2017/09/07(木) - 13:02
25%を超える激坂で苦しんだ選手もいれば、羽ばたいた選手も。総合争いから目が離せないブエルタ・ア・エスパーニャ第17ステージを走り終えた選手たちのコメントを紹介します。
大金星を挙げたステファン・デニフル(オーストリア、アクアブルースポーツ)
ステージ優勝の表彰を受けるステファン・デニフル(オーストリア、アクアブルースポーツ)
今日起きたことはまさにアメージングだ。ブエルタではステージ優勝を目指して第3週目にコンディションを合わせてきたんだ。今日は逃げを許容してもらうまで随分と長いこと集団から逃げ続けた。20km地点では3名しかメンバーがおらず、かつ向かい風だったのでその時はまさか勝てるだなんて思わなかった。
ステージ2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
ライバルを大きく引き離したアルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード) とにかくペダルを回してくれ、その願いに僕の脚は応えてくれた。ロペスがアタックすることは簡単に予想できたから、彼の動きに合わせて自分も仕掛けようと思っていたんだ。少し先行した彼に追いついて、一緒に逃げている時はかなり快適だったよ。ただ、彼のペースが落ちているのを見た時に、プッシュすることは迷わなかった。
今日は特に良い調子だった。このブエルタでも最高のステージだったね。天気も僕にピッタリだったから、調子の良さに繋がっていたんだろう。ステージ優勝できなかったことは、チームメイトや僕を応援してくれるファンに対して申し訳ないと感じている。でも、まだ3つの山岳ステージが残っているから、僕にもチャンスは残っているはずだ。
総合表彰台は遠くにも感じるし、近くも感じる。このステージで多くのタイムを奪うことが出来たけれど、その気持ちは強まるばかりだ。まだこのブエルタでは大きな展開があると思う。全てのステージに全力を投入し、起こりうることに注意を払い続ける必要がある。明日のステージは僕が2012年に大逆転を演じたのと同じ峠が登場する。とても特別なステージなんだ。明日、何が起きるか期待していてほしい。
ステージ3位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
簡易舗装の激坂区間でアタックするミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ) ロス・マチュコス峠の麓からアタックしたんだ。このブエルタが始まる前に試走していたから、この登りはよく知っていたんだ。コンタドールが後ろについている間はかなり良いペースで登れていた。でも、最終的に彼のペースは僕にとって速すぎた。完全に脚が終わってしまう危険を避けるために、彼を追うことはあきらめた。
フィニッシュではボーナスタイムのためにスプリントした。とにかく大切なのは、今僕の脚が絶好調だということ。きっと残りのステージで力を見せる時が来るはずだ。
フルームとの差を詰めたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
ロス・マチュコスは、偉大な峠だよ。ゾンコランに匹敵する、勝負を決める登りだった。この登りは僕の記憶に刻み込まれたよ。登り始めはあまりよくない感触だったけれど、だんだんと良いペースを刻めるようになった。最終的にザカリンと協調し、フルームに対して40秒差を縮めることが出来た。彼はまだまだ調子が良さそうだしチームも強力だけれど、僕は残りのステージで勝利のために動くつもりだ。
フルームを引き離したイルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)やヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
表彰台を狙うイルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
僕にとってとても良い結果となったステージだった。中盤では、あまり調子が良くないな、と感じていたのだけれど、フィニッシュが近づくにつれて良くなってきたんだ。いいパフォーマンスを見せることができたはずだ。でも、最後の登りはあまりにも斜度が厳しくて、フロントホイールが浮いてしまうほどだった。ここまでの斜度に慣れるのは少し時間が必要だったけれど、どうにか立て直すことが出来たよ。ケルデルマンに対してタイム差を詰めることが出来たのは嬉しいね。まだ山岳ステージは続くから、表彰台を狙うことは十分可能だ。
マイヨロホを守ったクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
マイヨロホを守ったクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) photo:CorVos
苦しい戦いを強いられたクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ) タイムを失うことはもちろん歓迎できることじゃないけれど、まだ自分たちが有利な状況にいることに変わりはない。今日のステージは本当に勝負を左右するだろうと予想していた。天候も、ステージの厳しさに拍車をかけていたね。残り3日のレースで、チームはまだまだ素晴らしいポジションにいる。調子は悪くないから、残りのステージも楽しんで走りたいね。
とにかく今日のステージは、いかにもブエルタらしい山頂フィニッシュだった。僕も、みんながみんな25%を越える激坂を楽しめるとは考えていないけれど、レースの本質とは皆が同じコースを走るということ。きっと僕を支えてくれるチームメイトたちと共に、最高の成績を残すことが出来ると考えている。
昨日のTTで消耗したけれど、明日には回復しているはずだと確信しているよ。アングリルについては、全くと言っていいほど恐れてはいない。もちろん、本当に厳しいステージで、今年のブエルタでも最高にハードな登りなのは間違いない。総合争いはまだ大きく動くだろう。でも、僕たちは一歩一歩進んでいく。
総合3位につけるウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
総合3位につけるウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ) photo:CorVos持てる力を全て注ぎ込んだ。あまりにも厳しい登りで、僕にとっては斜度が急すぎたんだ。どちらかといえば、緩やかに少しずつ登っていく峠のほうが向いている。それでも調子は悪くなかったから、脚も思うように動いてくれた。このブエルタで期待していただけの結果を残せるだけの力がまだ残っている。
text:Naoki.Yasuoka
photo:CorVos
大金星を挙げたステファン・デニフル(オーストリア、アクアブルースポーツ)
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今日起きたことはまさにアメージングだ。ブエルタではステージ優勝を目指して第3週目にコンディションを合わせてきたんだ。今日は逃げを許容してもらうまで随分と長いこと集団から逃げ続けた。20km地点では3名しかメンバーがおらず、かつ向かい風だったのでその時はまさか勝てるだなんて思わなかった。
ステージ2位 アルベルト・コンタドール(スペイン、トレック・セガフレード)
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今日は特に良い調子だった。このブエルタでも最高のステージだったね。天気も僕にピッタリだったから、調子の良さに繋がっていたんだろう。ステージ優勝できなかったことは、チームメイトや僕を応援してくれるファンに対して申し訳ないと感じている。でも、まだ3つの山岳ステージが残っているから、僕にもチャンスは残っているはずだ。
総合表彰台は遠くにも感じるし、近くも感じる。このステージで多くのタイムを奪うことが出来たけれど、その気持ちは強まるばかりだ。まだこのブエルタでは大きな展開があると思う。全てのステージに全力を投入し、起こりうることに注意を払い続ける必要がある。明日のステージは僕が2012年に大逆転を演じたのと同じ峠が登場する。とても特別なステージなんだ。明日、何が起きるか期待していてほしい。
ステージ3位 ミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)
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フィニッシュではボーナスタイムのためにスプリントした。とにかく大切なのは、今僕の脚が絶好調だということ。きっと残りのステージで力を見せる時が来るはずだ。
フルームとの差を詰めたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、バーレーン・メリダ)
ロス・マチュコスは、偉大な峠だよ。ゾンコランに匹敵する、勝負を決める登りだった。この登りは僕の記憶に刻み込まれたよ。登り始めはあまりよくない感触だったけれど、だんだんと良いペースを刻めるようになった。最終的にザカリンと協調し、フルームに対して40秒差を縮めることが出来た。彼はまだまだ調子が良さそうだしチームも強力だけれど、僕は残りのステージで勝利のために動くつもりだ。
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表彰台を狙うイルヌール・ザカリン(ロシア、カチューシャ・アルペシン)
僕にとってとても良い結果となったステージだった。中盤では、あまり調子が良くないな、と感じていたのだけれど、フィニッシュが近づくにつれて良くなってきたんだ。いいパフォーマンスを見せることができたはずだ。でも、最後の登りはあまりにも斜度が厳しくて、フロントホイールが浮いてしまうほどだった。ここまでの斜度に慣れるのは少し時間が必要だったけれど、どうにか立て直すことが出来たよ。ケルデルマンに対してタイム差を詰めることが出来たのは嬉しいね。まだ山岳ステージは続くから、表彰台を狙うことは十分可能だ。
マイヨロホを守ったクリストファー・フルーム(イギリス、チームスカイ)
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とにかく今日のステージは、いかにもブエルタらしい山頂フィニッシュだった。僕も、みんながみんな25%を越える激坂を楽しめるとは考えていないけれど、レースの本質とは皆が同じコースを走るということ。きっと僕を支えてくれるチームメイトたちと共に、最高の成績を残すことが出来ると考えている。
昨日のTTで消耗したけれど、明日には回復しているはずだと確信しているよ。アングリルについては、全くと言っていいほど恐れてはいない。もちろん、本当に厳しいステージで、今年のブエルタでも最高にハードな登りなのは間違いない。総合争いはまだ大きく動くだろう。でも、僕たちは一歩一歩進んでいく。
総合3位につけるウィルコ・ケルデルマン(オランダ、サンウェブ)
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text:Naoki.Yasuoka
photo:CorVos
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