2016/01/17(日) - 09:03
ツアー・ダウンアンダーにディフェンディングチャンピオンとして挑むローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング)にフォーカス。地元アデレード出身で、TTスペシャリストならびにオールラウンダーとして成長を続ける25歳は新加入のポートとともに史上初の大会連覇を狙う。
ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji
リラックスした表情を浮かべるローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Seiko Meguro
ステージ上でバイクの持ち方を指南するローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Seiko Meguro
カフェ「QC」を経営するローハン・デニスの両親 photo:Seiko Meguroツアー・ダウンアンダーの拠点となるヴィクトリア広場とヒルトンホテルの目と鼻の先にあるアンガス通り沿いの「QC」カフェ。ローハン・デニスの両親の営むカフェだ。まさにホームグラウンドとなるアデレードに昨年の覇者が帰ってきた。レース前インタビューへ向かう途中に立ち寄ったデニスは、リラックスした表情を見せた。
カフェ「QC」にディスプレイされた2015年度のリーダージャージ photo:Seiko Meguroローハン・デニス、1990年5月28日生まれの25歳。南オーストラリア州アデレードの南オーストラリア大学を卒業。スイミングに熱中していたデニスは、15歳のときに南オーストラリアスポーツ協会(SASI)のスカウトテストを受けた。カヌー、ホッケー、スイミング、サイクリング、バレーボールなど各種目の適正をはかられるこのテストで、デニスがテストを受けた結果は、「スイミングよりもサイクリングに向いている」。SASIのお墨付きを得た。
リーダージャージを着て走るローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsujiその後、SASIのコーチに付きながらトレーニングにいそしみ、サイクリストへの道を進んでいく。約1年後、16歳の時にオーストラリア選手権ノーヴィスクラス個人タイムトライアルで優勝、その後めきめきと頭角を現していく。2015年のツアー・ダウンアンダーで自身初となるUCIワールドツアーでの総合優勝、ツール・ド・フランス第1ステージのタイムトライアルでも勝利を飾る。マイヨジョーヌに袖を通した。
ローハン・デニス(オーストラリア、BMCレーシング) photo:Kei Tsuji「ホームグランドであるアデレードで開かれるツアー・ダウンアンダーは僕にとって特別なレース。今年もたくさんトレーニングしてきたし、昨年と同じか少し調子はいい感じ。自信はある。今年はチームにリッチー・ポートも入ったし、チーム全体で連覇を狙っていきたい」。1年前のダウンアンダーで優勝争いをしたリッチ―・ポートがチームスカイからBMCへ移籍。前年のライバルが今年はチームメイトとなり、共に戦う同志となった。
「今年のライバル?強豪選手がたくさん参加しているけれど、やはりオーストラリア選手のジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード)やキャメロン・マイヤー(ディメンションデータ)、ネイサン・ハース(ディメンションデータ)らは勝つための闘志はもっている。プレッシャーは少なければ少ないほどいいけど、いろいろなことを考えるよりも何よりも、自分自身に集中して、このレースをエンジョイしていきたい」とデニスは語る。
BMCレーシングのエースはあくまでもデニスで、ポートがセカンドエースという位置付け。「昨年のカデル・エヴァンスとの関係に近い。総合優勝を狙える選手が2人いることは圧倒的なアドバンテージであり、全く問題にならない」というデニスがダウンアンダー史上初となる大会連覇を狙う。
以下は地元アドバタイザー紙に掲載された、題して「ローハン・デニスの10の秘密」。
1. 南オーストラリアスポーツ協会(SASI)のスカウトテストを受けたあとすぐにスイミングから離れたわけではなく、しばらくは、サイクリングとスイミング両方をしていた。
2. パートナーは女子トラック競技世界チャンピオンで、リオデジャネイロオリンピックでも金メダルの期待が高いメリッサ・ホスキンス。
3. 2011年、ラボバンクのプロコンチネンタルチームで走り、2013年ガーミン・シャープで初のUCIワールドツアーチームに移籍、2014年より現BMCレーシングに所属する。
4. 2012年、ロンドンオリンピックのトラック競技団体追い抜きで銀メダルを獲得。2015年、自転車で1時間にどれだけ距離を走れるかを競うアワーレコードを樹立。52.491kmの記録を出した。
5. アデレード、アンガスストリート沿いのQCカフェは彼の両親が運営。朝6時~15時半(平日)。土日はお休み。父親はこのカフェまで自転車通勤している。
6. ツアー・ダウンアンダーで総合5位に入った2012年当時、デニスは地元南オーストラリア大学に通う学生であった(チームはUCIコンチネンタルチームのジャイコ)。2013年はウイルス性髄膜炎にかかりダウンアンダーで出場できず。
7. 2015年のツール・ド・フランス第1ステージ、タイムトライアルでツール史上最速となる平均スピード55.446kmを叩きだした。
8. シーズン中はスペインのジローナ(バルセロナ北東)に拠点を置く。
9. 19歳の時、団体追い抜きで世界最年少チャンピオンとなった。
10. アデレードのカトリック系の学校に通っていた頃、デニスは先生から「プロのサイクリストになるより宝くじに当たる方が確立が高い」と言われている。
text:Seiko Meguro in Adelaide, Australia
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「今年のライバル?強豪選手がたくさん参加しているけれど、やはりオーストラリア選手のジャック・ボブリッジ(トレック・セガフレード)やキャメロン・マイヤー(ディメンションデータ)、ネイサン・ハース(ディメンションデータ)らは勝つための闘志はもっている。プレッシャーは少なければ少ないほどいいけど、いろいろなことを考えるよりも何よりも、自分自身に集中して、このレースをエンジョイしていきたい」とデニスは語る。
BMCレーシングのエースはあくまでもデニスで、ポートがセカンドエースという位置付け。「昨年のカデル・エヴァンスとの関係に近い。総合優勝を狙える選手が2人いることは圧倒的なアドバンテージであり、全く問題にならない」というデニスがダウンアンダー史上初となる大会連覇を狙う。
以下は地元アドバタイザー紙に掲載された、題して「ローハン・デニスの10の秘密」。
1. 南オーストラリアスポーツ協会(SASI)のスカウトテストを受けたあとすぐにスイミングから離れたわけではなく、しばらくは、サイクリングとスイミング両方をしていた。
2. パートナーは女子トラック競技世界チャンピオンで、リオデジャネイロオリンピックでも金メダルの期待が高いメリッサ・ホスキンス。
3. 2011年、ラボバンクのプロコンチネンタルチームで走り、2013年ガーミン・シャープで初のUCIワールドツアーチームに移籍、2014年より現BMCレーシングに所属する。
4. 2012年、ロンドンオリンピックのトラック競技団体追い抜きで銀メダルを獲得。2015年、自転車で1時間にどれだけ距離を走れるかを競うアワーレコードを樹立。52.491kmの記録を出した。
5. アデレード、アンガスストリート沿いのQCカフェは彼の両親が運営。朝6時~15時半(平日)。土日はお休み。父親はこのカフェまで自転車通勤している。
6. ツアー・ダウンアンダーで総合5位に入った2012年当時、デニスは地元南オーストラリア大学に通う学生であった(チームはUCIコンチネンタルチームのジャイコ)。2013年はウイルス性髄膜炎にかかりダウンアンダーで出場できず。
7. 2015年のツール・ド・フランス第1ステージ、タイムトライアルでツール史上最速となる平均スピード55.446kmを叩きだした。
8. シーズン中はスペインのジローナ(バルセロナ北東)に拠点を置く。
9. 19歳の時、団体追い抜きで世界最年少チャンピオンとなった。
10. アデレードのカトリック系の学校に通っていた頃、デニスは先生から「プロのサイクリストになるより宝くじに当たる方が確立が高い」と言われている。
text:Seiko Meguro in Adelaide, Australia
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