズで締めくくった。
単独でフィニッシュするディエゴ・ウリッシ(イタリア) photo:So.Isobe
声援に応えてフィニッシュするダヴィデ・フォルモロ(イタリア) photo:So.Isobe
4位争いのスプリントはマシュー・ホルムズ(イギリス)が先着 photo:So.Isobe
「今日はとても良い日だ。高速かつ登りが厳しいレースだったよ。最後の登りで仕掛け、それが上手くいったのが良かった」と語るウリッシ。ランプレ・メリダ時代の2015年のジャパンカップでは2位に入っており、今回はそのリベンジを果たした形になる。「今回のプレオリンピックは自分にとって非常な重要だと感じていたから勝てて嬉しい。来年のレースも複雑になることを願う。イタリアには強い選手が揃っているので自分も代表に選ばれたい」と言葉を残した。
表彰式 photo:Satoru Kato
「僕らは最後の登り(三国峠)に向け準備ができていた。集団の先頭を弾き続けて他選手たちがアタックできないようにしていたんだ」と語るのは、ナショナルチーム仕様のイタリアチャンピオンジャージで2位に入ったフォルモロ。「最後の登りは苦しみしかなかった。ディエゴは最初の登りで調子が良かったようで、自分より楽に登っていた。だからチームのみんなに彼が調子良さそうということを伝えた。最後の登りの前でディエゴがアタックする事を伝えてきたから、僕はOKと言ったんだ。まず僕がチームの為にアタックし、続いて彼が攻撃。成功して良かった」とフィニッシュ後も笑顔を絶やさなかった。
3位には単独追走を続けたピーターズが入り、ウリッシから2分半遅れた4位争いの小集団スプリントはツール・ド・ヨークシャーで総合6位に入ったホルムズが先着。崩壊したメイン集団から抜け出し、先頭グループからこぼれた選手たちを追い抜いた岡篤志(宇都宮ブリッツェン)と石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が15位と16位で日本人最高位となった。

サーキット外の一般公道を含むアップダウンで先頭グループにシャッフルが掛かり、先頭グループはベルギー(ペイスケンス&フリーヘン)とフランス(ドゥベ&ピーターズ)、イタリア(フォルモロ&ウリッシ)、イギリス(ライト&ホルムズ)、そしてNIPPOザッカンティという9名に。増田や吉岡ら日本人選手たちはここで遅れを取った。
先頭グループは4ヵ国が2名づつを送り込んだため、見合うことなくローテーションを回し、追走を寄せ付けずに富士スピードウェイを脱出。すぐさま登坂距離6.7km、平均10.4%、最大18%というスペックを誇る三国峠の登りが始まった。





本格的な登坂が始まるや否や、「チームメイトのアシストのお陰で、完璧に脚を残した状態で登りに入ることができた」と振り返るウリッシがアタック。ジロ・デ・イタリアステージ6勝を誇る30歳のパンチャーが深い霧に包まれた急勾配で1分ものリードを稼ぎ出した。
大きなリードを得たまま三国峠を越え、山中湖畔を周るウリッシ。追走グループでは「今日はウリッシの方が脚があったけど、僕のコンディションも悪くなかった」と言うフォルモロが抜け出し、イタリアチームのワンツー体制が出来上がる。3番手にはピーターズが続いたが、登りでイタリア勢に付けられた2分差はあまりにも大きかった。
ウリッシは2度目の籠坂峠をクリアし、1分差で最後の富士スピードウェイに到達。2番手フォルモロが最終盤にタイム差を削り取ったものの届かず、最後はペースを緩めてフィニッシュラインへ。イタリア国旗がはためく中、ウリッシが40kmに渡る独走劇をガッツポーズで締めくくった。



「今日はとても良い日だ。高速かつ登りが厳しいレースだったよ。最後の登りで仕掛け、それが上手くいったのが良かった」と語るウリッシ。ランプレ・メリダ時代の2015年のジャパンカップでは2位に入っており、今回はそのリベンジを果たした形になる。「今回のプレオリンピックは自分にとって非常な重要だと感じていたから勝てて嬉しい。来年のレースも複雑になることを願う。イタリアには強い選手が揃っているので自分も代表に選ばれたい」と言葉を残した。

「僕らは最後の登り(三国峠)に向け準備ができていた。集団の先頭を弾き続けて他選手たちがアタックできないようにしていたんだ」と語るのは、ナショナルチーム仕様のイタリアチャンピオンジャージで2位に入ったフォルモロ。「最後の登りは苦しみしかなかった。ディエゴは最初の登りで調子が良かったようで、自分より楽に登っていた。だからチームのみんなに彼が調子良さそうということを伝えた。最後の登りの前でディエゴがアタックする事を伝えてきたから、僕はOKと言ったんだ。まず僕がチームの為にアタックし、続いて彼が攻撃。成功して良かった」とフィニッシュ後も笑顔を絶やさなかった。
3位には単独追走を続けたピーターズが入り、ウリッシから2分半遅れた4位争いの小集団スプリントはツール・ド・ヨークシャーで総合6位に入ったホルムズが先着。崩壊したメイン集団から抜け出し、先頭グループからこぼれた選手たちを追い抜いた岡篤志(宇都宮ブリッツェン)と石橋学(チームブリヂストンサイクリング)が15位と16位で日本人最高位となった。
READY STEADY TOKYO結果
1位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア) | 4:50:53 |
2位 | ダヴィデ・フォルモロ(イタリア) | +17” |
3位 | ナンス・ピーターズ(フランス) | +1:52” |
4位 | マシュー・ホルムズ(イギリス) | +2:29” |
5位 | ロイック・フリーヘン(ベルギー) | |
6位 | ファビアン・ドゥべ(フランス) | |
7位 | ディミトリ・ペイスケンス(ベルギー) | |
8位 | ファウスト・マスナダ(イタリア) | +5:55” |
9位 | ステフ・クラス(ベルギー) | +9:11” |
10位 | ジェームズ・ショー(イギリス) | |
11位 | フレッド・ライト(イギリス) | |
12位 | ダリオ・カタルド(イタリア) | |
13位 | ゲオルグ・ジマーマン(ドイツ) | +9:18” |
14位 | マキシミリアン・ステッドマン(イギリス) | +10:06” |
15位 | 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) | |
16位 | 石橋学(チームブリヂストンサイクリング) | |
17位 | ヤン・チェルノステル(ドイツ) | +10:57” |
18位 | マーク・ドーリング(アイルランド) | +12:43” |
19位 | 湊諒(シマノレーシング) | |
20位 | マシュー・テガート(アイルランド) |
text:So.Isobe
photo:Satoru.Kato,So.Isobe,Gakuto.Fujiwara
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