3月16日、CAS(スポーツ仲裁裁判所)はプレスリリースを出し、CONI(イタリア五輪委員会)に対するアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)の訴えを棄却。イタリア国内レースへの出場が2年間禁止されることとなった。UCI(国際自転車競技連合)は出場停止処分の適用を全世界に拡大したい考えだ。

アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ)アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、ケースデパーニュ) photo:Kei TsujiイタリアのCONIがバルベルデに対して2年間の出場停止処分を与えたのが2009年5月11日のこと。2008年ツール・ド・フランス期間中にイタリアで採取した血液サンプルのDNAが、2006年のドーピングスキャンダル「オペラシオン・プエルト」でフエンテス医師のオフィスから押収された血液バッグと一致したとCONIは主張した。

出場停止処分はイタリア国内限定だったが、同年のツール・ド・フランスがイタリアを通過したため、バルベルデはツールを欠場。2009年7月17日、バルベルデはCONIの決定を不服としてCASに控訴した。

今回CASが出した判決は、CONIによる処分の正当性を認め、バルベルデの訴えを退けるもの。バルベルデは2011年5月10日まで、イタリア国内レースへの出場が禁止されることとなった。

CASの判決を受け、UCIはプレスリリースを出し、バルベルデの出場停止処分の適応範囲を全世界に拡大する意向を示している。バルベルデは今シーズンすでにツール・メディテラネアンで総合優勝を飾り、パリ〜ニースで総合2位に。しかし今シーズンの全ロードレースに出場できない可能性が出て来た。

text&photo:Kei Tsuji

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