現イタリアチャンピオンのフィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)は2010年、ツール・ド・フランスに出場せず、ロード世界選手権制覇に力を注ぐ。イタリア北部のデゼンツァーノ・デル・ガルダで行なわれたカチューシャのチームプレゼンテーションで明らかにした。

アルゼンチンのツール・ド・サンルイスでシーズンをスタートさせたフィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ)アルゼンチンのツール・ド・サンルイスでシーズンをスタートさせたフィリッポ・ポッツァート(イタリア、カチューシャ) photo:Cor Vos「シーズンの最後を最高の形で締めくくりたいんだ。今年はシーズンを前半と後半に分けて考えている。前半の目標はクラシックレース。そして後半の目標はブエルタ・ア・エスパーニャで出来る限り調子を上げて世界選手権に挑むことだ」。

昨年ポッツァートはダミアーノ・クネゴ(イタリア)のアシストとして世界選手権を走った。しかしイタリアチームの目論みは、カデル・エヴァンス(オーストラリア)によって無惨に切り崩された。惨敗を喫したポッツァートは、オーストラリア・ジーロングで10月3日に開催される世界選手権でリベンジを狙っている。

カチューシャのチームプレゼンテーションに出席したフィリッポ・ポッツァート(イタリア)カチューシャのチームプレゼンテーションに出席したフィリッポ・ポッツァート(イタリア) photo:Gregor Brown強豪イタリアチームのメンバーの中で、ポッツァートはジーロングのコース向きの選手だと言えるだろう。過去10年で世界選手権4勝を飾っているアッズーリ(イタリアチームの呼称)に、5勝目をもたらす能力は充分にある。ポッツァートは2006年のミラノ〜サンレモで優勝。昨年のパリ〜ルーベではトム・ボーネン(ベルギー)に次いで2位だった。

「もっと多くのレースで優勝したいとは思うけど、何十勝という記録を目指しているわけではない。シーズン7勝ぐらいが適度だと思う。昨年はシーズン5勝。パリ〜ルーベで勝っていれば言うこと無しだったんだ。採点するなら、10点満点で8点ぐらいかな。今年は10点満点を目指すよ」

ポッツァートがシーズン前半に狙うのはミラノ〜サンレモ、ロンド・ファン・フラーンデレン、そしてパリ〜ルーベ。「そしてロード世界選手権。コースは自分向きであり、何としても成し遂げたいゴールが世界選手権なんだ」。

昨シーズン、ポッツァートはE3プライス・フラーンデレンKBCデパンヌ3日間レース第1ステージイタリア・ロード選手権ジロ・デル・ヴェネトメモリアル・チムッリで優勝している。ポッツァートはすでに南米アルゼンチンで開催されたツール・ド・サンルイスでシーズンデビューを済ませている。


text&photo:Gregor Brown in Desenzano del Garda, Italy
translation:Kei Tsuji

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