2015/08/05(水) - 12:04
ツール・ド・ポロ―ニュ第3ステージは集団スプリントで決着。残り1km前の登りで各チームのトレインが崩壊するなかで、主導権を握ったのはIAMサイクリング。先行するジャコモ・ニッツオーロとトム・ファンアスブロックの間から伸びたマッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング)が連勝を飾った。
ツール・ド・ポロ―ニュ第3ステージはザヴィエルチェをスタートし、ポーランド南部を代表する工業都市カトヴィツェに設けられた1周14.7kmのサーキットを4周回しフィニッシュする166km。落車により鎖骨を骨折したダビ・デラクルス(スペイン、エティックス・クイックステップ)を除く149名がスタートを切った。
レース序盤から逃げたのは山岳賞ジャージのアドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、カミル・グラデク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)、マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)という前日も逃げた3名と、マテイ・モホリッチ(スロベニア、キャノンデール・ガーミン)、イアン・ボスウェル(アメリカ、チームスカイ)、マルチン・ビアロブロッキ(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)を加えた計6名。しかし、この日も逃げ集団はスプリンターチームの支配下に置かれ、タイム差は2分以内で推移した。
最初のカテゴリー山岳となる135km地点の3級山岳はクレクがトップで通過し山岳ポイントを加算し、リードを拡大。ブルグハートとグラデクがドロップし4名となり、メイン集団が迫る中、先頭集団からは残り23km地点でビアロブロッキがアタックし、独走を開始。アタック後すぐにボスウェルが、残り13km地点の2級山岳ではヤッシャ・ズタリン(ドイツ、モビスター)がジョインを試みるも、共に成功せず。
最終的にビアロブロッキは残り4.2kmで、オリカ・グリーンエッジが牽引するメイン集団に吸収される。それと同時に、スプリンターチームによる位置取り争いが活発になり、グリーンエッジに、ジャイアント・アルペシンとトレックファクトリーレーシングを加えた3本のトレインが集団前方に。
しかし、残り1km手前の登りでチェコナショナルチャンピオンジャージを着るペトル・ヴァコツ(チェコ、エティックス・クイックステップ)がアタックすると、各チームのスプリントトレインは崩壊。ジャコモ・ニッツオーロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)とアシスト1人を従えたトム・ファンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)を含む7名と、集団との間にギャップが生まれる。
このギャップを詰めたのは、ただ1チームだけ3人を揃えたIAMサイクリング。登り終わった後の緩やかな下りで先頭7名をパスすると、ビセンテ・レイネス(スペイン)、ロジェ・クルーゲ(ドイツ)の順でそのまま先頭に立ち、集団を加速させる。
クルーゲが先頭から下がり、先頭でスプリントを開始したのはニッツオーロ。左手からはファンアスブロックが迫るも、この2人のわずかな隙間から、一旦踏み直したペルッキが急加速。ニッツオーロとの若手イタリアンスプリンター同士による争いを制し、連勝を飾った。
「今、僕は夢の中にいるよう。ワールドツアーでステージ2勝できるなんてはとてもファンタスティックだ。」とはペルッキ。「今日のスプリントは組み立てが難しかったし、非常に高速だった。残り1.2kmからの登りでは数名のライダーが飛び出して、大きな差ができた。このギャップを詰めて、僕を集団前方へと導いてくれたレイネスとクルーゲには特に感謝したい」と26歳のイタリア人スプリンターはコメントしている。
総合はマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)が首位をキープし、ステージ2位のニッツオーロがボーナスタイム獲得で2位に浮上。ニッツオーロのアシストを務めた別府史之は先頭と同タイムの95位でフィニッシュしている。
選手コメントは大会公式ホームページより。
ツール・ド・ポローニュ2015第3ステージ結果
1位 マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング) 3h48’41”
2位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)
3位 トム・ファンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)
4位 ロベルト・フィラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
7位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
8位 パウエル・フランクザク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)
9位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
10位 ロジェ・クルーゲ(ドイツ、IAMサイクリング)
95位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 9h51’50”
2位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング) +06”
3位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +10”
4位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)
5位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ) +12”
6位 トム・ファンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)
7位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール) +16”
8位 サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)
9位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
10位 ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
アドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
ロットNLユンボ
text:Yuya.Yamamoto
photo:Tim de Waele
ツール・ド・ポロ―ニュ第3ステージはザヴィエルチェをスタートし、ポーランド南部を代表する工業都市カトヴィツェに設けられた1周14.7kmのサーキットを4周回しフィニッシュする166km。落車により鎖骨を骨折したダビ・デラクルス(スペイン、エティックス・クイックステップ)を除く149名がスタートを切った。
レース序盤から逃げたのは山岳賞ジャージのアドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)、カミル・グラデク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)、マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)という前日も逃げた3名と、マテイ・モホリッチ(スロベニア、キャノンデール・ガーミン)、イアン・ボスウェル(アメリカ、チームスカイ)、マルチン・ビアロブロッキ(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)を加えた計6名。しかし、この日も逃げ集団はスプリンターチームの支配下に置かれ、タイム差は2分以内で推移した。
最初のカテゴリー山岳となる135km地点の3級山岳はクレクがトップで通過し山岳ポイントを加算し、リードを拡大。ブルグハートとグラデクがドロップし4名となり、メイン集団が迫る中、先頭集団からは残り23km地点でビアロブロッキがアタックし、独走を開始。アタック後すぐにボスウェルが、残り13km地点の2級山岳ではヤッシャ・ズタリン(ドイツ、モビスター)がジョインを試みるも、共に成功せず。
最終的にビアロブロッキは残り4.2kmで、オリカ・グリーンエッジが牽引するメイン集団に吸収される。それと同時に、スプリンターチームによる位置取り争いが活発になり、グリーンエッジに、ジャイアント・アルペシンとトレックファクトリーレーシングを加えた3本のトレインが集団前方に。
しかし、残り1km手前の登りでチェコナショナルチャンピオンジャージを着るペトル・ヴァコツ(チェコ、エティックス・クイックステップ)がアタックすると、各チームのスプリントトレインは崩壊。ジャコモ・ニッツオーロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)とアシスト1人を従えたトム・ファンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)を含む7名と、集団との間にギャップが生まれる。
このギャップを詰めたのは、ただ1チームだけ3人を揃えたIAMサイクリング。登り終わった後の緩やかな下りで先頭7名をパスすると、ビセンテ・レイネス(スペイン)、ロジェ・クルーゲ(ドイツ)の順でそのまま先頭に立ち、集団を加速させる。
クルーゲが先頭から下がり、先頭でスプリントを開始したのはニッツオーロ。左手からはファンアスブロックが迫るも、この2人のわずかな隙間から、一旦踏み直したペルッキが急加速。ニッツオーロとの若手イタリアンスプリンター同士による争いを制し、連勝を飾った。
「今、僕は夢の中にいるよう。ワールドツアーでステージ2勝できるなんてはとてもファンタスティックだ。」とはペルッキ。「今日のスプリントは組み立てが難しかったし、非常に高速だった。残り1.2kmからの登りでは数名のライダーが飛び出して、大きな差ができた。このギャップを詰めて、僕を集団前方へと導いてくれたレイネスとクルーゲには特に感謝したい」と26歳のイタリア人スプリンターはコメントしている。
総合はマルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)が首位をキープし、ステージ2位のニッツオーロがボーナスタイム獲得で2位に浮上。ニッツオーロのアシストを務めた別府史之は先頭と同タイムの95位でフィニッシュしている。
選手コメントは大会公式ホームページより。
ツール・ド・ポローニュ2015第3ステージ結果
1位 マッテオ・ペルッキ(イタリア、IAMサイクリング) 3h48’41”
2位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング)
3位 トム・ファンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)
4位 ロベルト・フィラーリ(イタリア、ランプレ・メリダ)
5位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ)
6位 ジャンニ・メールスマン(ベルギー、エティックス・クイックステップ)
7位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
8位 パウエル・フランクザク(ポーランド、ポーランドナショナルチーム)
9位 アンドレア・グアルディーニ(イタリア、アスタナ)
10位 ロジェ・クルーゲ(ドイツ、IAMサイクリング)
95位 別府史之(日本、トレックファクトリーレーシング)
個人総合成績
1位 マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン) 9h51’50”
2位 ジャコモ・ニッツォロ(イタリア、トレックファクトリーレーシング) +06”
3位 カレイブ・イワン(オーストラリア、オリカ・グリーンエッジ) +10”
4位 マークス・ブルグハート(ドイツ、BMCレーシング)
5位 ニッコーロ・ボニファツィオ(イタリア、ランプレ・メリダ) +12”
6位 トム・ファンアスブロック(ベルギー、ロットNLユンボ)
7位 セバスティアン・テュルゴー(フランス、AG2Rラモンディアール) +16”
8位 サルヴァトーレ・プッチオ(イタリア、チームスカイ)
9位 ロレンソ・マンジン(フランス、FDJ)
10位 ニキアス・アルント(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
ポイント賞
マルセル・キッテル(ドイツ、ジャイアント・アルペシン)
山岳賞
アドリアン・クレク(ポーランド、CCCスプランディ・ポルコウィチェ)
チーム総合成績
ロットNLユンボ
text:Yuya.Yamamoto
photo:Tim de Waele
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