2010/02/23(火) - 12:12
都心のど真ん中、明治神宮外苑で行われたシリーズ戦最終戦は鹿屋勢の圧勝で幕を閉じた。男子は鹿屋体育大学の3人の連携でゴールを野口正則が獲って圧勝。女子も近藤美子が全てのポイントに絡み優勝。そして年間シリーズ戦のチャンピオンをすでに決めている西薗良太(東京大学)に門田杯が手渡された。
2月21日(日)、東京都新宿区の明治神宮外苑で第4回明治神宮外苑自転車クリテリウム大会が行われた。日本学生自転車競技連盟が主催するこの大会も4年目。今年は小・中学生タイムトライアルや今中大介氏を迎えての講習会なども行われた。
年間11戦あるロードレース・カップ・シリーズの最終戦として年間リーダーを決めるとともに、抜群のロケーションでの活躍など、学連選手や大学OBにとっても重要な大会だ。
西薗イヤーの2009年度
年間チャンピオンはこれまでの10戦のうち、実に5勝を挙げている西薗にすでに決まっている。2009年度はまさしく西薗イヤーだった。
修善寺カップロード、ロード個人タイムトライアル、インカレロードで優勝し、ツール・ド・北海道U23も攻め続けて内間康平(鹿屋体育大学)に次ぐ2位。その西薗が一躍脚光を浴びたのも、総合2位となったちょうど1年前のこの大会だ。
昨年度の覇者、辻本翔太(順天堂大学OB)によって返還された門田杯が、今年は西薗に手渡された。
コースは神宮外苑内道路を時計回りに一部往復する1周1.5km。完全フラットで道幅も十分。スタート/フィニッシュライン手前の路面がやや荒れているがおよそスムーズ。
レースはポイント方式で2周に1回、スタート/フィニッシュライン通過時の着順で5点から、ゴールポイントは高くグループ1で20点から設定されている。混戦の場合はゴールで1着をとることが優勝への近道だ。
マスターズ・クリテリウム
30歳以上のJCF登録者による8周12kmのレース。大学OBも多く、母校のジャージで参加の選手も。
2周目にアタックがかかり1回目のポイントは小畑郁(なるしまフレンド)が1位通過、その後は集団走行に戻る。5周目の高岡亮寛(イナーメ・アイランド信濃山形)のアタックをきっかけに6周目には橋本健(イナーメ・アイランド信濃山形)と加地邦彦(なるしまフレンド)の2人が抜け出し逃げを作る。
2人は後続と差をつけ逃げ続け、ゴールは橋本が獲って優勝。5人が参加した新体制のイナーメだが、個々の力量の片鱗を見せたレースとなった。
女子クリテリウム
学連女子とJCF女子登録者による12周18kmのレース。参加は9名だが上位選手が出場している。ポイント周回ごとにスプリントになるが集団のまま経過する。ポイントを取り合う近藤美子(鹿屋体育大学)と和田見里美(中京大学)に加え、田中まい(順天堂大学)、福本千佳(Ready Go JAPAN)、青木房江(Vitesse-DIA COMPE-フェミナン)らも満遍なく先頭交代してゴールへ。ここまで圧倒してきた近藤がゴールも獲って優勝。
当日はガールズケイリンやReady Go JAPANの海外遠征、そして日本代表メンバー遠征前日だったため少ない参加者だったが、JCF登録さえあれば出場できるのでできればもっと多くの参加者があればと願いたいところだ。
男子大学対抗
各大学3人までが出場できる20周30kmのレース。個人成績とともに大学対抗成績も競われる。
1周目からアタックがかかる。1回目のポイントは一昨年覇者の湯浅徹(明治大学)が1位通過、その後の展開は西薗らのアタックがかかるが2周するまでには吸収されて決定的な逃げにはならない。
なかでも内間康平(鹿屋体育大学)、佐々木龍(早稲田大学)、入部正太朗(早稲田大学)、吉田隼人(鹿屋体育大学)、加藤哲史(順天堂大学)、越海誠一(日本大学)さらに招待の韓国体育大学勢らの動きがいい。
ポイントは各選手に分散していため、20点からのゴールポイントをいかに獲るかの争いになる。
そのゴールポイントを残した9回目のポイント獲得時点での1位はリー・スンホ(韓国体育大学)12点、以下佐々木・入部10点、野口正則(鹿屋体育大学)9点、湯浅・越海8点、堀内俊介(中央大学)7点と僅差で続く。
最終周回、加藤のアタックで一列棒状のハイスピードの集団は鹿屋が吉田・内間・野口の並びで先頭を走り、他者のアタックを許さない。ラスト200mで内間に放たれた野口はさらに加速して1着でゴール。20点をプラスして優勝した。
野口は2008年奈良で行われたジュニアアジア選手権ロードで劇的優勝をした選手。1年後に鹿屋へ入学、昨年はナショナルメンバーで海外遠征もこなしUCIレースで入賞もしたが、タイトルは国体の団体追抜き優勝程度と少な目だった。今年はこれを機にふたたび強い野口が見られそうだ。
鹿屋勢の脚と頭を使ったレースで、終わってみれば野口の全く危なげのない圧勝。野口は昨年の内間に続いて鹿屋2連覇を達成した。
各クラスの熱戦の模様はフォトギャラリーで。
結果
グループ1(学校対抗)
1位 野口正則(鹿屋体育大学)29P
2位 佐々木龍(早稲田大学)21P
3位 リー・スンホ(韓国体育大学)19P
学校対抗
1位 早稲田大学
2位 中央大学
3位 鹿屋体育大学
シリーズ総合成績(門田杯)
1位 西薗良太(東京大学)278P
2位 堀内俊介(中央大学)210P
3位 飯野智行(中央大学)176P
グループ2
1位 鈴木近(法政大学)15P
2位 野中竜馬(鹿屋体育大学)13P
3位 山地大介(順天堂大学)12P
グループ3A
1位 木村洋介(順天堂大学)15P
2位 荻原英文(中央大学)10P
3位 阿部拓真(法政大学)9P
グループ3B
1位 佐々木真(法政大学)20P
2位 前田紘明(順天堂大学)12P
3位 清水洋佑(同志社大学)9P
女子
1位 近藤美子(鹿屋体育大学)33P
2位 和田見里美(中京大学)23P
3位 田中まい(日本体育大学)19P
マスターズ
1位 橋本健(イナーメ・アイランド信濃山形) 20P
2位 加地邦彦 (なるしまフレンド)13P
3位 倉林貴彦 11P
photo&text:Hideaki.TAKAGI
2月21日(日)、東京都新宿区の明治神宮外苑で第4回明治神宮外苑自転車クリテリウム大会が行われた。日本学生自転車競技連盟が主催するこの大会も4年目。今年は小・中学生タイムトライアルや今中大介氏を迎えての講習会なども行われた。
年間11戦あるロードレース・カップ・シリーズの最終戦として年間リーダーを決めるとともに、抜群のロケーションでの活躍など、学連選手や大学OBにとっても重要な大会だ。
西薗イヤーの2009年度
年間チャンピオンはこれまでの10戦のうち、実に5勝を挙げている西薗にすでに決まっている。2009年度はまさしく西薗イヤーだった。
修善寺カップロード、ロード個人タイムトライアル、インカレロードで優勝し、ツール・ド・北海道U23も攻め続けて内間康平(鹿屋体育大学)に次ぐ2位。その西薗が一躍脚光を浴びたのも、総合2位となったちょうど1年前のこの大会だ。
昨年度の覇者、辻本翔太(順天堂大学OB)によって返還された門田杯が、今年は西薗に手渡された。
コースは神宮外苑内道路を時計回りに一部往復する1周1.5km。完全フラットで道幅も十分。スタート/フィニッシュライン手前の路面がやや荒れているがおよそスムーズ。
レースはポイント方式で2周に1回、スタート/フィニッシュライン通過時の着順で5点から、ゴールポイントは高くグループ1で20点から設定されている。混戦の場合はゴールで1着をとることが優勝への近道だ。
マスターズ・クリテリウム
30歳以上のJCF登録者による8周12kmのレース。大学OBも多く、母校のジャージで参加の選手も。
2周目にアタックがかかり1回目のポイントは小畑郁(なるしまフレンド)が1位通過、その後は集団走行に戻る。5周目の高岡亮寛(イナーメ・アイランド信濃山形)のアタックをきっかけに6周目には橋本健(イナーメ・アイランド信濃山形)と加地邦彦(なるしまフレンド)の2人が抜け出し逃げを作る。
2人は後続と差をつけ逃げ続け、ゴールは橋本が獲って優勝。5人が参加した新体制のイナーメだが、個々の力量の片鱗を見せたレースとなった。
女子クリテリウム
学連女子とJCF女子登録者による12周18kmのレース。参加は9名だが上位選手が出場している。ポイント周回ごとにスプリントになるが集団のまま経過する。ポイントを取り合う近藤美子(鹿屋体育大学)と和田見里美(中京大学)に加え、田中まい(順天堂大学)、福本千佳(Ready Go JAPAN)、青木房江(Vitesse-DIA COMPE-フェミナン)らも満遍なく先頭交代してゴールへ。ここまで圧倒してきた近藤がゴールも獲って優勝。
当日はガールズケイリンやReady Go JAPANの海外遠征、そして日本代表メンバー遠征前日だったため少ない参加者だったが、JCF登録さえあれば出場できるのでできればもっと多くの参加者があればと願いたいところだ。
男子大学対抗
各大学3人までが出場できる20周30kmのレース。個人成績とともに大学対抗成績も競われる。
1周目からアタックがかかる。1回目のポイントは一昨年覇者の湯浅徹(明治大学)が1位通過、その後の展開は西薗らのアタックがかかるが2周するまでには吸収されて決定的な逃げにはならない。
なかでも内間康平(鹿屋体育大学)、佐々木龍(早稲田大学)、入部正太朗(早稲田大学)、吉田隼人(鹿屋体育大学)、加藤哲史(順天堂大学)、越海誠一(日本大学)さらに招待の韓国体育大学勢らの動きがいい。
ポイントは各選手に分散していため、20点からのゴールポイントをいかに獲るかの争いになる。
そのゴールポイントを残した9回目のポイント獲得時点での1位はリー・スンホ(韓国体育大学)12点、以下佐々木・入部10点、野口正則(鹿屋体育大学)9点、湯浅・越海8点、堀内俊介(中央大学)7点と僅差で続く。
最終周回、加藤のアタックで一列棒状のハイスピードの集団は鹿屋が吉田・内間・野口の並びで先頭を走り、他者のアタックを許さない。ラスト200mで内間に放たれた野口はさらに加速して1着でゴール。20点をプラスして優勝した。
野口は2008年奈良で行われたジュニアアジア選手権ロードで劇的優勝をした選手。1年後に鹿屋へ入学、昨年はナショナルメンバーで海外遠征もこなしUCIレースで入賞もしたが、タイトルは国体の団体追抜き優勝程度と少な目だった。今年はこれを機にふたたび強い野口が見られそうだ。
鹿屋勢の脚と頭を使ったレースで、終わってみれば野口の全く危なげのない圧勝。野口は昨年の内間に続いて鹿屋2連覇を達成した。
各クラスの熱戦の模様はフォトギャラリーで。
結果
グループ1(学校対抗)
1位 野口正則(鹿屋体育大学)29P
2位 佐々木龍(早稲田大学)21P
3位 リー・スンホ(韓国体育大学)19P
学校対抗
1位 早稲田大学
2位 中央大学
3位 鹿屋体育大学
シリーズ総合成績(門田杯)
1位 西薗良太(東京大学)278P
2位 堀内俊介(中央大学)210P
3位 飯野智行(中央大学)176P
グループ2
1位 鈴木近(法政大学)15P
2位 野中竜馬(鹿屋体育大学)13P
3位 山地大介(順天堂大学)12P
グループ3A
1位 木村洋介(順天堂大学)15P
2位 荻原英文(中央大学)10P
3位 阿部拓真(法政大学)9P
グループ3B
1位 佐々木真(法政大学)20P
2位 前田紘明(順天堂大学)12P
3位 清水洋佑(同志社大学)9P
女子
1位 近藤美子(鹿屋体育大学)33P
2位 和田見里美(中京大学)23P
3位 田中まい(日本体育大学)19P
マスターズ
1位 橋本健(イナーメ・アイランド信濃山形) 20P
2位 加地邦彦 (なるしまフレンド)13P
3位 倉林貴彦 11P
photo&text:Hideaki.TAKAGI
フォトギャラリー