2017/10/14(土) - 09:22
2級山岳セルチュクにフィニッシュするツアー・オブ・ターキーのクイーンステージでディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)がライバルたちを圧倒。登坂勝負を制したウリッシがターコイズブルーのリーダージャージを手にした。
コース沿道に並ぶトルコ国旗 photo:Brian Hodes / VeloImages
平坦ステージが多く設定されたツアー・オブ・ターキーの総合争いは、第4ステージの2級山岳セルチュクの山頂フィニッシュ(登坂距離5.3km/平均勾配7.6%)でほぼ決すると言っていい。フィニッシュラインが引かれているのは聖母マリアが晩年を過ごしたとされている家の前で、残り1kmからは10%オーバーの勾配が続く。
この全長204km/獲得標高差2,600mのクイーンステージは、アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニCSF)やダニーロ・チェラーノ(イタリア、カハルーラル)といった山岳賞狙いの6名逃げが序盤から形成される展開。前半の1級山岳を先頭通過したチェラーノは暫定的に山岳賞ランキングトップに立つ。
総合タイム差1分以内の選手を含む逃げグループを警戒し、UAEチームエミレーツが率いるメイン集団の遅れは3分以内に。山岳賞ジャージをキープしたいバルディアーニCSFが集団牽引に加わったため逃げグループは早めに吸収。残り15kmに位置する2つ目の3級山岳を先頭通過したミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニCSF)がチェラーノと同ポイントで並んだものの、規則により山岳賞ジャージはチェラーノの手に渡っている。
そこから集団はUAEチームエミレーツやトレック・セガフレード、ウィリエール・トリエスティーナに導かれながら最後の2級山岳セルチュクに向かって高速巡行。トレック・セガフレードやアンドローニ・シデルメクを先頭に選手たちは標高400mの丘の上に向かう登りに突入した。
UAEチームエミレーツが積極的にメイン集団をリードする photo:Brian Hodes / VeloImages
エドゥアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)のファーストアタックをきっかけにメイン集団からは続々と加速する選手が現れる。しかしいずれの動きも精鋭集団から決定的なリードを奪うことができない。残り2kmからプシェメスワフ・ニエミエツ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)がアタックを許さないハイスピード牽引を開始した。
残り1kmを前に仕掛けたヨンデル・ゴドイ(ベネズエラ、ウィリエール・トリエスティーナ)や、続くファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク)とジェスパー・ハンセン(デンマーク、アスタナ)の強力な加速も決まらずに、先頭はウリッシ、ゴドイ、マスナダ、ハンセンの4名のまま残り300m。ウリッシが下ハンドルを握ってぐいぐいと加速するとライバルたちとの距離が広がっていった。
2級山岳セルチュクを制したディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:Brian Hodes / VeloImages
最終的にハンセンに5秒、マルティネスに9秒差をつけてフィニッシュしたウリッシが総合首位に浮上。ターコイズブルーのリーダージャージに袖を通した。「ニエミエツの素晴らしい働きによって人数が絞り込まれ、そこから自ら動いてスプリント。今日のようなステージでは自分の爆発力を生かすことができるんだ。狙い通りのステージ優勝を嬉しく思うし、このリーダージャージを最後まで守り抜きたい」と、UCIワールドツアーのステージレース総合優勝に向けて大きく前進したウリッシは語る。
ステージ2位&総合3位のハンセンは「たった4kmの登坂だったので非常に強度が高かった。常に全開で踏んでいるような登り。ウリッシのスプリントが怖かったので早めに仕掛けたけど、彼を振り切るには至らなかった」とコメント。この日ステージ4位に入ったマスナダのSTRAVAログによると、フィニッシュ手前の4.7km(平均8.0%)をマスナダは12分39秒で走っており、その平均スピード22.7km/h。平均出力は399W(体重62kg)で、VAM(平均登坂速度)は1,822mだった。
勝利に貢献したニエミエツと喜ぶディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:Brian Hodes / VeloImages
ステージ優勝を飾ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) photo:Brian Hodes / VeloImages
![コース沿道に並ぶトルコ国旗](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2017/10/14/CW_TOT0403.jpg)
平坦ステージが多く設定されたツアー・オブ・ターキーの総合争いは、第4ステージの2級山岳セルチュクの山頂フィニッシュ(登坂距離5.3km/平均勾配7.6%)でほぼ決すると言っていい。フィニッシュラインが引かれているのは聖母マリアが晩年を過ごしたとされている家の前で、残り1kmからは10%オーバーの勾配が続く。
この全長204km/獲得標高差2,600mのクイーンステージは、アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニCSF)やダニーロ・チェラーノ(イタリア、カハルーラル)といった山岳賞狙いの6名逃げが序盤から形成される展開。前半の1級山岳を先頭通過したチェラーノは暫定的に山岳賞ランキングトップに立つ。
総合タイム差1分以内の選手を含む逃げグループを警戒し、UAEチームエミレーツが率いるメイン集団の遅れは3分以内に。山岳賞ジャージをキープしたいバルディアーニCSFが集団牽引に加わったため逃げグループは早めに吸収。残り15kmに位置する2つ目の3級山岳を先頭通過したミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニCSF)がチェラーノと同ポイントで並んだものの、規則により山岳賞ジャージはチェラーノの手に渡っている。
そこから集団はUAEチームエミレーツやトレック・セガフレード、ウィリエール・トリエスティーナに導かれながら最後の2級山岳セルチュクに向かって高速巡行。トレック・セガフレードやアンドローニ・シデルメクを先頭に選手たちは標高400mの丘の上に向かう登りに突入した。
![UAEチームエミレーツが積極的にメイン集団をリードする](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2017/10/14/CW_TOT0402.jpg)
エドゥアルド・ザルディーニ(イタリア、バルディアーニCSF)のファーストアタックをきっかけにメイン集団からは続々と加速する選手が現れる。しかしいずれの動きも精鋭集団から決定的なリードを奪うことができない。残り2kmからプシェメスワフ・ニエミエツ(ポーランド、UAEチームエミレーツ)がアタックを許さないハイスピード牽引を開始した。
残り1kmを前に仕掛けたヨンデル・ゴドイ(ベネズエラ、ウィリエール・トリエスティーナ)や、続くファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク)とジェスパー・ハンセン(デンマーク、アスタナ)の強力な加速も決まらずに、先頭はウリッシ、ゴドイ、マスナダ、ハンセンの4名のまま残り300m。ウリッシが下ハンドルを握ってぐいぐいと加速するとライバルたちとの距離が広がっていった。
![2級山岳セルチュクを制したディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2017/10/14/CW_TOT0405.jpg)
最終的にハンセンに5秒、マルティネスに9秒差をつけてフィニッシュしたウリッシが総合首位に浮上。ターコイズブルーのリーダージャージに袖を通した。「ニエミエツの素晴らしい働きによって人数が絞り込まれ、そこから自ら動いてスプリント。今日のようなステージでは自分の爆発力を生かすことができるんだ。狙い通りのステージ優勝を嬉しく思うし、このリーダージャージを最後まで守り抜きたい」と、UCIワールドツアーのステージレース総合優勝に向けて大きく前進したウリッシは語る。
ステージ2位&総合3位のハンセンは「たった4kmの登坂だったので非常に強度が高かった。常に全開で踏んでいるような登り。ウリッシのスプリントが怖かったので早めに仕掛けたけど、彼を振り切るには至らなかった」とコメント。この日ステージ4位に入ったマスナダのSTRAVAログによると、フィニッシュ手前の4.7km(平均8.0%)をマスナダは12分39秒で走っており、その平均スピード22.7km/h。平均出力は399W(体重62kg)で、VAM(平均登坂速度)は1,822mだった。
![勝利に貢献したニエミエツと喜ぶディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2017/10/14/CW_TOT0401.jpg)
![ステージ優勝を飾ったディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ)](http://axwkc.cyclowired.jp/sites/default/files/images/2017/10/14/CW_TOT0404.jpg)
ツアー・オブ・ターキー2017第4ステージ結果
1位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 5:36:03 |
2位 | ジェスパー・ハンセン(デンマーク、アスタナ) | 0:00:05 |
3位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ウィリエール・トリエスティーナ) | 0:00:09 |
4位 | ファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | 0:00:11 |
5位 | ヨンデル・ゴドイ(ベネズエラ、ウィリエール・トリエスティーナ) | 0:00:17 |
6位 | イルダール・アルスラノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
7位 | フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | 0:00:32 |
8位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | |
9位 | プシェメスワフ・ニエミエツ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 0:00:34 |
10位 | アンドレイ・ツェイツ(カザフスタン、アスタナ) | 0:00:37 |
36位 | 別府史之(日本、トレック・セガフレード) | 0:02:29 |
個人総合成績
1位 | ディエゴ・ウリッシ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 19:00:50 |
2位 | ジェスパー・ハンセン(デンマーク、アスタナ) | 0:00:12 |
3位 | ファウスト・マスナダ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | 0:00:24 |
4位 | ダニエル・マルティネス(コロンビア、ウィリエール・トリエスティーナ) | 0:00:29 |
5位 | ヨンデル・ゴドイ(ベネズエラ、ウィリエール・トリエスティーナ) | 0:00:30 |
6位 | イルダール・アルスラノフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | |
7位 | フランチェスコ・ガヴァッツィ(イタリア、アンドローニ・シデルメク) | 0:00:42 |
8位 | グレゴール・ミュールベルガー(オーストリア、ボーラ・ハンスグローエ) | 0:00:45 |
9位 | プシェメスワフ・ニエミエツ(ポーランド、UAEチームエミレーツ) | 0:00:47 |
10位 | アンドレイ・ツェイツ(カザフスタン、アスタナ) | 0:00:50 |
ポイント賞
1位 | サム・ベネット(アイルランド、ボーラ・ハンスグローエ) | 45pts |
2位 | エドワード・トゥーンス(ベルギー、トレック・セガフレード) | 41pts |
3位 | シモーネ・コンソンニ(イタリア、UAEチームエミレーツ) | 33pts |
山岳賞
1位 | ダニーロ・チェラーノ(イタリア、カハルーラル) | 12pts |
2位 | ミルコ・マエストリ(イタリア、バルディアーニCSF) | 12pts |
3位 | アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニCSF) | 8pts |
チーム総合成績
1位 | ウィリエール・トリエスティーナ | 57:04:23 |
2位 | UAEチームエミレーツ | 0:00:21 |
3位 | ボーラ・ハンスグローエ | 0:01:27 |
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